刑事手続き概要<交通事故検察対応Q&Aその3>

Q.検察庁での取り調べで注意することはありますか?

A. 取り調べを受ける際は、記憶に基づいて事実を話す、調書の重要性を理解する、納得のいかない書面にはサインをしない、という3点を注意する必要があります。

記憶に基づいて事実を話す

検察官の取り調べに対しては、取り調べ時の記憶に基づいて、あなたが体験した事実を話すことになります。
検察官の話す内容は、取り調べ時の記憶に基づくようにして下さい。取り調べ時に覚えていないことは、「覚えていない」と答え、特別な事情がない限り、検察官の誘導に乗って記憶と異なる事実を話す必要はありません。
また、あなたは、あなたが体験した事実のみを話せばよく、特別な事情がない限り、あなたが推測する仮定の事情を話す必要はありません。検察官が強く誘導する場合は、黙秘権(もくひけん)を行使して、「話したくありません。」「言いたくありません。」と回答を拒絶することも可能です。

ATOMでは、法律相談において、ご相談者様に対し、検察庁での取り調べで何を注意すべきかについて、ご相談者様の個別事案に応じたアドバイスを差し上げています。

調書の重要性を理解する

検察庁では、通常、取り調べを終えた後に、供述調書(きょうじゅつちょうしょ)を作成します。供述調書は、検察官と検察事務官が二人で協同して書き起こし、あなたがサインをすることで完成します。
あなたが一度サインをした供述調書は、たとえ内容が真実と異なるものであっても、あなたがその通りの話しをしたことの証拠として用いられます。一度完成した供述調書は、二度と取り消すことができないため、供述調書にサインをする際は、内容をしっかりと確認する必要があります。
完成した供述調書は、後の刑事裁判で極めて重要な証拠として、検察官から裁判所に提出されます。新聞をにぎわす冤罪(えんざい)事件では、捜査官の誘導・強迫に応じて安易に供述調書にサインをしてしまい、その供述調書の存在が原因となって有罪判決が下されたケースも多く、供述調書にサインをする際は細心の注意が求められます。

ATOMでは、初回の法律相談において、ご相談者様に対し、取り調べの注意事項をまとめた冊子を無料で配布しており、無実の罪を安易に認めてしまうことがないよう、冤罪の防止に努めています。

納得のいかない書面にはサインをしない

あなたは、検察官と検察事務官が二人で協同して書き起こした供述調書について、内容がおかしいと訂正を申し立てることができます。また、検察官が内容を訂正しない場合は、供述調書へのサインを拒否することができます。
法律上は、刑事訴訟法198条4項が、供述調書の内容を「被疑者に閲覧させ、又は読み聞かせて、誤がないかどうかを問い、被疑者が増減変更の申立をしたときは、その供述を調書に記載しなければならない。」と定め、供述調書へのサインについては、刑事訴訟法198条5項が「被疑者が、調書に誤のないことを申し立てたときは、これに署名押印することを求めることができる。但し、これを拒絶した場合は、この限りでない。」と定めています。

ATOMでは、過去の取り扱い案件において、ご依頼者様が供述調書へのサインを強要されそうになったため、弁護活動により、不要な供述調書へのサイン拒否をサポートし、検察官に供述調書の内容変更を申し立て、最終的に不起訴を勝ち取ったケースがあります。
納得のいかない書面に安易にサインをしてしまわないよう、最寄りの法律事務所で法律相談を受けるなどして、必要な対策を練りましょう。

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