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麻薬/向精神薬の刑罰・捜査の流れ・裁判例

麻薬/向精神薬で適用される刑罰

免許や許可なく、ヘロインやコカイン、MDMAなどの麻薬や向精神薬を所持等した場合、麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)で処罰されます。
処罰対象となる行為は、麻薬・向精神薬の輸出入、施用、所持、譲受け、譲渡、製造です。
ヘロインについての所持等は、特に重く処断されています。

麻向法64条の2第1項

10年以下の拘禁刑

第六十四条の二 ジアセチルモルヒネ等を、みだりに、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、交付し、又は所持した者は、十年以下の拘禁刑に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯したときは、当該罪を犯した者は、一年以上の有期拘禁刑に処し、又は情状により一年以上の有期拘禁刑及び五百万円以下の罰金に処する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。

「ジアセチルモルヒネ等」とは、ジアセチルモルヒネ、その塩類またはこれらのいずれかを含有する麻薬を言い、いわゆるヘロインを指します。
「所持」とは法律上、事実上の実力支配関係を言い、家や車に保管している場合も所持にあたります。

麻向法65条の2

1年以上の有期拘禁刑
または情状により1年以上の有期拘禁刑
および500万円以下の罰金

第六十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯したときは、当該罪を犯した者は、一年以上の有期拘禁刑に処し、又は情状により一年以上の有期拘禁刑及び五百万円以下の罰金に処する。

自己使用目的ではなく、営利目的でジアセチルモルヒネ等を所持するなどした場合、この罪に問われます。
非営利目的の場合よりも、さらに重い法定刑が規定されています。

麻向法66条1項

7年以下の拘禁刑

第六十六条 ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬を、みだりに、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、又は所持した者(略)は、七年以下の拘禁刑に処する。

ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬についての所持などを禁止する条文です。

麻向法66条2項

1年以上10年以下の拘禁刑
または情状により1年以上10年以下の拘禁刑および300万円以下の罰金

第六十六条
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処し、又は情状により一年以上十年以下の拘禁刑及び三百万円以下の罰金に処する。

自己使用目的ではなく、営利目的でジアセチルモルヒネ等以外の麻薬の所持等を禁じる条文です。
こちらも非営利目的の場合よりも、より重い法定刑が規定されています。

麻薬/向精神薬の捜査の流れ

薬物事件は、証拠の隠滅が容易であることから、何の前触れもなく家宅捜索が行われたり、逮捕されたりするケースも多いです。

麻薬/向精神薬の有名裁判例

麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)はヘロインなどの麻薬等の輸出入・所持等を処罰しており、営利目的の場合より重く処罰されます。
ここでは、麻向法64条の2第2項の「営利の目的」の意義について判示した判例をご紹介します。

麻薬取締法64条の2第2項の「営利の目的」の意義について判示した判例

裁判所名: 最高裁判所 事件番号: 昭和41年(あ)第2277号 判決年月日: 昭和42年3月3日

判決文抜粋

「麻薬取締法六四条の二第二項にいわゆる「営利の目的」とは、麻薬の交付、所持等の行為の動機が財産上の利益を得る目的に出たことをいい、本件のように、被告人が犯行に加担した動機が、共犯者に融通していた金員の回収を図ることにあつた以上、営利の目的があつたものと認むるに妨げない」

弁護士の解説

当時、共犯者に貸していた金銭の回収を期待して、共犯者が持ちかけてきた麻薬の売りさばきに協力し、さらに別の共犯者と麻薬を小分けにするなどした事案において、「営利の目的」があったとした判例です。
「営利の目的」とは、麻薬の交付、所持等の行為の動機が財産上の利益を得る目的に出たことをいうとされ、貸金の回収はこれにあたるとされました。

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