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刑事手続き概要<詐欺その5>

今回取り上げる詐欺罪は、数年前に大流行し、今も還付金詐欺など形態を変えて被害が多く発生する「オレオレ詐欺(振り込め詐欺)」です。

事例

三郎は、最近アルバイトをやめてしまい、好きなパチンコに使うお金がなくなってしまったので、はやりのオレオレ詐欺でもして金員をだまし取ろうと企てた。
3月3日午後3時ごろ、三郎は電話帳に載っていた花子の自宅に、花子の息子を装って電話をかけた。
そして花子に対し「お母さん、おれだけど。大変なんだよ、おれ彼女を妊娠させちゃったんだ。今、病院の中だから大きい声でしゃべれないんだけど、彼女A子っていうんだけど、彼女がきょうにも中絶手術を受けるみたいで、10万円かかるらしいんだけど、おれ払えないんだよ。なんとかお金用意して急いでA子の口座に振り込んでくれないかな。お父さんには黙っててくれよ」などと嘘をいい(欺罔行為)、花子はすっかり気が動転して息子の一郎が誰か女の子を妊娠させてしまったのだと誤信した(錯誤)。
花子はあわてて銀行へ行き、3月3日午後3時30分、三郎が管理しているA子名義の普通預金口座に現金10万円を振り込み(処分行為)、三郎は送金を受けた(財物の交付)。

解説

この事案で三郎には詐欺罪(刑法246条1項)が成立します。
花子が振り込む行為が処分行為となり、三郎はA子名義の通帳を自分で管理していて花子が振り込んだ10万円を自由に引き出せる立場にありますから、財物の交付を受けたということができます。

では、オレオレ詐欺とよく関連して行われる、架空請求するために預金口座を開設したり、預金口座を売買したりすることは犯罪になるのでしょうか?

結論から言うと、

  • 他人名義を用いて他人になりすまして預金口座を開設したり、
  • 本人名義であっても架空請求などに悪用する目的で預金口座を開設したりする行為

は、詐欺罪に該当します。

まず他人になりすまして、他人名義の預金口座を開設する行為ですが、詐欺罪にあたるという判例が出ています。

平成14年10月21日最高裁第二小法廷判決は、不正に入手した他人名義の健康保険証を利用して、同人の名前で「口座開設のお客さま用新規申込書」を作成し、印鑑と共に銀行窓口係員に提出して預金通帳1冊の交付を受けた行為について、名義人となった者本人による口座開設契約であると誤信させて預金通帳をだまし取ったものであるから詐欺罪(1項詐欺)にあたるとの判断を下しました。
※この事件ではそのほかに他人名義の申込書を作成した点につき有印私文書偽造・同行使罪(刑法159条、161条)も認定されました。

次に、自分名義の口座であっても通帳やキャッシュカードを第三者に譲渡する目的をもって口座開設を申し込んで預金通帳等の交付を受ける行為も詐欺罪にあたるとされています。

平成19年7月17日最高裁第三小法廷決定では、銀行の預金口座は自分の預貯金のために開設するものであり、第三者への譲渡などが銀行の約款によって決められているにもかかわらず、第三者に譲渡する意図を秘して、預金口座契約を結んで預金通帳とキャッシュカードを係員から受け取る行為は係員を騙して通帳等を詐取したものとして詐欺罪にあたるとの判断を下しました。

自分の口座を開設する場合であっても、不当な転売目的な下なされたものであれば、預金口座を契約して通帳やキャッシュカードを騙し取ったとして、詐欺罪が成立するということになります。

架空請求詐欺事件などの場合、被害者にお金を振り込ませるための口座が必須ですが、口座番号などからあしがつかないように他人名義の口座を作ったり、他人の口座を買ったりするケースが多くみられます。

軽い気持ちで架空請求詐欺につながる口座売買に加担してしまわないよう、注意する必要があります。

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