警察に逮捕されたら、最短で逮捕から3日以内に釈放される可能性があります。一方、勾留が認められてしまうと、起訴されるかどうか決まるまで最大23日間の身体拘束が続きます。
仕事や家族への影響を最小限に抑えるためにも、逮捕後の流れを正しく理解し、早期に適切な対応をとることが非常に重要です。
逮捕後の手続きには、厳格な時間制限があり、弁護士が介入するタイミングと対応の早さが釈放の可否を大きく左右します。
この記事では、逮捕の種類と手続きの流れや釈放のタイミング、早期釈放を目指すため弁護士に相談するメリットなどを解説します。「逮捕されたらどうなる?」と不安を感じている方は、ぜひ最後までお読みください。
※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
目次
逮捕後の流れ|起訴まで最大23日間の手続き
逮捕から起訴されるまでの身体拘束の期間は最大で23日間であり、その間に警察や検察などの捜査機関による事件の捜査が行われます。捜査が終了すると、起訴・不起訴の判断が下されます。
逮捕された場合、身体拘束という大きな私権制限を伴いますので、その後の手続には厳格な時間制限が定められています。
逮捕後の流れ
- 【逮捕後48時間】逮捕~検察へ送致
- 【送致後24時間】送致~勾留の請求
- 【最大20日間】勾留~起訴の決定
- 【起訴後】略式裁判・通常裁判

逮捕後の刑事手続きの流れについて詳しく見ていきましょう。
【逮捕後48時間】逮捕から検察へ送致
逮捕されると、まず警察署の留置場に入れられ、警察官から事情を聞かれます(取り調べ)。逮捕されてから48時間以内に、警察から検察庁に事件が移されます(送致)。
送致では、朝、同じ留置場にいる被疑者が一緒に警察車両に乗せられて検察庁に向かい、順番に検察官の面談を受け、夕方一緒に警察署に戻ります。
警察は、原則として全事件を検察官に引き継ぎます。事件を否認したり、黙秘していても同様です。
例外的に、犯罪の嫌疑がない場合、微罪の場合、被害が小さく既に被害回復がされた場合、既に被害者との示談が成立し被害者が刑罰を望んでいない場合等では、送致せず事件を終了させることがあります。
【送致後24時間】送致から勾留の請求
検察官は、警察から受け取った証拠と本人から直接聞いた話をもとに、さらに留置場に置くこと(勾留)が必要かを判断します。勾留が必要な場合は、裁判官に勾留請求を行います。
勾留請求の期限は、逮捕後72時間以内かつ、送致後に検察官が被疑者を受け取った時から24時間以内です。

勾留請求を受けた裁判官は、被疑者を裁判所に呼んで勾留質問を行い、被疑者の言い分等を尋ね、勾留するかどうかを決定します。
勾留請求は常に認められるわけではなく、勾留の要件である、①罪を犯したと疑う相当の理由②住所不定、証拠隠滅のおそれ・逃亡のおそれのいずれか(刑事訴訟法60条1項)を満たす場合に認められます。
実務上は、逮捕事案のうちかなりの割合で勾留決定がなされているのが現状です。令和7年版犯罪白書によれば、逮捕事案の94.8%が勾留決定までなされています。
勾留が決まると原則10日間、留置場で生活を送ることになります。勾留はさらに最長10日以内の範囲で延長される場合があります。
勾留中も捜査は続き、取り調べ等を受けなければなりません。勾留中は、接見禁止がつかなければ家族や友人も面会できるようになりますが、日時や時間は弁護士に比べて大きく制約され、警察官も立ち会います。
【最大20日間】勾留から起訴までの流れ
勾留満期までに、検察官は事件を起訴するかどうか決定します。
起訴とは、事件を刑事裁判にかけることをいいます。一方、事件を裁判にかけずに終了させることは不起訴といい、不起訴となれば前科はつきません。
また、処分保留のケースもあります。不起訴や処分保留の場合は直ちに釈放となります。
起訴・不起訴などの区別
- 起訴される場合
→刑事裁判が始まります - 不起訴になる場合
→裁判なしで事件終了、前科もつきません - 処分保留
→勾留中に起訴・不起訴が決まらず、釈放

逮捕から勾留まで最大3日間(48時間+24時間)、勾留期間が10日間と考えると、最短で逮捕後10日程度で起訴されるかどうか決まる可能性があります。
勾留延長で勾留期間がさらに10日延びたとしても、逮捕から23日目には起訴される可能性があります。
身柄事件では、この短い期間に検察官を説得して起訴を回避する必要があります。
日本の有罪率は99.9%に上るため、前科がつくことを防ぐには不起訴処分を目指すことが重要です。
起訴までの間に弁護士に相談し、適切な対応を取ることで、不起訴の可能性を高めることができます。
なお、逮捕・勾留が仕事に与える影響や、解雇を防ぐ方法を詳しく知りたい方は『逮捕されたら会社にバレる?解雇される?弁護士が教える対応法』をご覧ください。
起訴から刑事裁判までの流れ
起訴されると、刑事裁判にかけられることになり、呼び名が被疑者から被告人に変わります。起訴には略式起訴と、正式裁判が開かれる通常の起訴があります。
- 略式起訴
書面審理での刑事裁判(略式裁判)を申し立てること
①簡易裁判所が扱える事件で②被疑者の手続きへの同意があり③罰金100万円以下または科料の刑罰を科せるケースに限られます。 - 通常起訴
公開の法廷での刑事裁判(正式裁判)を申し立てること
略式起訴されて、略式裁判になると、書面審理なので公開の法廷での審理は回避でき、当事者の身体的・精神的なストレスを避けられるメリットがあります。
ただし、自分の意見を直接裁判官に聞いてもらえる機会はありません。
通常起訴されると、約1か月後に正式裁判の第一回公判が開かれます。自白事件では2~4回、否認事件では7~8回程度公判が開かれることが多いです。平均的な審理期間は3か月程度です。
起訴後も、逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断されると勾留が続くことがあります(被告人勾留)。期間制限はないものの、保釈で釈放を目指すことができます。
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・起訴されたらどうなる?起訴後の流れを弁護士がわかりやすく解説
・刑事裁判とは?裁判の流れや裁判所の違いを弁護士が解説
刑事裁判の結果にはどのようなものがある?

刑事裁判の結果には、次のようなものがあります。
刑事裁判の結果
- 略式罰金:略式起訴で有罪のときに支払う100万円以下の罰金
- 執行猶予付き判決:拘禁刑の実施が一定期間猶予される判決
- 実刑判決:拘禁刑で刑務所に入る判決
- 無罪判決:被告人を無罪にする判決
無罪判決の確率は約0.1%と非常に低く、獲得は困難です。 有罪判決であれば罰金刑で済んだとしても前科がつくこととなります。
執行猶予付き判決になれば、執行猶予期間を平穏に過ごせばその罪で刑務所に入る必要はなくなります。
拘禁刑とは刑務所に拘置される刑罰です。実刑には罰金刑が併科されることもあります。少しでも刑を軽くするには、弁護士に相談することをおすすめします。
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逮捕後に釈放される流れ|最短釈放から保釈まで

逮捕後の身体拘束の中でも特に、勾留が認められてしまえば最大で20日間の身体拘束を受けてしまうため、勾留を回避することが早期釈放のポイントになります。逮捕から勾留請求されるまでは3日間しかありませんので、逮捕後はすぐに弁護士に相談すべきでしょう。
釈放のタイミングと釈放されるケース
| 釈放のタイミング | 釈放されるケース |
|---|---|
| 逮捕~検察官送致の前 | 微罪処分で釈放 |
| 検察官送致~勾留請求 | 勾留されず釈放 |
| 勾留決定の直後 | 準抗告で釈放 |
| 勾留の後~起訴の前 ※逮捕後23日間が重要 | 不起訴処分 |
| 略式起訴 | 罰金等を納付して釈放 |
| 起訴の後~判決の前 | 保釈 |
| 判決の後 | 執行猶予 |
【逮捕後48時間以内】送致されずに釈放(微罪処分)
逮捕後、最も早く釈放されるのが、警察官の判断によって釈放される場合です。
具体的には、逮捕したけれど犯罪の容疑がないと判断した場合、被害が極めて軽い微罪の場合、被害が軽微で被害弁償も済んでいて被害者に処罰意思がない場合、軽微な事案で既に示談が成立した場合などです。
微罪処分で釈放されるタイミングは、逮捕から48時間以内が目安です。微罪処分になればそれ以上の捜査はされず事件は終了します。
ただし、微罪処分になるのは、被害の小さい窃盗事件などです。痴漢や盗撮などの性犯罪や薬物事件、交通事故で微罪処分が成立する可能性はまずないといえます。
【逮捕後72時間以内】勾留されずに釈放
逮捕後、次に早期釈放を目指すのは、勾留されずに釈放される場合です。
警察は被疑者を逮捕して48時間以内に事件を検察官に送致し、検察官は勾留請求するかを判断します。
検察官や裁判官が勾留の必要がないと判断すると、逮捕から最短72時間以内に釈放されることになります。
逮捕後に勾留されずに釈放されるためには、弁護士を通じて勾留の要件がないこと、具体的には逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを主張することが大切です。
そのためには、弁護士に依頼して被害者と示談をすること、家族のサポート体制を整えることなどが重要な要素になります。
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・勾留とは?勾留後の釈放はいつ?期間・条件・早期釈放の方法を解説
【勾留された後】準抗告による釈放を目指す方法
裁判官が勾留を決定した場合でも、準抗告(じゅんこうこく)という方法で不服を申し立てて、釈放につながることもあります。
準抗告では、勾留を決定した裁判官とは違う裁判官3人で、勾留の必要性について再度審査をしてくれます。
裁判官が一度下した結論を覆すことは、非常に難しいですが、刑事事件に強い弁護士であれば、諦めずに準抗告を行います。
釈放されても安心できない|釈放後の在宅捜査に注意
釈放されて「終わった」と思っていても、刑事事件の捜査は続いています。
2024年の検察統計によれば、逮捕後に勾留請求が却下されて勾留されなかった人のうち、37.2%の人が起訴されています。また、勾留後に釈放された人でも、14.2%の人が起訴されています。
起訴されれば刑事裁判になり、有罪が確定すれば刑罰を受けることになります。
勾留請求が却下された人
| 人数 | 割合 | |
|---|---|---|
| 起訴 | 1,545人 | 37.2% |
| 不起訴 | 2,426人 | 58.4% |
| その他* | 183人 | 4.4% |
| 合計 | 4,154人 |
こちらの表は、検察統計「既済事由別 既済となった事件の被疑者の逮捕及び逮捕後の措置別人員」(調査年月2024年)より抜粋する等してまとめました。
勾留後に釈放された人
| 人数 | 割合 | |
|---|---|---|
| 起訴 | 5,899人 | 14.2% |
| 不起訴 | 34,393人 | 82.9% |
| その他* | 1,193人 | 2.9% |
| 合計 | 41,485人 |
こちらの表は、検察統計「既済事由別 既済となった事件の被疑者の勾留後の措置、勾留期間別及び勾留期間延長の許可、却下別人員」(調査年月2024年)より抜粋する等してまとめました。
* その他には、中止、家庭裁判所に送致などが含まれる。
身柄を拘束されずに進められる捜査を在宅捜査といいます。
身柄を拘束されずに釈放された、と安心してしまう方もいますが、不起訴が確定していない段階では捜査は着実に進んでいきます。
釈放されて終わったと思っていたところ、数か月後に検察から呼び出されて慌てて弁護士に相談したが手遅れになっていた、というケースも少なくありません。
刑事事件に巻き込まれたら、自分で判断せず早めに弁護士へ相談しましょう。
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・検察庁からの呼び出しがあったら不起訴は無理?罰金なしで帰れる?呼び出しの理由と対応方法
【逮捕後23日間】不起訴で釈放
逮捕から起訴まで最大23日間の間に不起訴を獲得することが、釈放への近道です。
勾留されても、不起訴処分を獲得できれば釈放され、前科がつかずに事件は終了します。
不起訴処分を獲得するには、示談が重要です。
示談とは、被害者に対して謝罪・賠償を尽くす等して、刑事事件について和解をする合意のことです。

和解の内容として、「加害者を許す」という宥恕(ゆうじょ)や、刑事事件の告訴取り消しなどを被害者に約束してもらえることがあります。
示談の成立だけでも、不起訴につながる事情になり得ますが、宥恕や告訴取り消しを合意できた場合、被害者の処罰感情の低下をより強く示すことができます。
検察官は、被害者の処罰感情を見つつ、起訴か不起訴か決断する面もあるので、示談の成立・示談の条件は非常に重要になります。
弁護士は、示談交渉を行い、その結果を検察官に伝えて不起訴の説得を試みます。
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【略式起訴の後】罰金・科料で釈放
略式起訴された場合、刑罰は罰金か科料になります。罰金と科料はどちらもお金を納付する刑罰ですが、逮捕・勾留されていた被告人の場合、罰金・科料を支払うことができれば、その場で釈放となります。
もしも罰金・科料を支払えない場合、必要な金額に達するまで労役場(ろうえきじょう)に収容され、軽作業をしなければなりません。
労役場に留置される期間は、最長2年です。たとえば、罰金20万円であれば40日間程度が見込まれ、その後、釈放となります。
【起訴後~判決前】保釈で釈放
通常起訴の後は、保釈で釈放される可能性があります。起訴されて正式裁判が始まっても、身柄の拘束が続く場合があります(被告人勾留)。
被告人勾留には被疑者勾留と異なり時間制限がないので、裁判が終了するまで留置場や拘置所生活が続き、ケースによっては実刑判決を受けてそのまま刑務所に収監される場合もあります。
しかし、起訴後は「保釈」という釈放の手続きを利用できます。保釈で釈放されるには、弁護人を通して保釈申請を行い、裁判官がこれを認めれば保釈保証金を納めることで釈放されます。
保釈保証金の額は事件や被告人の資力で150~数百万と差がありますが、無事に裁判を終えれば全額還付されます。
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・保釈申請の流れ。保釈条件と必要な保釈金は?起訴後の勾留から解放
【判決後】執行猶予付き判決で釈放

有罪になっても、執行猶予付き判決の場合、すぐに刑務所に収容されずに釈放されます。
執行猶予付き判決とは、一定期間、刑罰の執行が猶予される判決のことです。
執行猶予が付く条件などは『執行猶予とは?懲役実刑との違いは?執行猶予中の逮捕で取り消し?』の記事をご覧ください。
逮捕の種類と手続きの流れ
逮捕の目的としては、主に次の2点があります。
逮捕の目的
- 逃亡の防止
- 証拠隠滅の防止(例:証拠を破壊する、証人に証言を変えさせる)
逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがない場合、逮捕されません。
一般に誤解されやすい点ですが、犯罪行為が発覚して刑事事件として捜査・処分されるとしても、必ず逮捕されるわけではありません。
同様の罪を犯しても逮捕される場合と逮捕されない場合があるのは、逃亡や証拠隠滅の可能性の有無が関係しています。逮捕されない事件では、被疑者が自宅にいるまま捜査が進められます(在宅事件)。
逮捕の種類
| 逮捕の種類 | 逮捕できる条件 | 逮捕状 |
|---|---|---|
| 現行犯逮捕 ・準現行犯逮捕 | ・犯行中や犯行直後 ・逃亡・証拠隠滅のおそれ | 不要 |
| 通常逮捕 | ・犯罪をしたと疑う相当の理由 ・逃亡・証拠隠滅のおそれ | 必要 |
| 緊急逮捕 | ・重大事件で急を要する ・逃亡・証拠隠滅のおそれ | 必要※ |
※緊急逮捕の場合、逮捕時には逮捕状は不要ですが、逮捕後に警察は直ちに裁判官に対して逮捕状の発行を求める必要があります。
現行犯逮捕されたらどうなる?
現行犯逮捕とは、犯行中や犯行直後の犯人を逮捕することをいいます(刑事訴訟法212条1項)。
準現行犯とは、犯行後に間がないと明らかに認められる犯人を逮捕することです(同条2項)。
犯人として追われている、犯罪に使った凶器を所持している、体や服に犯罪の証拠がある、罪に問われて逃げている場合などは、準現行犯逮捕ができます。
現行犯逮捕・準現行犯逮捕は、犯人を間違える可能性が低いため、逮捕状なく一般人でもできます(同法213条)。一般人が現行犯逮捕した場合は、警察官等に犯人を引き渡す必要があります(同法214条)。
現行犯で逮捕された後は、警察官に最寄りの警察署に連行され、取り調べを受ける流れとなるのが通常です。
逮捕された際、警察官から「犯罪事実の要旨」と「弁護人を選任できる旨」が伝えられたうえで弁解の機会が与えられます。
弁解により留置の必要がないと判断されれば釈放されますが、留置が必要と判断されれば、警察署内の留置場に入れられてしまうことになります。
後日逮捕(1)通常逮捕の流れ
通常逮捕とは、逮捕状(逮捕を許可する令状)によって行う逮捕です。
一定階級以上の警察官や検察官が、裁判官に対して逮捕状の発行を請求し、裁判官が発行した逮捕令状に基づいて行う逮捕が、通常逮捕です(憲法33条、刑事訴訟法199条1項)。
警察が、被害届の提出等で事件を知って捜査を進め、犯人が判明した段階で裁判官に逮捕状を請求する流れとなるのが通常です。
逮捕令状は、犯罪をしたと疑う相当の理由(逮捕の理由)と逃亡・証拠隠滅のおそれ(逮捕の必要性)があると裁判官が認めた場合に限り発行されます。
たとえば会社員の場合、朝警察官が逮捕令状を持って自宅に来ることもありますし、任意取り調べを求められそのまま逮捕されることもあります。
逮捕状がまだ出ていない段階では、逮捕状の発行を避けることが重要です。
逮捕の前兆について知りたい方は『逮捕状の発行を回避する対策とは?逮捕状の請求・執行の前兆や流れも解説』の記事をご覧ください。
後日逮捕(2)緊急逮捕の流れ
緊急逮捕とは、死刑・無期拘禁刑・長期3年以上の拘禁刑にあたる罪について、罪を犯したと疑う十分な理由があり、急を要し逮捕の必要性もある場合に、令状の準備が間に合わなくても被疑者を逮捕できる手続きです(刑事訴訟法210条)。
逮捕令状は、緊急逮捕された後に発行されます。裁判所が審査のうえ、逮捕令状を発行しなかった場合、被疑者は釈放となります。
緊急逮捕されるケースとしては、重大事件で指名手配されている犯人が見つかった場合や、任意の取り調べを受けているときにほかの重大犯罪が発覚したような場合があります。
事件から逮捕までの期間はどれくらい?
事件発生から逮捕までの期間に決まったルールはなく、事案によって異なります。
現行犯で数分後に逮捕されることもあれば、後日逮捕として数か月〜数年後に逮捕されること、あるいは時効まで逮捕されないこともあります。
また、容疑者が事実を認めており、定職があり、逃亡のおそれがない場合であれば、あえて逮捕せずに在宅捜査(呼び出し形式)で進める可能性もあります。
逮捕されたら弁護士に相談するタイミング
逮捕の前兆がある場合
警察からの呼び出し、被害者に被害届を出すと言われた、などの逮捕の前兆がある場合は、早めに弁護士への相談をご検討ください。
相談すべきか悩んでいる場合も、まず窓口に連絡をしてオペレーターに確認することをおすすめします。
逮捕されたらすぐに相談!接見も依頼できる
逮捕されたらすぐに弁護士に相談すべきです。弁護士に相談し、初回接見を依頼すれば、留置場に弁護士を派遣して取り調べのアドバイスをすることができます。
逮捕後の接見で、黙秘権の使い方や事実と異なる供述調書が作成された場合の対処方法等を聞いておくことが、その後の事件の流れにも影響します。
逮捕後は当番弁護士を呼べば1回無料で接見してくれます。ただ、当番弁護士は自分で選べず家族への報告義務もないので、刑事弁護の経験があったり、誠意ある弁護士にあたるとは限りません。
また、国選弁護人は勾留後しか付きません。信頼できる弁護士を早く派遣するには、自分で選べる私選弁護士をおすすめします。
ご家族への弁護士派遣をご検討中の方は『家族が逮捕された時に弁護士ができること|逮捕直後に家族がすべきことも解説』の記事も併せてご確認ください。
弁護士の種類や、弁護士の呼び方について詳しく知りたい方は『逮捕されたらすぐ弁護士に連絡|弁護士を呼ぶ方法は?』をご覧ください。
逮捕・釈放で弁護士に相談するメリット
(1)逮捕後に早期釈放を目指せる
弁護士に依頼すれば、逮捕されても早く釈放される可能性が高まります。逮捕後に釈放されるには、勾留を回避することがポイントです。
弁護士を通じて勾留の要件である、①罪を犯したと疑う相当の理由②住所不定、証拠隠滅のおそれ、逃亡のおそれのいずれか(刑事訴訟法60条1項)を欠くことを主張します。
そのためには、被害者と示談をすること、家族のサポート体制を整えること、反省の情や再犯防止・更生に向けた具体的な取り組みを書面にまとめ、意見書として検察官や裁判官に提出して十分に主張することが重要です。
スピード対応が求められるため、刑事事件の経験豊富な弁護士に依頼してください。
(2)示談交渉を行い、逮捕回避・不起訴を目指せる
刑事事件の示談に強い弁護士に依頼すれば、示談交渉をスムーズに進めやすくなります。
逮捕されている場合、ご自身で示談交渉を行うことは難しいですが、弁護士に依頼すれば代理人として被害者に連絡をとり示談交渉を進めることができます。
また、逮捕後に釈放されたような場合でも、弁護士に示談交渉は依頼すべきでしょう。
加害者本人から被害者に連絡を入れようとしても、警察・検察は「加害者本人には被害者に接触してほしくない」と考え、仲介してくれないことが多いです。
しかし、弁護士に被害者情報をとどめることを条件として、被害者の連絡先を入手できるケースも少なくありません。

示談条件には、示談金の金額(被害弁償の金額)、宥恕(ゆうじょ)、告訴取り消しなど、当事者だけでは冷静な話し合いが難しいものばかりです。
加害者本人から熱意をもった交渉をすると、証人威迫ととらえられ、事態が悪化する可能性もあります。
そのため、第三者である弁護士を通じて交渉することが最適です。
また、もし示談ができなくても、弁護士に依頼すれば贖罪寄付等により反省の情を検察官や裁判官に主張してもらうことも可能です。
関連記事
・刑事事件の示談|示談金の相場や条件、弁護士に依頼するメリット
(3)不起訴・前科の回避を目指せる
弁護士に依頼すれば逮捕されても前科を回避できる可能性が高まります。前科を避けるには、有罪率が約99.9%の日本においては不起訴処分を獲得する必要があります。
不起訴処分のためには、検察官が起訴の決断をするまでに、弁護活動を尽くしてその成果を検察官に主張することが求められます。
具体的には、被害者がいる事件では被害者との示談、反省の情を示すこと、再犯防止・更生計画を立て実践すること、家族の支援体制を整えること等を具体的に検察官に主張します。
事件の性質によって、前科阻止のためにとるべき対応は異なるので、刑事弁護の経験豊富な弁護人に依頼しましょう。
アトムの解決事例(逮捕後に釈放)
逮捕後に早期釈放を実現するには、状況に応じた迅速な弁護活動が重要になります。ここでは、アトム法律事務所が実際に対応し、早期釈放を実現した事例をご紹介します。
勾留阻止により早期釈放された事例
撮影罪・迷惑防止条例違反
公園のトイレで個室内を小型カメラで撮影したとして、撮影罪および愛知県迷惑行為防止条例違反の疑いで現行犯逮捕。逮捕の連絡を受けた両親が、今後の対応を知りたいと初回接見を依頼。
弁護活動の成果
逮捕翌日に接見、検察官の勾留請求に対して意見書を提出し勾留請求を却下させた。検察官による準抗告も棄却され、逮捕から3日後に釈放。
示談の有無
あり
最終処分
不起訴処分
準抗告が認められた事例
脅迫
不倫関係にあった女性から別れ話を切り出されたことを機に、動画送付などを示唆する発言で脅迫したとして、脅迫の疑いで逮捕。妻からの依頼で弁護士が接見し、正式に受任。
弁護活動の成果
準抗告を申し立て、認められたことで早期に釈放。示談交渉では、粘り強く交渉した結果、宥恕付きで示談が成立。不起訴処分となった。
示談の有無
あり
最終処分
不起訴処分
勾留取消請求が認められた事例
強盗・監禁致傷・監禁
トラブルを起こした元従業員を車に連れ込む過程で怪我を負わせ、事務所内に監禁・脅迫して現金を奪ったとして、強盗・監禁致傷・監禁の疑いで逮捕。友人からの相談で当事務所が接見。
弁護活動の成果
逮捕から約1週間で宥恕付きの示談が成立。勾留取消請求も行い、逮捕から10日で釈放。最終的に不起訴処分となった。
示談の有無
あり
最終処分
不起訴処分
逮捕に関するよくある質問
Q.逮捕状が出ているか確認する方法はありますか?
逮捕状が発行されているかどうかを一般の方が直接確認する方法はありません。
ただし、警察から任意同行を求められた、被害者から被害届を出すといわれたなど、逮捕の前兆と思われる状況がある場合は、速やかに弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士であれば、捜査の状況をある程度把握したうえで適切なアドバイスをもらうことができます。
Q.逮捕されたら家族にはいつ連絡できますか?
逮捕直後は、本人から家族への連絡は原則としてできません。
警察から「弁護士を選任できる旨」は伝えられますが、家族への電話は許可されないのが通常です。
家族が弁護士に依頼して接見してもらうことで、本人の状況を把握できます。
Q.逮捕されたら会社にバレますか?
逮捕されても、警察や検察が勤務先に通知することは原則ありません。
ただし、勾留が長引いて無断欠勤が続く、報道されるといった事情から発覚するケースがあります。
早期に釈放・不起訴を目指すことが、会社への影響を最小限に抑えるためには重要になります。
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・逮捕されたら会社にバレる?解雇される?弁護士が教える対応法
Q.逮捕後に示談すれば必ず釈放されますか?
示談が成立したからといって、必ず釈放されるわけではありません。
示談は不起訴や釈放につながる重要な事情にはなりますが、最終的な判断は検察官や裁判官が行います。
ただし、示談の成立に加えて被害者から「加害者を許す」という宥恕(ゆうじょ)や告訴取り消しを得られた場合は、釈放・不起訴につながる可能性がより高まります。
Q.釈放された後に再逮捕されることはありますか?
一度釈放されても、別の容疑が浮上した場合や、捜査が進む中で新たな証拠が出てきた場合などに再逮捕されることがあります。
また、釈放後も在宅捜査は続いており、後日検察から呼び出しを受けて起訴されるケースもあります。
釈放されたからといって事件が終わったわけではないため、不起訴が確定するまでは弁護士への相談を継続しておくことがベストです。
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逮捕されてしまった場合、警察官や検察官から取り調べを受けることになります。場合によっては勾留が続き、最長で23日間、身体拘束を受けたまま取り調べが続きます。
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