動画の内容書き起こし
岡野「大麻を誘ってくる人の誘い文句まとめてみた!
大麻は懲役刑が求刑される重罪なんやけど、言葉巧みに誘ってくるから騙されないようにしっかり見ておいて。
①『これ大麻じゃない、ガンジャ』
ガンジャは大麻の隠語。他にもマリファナ、ウィード、クサとか色々な呼ばれ方してる。全部一緒でただの大麻。
②『これ大麻じゃない、チョコ』
チョコっていうのは大麻樹脂を固めたもの。見た目は黒い正露丸みたいな粒やからチョコって呼ばれてる。もちろん違法。
③『大麻って言ってもただの植物やから大丈夫やで』
いやいやいや、植物でも違法なものたくさんある。コカインやヘロインなどの麻薬も原材料はただの植物。
④『大麻とか今時皆やってるから大丈夫』
そう言って皆丸ごと逮捕されていく様子をたくさん見てきた。
⑤『アメリカじゃ合法やから大丈夫やで』
アメリカでは合法でも日本では違法。しっかり区別しよう。
⑥『大麻って依存性ないから大丈夫やで』
と言いながら、大麻を入り口に薬漬けになっていく人も多い。そのことから大麻はゲートウェイドラッグって呼ばれてる。麻薬の入り口っていう意味やな。
皆周りの「大丈夫、大丈夫」の言葉に騙されたらアカンで!」
動画の補足
大麻は他の薬物に比べて入手が容易であり、薬物犯罪の中で一番身近といえる犯罪です。
動画をご覧になった方の中には「実は大麻を使ってしまって悩んでいる」「大麻について警察の捜査を受けそう」といった方がいるかもしれません。
そこで大麻が具体的にどんな犯罪にあたり、どのような流れで処罰されるのか等について補足解説していきます。
また実際に大麻犯罪に手を染めてしまっている方向けのアドバイスも掲載していきます。
大麻は何罪? 罰則はどれくらい?
大麻は大麻取締法という法律によって規制されています。
この大麻取締法による罰則規定はかなり重く、目的や手段を問わずすべて懲役刑が科されることになっています。
行為 | 刑罰の重さ |
---|---|
所持・譲渡・譲受 | 5年以下の懲役 |
営利目的の所持・譲渡・譲受 | 7年以下の懲役 又は7年以下の懲役及び200万円以下の罰金 |
栽培・輸出入 | 7年以下の懲役 |
営利目的の栽培・輸出入 | 10年以下の懲役 又は10年以下の懲役及び300万円以下の罰金 |
一般的に大麻犯罪で多い類型は「先輩から大麻を貰って使用した」とか「知人から大麻を買って所持した」とか単純な所持、譲受の事案でしょう。この場合、5年以下の懲役が科されることになります。
大麻は日本にも広く自生している植物です。大麻の種を拾ってくるなどして栽培した場合には7年以下の懲役が科されます。
さらに栽培した大麻を売りさばく等していた場合には、営利目的の栽培が認められ10年以下の懲役となる場合もあります。
大麻の捜査の流れとは? 逮捕の可能性とは?
「大麻って基本的に家で使うだけだし警察にバレようがなくない?」などと考えている人は多いです。しかし大麻の所持などがバレる契機というのは数多くあり、統計上、ここ近年の大麻犯罪の検挙人数も右肩上がりの様相を呈しています。
アトム法律事務所でもこれまで数多くの大麻犯罪をとり扱ってきました。他犯罪との比率から言っても、「大麻は警察にバレない」という考えは誤解と言えます。
警察にバレるきっかけのよくあるケースは下記の通りです。
犯行バレのきっかけ | 解説 |
---|---|
職務質問 | 警察の職務質問で大麻が見つかり発覚するケース。鞄や財布の中から発見される場合のほか、検問を受けた際に車のダッシュボードから大麻が見つかるケースもある。 |
家宅捜索 | ネット販売の履歴、周辺住人からの通報等により家宅捜索が行われ発覚するケース。大麻は独特のにおいを発するので周辺の住人に不審に思われることも多い。 |
芋づる式 | 大麻の売人を検挙したことをきっかけに芋づる式に大麻所持等の事実が発覚するケース。売人の顧客リストや供述によって大麻の販売先を特定した警察は片端から捜査を行っていく。 |
また大麻を始めとした薬物犯罪は逮捕される可能性が非常に高いです。
逮捕は逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがあるときに認められますが、薬物犯罪は薬物それ自体の処分が容易であり、時間経過で体内の薬物の反応が消失することもあって、証拠隠滅の可能性が高い犯罪だと判断されます。
当事務所がこれまでとり扱った事件の統計を見ても、9割ほどの割合で逮捕が行われています。
大麻で捕まりそう! 不起訴になる?
不起訴とは、裁判を開廷することなく事件を終了させる処分のことをいいます。不起訴になれば、そもそも裁判が開かれないので有罪になることがなく、前科がつかないという大きなメリットがあります。
実際に犯罪に手を染めてしまっている場合には、被害者との示談締結などの手段により、反省の情を示しつつ被害の回復が行われていること等を主張し不起訴を狙っていくことになります。
しかし、大麻は被害者のいない類型の犯罪です。そのため被害者方との示談締結などの手段は使えません。他の類型の犯罪と比べても起訴されてしまう可能性は高いと言えます。
一方で、「所持していた大麻の量が微量」「認識が薄かった」「初犯で常習性がない」「証拠が売人等の証言しかない」「家族のサポート体制があり薬物治療を開始している」「悪い仲間と縁を切った」等の主張により不起訴処分を獲得できる可能性はあります。
いずれにせよ一度弁護士に相談するのが得策と言えるでしょう。
さらに詳しく知りたい方はコチラの記事を参照!
大麻についていまお悩みになっている方は、当サイトの「大麻で不起訴になるには?前科をつけないために」をご覧ください。
また、当サイトではアトム法律事務所が過去にとり扱った大麻犯罪について統計データを公開しています。大麻犯罪の逮捕率や起訴率のほか個別具体的な事例についてもご覧いただけるので、「大麻の統計を見る」からぜひご利用ください。
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