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露出事件で逮捕されたらどうなる?逮捕後の流れと刑罰を弁護士が解説

公共の場において下半身などを露出する行為を行い、逮捕された場合はその後どうなるのでしょうか。

  • 下半身の露出で夫が逮捕された・・・
  • 過去の露出行為で捕まったらどうしよう・・・

この記事では、こうしたご不安を抱えている方向けに、露出で逮捕された後の流れや刑罰について解説します。

露出行為で逮捕、起訴されて有罪になると前科がついてしまいます。

前科をつけないためには不起訴処分を得ることが重要であり、そのためには早期に弁護士に相談することが効果的です。

露出で逮捕される可能性と、逮捕された場合の流れ

逮捕には2つの形式がある

逮捕には、まず通常逮捕があります。
これは、後日逮捕とも呼ばれる形式で、刑事訴訟法に基づき、一定階級以上の警察官や検察官などが逮捕状を請求し、裁判官が逮捕の理由と必要性を認めた場合のみ逮捕令状を発行し、それによって逮捕が行われます。

次に現行犯逮捕があります。犯行中や犯行直後の犯人を逮捕することをいい、犯人を間違える可能性は低いため、逮捕状なく一般人でもできる(私人逮捕)ことが特徴ですが、逮捕後はすぐに警察官などに犯人を引き渡す必要があります。その後は最寄りの警察署に連行され、取り調べを受けることになります。

露出行為の場合、目撃者の通報で駆け付けた警察官により現行犯逮捕されることが多いですが、商業施設などにおける露出行為の場合は犯行の様子が防犯カメラに記録され、そこからに後日逮捕に至るケースもある考えられます。

露出で逮捕された場合の拘束期間

露出で逮捕されると、最長で23日間の身体拘束が続く可能性があります。仕事や日常生活に大きな影響が出てしまいますので、逮捕された場合には、いち早く弁護士に相談することをおすすめします。

刑事事件では、事件を検察官に引き継ぐ検察官送致(送検)という手続きが逮捕後48時間以内に行われます。検察官の判断により送検から24時間以内に勾留請求が行われ、勾留質問などのあと、原則として10日間身柄が拘束されます。必要に応じ、さらに最長で10日間の勾留延長が行われます。

捜査の結果、検察官は起訴・不起訴を判断します。不起訴となった場合は釈放されますが、起訴されると略式裁判もしくは正式裁判が開かれ、罰金刑や懲役刑などの刑罰が決定されます。

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弁護士であれば勾留阻止に向けて検察官に働きかけるほか、もし勾留された場合には準抗告という勾留取り消しの申し立てを行います。

露出で逮捕され、勾留の最長期間である23日間の身体拘束を受けるかどうかは各ケースによって変わります
弁護士に相談して今後の対応や処分の見通しなどを聞いてください。

露出事件の検挙率と起訴率

2020年の警視庁のデータによれば、公然わいせつ罪の検挙率は約72%となっています(認知件数2,463件、検挙件数1,784件)。

また、2020年の法務省のデータによれば、公然わいせつ罪の起訴率は約56%です(起訴850人、不起訴659人)。

起訴率からもわかる通り、露出行為は決して軽い犯罪ではありません。被疑者のうち半数以上は起訴されています。

日本の刑事裁判では起訴されてから無罪になる可能性は限りなく低いため、露出行為で起訴されると、ほとんどの場合で有罪となり前科がついてしまいます。

なお、アトム法律事務所の統計によると、公然わいせつ及びわいせつ物頒布等の事例59件のうち、逮捕率は41%起訴率は46%となっています。

露出で罪に問われる行為とは?

露出行為を行った場合には、公然わいせつ罪、迷惑防止条例違反、軽犯罪法違反に問われる可能性があります。

公然わいせつ罪

公然わいせつ罪は、刑法174条に定められた罪です。

公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

刑法174条

公然わいせつ罪は、 故意に 「公然と」「わいせつな行為」を行った場合に適用されます。

「公然」とは、不特定又は多数の人間が認識できる状態にあることをいいます。誰かに見られたかどうかは関係がなく、見られる可能性があれば公然性が認められます。

「わいせつな行為」とは、一般社会の基準で性道徳から外れた性的な行為のことを指します。通常は、性行為や性器の露出が「わいせつ行為」と判断されることが多いです。

そのため、公園内での性行為や、路上で下半身を露出する行為、駐車した車の中での自慰行為などは、公然わいせつの典型例といえます。

また、現在ではインターネット空間も上記と同じような公共の場とみなされており、性的な動画の生配信などを行った場合であっても、公然わいせつ罪で逮捕されるケースがあります。

迷惑防止条例違反

下半身や性器の露出に対しては、各都道府県の条例が適用される場合もあります。

例えば、東京都の迷惑防止条例では、「人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為」で「公共の場所又は公共の乗物における卑わいな言動」に対し、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金を定めています。

実際の事例では、商業施設の男子トイレ内で隣に居合わせた客に自分の性器を見せつけた男性が、都の迷惑防止条例で逮捕され、罰金刑を受けています。

なお、各都道府県の条例で禁じている内容はほとんど同じですが、量刑に差がある場合があります。
例えば、神奈川県の迷惑防止条例では、同様の行為に対し、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が定められています。

軽犯罪法違反

公然わいせつや迷惑防止条例にはあたらないと判断されるような、軽度な露出行為に対しては、軽犯罪法1条20号が適用されることもあります。

法定刑は拘留か科料、もしくはその両方です。

二十 公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者

軽犯罪法1条

軽犯罪法における身体露出の罪は、尻や太ももなどの身体の一部の露出をした場合に適用されます。

実際の事例では、客を乗せたタクシーをズボンと下着を膝まで下ろした状態で運転した男性が、軽犯罪法違反で書類送検されています。

なお「拘留(こうりゅう)」とは、30日未満の間、刑事施設に身柄を拘置する刑罰で、「科料(かりょう)」とは、1000円以上1万円未満の金銭を国家へ納める刑罰になります。

露出は懲役?罰金?

公然わいせつ罪、迷惑防止条例違反であれば懲役刑か罰金刑が科せられる可能性があります。

ですが、露出行為で懲役刑を受ける可能性は低く、多くの場合で罰金刑が科せられるといえます。露出の罰金相場は約30万円です。

アトム法律事務所の解決実績でも、露出行為で起訴された事件の刑事処分は、罰金刑が100%となっています。

露出行為がかなり悪質な場合や何回も繰り返し行っているような場合には、懲役刑となる可能性もありますので、注意が必要です。

露出の時効は?

公然わいせつ罪、条例違反の場合の公訴時効は3年です。軽犯罪法違反の場合の公訴時効は1年となります。

公訴時効は犯罪行為が終わった段階から開始します。

時効期間が経過すると、時効の効果として、問題となっている犯罪について起訴されることがなくなります。捜査機関により逮捕されたり捜査をされたりすることもありません。また、起訴されない以上、前科がつくということもありません。

露出で前科をつけないためにすべきこと

露出行為は起訴された場合であっても罰金刑となる場合が多く、比較的軽微な罪であるとはいえますが、罰金刑の場合であっても刑罰を受けた公的な記録である前科はつくことになります。

露出行為により前科をつけないためには、早期に弁護士に相談し、不起訴処分を得ることが重要です。

不起訴処分を獲得し前科を回避する

検察官により起訴が行われた場合、裁判で無罪になるのは非常に難しくなります。しかし、検察官が不起訴処分の判断を下した場合は、裁判を受けること自体がなくなるため、前科がつく可能性はゼロになります。

すなわち、前科がつくことを回避するためには、不起訴処分を目指すことが最も現実的な手段となります。

示談により不起訴の可能性を高める

不起訴処分を得るためには、被害者との間に示談を締結することが重要です。

示談を締結することで、検察官が再犯の可能性や加害者家族への影響などといった様々な情状を考慮し、最終的に「起訴するほどではない」と判断する「起訴猶予」の可能性が高まります。

なお、公然わいせつ罪は社会全体の「性秩序」を守るための法律であり、被害者個人の法益保護を目的するものではありません。ただし、だからといって露出事件の被害者(目撃者)との間に示談を締結することが無意味というわけではありません。

特に、酔って誰もいない場所で裸になってしまったなどではなく、被害者に対して意図的に下半身を露出させるなど、加害の意図が明確と考えられる場合においては、示談の有無はより重要といえるでしょう。

露出行為は痴漢や強制わいせつのような相手の身体に直接的な危害を加える犯罪ではないものの、性犯罪の一つであり、当然被害者は加害者に対して強い恐怖心や嫌悪感を持っていることが多いため、単独で示談交渉を行うのは極めて困難と考えられます。

このようなケースにおいても、経験豊富な弁護士であれば、被害者の心情に最大限配慮した対応を行い、適切に示談を締結することを目指すことが可能です。

示談をするためには弁護士に相談する

示談を適切に締結するためには、弁護士によるサポートが欠かせません

逮捕されてから起訴される前の身柄拘束が続く期間は最大で23日間ですが、起訴が決定された後で示談が成立しても、後から不起訴とすることはできないため、示談交渉はその間に行う必要があります。

そのため、露出事件においてはできる限り早い段階で弁護士に相談することが大切であるといえます。

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アトム法律事務所 所属弁護士