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保釈とは|弁護士に依頼したら早期保釈ができる?

身柄拘束をされてきた被疑者が、起訴された際に真っ先に検討するのが身柄の解放を行う「保釈」手続でしょう。しかし、保釈手続とはそもそもなんなのか、どのような場合に保釈されるのか、保釈金はいくらかかるのか、など様々な疑問が浮かぶことになるかと思われます。

保釈は、起訴された被告人が裁判が終わるまで自宅に帰ることができる制度です。保釈には、保釈の条件に該当することのほかにまとまった金額の保釈金が必要になりますが、準備が難しい場合には保釈保証協会というものを利用することもできます。保釈の具体的な流れなど、詳しくは以下の記事を確認してみましょう。

保釈とは?お金はいくら必要?|弁護士が解説する保釈制度

起訴された後も家に帰れる「保釈」とは?

「保釈」とは、犯罪をしてしまい、勾留されている人が検察官により起訴された以降に、一定要件に該当するときには、保釈金を支払うことで、留置場や拘留所での身柄の拘束から解放され、裁判が終了するまで自宅で待機することができるという手続であり、刑事訴訟法第88条ないし91条に規定があります。

通常、起訴される前の段階から勾留されている場合には、検察官により起訴されたとしてもそのまま身柄拘束を受けることになり、裁判の際には留置場や拘留所から裁判所に通うことになります。しかし、保釈された加害者は、自宅で自由に生活をし、裁判の際には自宅から裁判所に行くことができます。

3種類の保釈|権利保釈・裁量保釈・義務保釈

保釈の種類は3種類あり、権利保釈、裁量保釈、義務保釈となります。権利保釈は、一定の除外事由に当たらない限りは権利として保釈が認められるというものです。裁量保釈は、個別の事情を検討して裁判所の裁量によって保釈が認められます。義務保釈は、勾留が不当に長引いたときに行われる例外的なものになります。

保釈の請求があった場合には、まず権利保釈に該当するかが検討され、刑事訴訟法第89条所定の必要的保釈の除外事由に当たらない限りは保釈となります。そして、除外事由に当たってしまった場合、次に裁量保釈を検討することになります。義務保釈が検討されることは通常ありません。

保釈金の相場はいくら?

保釈金の相場は起訴されている事件1件につき150~200万円ほどとなります。保釈金額には明確な基準がなく、裁判所の裁量によって決定されますが、事案の悪質性、本人の逃亡の可能性、本人や家族の資力、弁護士が作成した保釈請求書での提示金額などを参考にすることになります。

保釈金は、裁判が終わるまで本人が逃亡しないために裁判所に預ける、いわば担保となります。そのため、「これだけのお金を保釈保証金として預けておけば逃げずにきちんと裁判に出席するだろう」と考えられる水準の金額を出す必要があるため、個別事情も勘案しながら決定することになるのです。

支払った保釈金は返還される?

支払った保釈金は、裁判の遂行ができなくなることを避けるために預けておく、担保のお金のため、通常は裁判が終了した後にそのまま返還されます。しかし、一定の条件(刑事訴訟法第96条第1項)に該当した場合には、保釈が取り消され、それと共に保釈金が返還されないことがあります。

すなわち、保釈金は無事に裁判が終了すればもう担保も必要がなくなるため、そのまま保釈金を出した人に返還されます。しかし、裁判に正当な理由がなく出頭しなかったり、罪証隠滅や逃亡のおそれがあったり、保釈の際に守るべき条件に反したりすれば、裁判が進められないので、保釈金は返還されない可能性があります。

「保釈」と「釈放」はどう違う?

「保釈」は、起訴された人が、一定の要件のもとに裁判所に許可を受けて裁判が終わるまでの間に自宅に戻れるというものです。一方、「釈放」は、何らかの形で身体の拘束から解放されるということをいうもので、逮捕からの釈放、勾留からの釈放など様々なものを含むことになります。

「保釈」の場合には保釈金が必要ですが、「釈放」の場合には金銭支払いは必ずしもいりません。また、「保釈」の場合には請求手続を必要とし、保釈の取消や裁判の終了により再び身体を拘束されることになりますが、「釈放」はただ身柄を解放することのため、請求手続は必要なく、釈放されれば再びの拘束はありません。

弁護士への依頼~保釈されるまでの流れ

弁護士が保釈を請求するタイミングはいつ?

弁護士が保釈を請求するタイミングで一番多いのは、起訴がされてからすぐのタイミングとなります。ただし、本人が事実を否認している事件や被害者との示談が完了していない事案については保釈が認められない可能性も高いとして、保釈許可の可能性が高い時期を見て保釈を請求するという場合もあります。

保釈の請求手続きは起訴がなされてから初めてできるため、まず起訴がなされたらすぐに身柄解放に向けて保釈の請求を試みるという動きがなされるのが一般的となります。しかし、捜査中は黙秘をしていた事案で公判では一転して事実を認めるという場合には、第一回公判が終わった後に保釈を請求する場合があります。

①弁護士の保釈請求

保釈の流れとしては、まず弁護士が保釈請求書を作成し裁判所に提出することになります。弁護士は保釈請求書の作成のために、保釈保証金の準備や保釈請求書に必要な内容を家族とお話し、より説得的な請求書を作成します。また、保釈についてより詳細な部分を主張するために裁判官との面談を請求をすることもあります。

保釈請求書では、弁護士が被告人が権利保釈か裁量保釈に当たるので保釈されるべきという内容や、保釈保証金の額、制限住居の見込みなどを、法に即して主張します。ほかにも、保釈する際の身元保証人の存在や、ご家族の上申書を添付するなど、弁護士はさまざまな諸事情を踏まえた上で保釈請求書を作成します。

②検察官が保釈について意見を述べる

弁護士が保釈請求書を提出した後、検察官のもとに「求意見書」というものが送られ、検察官による保釈についての意見が出されます。意見の内容としては、保釈を相当とするか、しないか、裁判所に任せるかというものになります。裁判所はその意見を踏まえたうえで保釈を決定すべきかどうかを決めます。

弁護士は保釈をスムーズに進めるため、保釈を出す前に検察官に連絡を取り、先に保釈請求書の内容を送った上で意見を早く出してもらって裁判所の判断を早めてもらうこともあります。また、検察官が出した意見書は、保釈についての判断が出た後、裁判所に閲覧を申請することができます。

③裁判官から保釈決定がなされる

裁判所は保釈請求書と検察官の意見をもとに、保釈を決定します。裁判所によって保釈決定がなされた後、弁護士に裁判所から連絡があり、その判断が伝えられます。それから、弁護士を通して保釈保証金を裁判所に納付し、被告人が釈放される指示がされて、被告人は留置所または拘置所から釈放されます。

裁判所が保釈決定をする場合、同時に保釈金額や保釈のための条件などを決める必要があり、その内容を事前に弁護人と打ち合わせることもあります。条件として、例えば制限住居を定める、保釈期間中はその制限住居以外で生活しない等があります。保釈金を納付してから釈放までおよそ1~2時間ほどかかります。

保釈に向けた弁護士の活動とは?

保釈に向けて弁護士は捜査を受けて勾留されている時から話し合い、保釈請求の時期について協議、準備を行います。また、事前に保釈請求する旨を検察官や裁判所にあらかじめ伝えておくこともあります。そして、起訴後や第一回公判後など保釈の可能性が発生した段階ですぐに身柄を解放できるよう保釈請求書を提出します。

弁護士は捜査を受けている間から、保釈時期の見込や保釈金の額などの見込を、ご本人や家族に伝えて準備を行い、保釈請求書を作成します。そして速やかに保釈請求を出せるように検察や裁判所と連携し時期を調整します。弁護士はこのように、保釈が通るためのバックアップを保釈請求をする前から行うことになります。

実刑判決後の再保釈は認められる?

禁錮以上の刑に処する判決の宣告があったときは、保釈の効力が失われる(刑事訴訟法第343条)ため、再び身体拘束を受けることになります。実刑判決を受けた後の再保釈は認められることもありますが、実刑判決前には認められていた権利保釈は認められず(刑事訴訟法第344条)、裁量保釈のみ認められることになります。

控訴をするまでは原審の弁護人が、控訴をした後は原審の弁護士は選任を外れることになるため、新たに選任された弁護人が保釈請求を行うことになります。実刑判決後とはいえ保釈については保釈の相当性があるかで裁判所は判断を行うため、裁量保釈が認められることも少なくありません。

保釈が認められる条件|弁護士がいると認められやすくなる?

保釈が認められる条件①権利保釈の場合

権利保釈は、被告人は権利として保釈されるが一定の必要的保釈除外事由に該当した場合には保釈を却下されるというものです。除外事由の内容としては、当該犯罪自体や前科の内容その他から、被告人が裁判に出頭しないおそれや裁判を乱すおそれがある場合に除外事由に該当するものとなっています。


具体的には、①死刑、無期、短期1年以上の懲役・禁錮に該当する罪を犯した②死刑、無期、長期10年を超える懲役・禁錮に該当する罪の前科がある③常習として、長期3年以上の懲役・禁錮に当たる罪を犯した④罪証隠滅のおそれがある⑤被害者等に危害を加えるおそれがある⑥氏名または住所が明らかでない場合です。

保釈が認められる条件②裁量保釈の場合

刑事訴訟法第90条では、「裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許すことができる。」としています。

事情考慮の内容としては、保釈の必要性・相当性等を検討し、長期の身体拘束からなる不都合性など保釈の必要があることや、被告人に逃亡のおそれがなく保釈しても問題がなく相当であることなど、弁護士は様々な事情を被告人やその家族等から得て実質的に主張していくことになります。

もしも保釈が却下されたら弁護士はどうする?

保釈が却下された場合、その後の弁護士の行動としては様々な方法があります。保釈却下の判断が妥当ではなく争う余地がある場合には、保釈却下決定に対する準抗告か抗告を行うことができます。また、以前の保釈請求の時にはなかった新たな事情が発生したとして改めて保釈請求を行うこともできます。

「準抗告」か「抗告」かは、第一回公判期日を行ったかどうかで、前者が期日前、後者が期日後です。再度の保釈請求での新たな事情としては、例えば被害者との示談が成立した、今まで黙秘していた事案で第一回公判期日で認めの主張を行ったなどがあります。弁護士はその状況にあった弁護活動を行うことになります。

弁護士に依頼したいけどお金が足りないときは?

保釈を依頼すると弁護士費用はいくらになる?

保釈を依頼する場合の弁護士費用の相場は、保釈のみ依頼する場合には着手金・報酬金それぞれ10~20万円ほど保釈を含む全般的な刑事弁護を頼む場合で着手金・報酬金併せて60~100万円ほどです。もっとも、弁護士費用は事務所ごとによって異なるため、明確な一律の基準はございません。

ただし、保釈を依頼する場合には保釈金が別途かかることになります。そのため、保釈を依頼する際にご用意が必要になる金銭としては、弁護士費用と保釈金の分ということになります。ただし、保釈金は最終的に返還される金銭のため、事務所によっては返還された保釈金を弁護士費用として充てることもできます。

弁護士費用の目安と、弁護士費用を払ってでも弁護士を依頼すべき理由を詳しく知りたい方は「弁護士費用の相場|逮捕されている場合・逮捕されてない場合は?」をご覧ください。

国選弁護人は保釈活動をしてくれないこともあるって本当?

国選弁護人は、希望した場合には一定の要件のもとに国がつけてくれる弁護士のことで、法律上国選弁護人が保釈活動をしてくれないということはありません。しかし、国がランダムに弁護士を選ぶため、国選弁護人の中には保釈活動がよく分かっていない人や保釈活動に意欲的でない人に当たる可能性は否定できません。

国選弁護人の役割自体は私選弁護人となんら変わりなく、裁判での弁護活動のほかにも保釈などの身柄解放活動も行うことになっており、ただ、国選弁護人の場合にはご本人側が弁護士を選べないため、刑事弁護に特化した弁護士に当たることもあればそうでないこともあり、保釈活動への意欲も弁護士次第となります。

保釈保証協会に保釈金を立て替えてもらえる?

保釈金は一定のまとまった金銭が必要のため、保釈をしたくても金銭が足りないという場合も多くあります。そんな中、保釈保証協会は、保釈手続きに関するアドバイスをしてくれたり、保釈金が支払えない人が、一定の委託手数料を保釈保証協会に預けることによって保釈金を立て替えてくれます。

保釈金立て替えの流れとしては、協会に保釈支援の申し込みを行い、協会が審査をして通ったら、保釈保証金立替委託契約を行います。委託手数料を支払ったら、立替金が担当弁護士の元に送金され、それを保釈金に充てることになります。裁判が終了したら、担当弁護士から保釈金を協会に返還します

弁護士に依頼中でも保釈保証協会は使える?

被告人が起訴されれば国選にしろ私選にしろ必ず弁護士が付くことになりますし、保釈の手続を弁護士が行うことも多いです。そのため、弁護士に依頼しているということで保釈保証協会が利用できないとすればほとんどの事例で保釈保証協会が利用できないことになってしまうので、当然使うことができます。

もし懸念するとすれば、保釈保証協会は保釈金が用意できない場合に保釈金を立替てくれますが、まとまった金銭を用意して行う私選の弁護士に依頼している場合にも保釈保証協会が利用できるのかということです。しかし、私選弁護人がついているとしても保釈保証協会を利用して立て替えてもらうことができます。

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