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刑事事件の罰金刑で罰金を支払わないとどうなる?分割払いは可能?

刑事事件の罰金刑で罰金を支払わないとどうなる?分割払いは可能?

刑事事件を起こしてしまい、罰金刑が科せられることとなったとしても、罰金を支払うだけのお金を持っていないということがあります。このような場合、罰金を支払わなければどうなるのでしょうか。また、罰金を分割払いできるのかについても気になるかと思われます。

この記事では、まず刑事事件における罰金刑について解説を加えています。そして刑事事件で罰金刑が科せられた場合に罰金を支払わないとどうなるかということや、罰金の分割払いは可能かということについて掘り下げました。また、罰金刑を回避するための弁護活動にも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

罰金刑とは

罰金刑とはどのような刑罰か

罰金刑とは、刑罰の一種です。刑事事件の裁判で有罪となり、罰金刑が科せられた場合、1万円以上の金銭を支払うことを命ぜられます。同じく金銭を支払う刑罰として科料があります。罰金刑と科料との違いは、支払いを命じられる金額にあります。罰金刑であれば1万円以上の金銭を支払うことを命じられるのに対して、科料の場合には1万円未満の金銭を支払うことを命じられます。科料は、比較的軽い犯罪についてのみ定められている刑罰です。

懲役刑という刑罰との違いもみておきましょう。懲役刑は、一定の期間自由を奪われて刑務所に服役して強制的に労働をする義務を課せられる刑です。罰金刑であれば、命じられた額の金銭を支払えば、刑務所に服役しなければならないことはありません。懲役刑は自由を奪う刑であり、罰金刑は財産を奪う刑です。この点で、罰金刑と懲役刑とは異なります。

罰金刑で前科はつく?

前科とは、刑事事件の裁判手続きで有罪となり刑を宣告された履歴のことを言います。懲役刑と同様に罰金刑も有罪となって刑を宣告された結果として科される刑であるため、前科はつくのです。前科がついた履歴は、警察や検察の内部で管理・保管されており、その後の捜査の際に参考とされます。

また、前科があれば、次に同様に犯罪を行って刑事裁判にかけられた際には、刑の重さを決めるための参考資料とされます。前科があれば刑が重くなるのが通常です。このように前科がつくことには様々な不利益があります。罰金刑であっても前科の不利益があることは懲役刑とは変わりません

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罰金の支払先と支払方法

罰金の支払先は検察庁

罰金刑を科せられて罰金を支払う場合、支払先は検察庁です。検察庁の中に、罰金の徴収を担当している係があり、そこに罰金を支払うのです。具体的には、検察庁の徴収担当から罰金を納付するよう通知があります。罰金として検察庁が指定する金融機関に金銭を納付するか、または、検察庁の徴収担当に直接金銭を納付するかのいずれかの方法によって納付します。

罰金は、原則として現金で納付しなければならず、クレジットカードなどで納付するという方法をとることはできません。また、罰金を納付するように通知がなされる場合、通知の書類には罰金の納付期限が記載されています。罰金は、書類に記載された納付期限までに納付しなければなりません。

罰金は原則一括払い|分割払いは可能?

罰金刑を科せられて罰金を支払わなければならないが、手持ちの現金が足りないという場合、分割払いであれば支払うことができるということもあるかもしれません。しかし、罰金の支払方法は原則一括払いとされています。分割払いの方法で罰金を支払うことは通常認められません。

たしかに、例外的に分割払いの方法で支払うことが認められることもあります。検察庁の徴収担当者に分割払いで支払いたいと申し出て、徴収担当者が分割払いを認めれば、分割払いの方法で罰金を支払うことができます。もっとも、分割払いは特別な事情がある場合に限られるというのが実務上の運用です。分割払いを希望すれば誰でも分割払いが認められるというわけではないのです。

罰金刑の罰金を支払わない場合

罰金を支払わないとどうなるか

罰金刑が科せられて罰金を支払わなければならない場合であっても、手持ちの現金がないなどの理由で納付期限までに罰金を支払うことができないという場合もあります。このような理由で罰金を支払わなかった場合、検察庁の徴収担当者から罰金を支払うように督促がなされます

それでも罰金を支払わなかった場合には、罰金を支払う代わりに労役に服することが命じられる場合があります。検察官も刑罰を適正に執行しなければならない立場にあることから、罰金を支払うことができないからといってそのまま見逃してくれることはありません。

労役場留置とは

罰金を支払えない場合に、罰金を支払う代わりに労役に服することを命じられる処分のことを、労役場留置と言います。労役場留置は、罰金を完納することができない者に対して、1日以上2年以内の期間を定めて言い渡される処分です(刑法18条)。

労役場留置の期間は、罰金刑の宣告の際に言い渡される計算方法によって定まります。罰金刑の宣告の際には、労役場留置となった場合の一日あたりの換算金額が合わせて言い渡されます。一日あたりの換算金額は5,000円とされることが多いのですが、それ以上やそれ以下の額と定められることもあります。例えば、罰金50万円の刑が言い渡されるのと同時に5,000円を一日に換算した期間労役場に留置すると言い渡された場合、罰金を支払うことができなければ100日間労役場に留置されるということになります。

労役場留置は途中で終えられる?

労役場留置となった場合には、所定の期間刑務所内の労役場に留置され、労役に服することになります。労役場留置は、いわば罰金を支払う代わりに懲役刑に服するというようなものです。労役場留置の場合には懲役刑と同様に強制的に労働をする義務を課せられ、所定の期間労役場において労働に従事しなければなりません。

もっとも、途中で労役場留置を終わらせることも可能です。労役場留置はあくまでも罰金刑の代わりに労役を科せられているので、残りの罰金額を全て支払えばその段階で労役場留置を終わらせることができるのです。例えば、親族などに罰金のために支払うお金を工面してもらって納付するなどの方法があります。労役場留置はその間自由が制限されてしまう処分であり、不利益が非常に大きい処分です。可能であれば親族などに罰金のために支払うお金を立て替えてもらうなどして罰金を納付してしまうのが良いでしょう。

罰金刑でお悩みなら弁護士に相談しよう

罰金刑を回避する

罰金刑であっても前科がついてしまう不利益は無視できません。罰金刑を回避するためには、事件後すぐに弁護士に相談することが大切です。罰金刑が科せられる犯罪は、ほとんどが被害者が存在する犯罪です。被害者が存在する犯罪であれば、被害者と示談交渉することができます。示談を成立させ、被害者に宥恕(=「許してもらう」という意味です)されることで、起訴されない可能性が高くなるでしょう。

被害者との示談は弁護士にまかせることがおすすめです。捜査機関は被害者の連絡先を加害者には教えてくれないものです。しかし、弁護士であれば「示談交渉したい」旨を伝えて捜査機関から被害者の連絡先を教えてもらえる可能性があります。また、経験豊富な弁護士は、被害感情に配慮した示談交渉が可能です。弁護士が加害者に代わり謝罪と示談交渉をすることで、被害者も納得できる結論を導きます。

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罰金額を少なくする

罰金刑が回避できない場合でも、できるだけ罰金額を少なくする活動を行います。罰金の額が大きくなればなるほど、罰金を求められたとおりに一括で納めることは難しくなるものです。罰金を求められたとおりに一括で納めることができなければ、労役場留置の処分が下されることもあり得ます。このことから、罰金刑として言い渡される罰金の額はできる限り少ない方が良いと言えます。

罰金刑を軽くして罰金額を少なくするためには、刑事事件の裁判手続きの中で、刑を軽くすることにつながる有利な事情を裁判官に伝えることが重要です。刑を軽くするべき事情を多く裁判官に伝えることができれば、罰金刑の中でも軽い刑が科せられることになります。罰金刑を軽くする有利な事情を適切に裁判官に伝えるためには、刑事事件の経験が豊富な弁護士に弁護活動を依頼することが重要になると言えるでしょう。

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