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起訴猶予になりやすい人の特徴は?起訴猶予処分と不起訴の違いを解説

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刑事事件で起訴猶予処分を獲得するには、早期の弁護士への相談と、被害者との示談成立が重要です。起訴猶予は不起訴処分の一種であり、起訴猶予になれば前科はつきません

令和7年版の犯罪白書によると、令和6年における不起訴処分全体の68.2%が起訴猶予によるものです。

初犯であること、示談が成立していることなど、一定の事情が認められる場合、事件後の適切な対応によって起訴猶予を獲得できる可能性は十分にあります

この記事では、起訴猶予になりやすい人の特徴や処分後の影響、起訴猶予処分と不起訴の違いについて解説します。ぜひ最後までご覧ください。

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起訴猶予とは?不起訴処分との違い

起訴猶予は不起訴処分の一種

起訴猶予とは、検察官が「被疑者に犯罪の嫌疑がある」と認めたうえで、裁判にかける(=起訴する)ことをあえてしないと判断する処分です。

起訴猶予は「不起訴処分」の一種であり、刑事事件が裁判に進まず終了することを意味します。

不起訴処分にはいくつか種類がありますが、主なものは以下の3つです。

不起訴処分の種類

  1. 嫌疑なし
    捜査の結果、犯罪の犯人でないことが判明した場合
  2. 嫌疑不十分
    捜査の結果、刑事事件の証拠が不十分で、犯罪事実が認められない場合
  3. 起訴猶予
    犯罪の嫌疑が認められるが、本人の性格や境遇、犯罪後の情況などを考慮し、あえて不起訴にする場合

「嫌疑なし」や「嫌疑不十分」が「そもそも罪を問えない」という判断であるのに対し、「起訴猶予」は少し意味合いが異なります。

「起訴猶予」は、「罪を犯した事実は認められるものの、本人の性格や年齢、犯罪の重さ、そして深く反省していることなど、様々な事情を考慮した結果、あえて起訴はしない」という、いわば検察官による温情処分です。

起訴猶予については、法律上、刑事訴訟法248条で、以下のように規定されています。

犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。

刑事訴訟法248条

起訴猶予になる割合

起訴猶予になる割合は不起訴処分全体の中で最も高く、令和6年には全体の68.2%を占めました(令和7年版 犯罪白書 第2編/第2章/第4節)。(過失運転致死傷等及び道交違反を除く不起訴のうち)

約3人に2人が起訴猶予を理由として不起訴になっていることがわかります。検察が被疑者を起訴するだけの証拠があっても、情状などを考慮して起訴を見送るケースが非常に多いのです

また、令和6年における検察庁終局処理人員総数78万2,735人のうち、起訴猶予は42万9,432人であることからも、事件後の対応によって起訴猶予で不起訴となる可能性が十分にあることがわかるでしょう。

実務上、罪を認めている場合は、起訴猶予での不起訴を目指していくことになります。

不起訴と起訴猶予の違い

不起訴と起訴猶予の違いは、範囲の広さです

「不起訴」は裁判にかけない処分全体を指し、その中の「起訴猶予」は証拠が十分でも情状などを考慮して起訴しない不起訴の一種です。どちらも前科はつきません。

不起訴と起訴猶予の違い

不起訴(総称)起訴猶予(不起訴の一種)
意味裁判にかけない処分の総称証拠は十分だが、情状などを考慮し起訴しない
主な理由嫌疑なし、嫌疑不十分など示談成立、反省の意思あり、犯行が軽微など
前科つかないつかない

ただし、起訴猶予は不起訴の一種ですが、嫌疑なしや嫌疑不十分とは異なり、犯罪の嫌疑が認められているが、事情を踏まえて起訴を見送る処分です。

そのため、後に別の事件で処分が検討される場面などでは、嫌疑なし・嫌疑不十分の不起訴とは同じには扱われず、不利に考慮される可能性があります

起訴猶予になりやすい人・ケースの特徴

起訴するか、それとも不起訴(起訴猶予など)にするかは、すべて検察官の判断に委ねられています

次のような条件に数多く当てはまる場合、起訴猶予になる可能性が高くなります。これはあくまで一般的な事案の傾向ですが、処分を左右する重要な要素です。

起訴猶予になりやすいポイント

起訴猶予になりやすいケース・人

  • 初犯である(これまでに犯罪歴がない)
  • 犯罪の内容が軽微である
  • 被疑者が深く反省しており、再発防止の意思が見られる
  • 被害者と示談が成立している、または賠償が済んでいる
  • 被疑者の年齢や社会的背景に特別な事情がある(未成年、高齢者、精神的な問題や複雑な家庭環境など)
  • 家族や職場などによる監督体制が整っている

たとえば、初めて万引きをしてしまった実家暮らしの大学生が、すぐに反省し、被害店舗に謝罪・弁償を済ませたケースでは、起訴猶予となる可能性が比較的高いでしょう。

このケースでは「初犯」「犯罪内容が軽微」「反省」「被害店舗への賠償」「家族の監督体制」といった起訴猶予につながる事情を数多く満たしているためです

実務上、起訴猶予獲得は、被害者との示談の有無が鍵を握ることが多いです。被害者がいる事件の場合には、弁護士を通じて示談成立を目指しましょう。

アトムの解決事例(起訴猶予を獲得した事例)

商業施設のエスカレーターで、女性のスカート内をスマートフォンで盗撮したとされるケース。警察官に声をかけられ交番と警察署に連行された。同種の余罪が多数あった。迷惑防止条例違反の事案。


弁護活動の成果

被害者に謝罪と賠償を尽くし、宥恕条項(加害者を許すという条項)付きの示談を締結。不起訴処分となった。

起訴猶予にならずに起訴されやすいケース

起訴猶予になりやすいケースとは対照的に、起訴猶予では済まず、起訴されて裁判になる可能性が高いケースもあります。

起訴される可能性が高いケース

  • 再犯・常習的な犯行
  • 事件が悪質で、社会的影響が大きい
  • 被害者とトラブルが解決していない(示談が未成立
  • 被疑者が反省していない否認している
  • 社会的に許されないと判断される背景がある

再犯や悪質な犯行、被害者との示談が未成立といった処罰の必要性が高いケースは、起訴猶予とならず起訴される可能性が高いといえます。

起訴猶予までの期間と流れ

「起訴猶予になるかどうか、いつわかるのか」は、ご本人・ご家族にとって最も気になる点の1つではないでしょうか。ここでは、逮捕から起訴猶予処分が出るまでの一般的な流れと期間を解説します。

逮捕から処分決定までの流れ

刑事事件では、逮捕後に概ね以下の流れで手続きが進みます。

逮捕から処分決定までの流れ

  1. 逮捕(警察による身柄拘束)
  2. 検察官送致(逮捕から原則48時間以内に送致)
  3. 勾留請求(検察官が24時間以内に裁判官に勾留を請求、原則10日間、最大20日間まで延長可能)
  4. 起訴・不起訴の決定(勾留期間満了までに検察官が判断)

逮捕・勾留された場合、最長で約23日以内に検察官が起訴するか不起訴(起訴猶予など)にするかを決定します。

なお、逮捕・勾留されずに捜査が進む「在宅事件」の場合は、この期間の制限がなく、数週間から数か月かかるケースもあります。

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在宅事件の場合の流れ

逮捕・勾留されない在宅事件では、警察・検察の捜査が終わり次第、検察官が処分を決定します。期間は事件の複雑さや捜査の進捗によって異なり、数週間から数か月と幅があります。

在宅事件であっても、処分が決まるまでの間は弁護士を通じて示談交渉や再発防止策の整備を進めることが重要です。

起訴猶予の通知はいつ・どのように届くか

起訴猶予を含む不起訴処分が決定した場合、検察庁から「不起訴処分告知書」が発行されます。ご本人または弁護士が検察庁に請求することで受け取ることができます。

なお、処分が決定しても自動的に通知が届くわけではない点に注意が必要です。弁護士に依頼している場合は、弁護士が検察官に働きかけながら処分の見通しを把握し、依頼者に随時報告します。

起訴猶予処分後の流れと生活への影響

起訴猶予処分を受けた後、生活にどのような影響があるのかも気になる点ではないでしょうか。ここでは、処分後の主な疑問についてまとめて解説します。

起訴猶予は前科になる?

起訴猶予は前科にはなりません

不起訴処分の一種である以上、「前科」はつきません。しかし、検察庁や警察の内部記録には、捜査機関に嫌疑をかけられて捜査の対象となった履歴(前歴)として残ります

そのため、将来的に再び犯罪を犯した場合、起訴猶予となった過去の犯罪が判断材料として使われる可能性もあります。起訴猶予は無罪ではないことに注意が必要です

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就職や社会生活への影響はある?

起訴猶予は前科ではないため、一般的な就職活動や日常生活には大きく影響しないことがほとんどです。

ただし、刑事事件が勤めている会社や通っている学校に発覚した場合、会社や学校が独自に調査・判断して懲戒処分を受ける可能性はあります。

また、刑事事件が実名報道された場合は、インターネットに記事が残ることで、就職や社会生活に影響を及ぼす可能性は否めません。

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起訴猶予は繰り返し受けられる?再犯した場合は?

起訴猶予は「今回は見逃す」という意味合いが強いため、同じようなことを繰り返すと、次回は起訴される可能性が非常に高くなります

たとえば、過去に万引きで起訴猶予処分を受けた人が、2回目も同様の行為を行った場合、再び起訴猶予になることは難しく、起訴(裁判)されて刑罰を受ける可能性が高まります。

起訴猶予に関するよくある質問

起訴猶予になるまで、どのくらいの期間がかかりますか?

逮捕・勾留された場合、最長で約23日以内に検察官が起訴するか不起訴(起訴猶予など)にするかを決定します。

そのため、身柄拘束中の事件では、比較的早い段階で処分の結果がわかります。

一方、逮捕・勾留されない在宅事件の場合は期間の制限がなく、数週間から数か月かかるケースもあります

処分が決定しても自動的に通知が届くわけではないため、弁護士に依頼している場合は、弁護士を通じて処分の見通しを随時確認することをおすすめします。

在宅のまま捜査されていますが、起訴猶予になりますか?

在宅事件であっても、起訴猶予になる可能性はあります。

起訴猶予の判断は、逮捕・勾留の有無ではなく、初犯かどうか、反省の態度、被害者との示談の成立、犯行の軽重といった事情をもとに検察官が総合的に判断します。

在宅事件の場合も同様の基準で判断されるため、示談交渉など、処分が決まるまでの間に弁護士と連携して準備を進めることが重要です。

被害者がいない事件でも、起訴猶予になれますか?

被害者がいない事件でも、起訴猶予になることはあります

薬物事件や無免許運転など、直接的な被害者が存在しない事件では、そもそも示談を成立させることが不可能です。

その場合は、初犯かどうか、深く反省しているか、再発防止に向けた具体的な取り組み、家族による監督体制といった事情が、起訴猶予を判断するうえで重要な要素となります。

被害者がいない事件であっても、弁護士が検察官に対して意見書・上申書を提出するなど、積極的な弁護活動によって起訴猶予の可能性を高めることができます

家族が逮捕されました、起訴猶予を目指すために家族にできることはありますか?

家族ができる最も重要なことは、早急に刑事事件に強い弁護士に相談・依頼することです

逮捕直後から弁護士が動き出すことで、示談交渉や検察官への働きかけをより早い段階から進めることができます。

また、弁護士への依頼と並行して、以下のような家族の取り組みも起訴猶予の判断において有利な事情として考慮される場合があります。

  • 本人が社会に戻った際の監督・支援体制を整えること
  • 本人の反省を示す上申書の作成
  • 必要に応じて、カウンセリングや専門機関への通院手配など再発防止策のサポート

ご家族が不安を抱えながらもできることを考えているという姿勢そのものも、検察官に対して本人の更生可能性を示す材料の1つになります。

まずは弁護士にご相談のうえ、具体的な対応を確認されることをおすすめします。

起訴猶予の可能性を高めるためには弁護士に相談を

起訴猶予の可能性を高めるには、ただ事件が経過するのを待つのではなく、早期に弁護士に相談することが重要です

被害者がいる事件であれば、弁護士を通じて被害者との示談を成立させることで、処分が軽くなる可能性が高まります。

さらに、謝罪文の提出や医療機関の受診など、再発防止に向けた取り組みも、起訴猶予を得るための有利な事情になります。

早い段階で弁護士に相談し、適切な対応を取ることで、起訴猶予での不起訴獲得につながるケースも少なくありません

「起訴猶予を目指したい」「起訴されて前科がつくのは防ぎたい」とお考えの方は、できるだけ早く刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

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起訴猶予獲得のために弁護士ができること

弁護士に依頼することで、以下のような弁護活動が可能になります。

起訴猶予獲得に向けた弁護活動

  • 被害者との示談交渉
    被害者と加害者が直接交渉することは難しいケースがほとんどです。弁護士が間に入ることで、被害者が交渉に応じやすくなり、示談成立の可能性が高まります。
  • 検察官への意見書・上申書の提出
    反省の状況や再発防止への取り組み、示談成立の事実などをまとめた書面を検察官に提出し、起訴猶予処分が相当であることを積極的に働きかけます。
  • 身柄拘束中の接見・早期釈放への対応
    逮捕・勾留されている場合、弁護士は速やかに接見を行い、取り調べへの対応をアドバイスします。また、勾留の必要がないことを裁判所に申し立て、早期釈放を目指します。
  • 再発防止策の整備サポート
    カウンセリング機関への通院や専門施設への相談など、再発防止に向けた具体的な取り組みをサポートします。これらの活動は、検察官への説明材料として有効に機能します。

ご依頼者様からのお手紙・口コミ評判

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弁護活動により、起訴猶予処分となり、心から感謝しております

ご依頼者からのお手紙(弁護活動により、起訴猶予処分となり、心から感謝しております)

(抜粋)この度は、大変お世話になりました。先生の弁護活動により、起訴猶予処分となり、心から感謝しております。私の犯してしまった行動による自業自得ですが、毎日が不安でしょうがなかったのですが、先生にいろいろとアドバイスを頂き、折れそうな心を支えてもらいました。今回のことを猛省し、二度と同じ過ちを繰り返さないという事を心に刻み込み、社会生活をやり直し、真っ当に生きていきます。この度はありがとうございました。

相談したおかげで、自分自身が落ち着いて対応することができました。

ご依頼者からのお手紙(相談したおかげで、自分自身が落ち着いて対応することができました。)

(抜粋)この度は庄司先生、及びアトム法律事務所の方々には大変お世話になりました。先生の弁護活動のおかげで、起訴猶予処分にしていただき、心から感謝しております。事件を起こして警察の取り調べを受けることがかなり私の心身に苦痛をもたらし、もう何もかも終わりだと思ったこともありましたが、先生に相談させていただくうちに落ち着いて対応できるようになり、その結果、前科がつかない処分となり、本当によかったです。

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岡野武志弁護士

監修者

アトム法律事務所
代表弁護士 岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律税務グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了