交通事故・刑事事件に加えて借金問題・労働問題の対応を本格化しています。

全国24時間 0120-431-911

逮捕後すぐ呼べる【当番弁護士】|呼び方と弁護活動の限界は?

「当番弁護士」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。しかし、国選弁護士とどう違うのか、どう呼んだらいいのか、費用はかかるのか等、疑問に思っている方も少なくないでしょう。逮捕直後から呼べる当番弁護士は、取調べを乗り切る上で力強いサポートになります。反面、その後の刑事手続きを考えると頼りきりにすべきでない場合もあります。ここでは、当番弁護士の呼び方や、当番弁護士の活動範囲についてご説明します。

当番弁護士の呼び方|当番弁護士を呼べる条件とは?

「当番弁護士を呼んでください」と言えばOK?

当番弁護士を呼ぶ方法は、本人が呼ぶか、ご家族など外にいる方が呼ぶかによって異なります。逮捕されている本人が当番弁護士を呼ぶ場合は、警察官や検察官、裁判官に「当番弁護士を呼んでください」と伝えれば、弁護士会に連絡して当番弁護士を読んでもらうことができます。

ご家族や知人が当番弁護士を呼ぶ場合は、本人が逮捕されている地域を管轄している弁護士会に電話して依頼します。そこで、当番弁護士を頼みたいこと、申込者のお名前、連絡先、逮捕されている人の氏名、性別、生年月日、逮捕されている警察署を伝えると、当番弁護士の手配をしてもらうことができます。

当番弁護士制度とは?

当番弁護士制度とは、逮捕された人に、弁護士が1回無料で面会する制度のことを言います。成人事件でも少年事件でも利用できます。弁護士は、当番弁護を担当する日が決められています。弁護士会に当番弁護の依頼が入ると、その日の担当弁護士が警察署等に向かい、面会する体制になっています。

当番弁護士制度は、ご本人でもご家族・知人でも、無料で利用することができます。当番弁護士を呼べるのは1回だけですが、すぐに弁護士費用が用意できない場合でも、まず弁護士を派遣して面会してもらい、取調べのアドバイスをしてもらうことは今後刑事手続きが進む上でも非常に有効です。

当番弁護士を呼べるのはいつから?24時間呼べる?

当番弁護士を呼べるのは、逮捕されてから起訴が決定されるまでの間に限られます。任意同行されたけれどまだ逮捕されていない場合や、起訴された後は、当番弁護士を呼ぶことはできません。起訴されると必ず弁護人がつきますが、逮捕前に面会に呼べるのは、個別に依頼した私選弁護士だけになります。

当番弁護士の依頼は、24時間弁護士会で受け付けています。通常平日の9時から17時の間は弁護士会の職員が直接対応してくれますが、これ以外の時間帯は留守電対応になります。休日等は担当弁護士が留守電にアクセスして依頼内容を聞き、接見に向かう運用なので、休日明けに向かう場合もあります。

当番弁護士を呼べるのは誰?

当番弁護士を呼ベる人に制限はありません。逮捕され警察署にいるご本人でも、外にいるご家族でも、血縁関係のない友人や同僚でも、誰でも呼ぶことができます。また、ご本人が逮捕されている地域に住んでいなくても、その地域を管轄する弁護士会に依頼すれば、申込者が遠方に住んでいても利用できます。

ただし、当番弁護士を呼べるのは1回だけなので、既に誰かが当番弁護士を呼んだ場合は、他の人は呼べません。当番弁護士には、ご家族等に面会結果を報告する義務はないので、面会後でもご家族が事情を知らないこともあります。このような場合は、私選弁護士を派遣して報告を受けることをお勧めします。

当番弁護士を呼べるのはどんな事件?

当番弁護士を呼ぶのに、事件の種類に制限はありません。重大な事件でも、軽微な事件でも、未成年が起こした少年事件でも可能です。ただし、以下の条件を満たす場合にだけ呼ぶことができます。

  • 逮捕されていること
  • まだ起訴されていないこと
  • その事件でまだ当番弁護士を呼んでいないこと

反対に、次のような場合は当番弁護士を呼ぶことはできません。

  • 任意同行や出頭命令が出たなど逮捕前の場合
  • 在宅事件で自宅にいる場合
  • 事件化前に被害者と示談をしてほしい場合
  • すでに起訴されている

このような状況で弁護士に相談したい場合は、私選弁護士か起訴後は国選弁護人に相談しましょう。

当番弁護士と国選弁護士は何が違う?

当番弁護士は、私選弁護士です。1回だけ無料で面会してくれますが、引き続き弁護活動を担当してもらうには、個別に契約して弁護費用を払う必要があります。一方、国選弁護人は、貧困その他の事由で私選弁護人を呼べない場合に国が選任し、弁護費用は原則かかりません。

また、担当期間と活動内容も違います。当番弁護士は逮捕から起訴前まで担当するのに対し、国選弁護士は被疑者国選は勾留から起訴まで、被告人国選は起訴から判決まで担当します。これに伴い、当番弁護士の活動内容は取調べのアドバイスになりますが、国選弁護士は示談から法廷弁護活動まで行います。

【最初の面会】当番弁護士を呼んだらしてくれること

①逮捕後すぐに無料で被疑者と接見してくれる

当番弁護士を呼んだら、無料で、1回限り警察署に向かい、被疑者と接見してもらうことができます。弁護士会では、当番弁護士の派遣要請を受けた場合は、その日のうちに担当弁護士を派遣する手配を取ってくれます。そのため、原則としてすぐに接見してくれるケースが多いです。

また、東京弁護士会の場合だと、当番弁護を担当する弁護士にも、原則として当日中に接見する義務が課されています(刑事弁護人運営細則8条2項)。ただし、当番弁護士の体調不良や、被疑者が外国人で通訳が必要な場合、休日の場合などは、翌日以降の対応になることもあります。

②警察の取り調べへのアドバイスが受けられる

当番弁護士は、逮捕直後から呼ぶことができます。当番弁護士を呼び、できるだけ早く取調べのアドバイスを受けておくことには、大きなメリットがあります。警察は犯人の前提で取調べを進めます。事前にアドバイスを受けることで、やっていない罪を認めるなどのおそれを防げる可能性が高まります。

具体的には、黙秘権の適切な使い方、余罪がある場合はどこまで認めるべきなのか、納得できない供述調書が作成された場合の対処方法など、アドバイスが受けられる範囲は多岐にわたります。また、社会人の場合は会社対応についても聞き、家族に対応の伝言依頼を頼んでおくと安心です。

③逮捕後の流れについて説明を受けられる

逮捕は、ある日突然されることも少なくありません。逮捕されると起訴されるまで最長23日間の留置場生活が続く可能性があります。当番弁護士を呼んで、逮捕後の流れの説明を受けておくことは、今後の刑事手続きの見通しを立てられると同時に、逮捕されている被疑者本人の不安の緩和に繋がります。

逮捕から勾留、起訴に至る流れの説明を受けることは、同時に釈放のタイミングを知る機会でもあります。勾留されることを防ぐ方法、勾留されても起訴されることを防ぐ方法など、取るべき対応を聞いておくことで、弁護士に依頼して活動してもらうかを決める重要な判断材料になります。

④家族からの伝言を伝えることができる

逮捕後3日間は、家族も面会することができません。この間、会うことができるのは弁護士だけです。弁護士との面会は、「接見交通権」として警察官などの立会なく自由に行うことができます(刑事訴訟法39条1項)。そこで、ご家族は当番弁護士を頼むことで、弁護士に伝言を依頼することができます。

逮捕された被疑者は孤独です。ご家族からの伝言は大きな安心に繋がり、取調べを乗り切る糧になります。ただし、当番弁護士は1回しか呼べないので、既に誰かが呼んでいた場合は頼めませんし、追加の伝言もできません。そのような場合は、何回でも接見に行ける私選弁護士の依頼を検討しましょう。

当番弁護士制度の限界

当番弁護士は最初の接見以降の弁護活動はできない

当番弁護士ができるのは、最初の1回だけ、無料で接見をすることです。取調べのアドバイスをすることはできますが、それ以降の弁護活動をすることはできません。具体的には、示談も通常はできませんし、釈放に向けた活動や、不起訴を獲得して前科を防ぐ活動もすることはできません。

当番弁護士にそのまま弁護活動を依頼したい場合は、私選弁護人として契約することが必要です。この場合、着手金や報酬金など弁護士費用がかかり、費用は弁護士によって異なります。当番弁護士と相性がよく、信頼できる場合は、そのまま依頼して早く弁護活動を始めてもらうことが有効です。

当番弁護士を選ぶことはできない

当番弁護士は、自分で選ぶことができません。弁護士会の義務として当番弁護士に登録している弁護士が、回ってきた順番で派遣されます。そのため、すべての当番弁護士に刑事弁護の経験があり、手続きに精通しているとは限りませんし、他の民事事件などで多忙ですぐに接見してくれないこともあります。

もちろん、経験と知識、熱意ある当番弁護士にあたることもありますが、ミスマッチが生じる可能性も否定できません。そのような場合は、最初に呼ぶ当番弁護と別に、私選弁護人の選任を検討することをお勧めします。私選弁護人であれば、刑事弁護に精通した経験豊富な弁護士を自分で選ぶことが可能です。

当番弁護士は在宅事件の弁護活動はできない

当番弁護士を呼べるのは、逮捕されている身柄事件に限られます。そのため、逮捕されていない在宅事件では、当番弁護士を呼んで弁護活動をしてもらうことはできません。しかし、日本では在宅事件の方が多く、全被疑者に占める身柄事件の割合は約36%に過ぎません(平成30年度版犯罪白書)。

そのため、身柄事件が少ない日本においては、できるだけ早く弁護活動を開始して、被害者と示談して刑事事件化を防いだり、逮捕を避けるためには、当番弁護士を呼ぶタイミングを待っていると遅い場合もあるのです。このような場合は、どのタイミングでも依頼できる私選弁護人に依頼することになります。

釈放・不起訴・執行猶予を目指すなら私選弁護士に依頼するべき

当番弁護士は、自分で選ぶことができません。そのため、刑事弁護に不慣れな弁護士や、他の企業案件で多忙な弁護士が派遣されることもあります。しかし、刑事手続きで釈放や不起訴、執行猶予判決の獲得を目指す場合は、限られた時間内で取るべき対応を適切に行わなければなりません。

この点、私選弁護士であれば、刑事事件に精通した弁護士に逮捕前から依頼できるので、より早く、より多くの経験に基づく弁護活動をしてもらうことができます。幸運にもそのような当番弁護士にあたれば、そのまま依頼すればよいのですが、そうでない場合は私選弁護士に依頼することをお勧めします。

当番弁護士を呼んだあとはどうすればいい?

当番弁護士を呼んだあとは私選弁護士にも相談する

当番弁護士を呼んだあと、当番弁護士が来るまでは、特に取調べで事実について争う場合は軽率に供述に応じるべきではありません。一旦供述調書にサインすると、後から覆すことは困難です。弁護士が来るまで取調べに応じない旨を伝え、まずは当番弁護士のアドバイスを受けましょう。

当番弁護士が呼んだあと、その弁護士と相性が良くない場合等は、刑事事件の経験豊富な私選弁護士にも相談することをお勧めします。弁護活動はスピードが命です。経験不足の当番弁護士が派遣された場合に気を遣っている余裕はありません。今何をすべきか、何ができるか、私選弁護士にご相談ください。

私選弁護士と共に身柄の早期釈放を目指す

当番弁護士は、1回だけ無料で接見してくれますが、その後の弁護活動まではしてくれません。3日間の逮捕だけで釈放されれば会社に知られず済む場合もありますが、10日の勾留がつくと社会生活への影響は避けられません。早期釈放を目指すためには、私選弁護士と協力して対応を進めることが重要です。

具体的には、勾留の要件である、①罪を犯したと疑う相当の理由、②住所不定、証拠隠滅の恐れ、逃亡の恐れのいずれか(刑事訴訟法60条1項)にあたらないよう家族のサポート体制を整えたり、検察官や裁判官に意見書を提出するなどです。これらは私選弁護士ならではの活動といえるでしょう。

被害者と示談して不起訴処分を目指す

被害者がいる類型の刑事事件では、被害者に謝罪と賠償を尽くして示談をしてもらうことが、不起訴処分を獲得するのに非常に大きな意味を持ちます。当番弁護士は、原則として示談まではできないことになっているため、被害者との示談を希望する場合は私選弁護士に依頼することをお勧めします。

なお、示談は被疑者側が行うべきではありません。通常は被害者情報を知りえない上、示談の依頼が脅迫と取られかねません。また、示談に適切な内容を盛り込み、示談の成果を検察官等に伝えなければ意味がありません。示談で不起訴を目指す場合は、刑事事件の経験豊富な私選弁護士に相談してください。

刑事事件でお困りの方へ

突然の逮捕・呼び出し…解決への第一歩は早めのお電話から始まります

0120-431-911 ※ 新型コロナ感染予防の取組

恐れることなくアトムの相談予約窓口までお電話を!