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強盗罪を弁護士が解説|逮捕後の流れと不起訴で前科を回避する方法

強盗罪が発覚した場合、逮捕となってしまう場合は比較的多いものになります。しかし、実際に強盗罪で逮捕されてしまった後にはどのような流れになるのか、どのような処分を受けるのかについては馴染みがなく、分からない部分がたくさんあることでしょう。

そこで、以下ではそもそも「強盗」とはどのような犯罪なのか、どのような場合に成立するのかを確認した上で、強盗罪により逮捕した後の流れを見ていきましょう。そして、強盗罪ではどのような処分が見込まれるのか、不起訴により前科を回避することはできるのかを確認していきましょう。

【弁護士解説】強盗とはどのような行為か?

強盗罪が成立する構成要件は?

強盗罪が成立する構成要件は、①「他人の財物を強取」するという「実行行為」、②財物や利益が移転するという「結果」、③実行行為と結果の間の「因果関係」、④強盗の意思があるという「故意」、⑤「不法領得の意思」となります。これらのどれか一つが欠けている場合には強盗罪が成立しないことになります。

①「強取」とは、暴行や脅迫によって財物や利益を奪い取ることを指します。また、⑤「不法領得の意思」とは、移転した財物や利益を他人から排除して自分のものとし、利用しようとする意思のこととなります。たとえば、物を奪っても使わないでそのまま捨てる気持ちで行った場合には強盗罪に該当しないことになります。

強盗罪と窃盗罪はどう違う?

強盗罪は暴行や脅迫によって相手の反抗を抑圧して物を奪い取る必要がありますが、窃盗罪はそのような行為なく物の占有を移転させるものとなります。また、強盗罪は利益(債権など)も奪い取る対象に含まれますが、窃盗罪の場合に対象となるのは基本的に物のみとなり、利益は含まれません。

たとえば、被害者に対し殴る蹴るなどの暴行や危害を加える旨を伝える脅迫を行って財布を奪えば強盗罪、被害者の目を離した隙に財布を奪えば窃盗罪となります。また、「利益」の強盗とは、たとえばタクシーに乗った後に暴行や脅迫をして支払いを免れた場合に強盗罪に当たることになります。

相手が怪我をしてなくても強盗になる?

被害者が怪我をしていなくても強盗罪に該当します。強盗罪では暴行や脅迫を用いて財物を奪うことが必要ですが、相手を暴行により怪我をさせなくても成立します。もし強盗をして相手が怪我をした場合には強盗致傷罪(刑法第240条前段)という強盗罪よりも重い犯罪が成立することになります。

強盗罪での暴行は、相手の反抗を抑え込む程度に相手の身体に物理的に向けられる攻撃であればよく、たとえば刃物を向けるなど、具体的に相手に触れなくても暴行として成立するものになります。強盗致傷罪は、強盗による暴行自体で怪我をした場合でなくても「強盗の機会」に負傷させた場合に成立いたします。

万引きの逃走中に店員に怪我をさせても強盗になる?

万引きの逃走中に店員に怪我をさせた場合、事後強盗罪(刑法第238条)に当たり、強盗となります。つまり、万引きなど窃盗に当たる行為をした後に、財物の取り返しを防ぐためや逮捕されないため、証拠を隠すため等の目的で暴行脅迫を行う場合には事後強盗罪として強盗と同じ処罰を受けることになります。

事後強盗罪に当たる場合は、窃盗に当たる行為をしていれば未遂でも既遂でもよく、また窃盗をして逃げる途中で暴行脅迫を行う場合以外にも、盗んで帰った後にもう一度戻ってから暴行脅迫を行う場合や、盗んだ後事件現場に身をとどめておいたときに人が来て暴行脅迫を行う場合にも成立する場合がございます。

強盗未遂罪となるのはどこまで?

強盗未遂罪となるのは、暴行脅迫を行ったけれども財物や利益を受けることができなかった場合です。たとえば、強盗を行おうとして相手に対し暴行や脅迫を行ったけれども、相手が暴行や脅迫に屈せずに財物を渡さなかった場合などが該当します。少なくとも暴行や脅迫を行うことが必要となります。

強盗未遂罪に該当する暴行脅迫は強盗罪と同じで、相手方の反抗を抑圧する程度のものである必要があります。すなわち、強盗未遂罪の成立には、相手方がたまたま暴行や脅迫に対して屈しないで財物を渡さなかっただけで、客観的には一般に反抗を抑圧する程度の暴行脅迫を行う必要があります。

強盗罪の刑罰は?|懲役刑以外の可能性はあるのか

強盗罪(刑法第236条)の刑罰は、5年以上の懲役刑です。したがって、罰金刑の定めはなく、有罪となった場合には必ず懲役刑となります。また、強盗致傷罪(刑法第240条前段)の場合には6年以上の懲役のほかに無期懲役刑、強盗致死罪(同条後段)の場合には死刑か無期懲役刑のみが定められています。

強盗罪では、起訴された場合には無罪とならない限り懲役刑となり、執行猶予が付くのは懲役3年までの場合のみとなりますので、裁判官の情状酌量による刑の軽減がなければ実刑となります。このように強盗は重い刑罰が予定されており、加えて人を死傷させた場合には無期懲役や死刑などのさらに重い罪となります。

強盗罪の時効はいつまで?

強盗罪の公訴時効(起訴することができるまでの時効)は、強盗が終わったときから10年となっています。一方、強盗罪の加害者に対し民事的に請求をすることのできるまでの時効(損害賠償請求権の時効)は、被害者が損害および犯人を知ってから3年、もしくは事件から20年となります。

すなわち、強盗を犯した場合、事件から10年経つまで起訴されることがなければ、刑事的に罪に問われ有罪判決を受けることはありません。ただし、被害者からの民事的な損害賠償請求については、事件から10年以上経ってから犯人を知ったような場合には、事件から20年経っていなければ起こりうることになります。

強盗罪で逮捕された後の流れ

①強盗罪は逮捕・勾留される可能性が高い

強盗罪は現行犯や事件の後に被疑者が判明した場合、被疑者が逮捕、勾留される可能性が高いものになります。強盗罪の刑罰は5年以上の有期懲役と刑罰が重く実刑の可能性も高いため、罪を免れるために被害者に危害を加えるなど証拠隠滅のおそれや逃亡のおそれが高いと考えられるため、逮捕・勾留の可能性が高くなります。

逮捕・勾留は証拠隠滅のおそれや逃亡のおそれがある場合に、捜査に支障が出ないように行う処分のため、強盗罪のような重い犯罪ではそのような対応がとられることが多いでしょう。そのため、逮捕・勾留中に示談を進めたり身体解放活動を行ったりすることで早期の釈放を目指すことになります。

②起訴・不起訴の決定

勾留の後、検察官が起訴・不起訴の決定を行います起訴となった場合には公開の裁判を受けることになります。不起訴になる場合には前科も付かずに釈放になります。起訴になるか不起訴になるかは検察官に一任されており、事案の悪質性や被害の規模、被害者の処罰感情、被害回復の程度などを相互的に判断します。

強盗罪には罰金刑がございませんので、略式起訴により裁判なしに罰金刑を受ける手続きもなく、起訴の場合には必ず公開の裁判を受けることになります。不起訴処分には証拠自体が不十分の場合と犯罪事実があるとしても起訴を猶予する場合に行われ、起訴処分は犯罪事実があり刑罰を処すべきと考える場合に行われます。

③起訴後に保釈される可能性も

検察官による起訴処分後、被告人は保釈され、裁判が終了するまで自宅で過ごすことができる可能性があります。弁護士などが保釈請求を行い、裁判所が許可をした場合には、保釈金を納付することによって判決が出るまでの間釈放されることとなります。なお、保釈金は裁判終了後返還されることになります。

保釈請求はすれば必ず通るものではなく、保釈の除外事由に該当しないか、裁判所の裁量により保釈が相当と認められる場合に、相当分の保釈金を納めることができる場合に通るものとなります。保釈金は被告人が逃亡しないための担保の役割を持つため、事件の重大性や被告人自身の資力が金額決定の上で考慮されます。

④強盗事件としての裁判

強盗事件で起訴された場合に、公開の裁判を受けることになります。保釈されている場合には自宅から出廷し、被告人勾留を受けている場合には警察署や拘置所から向かうことになります。裁判にて証拠調べや被告人質問等が行われ、通常数週間後に改めて裁判官から判決が下されることになります。

通常の強盗事件は裁判官1名での単独裁判となりますが、強盗致死傷事件の場合には裁判員裁判の対象となります。その場合には、通常起訴の1か月後には裁判が行われる通常裁判と異なり、公判前整理手続を行い、裁判が行われる数か月以上前から裁判の準備を始め、審理から判決まで連日行われることになります。

強盗罪で弁護士に相談すべき理由

強盗罪より軽い罪となる可能性を考えられる

強盗事件で弁護士に相談をした場合、事案の内容を検討の上、より軽い罪となる可能性を示すことができることがあります。たとえば、強盗に足りる暴行脅迫がないとする窃盗罪の可能性や、盗もうとしたとは立証できないとする暴行罪の可能性など、より軽く罰金刑も観念できる犯罪の可能性を助言できることもあります。

弁護士により強盗罪ではなく、より軽い罰金刑や執行猶予相当の罪に該当する事件となる可能性が考えられた場合、弁護士により検察官の起訴前にその可能性を的確に主張することができれば、検察官が強盗罪ではないより軽い罪で起訴される可能性が高まり、実刑を免れることができます。

強盗被害者と示談・被害弁償が成立する可能性がある

強盗罪で弁護士に相談し委任をすれば、強盗被害者と示談や被害弁償が成立し、刑事処分を大いに有利にできる可能性があります。通常強盗被害者との示談は本人が行うことはほぼ不可能であり、被害者との交渉に長けた第三者である弁護士が交渉することにより、示談や被害弁償など有利な事情を実現することができます。

被害者との示談や被害者に対する被害弁償は、被害者の処罰感情や被害回復を重視する強盗事件において検察官の起訴不起訴の判断や裁判での判決で有利にするための重要な事情となります。しかし加害者自身は被害者への危害の危険性や被害者の冷静な対応の困難さから、示談や被害弁償は弁護士が行う必要があります。

強盗罪の前科をつけないための活動ができる

弁護士に強盗事件の相談をすることによって、不起訴となり強盗罪の前科をつけないための活動をすることができます。弁護士は証拠不十分の可能性がある場合に適切に示したり検察官が起訴するまでの間に被害者との示談により被害回復と当事者の解決を行ったりなど、不起訴処分を勝ち取る可能性を高めることができます。

不起訴処分となる場合には、起訴するほどの証拠が不十分な場合と起訴をすべきではないという場合の起訴猶予がございます。前者の弁護活動については強盗罪の要件を満たす証拠がないことを示す意見を出し、後者については示談の上被害者との解決がなされている事件にまで処罰をする必要はないと示すこととなります。

前科がついても執行猶予となる可能性がある

弁護士に相談をすれば、起訴されてしまったとしても実刑を回避し、執行猶予判決を受ける可能性が高まります。弁護士が被害者との示談や被害回復を進めたり、被告人には再犯の可能性がなく反省をしていることを示したりすることにより、情状酌量の余地があると主張して執行猶予判決を得ることを目指すことができます。

強盗罪の刑罰は5年以上の懲役ですが、執行猶予は3年以下の懲役が下される場合にしか付けることができません。そのため、強盗罪で執行猶予を受けるためには情状酌量により強盗罪の刑罰自体を3年以下にする必要があり、そのような情状を適切に示すために弁護士による弁護活動が必要になります。

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