不同意わいせつと示談金の相場

「わいせつ事件の示談金はどれくらいなのか。」
「示談をお願いしたら、想像以上の金額を要求されてしまい困っている。」

わいせつ事件の示談金についてお悩みの方へ。
このページでは、起訴前か起訴後かによって変わるといった特徴や、過去にアトム弁護士事務所が取り扱った実例を紹介していきます。

わいせつ事件に強い弁護士に相談して、示談交渉をスムーズに進めましょう。

示談金に決められた相場というものはない

示談は、相手との合意によって成立します。したがって示談金の額も、相手と交渉を経て、合意によって決まります。そのため、示談金の額は、示談をする当事者によって千差万別です。

このように、示談金に決められた相場というものは存在しません。このことは、他の事件でもそうですが、不同意わいせつ事件（旧 強制わいせつ事件）でも同様です。

５０万円を上回ることが多い

ただ、不同意わいせつ事件（旧 強制わいせつ事件）では、示談金は５０万円を上回ることが多いと言われています。これは、不同意わいせつ（旧 強制わいせつ）という行為が重大な犯罪であることが影響しています。

また、後に述べるように、不同意わいせつ事件（旧 強制わいせつ事件）において起訴前に示談を交わすことには、非常に大きな意味があることによると考えられます。

わいせつ示談金の例

過去に、アトム法律事務所であつかった不同意わいせつ事件の示談金の実例を紹介します。
なお、表中の表記については、当時の犯罪名である「強制わいせつ」としています。

パンティの上から同女の陰部を触る、右乳房を弄ぶ、 両手で同女の首を絞める等の暴行を加えた強制わいせつ事件。	示談金 １００万円
路上において、被害者の口唇に接吻する等した 強制わいせつ事件。	示談金 ４０万円
パンツを下させて陰部を露出させて携帯電話機で写真撮影、 被害女性の陰部を触る等した強制わいせつ事件。	示談金 １００万円
後方からいきなり羽交い締めにする暴行を加え、乳房を弄ぶ等した 強制わいせつ事件。	示談金 １００万円
「こっち来て」等と声を掛けて近づき、下着の中に手を入れて臀部や陰部を弄び、 更に下着を脱がして臀部を弄びながら自慰行為をする等した強制わいせつ事件。	示談金 １５０万円
着用していたズボンとパンツを自ら下げさせ、同女の臀部を舐め、 更に着衣の上から自己の陰茎に手を触れさせる等した強制わいせつ事件。	示談金 １００万円
女子高生の臀部をスカートの中に手を入れて 手の甲で触った強制わいせつ事件。	示談金 １００万円

起訴前と起訴後では示談の意味（重み）が違う

起訴される前の示談成立と、起訴された後の示談成立とでは、その後の刑事事件の流れに大きな違いが生じます。
では、不同意わいせつ事件（旧 強制わいせつ事件）の場合、示談をするタイミングによって、どのような結論の違いが生じるのでしょうか。

起訴前の示談

さて、示談においては、告訴を取り消してもらえることがあります。不同意わいせつ罪（旧 強制わいせつ罪）は、告訴の取り消しによって、不起訴になる可能性が高まる犯罪です。

ただし、告訴の取り消しには、期限があります。告訴の取り消しができる時期は、事件が起訴される前に限られています。

したがって、起訴前に示談を交わすことができた場合、とくに告訴の取り消しを条件とする示談が成立した場合は、不起訴になる可能性が非常に高くなるといえるでしょう。不起訴になれば刑事裁判が開かれることはなく、刑罰を受けることはないので、前科もつきません。

起訴後の示談

これに対し、起訴後に示談を交わしても、裁判がおわることはありません。
示談の成立によって執行猶予の可能性を高めることはできますが、刑罰が科される、前科がつくことはもはや覆すことができません。

まとめ

このように、起訴される前に示談成立となるかどうかは、非常に大きな違いを生むのです。不同意わいせつ事件（旧 強制わいせつ事件）について起訴されたくない場合は、起訴前に示談をして、告訴の取り消しをしてもらうことに、非常に大きな意味があります。

起訴される前に示談を交わす場合、示談金高額になることも加害者側から見れば、示談金が高くても、起訴前に示談を交わして告訴を取り消してもらうことを望まれる方が多い印象です。

なお、わいせつ事件の場合、ご本人がお相手に直接連絡をとることは冷静な話し合いを疎外する要因となりうることから、弁護士をとおして示談交渉をおこなうケースが多いでしょう。
起訴される前に、被害者の方の心情に配慮しながら、告訴取り消しの交渉をおこなう、示談金額の交渉をおこなうためには、信頼できる弁護士にできるだけ早いタイミングでご相談ください。

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