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刑事事件の保釈金相場|保釈金が用意できない場合は?

刑事事件の保釈金の相場はどのくらいなのか、犯罪の重さや収入によって保釈金の金額が変わるのか、用意できない場合は釈放されないのかなど、保釈について気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで、保釈金の目安について、気になる有名人や芸能人のニュースに加え、一般的な目安を法律事務所の実例を踏まえてご紹介します。また、保釈金を納付する際の手続きや返金されるためのルール、保釈の取り消しや保釈金の没収を避けるために気を付けるべき点について解説します。

実例でわかる保釈金の金額・相場

有名人・芸能人の保釈金の例

有名人や芸能人の保釈金額は気になるところです。保釈金は、起訴された被告人の釈放が許された場合、出頭を確保する担保となるお金なので、有名人だと高額になることも多いです。過去最高金額は、日産のカルロス・ゴーン氏の15億円です。彼は国外逃亡を図り保釈金が没収(法律では没取〔ぼっしゅ〕といいます)され更に話題になりました。

その他、証券法取締法違反で起訴された堀江貴文氏が5億円、詐欺容疑の小室哲哉氏が3000万円、薬物事犯ではASKA氏が700万円、清原和博氏500万円、沢尻エリカ氏500万円、派遣マッサージの施術女性への強制性交等で有罪判決を受けた新井浩文氏が500万円などとなっています。

実際の保釈金の例

500件超の保釈実績(2019年末)があるアトム法律事務所では以下のような例があります。

  • 窃盗:書店で漫画数冊の万引き100万円、他人の住居で下着盗150万円
  • 大麻:会社員の大麻所持150万円、会社役員の大麻所持300万円
  • 詐欺:オレオレ詐欺の受け子250万円、投資詐欺300万円

上記は一例であり、百貨店で食品等数点を万引きした窃盗で200万円のケース、無職の人が大麻所持をして100万円のケース等、犯罪の態様や資産の状況等によって、実際の保釈金の事例は様々です。ご自身やご家族のケースについて保釈金の相場が心配な方は、弁護士に相談してみてください

一般的な保釈金の相場は〇万~〇万円

保釈金の一般的な相場は、150万~300万円です。保釈金の金額は「犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならない」と定められており(刑事訴訟法93条2項)、経済情勢を反映して昔より相場は高くなりました

上記の法律のように、犯罪の性質や被告人の財産状況等によって保釈金の相場は異なります。犯罪の量刑が重い場合や、高収入の場合は保釈金の相場が高額になる一方、仕事で不可欠な立場にあったり身元引受人の下で生活できる場合は、逃亡の恐れが低いと考えられるので相場はさほど高くなりません。

年収が高いと保釈金相場も高くなる?

年収の高さは保釈金の相場に影響します。法律でも「被告人の性格及び資産を考慮して」とされていますが、年収が高く保有資産が多いほど、保釈金の相場は高くなります。保釈金は出頭させるための担保なので「逃亡して保釈金が没収されると困る」とプレッシャーになる金額であることが必要だからです。

学生やアルバイト等年収が少ない場合は保釈金100万円のケースもありますが、会社員や公務員だと150万~300万円、年収が高い会社員や医師等では300万を超える場合も多いです。また政治家や有名人など高収入の人の場合、500万円超から数千万円、場合によっては億を超えることもあります。

犯罪によって保釈金相場も高くなる?

犯罪の性質も、保釈金の相場に影響を与えます。保釈金は「刑罰を受ける恐れがあっても、保釈金を没収されたくないので出頭しなければいけない」と思わせる金額である必要があるからです。犯罪の量刑が重いほど刑罰を受けることを避けたいのが心情なので、保釈金の相場が高くなります

例えば、上記のアトム法律事務所の窃盗罪の事例では、コンビニでの万引き等の場合は100万~150万円で済むこともありますが、住居侵入を伴う窃盗では150万円程度、ひったくりをして被害者に危害を加えかねない類型では250万円以上の場合もある等、犯罪の性質が保釈金に影響しています。

保釈金(保証保釈金)とはどんなもの?

保釈金とは|保釈金の定義とその効果

保釈金とは、起訴されても身柄拘束が続いている人(被告人)を釈放するために弁護人等が保釈請求を行い、裁判官がこれを許可した場合に、釈放の条件として裁判所に預ける一定の金額のお金のことを言います。保釈で釈放されるためには、裁判官の保釈の許可と保釈金の納付が条件になります。

保釈金は、「被告人の出頭を保証する」ためのもので「保釈金が没収されないように出頭しよう」と被告人に心理的圧力をかける効果があります。そこで、保釈金は被告人が払えるけれど、没収されると困る金額が決められます。ゴーン氏は保釈中に国外逃亡して没収されましたが、稀なケースと言えます。

保釈金を支払うメリットとは?

保釈金を払うメリットは、保釈金を納付すればすぐ釈放されることです。保釈は、起訴されないと利用できない手続きですが、対象になる被告人は逮捕以降ずっと身柄拘束が続いていることが大半です。保釈が許可され、保釈金を支払えば外に出られるので、被告人の精神的メリットは大きいです。

また、保釈金を払って釈放されれば、裁判所の出頭要請に応じることを条件に、日常生活を送ることができ、仕事や学校にも復帰できます。さらに、起訴されている状況なので、来るべき裁判に向けて弁護人と十分に打ち合わせができることも保釈金を払う大きなメリットになります。

保釈金はいつ支払う?

保釈金は、裁判官が、検察官や弁護人の意見を聞いて、保釈金の金額や釈放後の住居等の条件も含めて、保釈を認める決定を行った後に支払います。通常は弁護人が起訴直後に保釈の請求を行いますが、その日に保釈されることは少なく、翌日や2~3日後に保釈決定され、保釈金を払うケースが多いです。

保釈金は、早く釈放するために、保釈許可決定の当日に払うのが一般的です。裁判官が保釈許可決定を出す時間は13時以降になりやすいので、午後の支払になることが多いです。保釈金の支払いは現金が原則ですが、ご家族が出向く必要はなく通常弁護人が納付します。最近はネットで電子納付も可能です。

保釈金は誰が・誰に支払う?

保釈金は、通常、被告人やご家族が用意した保釈金を、弁護人が裁判所に納付して支払います。上述のように、保釈金は、原則として現金で納付しますが、ご家族ご自身が裁判所に出向く必要はありません。弁護人がご家族から預った保釈金を裁判所の出納課に持参して支払うのが一般的な運用です。

最近は、保釈金を銀行やネットバンクで電子納付できるようになりました。遠方の裁判所で事件が扱われている場合、出向いて納付し釈放されるまでタイムラグが生じることもありましたが、電子納付で早期対応が可能になっています。利用に事前登録が必要なので、遠方で心配な場合は弁護人にお尋ね下さい

保釈金は返ってくる?

保釈金は、保釈中裁判所の出頭要請に応じるなどし、無事裁判を終えれば、判決が言い渡された日から数日から1週間で全額返却されます。一般的な弁護人が保釈を請求するケースでは、弁護人が保釈金を納付する際に自身の預り金口座を保釈金の返金先に指定する書面も提出し、その口座に振り込まれます。

しかし、保釈中に逃亡したり、出頭要請に応じないなど裁判に出席しなかった場合や、共犯者に連絡を取って証拠隠滅を図った場合、勝手に引っ越しをして居住条件に違反した場合など、保釈の許可時に決められた条件に違反した場合は保釈金は没収されます(法律では没取〔ぼっしゅ〕といいます)。

保釈金を実際に支払うときの流れ

保釈金を支払うときの手続きの流れ

保釈金を支払う手続きは、まず弁護人等が裁判所に保釈請求書を提出して保釈の申請を行います。保釈の申請を受けた裁判官は、検察官の意見を聞き、弁護人の希望があれば面接を行って保釈を認めるかどうかを決定します。認める場合は保釈金額や、保釈する条件も併せて決められます。

保釈許可の決定が出ると、通常は連絡を受けた弁護人や法律事務所の職員が、ご家族等から預かった保釈金を現金で裁判所の出納課に納付したり電子納付で支払います。保釈金を納付し、領収印が押された書類を担当部署に提出すると、裁判所から検察庁に連絡が行き、当日中に被告人が釈放されます。

保釈金が用意できないときはどうする?

保釈金が用意できない場合、残念ながら分割払いはできません。しかし、保釈金が用意できない場合でも釈放を諦めてはいけません。裁判が無事終われば返金されるので親戚等から借りる方法もありますが、それも難しい場合は、「保釈支援協会」の立替え精度を利用することができます。

保釈支援協会は、保釈金の支援を目的とする団体です。家族等からの立替えの申請を受けると、今回の容疑や前科等の審査が通ると、500万円までの保釈金の立替えを受けられます。裁判が終わり保釈金が還付されれば、保証協会に返金します。審査も早いので、困った場合は検討する価値があります。

保釈金立替制度を使うときの注意点は?

保釈金の立替制度を利用する際の注意点は2つあります。一つは、無料で立替を受けられるわけではない点です。保釈支援協会の場合も、いわゆる利息に該当する手数料がかかります。150万円で3万円程度ですが、手数料分に相当する金額はご自身で用意する必要があります。

もう一つは、保釈金立替制度を扱っている業者の中には、悪質な会社もある点です。保釈支援協会は実績も豊富で安心できる団体ですが、中には高額な利息を要求するヤミ金のような業者もあります。保釈金が用意できず、保釈金立替制度を利用したい場合は、まずは弁護士に相談してください

保釈金が没収される場合は?

保釈金は、逃亡等をせずに裁判が終了すれば全額返金されます。しかし、保釈後の状況によっては、裁判所に保釈金の全部または一部が没収されることがあります。判決前に保釈金が没収されるのは、裁判所が保釈を取り消した場合に限られるので、保釈金の没収だけでなく身柄拘束もされることになります。

保釈取消にあたる事態が発生すると、検察官の請求や裁判所の職権で保釈が取り消され、裁判所が保釈金を没収します。保釈取消と保釈金没収を記した書面が、被告人が保釈中に住む住所に送られ、警察官等が被告人に勾留状等を示して身柄を拘束するという最悪の事態になるのでくれぐれも注意して下さい。

保釈が取り消される場合とは?

保釈が取り消される場合は、次の5つが定められています(刑事訴訟法96条)。

  • 正当な理由なく裁判に出頭しないとき
  • 逃亡したり、相当の恐れがあるとき
  • 証拠隠滅したり、相当の恐れがあるとき
  • 被害者等の関係者に危害を加えたり怖がらせたとき
  • 住居制限など保釈の条件に違反したとき

上記の事態が発生して保釈が取り消されると、保釈金も没収され、再び勾留されることになります。保釈されたが同居の親がうるさいとか、判決前に海外旅行に行きたい等という場合もあるかと思いますが、勝手にやると保釈が取り消されます。事情がある場合は必ず弁護士に相談しましょう

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