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刑事手続き概要<刑罰の決まり方その1>

刑罰の重さはこうして決まる

犯罪を行った犯人は、刑事法の規定に従って処罰されることになります。しかし、刑事法は、刑罰の範囲を幅をもって規定しており、実際にいかなる重さの刑罰を科すかは、裁判官の裁量に委ねられています。

例えば、刑法は、詐欺罪について「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する」と規定しており、詐欺の犯人は、懲役1月から懲役10年の間で処罰されることになります。これは、詐欺の態様等、犯罪の実質に応じて適切な処罰を下すことを可能にするためです。このように裁判官が刑罰の重さを決することを、「量刑」と言います。

量刑の方法論

刑罰の重さを決めることが裁判官の裁量に委ねられているとしても、裁判官は自身の適当な勘に頼って判決を下すわけではありません。裁判官が行う量刑には、裁判実務上、一定の基準が存在します。

まず、量刑においては、いわゆる「情状」が重要となります。情状とは犯罪についての実際の具体的事情のことです。具体的には、情状は、犯罪の経緯に関する事情である「犯情」と、「一般情状」と言われる、それ以外の事情に大きく別れます。

犯情とは、被害者との関係、動機、犯行の手段・態様、被害者の人数・状況、被害の程度、犯行の回数・地域、犯行の軽重、共犯関係(人数、役割、直後の状況(逃走経路、犯行隠蔽)などです。
一般情状は、被告人の生い立ち、性格、人間関係、職業関係、家族関係、被害者の状況、被害の回復状況、弁償、被害感情、被告人の後悔や反省の状況、被告人の身柄引受や監督など、広い範囲にわたります。

適切な刑事弁護により刑が軽くなる

以上のような量刑の方法論に照らせば、下される刑罰を軽くするためには、量刑基準に沿った弁護活動を展開する必要があります。これが、われわれ刑事弁護人の仕事です。

一般的に、裁判に提出される証拠は、捜査機関の誘導や強制によって強引に作成されたものであることが多く、そのため、刑事弁護人が被告人の側に立ち、適正な弁護活動を展開しなければ、裁判官は中立な立場から刑罰の重さを決めることができません。
例えば、組織的犯罪の場合は、共犯者間の役割分担を明確に主張し、不当に首謀者に仕立て上げられることがないように配慮し、被害者がいる犯罪の場合は、謝罪と被害弁償を尽くした上で、被害者の許しの意思を書面化し、被害者対応が誠実であることを法廷でアピールします。

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