
「いつも連絡が取れるはずの家族や恋人と、突然音信不通になった」──このような場合、「もしかして警察に捕まってしまったのでは…?」と心配になる方も多いと思います。
突然の音信不通は、事故やトラブル、あるいは逮捕など、さまざまな可能性があります。しかし、逮捕されている場合は、早期の対応が重要です。
この記事では、家族や身近な人が警察に捕まったかを調べる方法や、どの警察署に留置されているか調べる方法、逮捕された家族や恋人にできることについてわかりやすく解説します。

※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
目次
警察に捕まったか調べる方法はある?留置先を探すには?
警察に捕まった人に関する情報は、プライバシー保護の観点から誰にでも開示されるわけではありません。
しかし、家族などの近しい関係であれば、一定の情報が得られる可能性があります。以下のような方法で確認を試みましょう。
(1)警察署に直接問い合わせる
まず考えられるのが、最寄りの警察署に連絡を取り、該当者が逮捕・留置されていないかを聞いてみる方法です。
警察に問い合わせる際には、以下の点を事前に伝えて確認するといいでしょう。
- ご自身の名前(フルネーム)
- 該当者との関係性
- 該当者の名前(フルネーム)
- 該当者の生年月日
ただし、警察から「逮捕・留置されているか」を必ずしも教えてもらえるとは限りません。
特に友人や恋人など、法律上の家族ではない場合、教えてもらえないことが多いです。また、事件の性質によっても教えてもらえないこともあります。
留置されているか調べる方法|複数の警察署に問い合わせる必要も
逮捕は、事件が起きた場所を管轄する警察署で行われます。そのため、被疑者が最初に連行される留置場は必ずしも、本人の居住地付近とは限りません。
最寄りの警察署に連絡を取っても逮捕・留置が確認できない場合には、該当しそうな複数の警察署に問い合わせが必要になる場合もあります。
たとえば、連絡が取れなくなった日に事件が発生したと思われる場所や、本人の職場や学校などの行動範囲をもとに警察署を絞り込み、順番に問い合わせてみるとよいでしょう。
もっとも、被疑者の性別や年齢、状況によっては、逮捕後の留置先が変わることもあります。具体的には以下のようなケースです。
被疑者の留置先が変わる主なケース
ケースの種類 | 留置先が変わる理由 | 対応内容・移送先例 |
---|---|---|
女性の被疑者 | 女性専用の留置施設がない | 近隣で女性用留置設備のある警察署に収容 |
未成年の被疑者(20歳未満) | 少年法に基づく特別対応が必要、通常とは違う処遇が求められる | 少年専用の設備が整った警察署などへ移送 |
共犯者がいる | 口裏合わせ等のおそれがある | 共犯者ごとに別の警察署へ分けて留置 |
留置場が満員 | 物理的に収容できない | 空きのある近隣の警察署の留置場に振り分けられる |
広域的・サイバー犯罪の場合 | 捜査本部が東京(警視庁)に設置されやすく、広域捜査が必要 | 地方に住んでいても、捜査拠点のある東京に送致される |
(2)逮捕報道を確認する
重大事件や話題性のある事件の場合は、逮捕された事実が報道されることがあります。報道で氏名や年齢が公表されたりすれば、間接的に逮捕の事実を確認できる場合もあります。
また、報道では事件が発生した場所が書かれることがあるため、逮捕・留置されている警察署のあたりをつけることができます。
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逮捕後の流れはどうなる?

逮捕された場合、通常は以下のような流れで手続きが進み、最長で72時間留置された後、裁判所が「勾留」の判断をします。
逮捕から釈放・起訴までの基本的な流れ
時間経過 | 状態 | 内容 |
---|---|---|
逮捕~48時間 | 警察署に留置 | 取り調べ、証拠収集 |
逮捕~72時間 | 検察庁に送致 → 勾留請求 | 検察が裁判官に勾留請求(最大10日+延長) |
以降 | 勾留 or 釈放 → 起訴するか決定 | 勾留された場合、最大20日(10日+10日) |
逮捕されると、一般の人が逮捕された本人と直接連絡を取ることはできません。逮捕された本人の携帯電話は、警察に取り上げられ、保管されるからです。
したがって、留置先や逮捕・勾留の有無に関しては、警察署に直接問い合わせたり、報道で確認したりすることが現実的です。
家族や恋人ができる対応と注意点
連絡が取れない状況で不安な気持ちになるのは当然です。
しかし、慌てて行動して思わぬトラブルを生まないように、対応と注意点を確認しておきましょう。
家族としてできる対応と注意点
もしご家族が逮捕された可能性がある場合、まず落ち着いて行動することが大切です。実際に逮捕されていたとしても、多くのケースでは正しい手順を踏んで対応することで問題の早期解決に近づけます。
家族が取れる対応
- 捕まった可能性のある地域の警察署へ直接問い合わせる
- 逮捕・勾留されている可能性に備えて、今後に向けた支援体制を整える
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・弁護士の接見とは|逮捕中の家族のためにできること・やるべきこと
「彼氏が捕まったかもしれない」と思ったら
交際相手と突然連絡が取れなくなり、「捕まったのではないか」と思うこともあるでしょう。この場合、家族と異なり、「恋人には、原則として警察は情報を開示しないことが多い」ことには注意が必要です。
恋人が逮捕された可能性があるとき、不安に感じるのは当然です。恋人だからこそできること、できないことを理解し、感情的にならず冷静に行動することが大切です。
逮捕・留置が確認できたら弁護士に相談
警察に問い合わせたり、報道を確認したりして大切な人が逮捕されていたことを確認できたら、早い段階で弁護士に相談することを強くおすすめします。弁護士には、次のような権限と対応力があります。
弁護士ができること
- 逮捕後すぐに面会(接見)ができる
- 本人と直接意思疎通・取り調べのアドバイスができる
- 勾留の回避や早期の釈放交渉ができる
- 家族への情報提供と今後の対策アドバイス
(1)逮捕後すぐに面会(接見)ができる
弁護士であれば、逮捕直後の本人とすぐに接見(面会)ができます。被疑者には、弁護士の助言を受ける権利(接見交通権)が保障されています(憲法34条前段、刑事訴訟法39条1項)。
逮捕直後はたとえ家族であっても直接会うことができないため、状況の確認や必要なアドバイスは弁護士を通じてしか得られません。
弁護士の接見は、原則として24時間365日、警察官の立会いなく面会ができるという特徴があります。曜日や時間帯の指定もありません。
弁護士との接見では、立会人がいないので、捜査機関に内容を知られることはありません。
逮捕された本人も、事件の概要や心配事について安心して弁護士に相談できます。
アトム法律事務所では初回接見出張サービス(1回限り・有料2万~)を実施中です。
留置場まで弁護士が出張し、面会(接見)をおこない、取り調べ対応のアドバイスをすることが可能です。最短で当日対応可能な場合もございます。
まずはお見積りだけでも結構ですので、お気軽にご連絡ください。
(2)本人と直接意思疎通・取り調べのアドバイスができる
自分の状況が分からず不安な被疑者(逮捕された人)にとって、弁護士との対話は精神的な支えになります。現状の説明や今後の流れの説明を受けられることで、落ち着いて対応できる可能性が高まります。
また、弁護士は、取り調べが不利にならないよう、話していいこと、話すべきではないことなどの具体的なアドバイスが可能です。逮捕された本人は取調べの対応に不安を感じているケースが多く、じっくり相談に乗ることができます。
(3)勾留の回避や早期の釈放交渉ができる

逮捕直後から弁護士を依頼すれば、弁護士は逮捕に続く勾留(※通常最大で20日程度)の回避や、早期の釈放に向けて検察や裁判所と交渉することができます。
とくに「前科がない」「軽微な事件」などのケースでは、弁護士の働きかけで勾留が決定されずに早期釈放の可能性も十分にあります。
弁護士は、捜査を行うにあたり、身柄拘束をする必要がないこと、在宅捜査でも目的は達成できることを説明して勾留阻止を目指します。
逮捕されると事件が起訴されるまで最長23日間の身体拘束を余儀なくされるおそれがあります。日常生活への影響を最小限に抑えるためにも、早期の弁護活動が重要となります。
逮捕後の釈放のタイミングに関して詳しく知りたい方は『逮捕されたら?逮捕の種類と手続の流れ、釈放のタイミングを解説』の記事をご覧ください。
(4)家族・恋人への情報提供と今後の対策アドバイス
弁護士は、一般の方には分かりにくい捜査や裁判の流れについて、家族・恋人に対し丁寧に説明し、今後の対応方針を一緒に考えてくれます。「今、何が起きていて、何をすべきか」が明確になります。
また、逮捕直後の接見では、依頼者(家族・恋人など)からの伝言を逮捕された本人に伝えたり、逆に本人からのメッセージを伝えることも可能です。直接会えない時期でも、最低限の意思疎通が図れるようになります。
ご家族や大切な人が突然逮捕された場合は、まず弁護士に相談することが、適切な対応をするための第一歩です。専門家によるサポートを受けることで、今後の見通しが立ちやすくなります。

警察の逮捕に関するよくある質問(Q&A)
Q. 彼氏(恋人)が捕まっているか、警察に聞いても教えてくれません。どうしたらいいですか?
恋人は法律上の家族ではないため、警察は情報開示を制限している場合があります。これは、恋人が法律上の家族ではないため、個人情報の保護などの理由で警察が情報を開示できない場合があるからです。
対処法としては、共通の知人や家族を通じて安否や状況を確認するなどの方法が考えられます。
Q. 警察署に電話したら「そのような情報は回答できません」と言われました。
逮捕や拘束に関する情報は、たとえ家族・親族であっても、本人の同意がない場合は原則として公開されないことがあります。
たとえば、本人が「家族には知らせないでほしい」と希望している場合、その意思が尊重され、警察は回答を拒むのが一般的です。
Q. 刑事事件に強い弁護士の選び方は?
逮捕された家族や恋人と面会(接見)してもらうには、刑事事件に強い弁護士に依頼することが重要です。どの弁護士に依頼するかによって、対応のスピードや質が大きく変わることもあります。
刑事事件に強い弁護士を選ぶときには、以下の点を確認するといいでしょう。
- 刑事事件の経験が豊富かどうか
→ 逮捕・勾留・接見など、刑事手続きに詳しい弁護士を選ぶことが重要です。 - 対応が迅速かどうか
→ 逮捕後は時間との勝負です。連絡してすぐ動いてくれる弁護士を探しましょう。 - 料金体系は明確か
→ 費用が気になる場合は、相談料や接見費用の目安も確認しておきましょう。
逮捕された大切な人のために、できるだけ早く、信頼できる弁護士を見つけることが第一歩です。不安なときは、一人で悩まず、まずは弁護士に相談してみましょう。
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まとめ|警察に捕まった人を探すには
家族や恋人と突然連絡が取れなくなったとき、「もしかしたら逮捕されたのかも」と感じたら、まずは落ち着いて警察署に確認を取り、必要に応じて複数の署へ問い合わせたり、報道を確認しましょう。
プライバシーの関係で逮捕・留置が確認できるとは限りませんが、大切な人のためにも、早めに行動することが鍵になります。
また、警察に捕まっているか探した結果、逮捕されていたことを確認できたら、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士がいち早く逮捕された本人と接見することで、本人の不安を軽減すると同時に、刑事処分を軽減するための適切な対応や、早期の身柄解放を目指す手続きを進めることができます。
逮捕されたご家族や恋人がいらっしゃる場合は、できるだけ早く刑事事件に強い弁護士に相談することが重要です。
ご依頼者様からのお手紙・口コミ評判
刑事事件に強い弁護士選びには、実際に依頼したユーザーの口コミを見ることも効果的です。アトム法律事務所が過去に解決した、刑事事件のご依頼者様からいただいた感謝のお手紙の一部を紹介しますので、ぜひ弁護士選びの参考にしてください。
迅速な対応のおかげで、早く自宅に戻ることができました。

(抜粋)この度は、山下先生には大変お世話になりました。先生に働きかけを行っていただいたことで逮捕から3日後に自宅に戻ることができ、またその後の示談交渉にもご尽力いただいたおかげで不起訴処分にしていただくことができました。今回のことは一生かけて反省し社会復帰できるよう努力していきたいと思います。ありがとうございました。
最初から最後まで、色々と教えて頂き、心の支えになりました。

(抜粋)最初から最後まできっちりアドバイスや色々教しえて頂いて本当に感謝しております。色々不安な事があったんですが、全て聞いて頂いて心の支えになりました。本当にありがとうございました。
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