依頼者は40代の会社員の方です。ファイル共有ソフトを利用してアダルトファイルをダウンロードしていましたが、その中に無修正の画像がいくつか含まれていました。本人はその存在を認識しておらず、確認して削除する前の状態でしたが、ソフトの仕様で自動的に不特定多数が閲覧できる状態になっていました。
約1年後、警察が自宅に家宅捜索に訪れ、わいせつ電磁的記録媒体陳列罪の容疑でパソコンが押収されました。警察署で任意聴取を受け、IPアドレスから本人の行為であることが特定されていると告げられました。警察からは、事件を検察庁に送致し、その後、居住地を管轄する検察庁から呼び出しがあるだろうと説明されました。
依頼者は、今後の刑事処分がどうなるのか、前科がついてしまうのかと大きな不安を抱え、当事務所にご相談されました。
依頼者の最大の希望は、前科がつくことを回避するための不起訴処分の獲得でした。本件は、不特定多数に公開する性質上、特定の被害者がおらず、示談交渉による解決は望めない事案です。
弁護方針の最大のポイントは「故意の否認」でした。依頼者は、無修正の画像を意図的に公開したわけではなく、ダウンロードしたファイルに意図せず混入していたと主張していました。弁護士は、この点を検察官に理解させることが不起訴獲得の鍵となると判断しました。
取調べでの供述には未必の故意が認定されかねない部分もありましたが、弁護士は依頼者の認識を正確に反映した意見書を作成し、検察官に提出。検察官との面談においても、故意がなかったことを粘り強く主張しました。
弁護士が故意を否認する主張を続けた結果、検察官はその主張を認め、本件を不起訴処分としました。
本件は、被害者が存在しないため示談ができず、また、贖罪寄付などの情状酌量を求める活動も効果が限定的でした。そのような状況で不起訴処分を勝ち取れたのは、故意がなかったという依頼者の言い分を、弁護士が法的な観点から説得的に主張し続けた成果です。
ご依頼から約3か月で不起訴処分が確定し、依頼者は前科がつくことなく、会社員としての社会生活を維持することができました。ファイル共有ソフトを介した事件では、意図せず犯罪に問われるケースがありますが、早期に弁護士へ相談し、適切な弁護方針を立てることが重要です。
無料相談の時から親身に話を聞いてくださいました。

突然、警察から取調べを受けて不安でいっぱいだった時、アトム法律事務所へ訪問したところ、野尻先生は無料相談にも関わらず親身になって話を聞いてくださいました。その後、弁護活動を正式に依頼してからも、定期的に状況説明をしていただき、検察の取り調べについても事前にアドバイスをいただいていたので、当日は問題なく受け答えすることができました。検察の方から「意見陳述書と上申書と反省文から反省の色がうかがえたので、刑事処罰を科すつもりはありません」と言われた時、野尻先生に弁護活動をお願いしてよかったと感じました。この度は本当にありがとうございました。