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保釈保証金の相場|保釈金を払えないときどうする?返還はされる?

刑事事件を起こした芸能人や政治家が「保釈」されたというニュースを耳にしたことがありますよね。保釈されると、裁判所が付した条件を守る限り日常生活を送ることができます。また、弁護人と裁判の打ち合わせを入念に行うことができるというメリットもあります。

保釈されるには保釈金を支払う必要があります。事件によっては高額な支払いを求められることもある保釈金ですが、実は相場があります。保釈金の相場や、保釈金が払えないときに利用できる制度返還されるのはどのような場合かといった気になるポイントについて解説します。

保釈保釈金の相場はいくら?

保釈を許可するのは裁判所です。裁判所は保釈保証金の納付があったときでなければ保釈許可決定を執行できないと法律に定められています。保釈保証金は一般的に保釈金といいます。

過去には億単位の非常に高額な保釈金が支払われたケースもあります。「そんなお金はとても用意できない」と諦める必要はありません。保釈金額は犯罪の性質や被告人の資産等によって大きく変わります。そもそも保釈とは何なのかという点や保釈金の相場について、早速見ていきましょう。

そもそも保釈とは?

保釈とは、起訴後に勾留の執行を停止して、被告人の身体拘束を解く制度です。逮捕勾留に続き起訴されると、第1回目の裁判が開かれるまで通常1ヶ月程度の期間がかかります。保釈が認められると、起訴後勾留から解放され日常生活を送ることができるようになるのです。保釈請求は起訴状に受付印が押された時点から可能になります。

保釈には、権利保釈、裁量保釈、義務的保釈の3種類があります。実務上多いのは権利保釈と裁量保釈です。

権利保釈は除外事由に該当しない限り、原則として保釈を許可するというものです。実務上、保釈を却下する理由で最も多いのが、権利保釈の「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある」という除外事由に該当する場合です。

他にも、薬物犯罪などで「常習として長期3年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯した」という除外事由に該当し、保釈が認められないこともあります。

一日も早く解放されるためには、早期に弁護士に依頼し、罪証隠滅をしないことを説得的に主張することが重要です。例えば、示談成立の事実や、仮に成立していなくても真摯に反省し示談に向けて具体的に行動を起こしているという経緯を説明することが大切です。

権利保釈が認められなくても、裁量保釈が認められる可能性はあるので、両方を見据えた主張をすることが欠かせません。

保釈金額はどうやって決まるの?

保釈を実現するために必須なのが保釈金です。では、保釈金額は一体どのようにして決まるのでしょうか。

保釈金制度の目的は、正当な理由なく裁判に出頭しないときは保釈金を没取(ぼっしゅ)するというプレッシャーをかけることで、被告人の逃亡を防止し出頭を確保することです。したがって、被告人が「没取は嫌だから逃亡せずにきちんと裁判に出頭しよう」とプレッシャーを感じる金額が裁判所によって決定されることになります。ちなみに、「没取」とは保釈金の没収を意味する法律用語です。

刑事訴訟法には、「犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産」を考慮して保釈金額を決めなければならないと規定されています。

実務上、保釈されるかどうか、保釈金額をいくらにするかは裁判官の裁量によって決まります。

そして、裁判官の判断を大きく左右するのが、罪証隠滅のおそれ逃亡のおそれです。被告人がどのような犯罪を犯し、どれくらいの刑が見込まれるかによって、罪証隠滅と逃亡のおそれの程度は変わります。見込まれる刑が重いほど、罪証隠滅や逃亡を防止するため保証金額も高くなります。

例えば、現在の保釈金の相場は基本的に150万円と言われていますが、懲役5年以上の重い刑が見込まれるケースだと300万円以上になることもあります。見込まれる刑が重いほど、物証を隠滅したり、証人を脅したりといったおそれが高まります。また、逃亡するおそれも高まります。その分、保釈金額も高くなるのです。

事件類型ごとの保釈保証金の相場

1 財産事件の保釈保証金

 窃盗罪の保釈金は150万円前後のことが多いです。もちろん、悪質性が高かったり被告人の属性によってはもっと高額になることもあります。

詐欺罪は単純なものであれば150万円程度で済むこともあります。しかし、振り込め詐欺などの組織的詐欺犯罪では、実刑になることも多く、そのため保釈金も500万円前後と高額になることもあります。

2 薬物事件の保釈保証金

 薬物事件では大麻よりも覚せい剤の方が保釈金が高い傾向があります。大麻の使用・所持では150万円程度、覚せい剤の使用・所持では200万円程度のことが多いようです。 

3 性犯罪の保釈保証金

 条例違反の痴漢や盗撮で刑事裁判になった場合、執行猶予事案であれば保釈金は150万円程度です。一方、強制わいせつでは200万円程度、強制性交等であれば300万円程度に上がります。

4 交通事故の保釈保証金

 死亡事故の保釈金は200万円前後です。死亡事故にひき逃げや飲酒運転が加わり悪質性が高まると保釈金も300万円前後に上がります。 一方、無免許運転やスピード違反などは150万円程度です。

保釈金が払えないときに利用できる制度

どうしても保釈金が準備できない場合でも、以下の制度を利用することで保釈が実現する可能性があります。経済的理由で保釈を諦めてしまう前に、弁護士に相談の上、こうした制度を利用するのも効果的な方法です。

なお、営利目的の業者が同様の制度を運用している場合もあるので、弁護士に相談の上、適切な制度を利用するよう注意してください。

保釈保釈金が払えないときはまず弁護士に相談

保釈金は基本的に150万円程度と聞いて自分には無理だと諦めていませんか?でも決して諦めないでください。刑事弁護の経験豊富な弁護士に依頼して、保釈金額を低額にしてもらうよう裁判官と交渉する方法があります。

弁護士を通じ、同居の親族など身元引受人がいるので逃亡のおそれがないことや、証人の連絡先を知らないので罪証隠滅のおそれがないことを主張することが重要です。また、資力がないことや執行猶予が見込まれるといった事情も保釈金額を下げる要素になります。弁護士を通じ、こうした事情を具体的に主張することで保釈の実現が期待できます。

日本保釈支援協会の制度

保釈金が用意できない場合に立て替えてくれる制度があります。それが、日本保釈支援協会が行っている保釈保証金立替システムです。この協会は理事、監事を弁護士と公認会計士で構成している一般社団法人です。

日本保釈支援協会の場合、被告人本人以外の者が申込むことができます。内縁関係にある者、恋人、友人等でも申込可能です。

協会は、申込人・弁護人から事件内容等を聴き取り、最速30分で審査結果を通知します。そして、申込人と協会が契約を結び、立替金が弁護人のもとに振り込まれます。最終的に、弁護人が裁判所に立替金を納付することで保釈が実現します。この制度を利用した場合の立替限度額は500万円です。立替金額によって手数料が変わってきます。

保釈保証金立替システムに関するQ&Aなど詳しい情報は、日本保釈支援協会のホームページを参照してください。

保釈保証保険制度

保釈金が準備できない場合、保釈金に代えて有価証券あるいは被告人以外の者の保釈保証書を提出することができます。この保釈保証書を発行する事業を行っているのが全国弁護士協同組合連合会です。

この事業では、弁護人の申込に基づき全弁協が保証書の発行を行います。被告人が逃亡するなどした場合、保証金の支払いは全弁協が行います。

具体的な流れとしては、まず保証委託者(身元引受人等)が弁護人に保釈保証保険制度を利用したいと伝えます。弁護人は全弁協に事前申込を行います。全弁協は保証委託者の資力を審査をし、その結果を弁護人に通知します。

弁護人は裁判所に対し、保釈請求と保証書による代納許可の請求をしておきます。代納許可が下りたら、保証委託者と全弁協が保釈保証委託契約を結びます。弁護人は、手数料(保証金額の2%)と自己負担金(保証金額の10%)を全弁協に支払います。手数料の負担は保証委託者、自己負担金の負担は弁護人です。

判決言い渡し後に自己負担金は弁護人に返還されます。保証金が没取された場合、全弁協が裁判所に保証金を納付し、保証委託者は全弁協が裁判所に納付した金額から自己負担金を差し引いた金額等を支払うことになります。

保釈金は返還される?没収されることもあるの?

多額の保釈金が最終的に戻ってくるのかどうか気になりますよね。返還される場合と返還されない場合の流れについて詳しくご説明します。

保釈保証金が返還されるのはどんなとき?

保釈金は、基本的に裁判が終了すれば返還されます。具体的には、無罪や執行猶予等の告知があったときは、保釈金の取り戻しが可能になります。また、禁錮以上の刑に処する実刑判決の宣告があったときは、被告人が刑事施設に収容されると保釈金の取り戻しが可能になります。

保釈金の取戻手続は1週間程度かかることが多いです。判決言渡日に裁判所から弁護人の事務所に連絡があります。弁護人は裁判所に行って手続を進めます。

または、保釈金を納付する際、あらかじめ振込口座を指定しておき、その口座に自動的に振り込まれることも多いです。

保釈金が返還されると、弁護人から保釈金を準備した人に対して返還されます。私選弁護の場合、返金された保釈金と弁護士費用が相殺され残りの金額が返還される扱いが一般的です。

保釈保証金が返還されないのはどんなとき?

保釈金が返還されないのは、以下に該当する場合で保釈が取り消されたときです。この場合、裁判所は、保釈金の全部又は一部を没取できます。保釈が取り消されると被告人は収監されます。

  1. 被告人が、召喚を受け正当な理由なく出頭しないとき
  2. 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき
  3. 被告人が罪証を隠滅し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき
  4. 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え若しくは加えようとし、又はこれらの者を畏怖させる行為をしたとき
  5. 被告人が住居の制限その他裁判所の定めた条件に違反したとき 

どうしても住所を変更する必要がある場合は、弁護人に相談の上、裁判所の許可を得てから行うようにしましょう。

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監修者情報

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代表弁護士 岡野武志

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