2025年6月より、懲役・禁錮刑が「拘禁刑」に統一されました。
国選弁護人は、勾留された場合や起訴された場合に国で選ばれた弁護人を付けることができる制度です。
しかし、国選弁護人は自身で選ぶことができないため、刑事事件に不慣れだったり、相性の悪い弁護士に当たる可能性もなくはありません。
そのため、弁護士にやる気がないと感じられてしまうケースもあり、大事な刑事弁護を相性の悪い弁護士に頼むことについて不安が残る場合もあります。
国選弁護人にやる気がないと感じた場合、私選弁護人に切り替えることで解決できる可能性があります。
この記事では「国選弁護人の解任や変更はできるのか」「国選弁護人から自身で選ぶ私選弁護人に変更した場合には国選弁護人はどうなるのか」といったことについて解説していきます。
国選弁護人への不満を抱えたまま大事な刑事弁護を任せ続けることには、大きなリスクを伴います。まずは選択肢を知り、最善の対応を取るための参考にしてください。
※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
目次
国選弁護人にやる気がないと感じる理由
国選弁護人制度とは?利用できる条件
国選弁護人制度とは、私選弁護人を雇うだけの資力がない方が勾留・起訴された場合に、国が弁護人を選任・付与できる制度です。
基本的に資力がない(現金・預金を合わせて50万円に満たない)方が利用する制度のため、国選弁護人は無料で利用できます。
ただし、国選弁護人を利用したものの実際には資力があると判断された場合には、後日弁護士費用が請求されることがあります。
国選弁護人制度は、無料で刑事弁護を受けられる一方、利用できる状況には限りがあります。具体的には、勾留された事案と起訴された事案のみが対象です。
勾留前の在宅捜査段階では利用できませんが、在宅のまま起訴された場合(在宅起訴)は、被告人として国選弁護人を請求することができます。
国選弁護人を付けることができる条件や付け方について詳しく知りたい方は『国選弁護人の利用条件は?費用はかかる?私選弁護人との違いも解説』をご覧ください。
国選弁護人に「やる気がない」と感じる理由
国選弁護人に「やる気がない」という印象が広まっている背景には、主に次の理由があげられます。
報酬水準が低い
国選弁護人が国から受け取る報酬は、私選弁護人の水準と比べて安価です。そのため、弁護活動に充てられるリソースが限られてしまいやすい面があります。
刑事事件に不慣れな弁護士が担当することがある
国選弁護人制度は、登録した弁護士がランダムに選任される仕組みになっています。普段は民事・家事事件を中心に扱っており、刑事事件の経験が少ない弁護士が担当になることも珍しくありません。
弁護士を選べないため相性の問題が生じやすい
国選弁護人は被疑者・被告人が自分で選ぶことができません。そのため、相性の悪さからコミュニケーションが取りにくく、「やる気がない」「話を聞いてもらえない」と感じてしまうケースが少なくないのです。
やる気がない国選弁護人の特徴・見分け方
担当の国選弁護人に不安を感じている方に向けて、「やる気がない弁護士」に共通しがちな特徴をまとめています。
やる気がない国選弁護人の例
- 接見(面会)の回数が極端に少ない、または短時間で終わる
- 「とりあえず認めた方がいい」など、事情をほとんど聞かず結論を急ぐ
- こちらの話や希望をきちんと聞いてもらえない
- 何度連絡しても返答が遅い・返ってこない
- 示談交渉や保釈申請など、積極的な弁護活動をしてくれない
- 弁護方針の説明が不十分で、今後の見通しがわからない
もちろん、刑事事件を日常的に扱い、熱意をもって弁護にあたる国選弁護人もいます。しかし、上記のような状況に心当たりがある場合は、早めに対処を検討することが重要です。
国選弁護人と私選弁護人でやる気・弁護活動に差はある?
国選弁護人も私選弁護人も弁護士としての職責があるため、基本的にはやる気をもって刑事弁護にあたってくれるはずです。
もっとも、私選弁護人は依頼人本人から直接委任を受け、弁護士費用をいただいて弁護を行うため、より依頼人の利益のために努力するインセンティブが働くとはいえます。
また国選弁護人は、資力がない人が対象となる制度です。そのため保釈金や示談金をそもそも被告人側が用意できないケースも多く、国選弁護人のやる気とは関係なく、身柄拘束の解放や刑の減軽について効果的な弁護活動がしにくいという面もあります。
国選弁護人にやる気がないと感じたときの対処法
やる気が感じられない国選弁護人の解任・変更はできる?
やる気が感じられないことを理由に国選弁護人を解任・変更することは事実上困難です。国選弁護人を解任するためには裁判所に解任請求をする必要があります。
もっとも、解任請求が認められるには法的に定められた解任事由に該当する必要があり、ほとんどのケースで認められません。
刑事訴訟法38条の3第1項には、国選弁護人の解任事由として、①利益相反(2号)、②心身の故障等による職務不能(3号)、③任務への著しい違反(4号)などが定められています。
ただし、「やる気が感じられない」といった理由がこれらに該当するかどうかの判断は難しく、本人の希望だけで解任が認められることはほとんどないのが実情です。
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・国選弁護人は解任できる?私選弁護人への切り替え手順を徹底解説
私選弁護人を選任すれば国選弁護人は自動的に解任される
やる気のある弁護士に依頼したいと考えた場合、最も現実的な解決策は私選弁護人への切り替えです。
私選弁護人が弁護人選任届を提出すると、国選弁護人は自動的に解任されます。解任請求のような煩雑な手続きは不要です。
国選弁護人に不満を持ち、刑事事件に精通した弁護士に依頼したいと思った場合には、私選弁護人を選任することで、国選弁護人を解任して別の弁護士を弁護人にすることができます。
国選弁護人がいても私選弁護人に初回接見を依頼できる
国選弁護人が付いている状態でも、私選弁護人に接見を依頼することができます。弁護士は「弁護人」としての立場のほか「弁護人になろうとする者」としての立場から接見を行うことができます。
つまり、正式に依頼する前の段階でも弁護士は接見できるため、その弁護士に実際に依頼したいかどうかを確認してから、私選弁護人への切り替えを判断することができます。
「切り替えてみたら合わなかった」という事態を防ぐためにも、まず初回接見を依頼してみることをおすすめします。
現在の国選弁護人に不安をお感じの方は、アトム法律事務所の初回接見出張サービス(1回限り・有料)をぜひご利用ください。まずはお気軽にご相談ください。
国選弁護人から私選弁護人に変更する手続き・費用
国選弁護人から私選弁護人に変更する手続き
国選弁護人から私選弁護人に変更するためには、弁護人選任届を検察庁または裁判所に提出する必要があります。
手続きの流れ
- 依頼したい私選弁護人を決める(接見後でも可能)
- 被疑者・被告人と弁護人が連署(双方が署名・押印)した弁護人選任届を作成する
- 送検前は警察署、起訴前は検察庁、起訴後は裁判所に提出する
- 国選弁護人は解任され、私選弁護人への切り替えが完了
国選弁護人の解任のみを単独で求める場合は裁判所への解任請求が必要ですが、私選弁護人への変更であればその請求手続きも不要です。
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・私選弁護人と国選弁護人の違いは?費用・メリット・流れの違いを解説
私選弁護人の費用目安と内訳
私選弁護人の弁護士費用は弁護士事務所によって異なります。国選弁護人と異なり、国が費用を負担してくれないため、着手金・報酬金などの費用が発生します。
一般的に、国選弁護人の報酬水準よりも高額になることがほとんどです。
私選弁護士費用の内訳例
| 項目 | 内容 | 相場の目安 |
|---|---|---|
| 法律相談料 | 依頼前に相談する際の費用 | 5千円~1万円程度 |
| 着手金 | 弁護活動を開始するために支払う費用 | 20万円〜60万円 |
| 報酬金 | 成果に応じて発生することがある費用 | 20万円〜100万円 |
| 日当 | 警察署への面会や裁判出廷への手当 | 1回 2万円〜5万円 |
| 実費 | 交通費、郵送代、資料コピー代など | 数千円〜数万円 |
| 合計 | ー | 50万円~200万円程度 |
※あくまで一般的な目安になります
少なくない費用を支払う以上、必ず事前に費用を確認したうえで、刑事事件に精通したやる気のある弁護士を選ぶことが重要です。
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・刑事事件の弁護士費用の相場|逮捕されている場合・逮捕されてない場合は?
・アトム法律事務所の弁護士費用
アトム法律事務所では、警察が介入した事件について無料相談を受け付けています。弁護士費用の見積もりを知りたい方は、まずはお気軽にご相談ください。
「国選弁護人は付いているが、刑事事件に強い弁護士のセカンドオピニオンが聞きたい」といったご相談にも対応しています。
私選弁護人もやる気が感じられなかったら解任できる?
私選弁護人は、依頼するのも解任するのも自由です。
所定の解任事由が必要な国選弁護人と異なり、私選弁護人との間で解任手続を行えば、理由に関係なく自由に解任をすることができます。
せっかく私選弁護人を選任したものの、やる気がなかったり相性が合わなかったりした場合には、新たに弁護士を選びなおすことを検討するとよいでしょう。
ただし、一度私選弁護人を選任すると、その後に再び国選弁護人を付けることはできません。この点は注意が必要です。
国選弁護人のやる気に関するよくある質問
Q.国選弁護人にやる気がないと感じたら、直接伝えても大丈夫?
直接伝えること自体は問題ありません。
「もっと接見に来てほしい」「弁護方針を詳しく説明してほしい」など、具体的な要望を伝えることで改善されるケースもあります。
ただし、関係が改善しない場合や、そもそもコミュニケーションが取りにくい状態であれば、私選弁護人への切り替えを検討することをおすすめします。
Q.国選弁護人は何回接見に来てくれる?
法律上、接見回数に明確な規定はなく、弁護士によって異なります。
一般的には起訴前に数回、起訴後も必要に応じて行われますが、事件の内容や弁護士の対応によって大きく差が出るのが実情です。
接見が極端に少ないと感じる場合は、やる気のある私選弁護人への切り替えを検討する目安の1つといえます。
Q.家族から国選弁護人に連絡はできる?
家族から国選弁護人に連絡をすること自体は可能ですが、国選弁護人の選任や解任の権限はありません。
しかし、新たに私選弁護人が選任されれば、国選弁護人は解任されることになるため、家族として動ける最善策は、信頼できる私選弁護人を家族自身が直接選任してあげることです。
アトムの解決実績(国選弁護人からの切り替え)
国選弁護人から私選弁護人に切り替えることで、結果が大きく変わるケースがあります。
アトム法律事務所では、国選弁護人からの切り替えで受任した事案において、多くの解決実績があります。
ここでは、国選弁護人からの切り替えで解決した実績の一部をご紹介します。
財布の落とし物を窃取した事例
窃盗(不起訴処分)
駅構内のトイレで財布の落とし物を持ち去ったとして、窃盗の容疑で逮捕・勾留された事案。入社直後で解雇を懸念したご両親が、国選弁護人の活動に不安を感じ、当事務所にご相談されました。
弁護活動の成果
準抗告の申し立てにより即日釈放を実現、速やかに示談交渉を開始。宥恕付きの示談成立と本人の反省の態度が評価され、不起訴処分となった。
示談の有無
あり
最終処分
不起訴処分
暴行を加えて逮捕された事例
暴行(不起訴処分)
不倫関係にあった女性への暴行により逮捕・勾留された事案。国選弁護人の対応に不満を感じたご家族が、示談による早期釈放と不起訴処分を希望し、当事務所にご相談されました。
弁護活動の成果
債権放棄と示談金100万円の支払いを条件とした粘り強い交渉の結果、宥恕付きの示談が成立。検察官に評価され、不起訴処分となった。
示談の有無
あり
最終処分
不起訴処分
人身事故後、現場から逃走したひき逃げの事例
ひき逃げ(執行猶予付き判決)
交差点でバイクと衝突し相手方に傷害を負わせながら逃走した、ひき逃げ事案。起訴後に選任された国選弁護人から連絡がなく不安を感じ、執行猶予の獲得を希望し当事務所にご相談されました。
弁護活動の成果
示談は不成立となったものの、丁寧なサポートと弁護活動の結果、執行猶予付きの判決を獲得。実刑を回避することができた。
示談の有無
なし
最終処分
懲役10か月 執行猶予3年
刑事事件はアトム法律事務所にご相談ください
アトム法律事務所の弁護士無料相談
アトム法律事務所では、警察の取り調べを受けたり、被疑者が逮捕・勾留されている事件について、30分無料の法律相談を行っています。
また、逮捕・勾留されている方のもとへ弁護士が駆けつける初回接見出張サービス(1回限り・有料)もご利用いただけます。
セカンドオピニオンとしてのご相談も歓迎です。
現在の国選弁護人に不安がある方や、勾留前で国選弁護人を選任できない方は、ぜひアトム法律事務所の相談予約受付窓口にお電話ください。
アトム法律事務所を選んだお客様の声
私選弁護人の選任で後悔しないためには、口コミなどを参考に選ぶことも1つの方法です。
過去に取り扱った事案で、アトム法律事務所が国選弁護人から切り替える形で受任したお客様からのお手紙を紹介します。
国選弁護人から引き継ぎ、時間が無い中、不起訴を取得できました。

野尻先生にはこの度大変お世話になりました。国選弁護人から引継ぎ、時間の無い中、不起訴を取得出来、本当に助かりました。前科無くこの後の人生を過ごすのは全く意味合いが変わって来ますので、本当に良かったと思っております。今後は残りの人生を大事に過ごし、社会貢献して参りたいと思います。本当にありがとうございました。
国選からアトムにして矛盾点の立証に尽力してくれました。

国選弁護人の時は事件に対する矛盾点を一生懸命に伝えたのに理解してくれなくて裁判が始まる前から戦う意思がなく不安で仕方なかったがアトム法律事務所に頼んでからは、矛盾も理解して何度も現場に足を運んで更に矛盾点を探し出し裁判に臨む姿勢に安心して頼めました。
24時間365日弁護士相談ご予約受付中
国選弁護人のやる気や対応に不安がある方、私選弁護人への切り替えを検討している方は、お気軽にご相談ください。
国選弁護人が付いていても、私選弁護人への切り替えは可能です。勾留には期限があるため、早めに弁護士へ相談することが最善の対応です。
アトム法律事務所では、24時間365日、電話窓口で弁護士相談のご予約を受け付けております。
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