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銃刀法違反で逮捕される場合とは?|逮捕・起訴を避ける方法も解説

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銃砲刀剣類所持等取締法(以下「銃刀法」)に違反するのは刀や拳銃を所持した場合だけではありません。包丁やナイフ等を携帯した場合も銃刀法違反で逮捕される可能性があるのです。

逮捕を避けるには、どのような場合に銃刀法違反に該当するのか知っておくことが大切です。

この記事では、銃刀法違反の要件を具体的に解説します。また、逮捕された場合に前科を回避する方法についても詳しくご説明します。

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銃刀法違反で逮捕される場合とは?

銃刀法とは?

銃刀法は、銃砲等、刀剣類等の違法な所持等を規制し危害を予防することを目的としています。

銃砲とは、けん銃や猟銃等を意味します。銃砲とクロスボウをあわせて「銃砲等」といいます。

刀剣類とは、刃渡り15センチメートル以上の刀等を指します。

刀剣類に当たらない刃物でも、銃刀法22条の要件に該当すれば処罰される可能性があります。包丁やナイフ等を携帯した場合、銃刀法22条が適用されるケースが多いです。

クロスボウの所持が禁止されました!

令和4年3月15日施行の改正銃刀法により、クロスボウの所持が原則禁止となりました。令和4年9月15日以降も所持し続けた場合は、不法所持として処罰される可能性があります。

それでは、銃刀法22条の要件について詳しく見ていきましょう。

銃刀法22条違反になる刃物とは?

銃刀法二十二条(刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物の携帯の禁止)

 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが八センチメートル以下のはさみ若しくは折りたたみ式のナイフ又はこれらの刃物以外の刃物で、政令で定める種類又は形状のものについては、この限りでない。

銃刀法22条に違反すると、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられます(銃刀法31条の18第3号)。

①刃物

銃刀法22条で規制される「刃物」とは、その用法において人を殺傷する性能を有し、鋼又はこれと同等程度の物質的性能(固さ及び曲げ強さ)を有する材質でできている片刃又は両刃の器物で刀剣類以外のものを意味します。

具体的には、包丁、果物ナイフ、サバイバルナイフ、登山ナイフ、カッターナイフ等が挙げられます。

これらの刃物のうち、刃体の長さが6センチメートルを超えるものは原則として銃刀法22条違反になる可能性があります。

ただし、例外的に規制対象とならない刃物もあります(同条ただし書)。

②業務その他正当な理由

銃刀法22条が規制する刃物に該当する場合でも、「正当な理由」があれば処罰されません。

本条の「正当な理由」は、実務上、軽犯罪法1条2号の「正当な理由」と同様に考えてよいとされています。

軽犯罪法1条2号の「正当な理由」の意義について判例は、「職務上又は日常生活上の必要性から社会通念上,相当と認められる場合」をいうと判示しています(最判平成21年3月26日)。

同判例は、「正当な理由」の有無を判断する際、以下の事情を考慮すべきとしています。

「正当な理由」を判断する際の考慮事情

  • 器具の用途や形状・性能
  • 隠匿携帯した者の職業や日常生活との関係
  • 隠匿携帯の日時・場所、態様及び周囲の状況等
  • 隠匿携帯の動機・目的・認識等

例えば、調理に使うために包丁を購入して自宅に持って帰る場合は「正当な理由」があるといえます。

一方、護身用に携帯する行為は「正当な理由」が認められません(東京地判平成16年5月25日)。また、「何かあったときに便利だから」という理由で車内に長期間刃物を置く行為も「正当な理由」は認められません(水戸地判平成23年7月29日)。

③携帯

銃刀法22条の「携帯」とは、「所持」の一形態です。

具体的には、自宅又は居室以外の場所で刃物を手に持つか、又は身体に帯びるなどして、これを直ちに使用できる状態で身辺に置くことをいい、かつ、その状態が多少継続することをいいます(福岡高判昭和41年5月6日)。

例えば、自分の運転する自動車のコンソールボックスの中にカッターナイフを入れてふたを閉めていた場合も「携帯」に該当します(東京地判平成16年5月25日)。

刃物を持ち運ぶ必要がある場合、刃物をケースに入れて鍵付きの箱に保管するなど、直ちに使用できない状態にしましょう。

銃刀法違反にならない刃物とは?

刃体の長さが6センチメートルを超える刃物であっても、以下の場合は例外的に携帯が禁止されません(銃刀法施行令37条参照)。

銃刀法22条の規制対象外の刃物

①刃体の長さが8センチメートル以下であって、刃体の先端部が著しく鋭くないか、又は刃が鋭利でないはさみ

②刃体の長さが8センチメートル以下の折りたたみ式のナイフであって、刃体の幅が1.5センチメートルを、刃体の厚みが0.25センチメートルをそれぞれこえず、かつ、開刃した刃体をさやに固定させる装置を有しないもの

③刃体の長さが8センチメートル以下の果物ナイフであって、刃体の厚みが0.15センチメートルを超えず、かつ、刃体の先端部が丸みを帯びているもの

④刃体の長さが7センチメートル以下の切出しであって、刃体の幅が2センチメートルを、刃体の厚みが0.2センチメートルをそれぞれこえないもの

銃刀法関連の条文は複雑なので警察官でも適用を間違えるケースがあります。

例えば、6センチメートルを超えるナイフを携帯していたため現行犯逮捕されたものの、刃体の長さが7センチメートル以下の切出し(上記④のケース)だと判明し釈放された事案もあります。

ただし、銃刀法違反にならない場合でも軽犯罪法違反など別の犯罪に該当する可能性があるので注意してください。

銃刀法違反の被疑者になった場合、まずは本当に規制対象の刃物に該当するかどうか弁護士に直接相談することをおすすめします。

銃刀法違反で逮捕の流れは?

銃刀法違反の場合、職務質問・所持品検査をきっかけに現行犯逮捕されるケースが多いです。

逮捕後は警察署等で取り調べを受けます。取り調べでは、「正当な理由」の有無について厳しく追及されるでしょう。取り調べで話した内容は供述調書にまとめられます。供述調書に署名押印すると、後で否定するのは非常に困難です。

不用意な発言で不利益を被る前に、できる限り早く弁護士に接見を依頼しましょう。一刻も早く弁護士のアドバイスを受けるには私選弁護士がおすすめです。私選弁護士であれば逮捕直後から接見できます。

逮捕後、検察官が起訴・不起訴を決定するまで最長23日間身体拘束される可能性があります。

一方、被疑者が拘束されない在宅事件の場合は、起訴・不起訴の決定まで特に時間制限はありません。

逮捕後の流れや在宅事件の流れについて、詳しくは関連記事をご覧ください。

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銃刀法違反以外で逮捕される可能性はある?

軽犯罪法違反

軽犯罪法一条二号(凶器携帯の罪)

 正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者

凶器携帯は、軽犯罪法違反として取り締まられるケースも非常に多いです。

軽犯罪法1条2号に違反した場合、拘留または科料で処罰されます(軽犯罪法1条)。

※拘留:1日以上30日未満の期間、刑務所等に拘束される刑罰
 科料:1000円以上1万円未満の金銭納付を命じられる刑罰

職務質問を受けたところ、携行しているナイフ等が車の中から見つかるなどして、そのまま警察署に連れて行かれてしまった・・・というパターンが目立ちます。

ただし、軽犯罪法違反の場合は、被疑者が定まった住居を有しない場合、または正当な理由がなく出頭の求めに応じない場合以外は逮捕することができません

そのため、取り調べ後は釈放され、在宅捜査となることが通常です。釈放時は家族などに迎えにてもらうことが多いです。

警察署では、取り調べのほか、指紋・写真をとられます。DNA(唾液)の提出も求められることがありますが、DNAは拒否することが可能です。

「正当な理由がない場合、今後は決して携帯しない」などの誓約書や上申書を書かされることもあります。

基本的には、反省し、捜査に協力的な姿勢でいれば、起訴猶予で終わることも珍しくありません。

警察官に不必要に食ってかかるなどした結果、問題が大きくなってしまうこともあるので注意してください。

①刃物

軽犯罪法1条2号の「刃物」の定義は、銃刀法22条の「刃物」と同じです。銃刀法との一番の違いは、刃体の長さが6センチメートルを超えない刃物も規制対象になる点です。

したがって、刃体の長さが6センチメートルを超えない刃物であっても、正当な理由がない限り、隠して携帯すれば軽犯罪法違反になります。

具体的には、包丁、かみそり、ナイフ等の刃物が該当します。

ただし、人の身体に重大な危害を加えるおそれがない刃物は、軽犯罪法1条2号の「刃物」に該当しません。

例えば、刃体の長さが1センチメートル程度の極めて小さな爪切り等は、軽犯罪法1条2号の「刃物」に該当しません。

②正当な理由

軽犯罪法1条2号の「正当な理由」も、銃刀法22条と同様、「職務上又は日常生活上の必要性から社会通念上、相当と認められる場合」を意味します。

軽犯罪法の場合も、護身用の刃物携帯は「正当な理由」に該当しません。

③隠して携帯

「隠して」とは、普通では一目に触れにくいような状態におくことを意味します。行為者に「隠して」いる認識があることが必要です。

「携帯」とは、自宅又は居室以外の場所で刃物を手に持つか、又は身体に帯びるなどして、これを直ちに使用できる状態で身辺に置くことをいい、かつ、その状態が多少継続することをいいます。

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凶器準備集合罪

他人の生命、身体又は財産に対し共同して害を加える目的で、刃物を準備して集合すると凶器準備集合罪(刑法208条の2)に問われる可能性があります。同罪の法定刑は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金です。

他にも、殺人予備罪(刑法201条)、強盗予備罪(刑法237条)等が成立する可能性もあります。

銃刀法違反で弁護士をつけるメリット

銃刀法違反で有罪になれば前科がついてしまい様々な不利益を被ります。そうなる前に、できる限り早く弁護士にご相談ください。ここでは、銃刀法違反事件の弁護活動と弁護士に依頼するメリットをご紹介します。

「正当な理由」を説得的に主張できる

銃刀法違反でよく問題になるのが「正当な理由」の有無です。すでにご説明したとおり、「正当な理由」は、隠匿携帯の日時・場所や動機・目的など様々な事情を考慮して判断されます。

これらの事情を説得的に主張するには、客観的な証拠を示すことが重要です。

例えば、自宅で使うために包丁を携帯していたと主張するなら、レシートの存在がポイントになります。包丁を携帯していた時点と近接した時間・場所でその包丁を購入したことを示すレシートがあれば、「正当な理由」がある合理的な根拠になり得ます。

弁護士は、このような客観的根拠を示しつつ「正当な理由」があることを検察官に説得的に主張します。「正当な理由」があると認められれば、不起訴処分となり前科がつくのを回避できます。

不起訴処分の獲得が期待できる

被害者がいる事件は、早期の示談によって不起訴処分となる可能性が高まります。

例えば、騒音トラブルがきっかけで包丁を持って隣家のドアを叩いた場合、銃刀法違反で逮捕される可能性があります。

このような事案では、被害者に対する早期の謝罪と示談の申し出が重要です。示談交渉は刑事弁護の実績豊富な弁護士に依頼するのがおすすめです。

アトム法律事務所の弁護士は、多くの刑事事件で示談による不起訴処分を獲得した実績があります。早期の示談と不起訴処分の獲得をご希望なら、アトム法律事務所にぜひご相談ください。

少年事件にも迅速に対応

未成年(20歳未満)でも銃刀法違反で逮捕される可能性があります。20歳未満の刑事事件は「少年事件」と呼ばれ、成人と異なる流れで進みます。

少年事件のポイントは、再犯のおそれをいかに低下させるかです。そのためには、保護者の方も一緒に事件の原因を考えることが大切です。また、交友関係の改善など環境調整もカギになります。

大切なお子さんが刑事事件を起こした場合、保護者の方は不安でいっぱいになると思います。そんなときは、どうぞ弁護士を頼ってください。

アトム法律事務所では、少年事件にも迅速に対応いたします。お子さんが銃刀法違反で逮捕されたらすぐに当事務所までご相談ください。

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監修者情報

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第二東京弁護士会所属。ご相談者のお悩みとお困りごとを解決するために、私たちは、全国体制の弁護士法人を構築し、年中無休24時間体制で活動を続けています。