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準強制わいせつの有名裁判例

準強制わいせつ罪は、「心神喪失・抗拒不能」の定義についてしばしば問題になり、とくに被害者がわいせつ行為が行われることについて認識していたものの、それを医療行為等、必要な行為だと錯誤していたような場合が問題となります。
ここで上記態様の事件につき有罪となった裁判例を挙げて、くわしく解説していきます。

被害者が錯誤していた態様の準強制わいせつ事案につき、有罪となった裁判例

裁判所名: 東京高等裁判所 事件番号: 昭和55年(う)第300号 判決年月日: 昭和56年1月27日

判決文抜粋

「「抗拒不能」とは(略:社会一般常識に照らし)具体的事情の下で身体的または心理的に反抗の不能または著しく困難と認められる状態」
「全裸になつて写真撮影されることもモデルになるため必要である旨の発言等は(略)抗拒不能に陥らせるに十分」

弁護士の解説

プロダクションの実質経営者が、モデル希望の女子学生に対しモデルになるには必要などと言って全裸にさせて写真撮影したりわいせつ行為等をしたという事案につき、準強制わいせつ罪の成立を認めた裁判例です。
泥酔、睡眠状態に乗じたり、させたりして行われたわいせつ行為について、準強制わいせつ罪が成立するのは議論をまたないかと思います。
それに加えこの裁判例のように錯誤によっても抗拒不能になったとされ、有罪となるケースもあるのです。

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