傷害事件における損害賠償金の相場は、軽傷(全治1~2週間程度)の場合で30万円~150万円、重傷(骨折や全治3週間以上)の場合で50万円~180万円が目安です。
ただし、被害者の精神的苦痛が大きいケースでは、怪我が軽傷であっても慰謝料が高額になることがあります。
損害賠償金を支払い、被害者との示談を成立させることは、刑事処分を軽くするうえでも有効です。示談が成立すれば、起訴を回避できたり刑が軽くなったりするケースも少なくありません。
傷害事件に強い弁護士に相談すれば、損害賠償金(慰謝料を含む)の計算から示談交渉まで、一貫してサポートしてもらえます。
この記事では、損害賠償金の相場と慰謝料の計算方法、示談交渉のポイント、実際の解決事例を解説します。
※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
損害賠償金と慰謝料や示談金との違い
損害賠償金とは?刑事責任と民事責任
刑事責任と民事責任の違い
| 刑事責任 | 民事責任 | |
|---|---|---|
| 内容 | 罪を犯したことに対する責任。刑罰が科される。 | 被害者に損害を賠償する責任。 |
傷害事件を起こして他人に怪我を負わせた場合、加害者には刑事上の責任と民事上の責任の2種類が発生します。
刑事責任とは、犯罪を行ったことに対して国家が制裁として科す責任のことをいいます。拘禁刑や罰金刑などがこれにあたります。
民事責任とは、不法な行為によって他人に損害を与えたことについて、被害者が加害者に追及する責任のことをいいます。民事責任を負った場合、損害賠償金として金銭を支払う義務が発生します。
損害賠償金の支払い義務は民事責任の一種です。
刑事責任と民事責任とは別の概念であり、罰金を支払ったり拘禁刑に服したりして刑事責任を果たしても、民事責任である損害賠償金の支払い義務がなくなるわけではありません。
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損害賠償金と慰謝料の違い
損害賠償金と慰謝料の違い
| 損害賠償金 | 慰謝料 | |
|---|---|---|
| 内容 | 損害に対する賠償金。 損害には、財産的損害・精神的損害などがある。 | 精神的苦痛に対する損害賠償金のこと。 |
傷害事件における損害は、財産的損害と精神的損害から成ります。この損害に対する賠償金が損害賠償金です。
財産的損害とは、怪我の治療費や入院費用、怪我によって働けなくなった期間の休業損害のことをいいます。
精神的損害とは、傷害事件によって怪我を負ったことについての苦痛や悲しみなど、精神面での損害のことをいいます。
この精神的損害に対して支払う金銭のことを慰謝料といいます。慰謝料は損害賠償金の一部分を取り出した概念です。
財産的損害は、実際に必要となった治療費・入院費用・休業損害の額を支払うことで償います。
精神的損害は、精神面での損害を金銭に換算した額を慰謝料として支払うことで償います。
怪我の程度にかかわらず、精神的損害についても慰謝料として金銭を支払わなければならない点に注意が必要です。
傷害事件の損害賠償に含まれるもの
- 財産的損害の賠償金
治療費、入通院費、休業損害など - 精神的損害の賠償金(=慰謝料)
損害賠償金と示談金との違い
損害賠償金とは、民事責任に関係する概念であり、傷害事件によって生じた財産的損害・精神的損害に対して、民事上の責任を果たすために支払う金銭です。
示談金とは、犯罪を行ったことを被害者に謝罪し、許しを得て示談を成立させるために支払う金銭のことです。そのため、示談金は刑事責任に関係する概念といえます。
傷害事件の慰謝料・損害賠償金・示談金の比較
| 慰謝料 | 損害賠償金 | 示談金 | |
|---|---|---|---|
| 内容 | 精神的損害の賠償 | 財産的損害の賠償 + 精神的損害の賠償 | 示談のために支払う金銭 |
| 具体例 | 慰謝料 | 治療費 入通院費 休業損害 慰謝料 など | 損害賠償金 +α |
示談金は刑事責任に関係する概念ですが、示談金を支払うことで損害賠償金の支払いも兼ねることが多くあります。
そのため、示談金を支払うことで民事上の責任も果たすことになり、示談金は民事責任にも関係する概念だといえます。
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・刑事事件の示談|示談金の相場や条件、弁護士に依頼するメリット
傷害事件における損害賠償金の相場
傷害事件における損害賠償金の相場は、怪我の程度によって異なります。
軽傷(全治1週間~2週間程度)であれば30万円~150万円、重傷(骨折や全治3週間以上)であれば50万円~180万円が目安となります。
ただし、傷害事件における損害賠償金の額は事件の内容によってさまざまであり、一概に相場が定まるわけではありません。
被害者に負わせた怪我の程度によって、金額は大きく変わります。
傷害事件の損害賠償金の相場
| 軽傷の場合 | 重傷の場合 | |
|---|---|---|
| 損害賠償金の相場 | 30万円~150万円 | 50万円~180万円 |
| 怪我の程度 | 全治1週間~2週間程度 | 骨折や全治3週間以上 |
損害賠償金の相場|軽傷の場合
傷害事件の結果として生じた怪我が全治1週間~2週間程度の軽傷であれば、損害賠償金の目安は30万円~150万円です。
軽傷の場合、入院が不要なケースも多く、仕事を休む期間も短くなりやすいため、治療費や休業損害はそれほど高額になりません。
ただし、怪我が軽傷であっても、被害者の精神的苦痛が大きい場合は慰謝料が高額になることがあります。
その結果、治療費や休業損害が低くても損害賠償金の総額が高くなるケースがある点には注意が必要です。
損害賠償金の相場|重傷の場合
傷害事件の結果として生じた怪我が骨折や全治3週間以上といった重傷であれば、損害賠償金の目安は50万円~180万円です。
重傷の場合は入院が必要なケースも多く、退院後も長期間の通院が続くことがあります。治療費や休業損害が高額になりやすいため、損害賠償金の総額も大きくなりやすい傾向があります。
また、怪我が重傷であれば被害者の精神的苦痛も大きくなりやすく、慰謝料も高額になりやすいことから、損害賠償金の額はさらに高くなることがあります。
損害賠償金・慰謝料の支払いの有効性
損害賠償金・慰謝料を支払うとどのような効果があるのか
傷害事件を起こした場合、被害者から損害賠償請求をされれば損害賠償金を支払わなければなりません。損害賠償金を支払うことは、傷害事件について民事上の責任を果たすことになります。
損害賠償金を支払えば、それ以上の民事上の責任を追及されないという効果があります。
ただし、損害賠償金を支払ったとしても、そのことは刑事上の責任を果たしたことにはなりません。
罰金刑や拘禁刑などの刑事処分は、損害賠償金の支払いとは別に科されます。
民事責任と刑事責任は別の概念であるため、損害賠償金を支払って民事責任を果たしても、刑事責任は別途果たさなければなりません。
一方、損害賠償金を支払うことで被害者の損害を補償したことは、被害を後から回復しようとする姿勢として、加害者にとって有利な事情として考慮されます。
示談を成立させることも重要
損害賠償金を示談金として支払い、被害者が加害者を許して処罰を望まないという内容の示談書を取り付けて示談を成立させることができれば、加害者の刑事処分を軽くする方向に働きます。
被害者が処罰を望まない意思を示している以上、加害者を重く処罰する必要が少なくなるからです。
損害賠償金の支払いが直接刑事責任を軽くするわけではありませんが、示談の成立を通じて、実際には多くの場合で刑事処分を軽くすることが可能です。
なお、初犯であれば、刑事処分が軽くなる傾向にあります。ただし、傷害の程度によっては刑が重くなることもあります。
傷害事件の初犯で前科をつけないためにすべきことを知りたい方は、『傷害事件の初犯は逮捕される?刑罰の重さ、不起訴の可能性は?』の記事をご覧ください。
傷害事件の慰謝料・損害賠償金の計算方法
損害賠償金・慰謝料の計算や金額交渉は、弁護士に依頼するのがよいでしょう。
治療費は実費がベースとなりますが、休業損害の計算には専門的な知識が必要です。慰謝料については損害賠償実務の基準を参考にしながら算定します。
後遺障害が残った場合は、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益の計算も別途必要になります。
こうした計算には専門的な知識が求められるため、傷害事件の損害賠償金をいくら支払うべきかは、傷害事件に詳しい弁護士に依頼して計算・検討してもらうことをおすすめします。
計算後は弁護士を通じた示談交渉へ
示談の中で損害賠償金(慰謝料を含む)を示談金として支払う場合、加害者側が一方的に金額を計算して、渡せばよいというものではありません。
被害者が納得しなければ、示談金としての意味がありません。
損害賠償金・慰謝料の計算をして、金額の見当がついた後は、弁護士に示談交渉を依頼することが重要です。
また、損害賠償金を「示談金」として支払う代わりに、「被害者に加害者を許して処罰を求めない」という約束を取り付けることができる場合があります。
この内容を示談書に記録しておくことで、検察官や裁判官を説得して、不起訴処分の獲得や刑の減軽につながる可能性が高まります。
傷害事件の示談・示談金の交渉は自分でできる?
示談を自分だけで進めることは難しいです。当事者間では冷静な話し合いができないことも多いからです。
示談に詳しい弁護士に依頼すれば、適切な内容の示談を成立させて、示談書を取り付けることが可能です。
傷害事件について損害賠償金を支払う場合は、自分だけの判断で動くのではなく、弁護士に相談・依頼したうえで進めるようにしましょう。
傷害事件の示談交渉に強い弁護士の選び方
傷害事件の示談交渉に強い弁護士は、傷害事件の解決実績のある弁護士といえます。解決実績のある弁護士であれば、示談金や慰謝料の相場を把握しているからです。
弁護士を選ぶ際には相性も大切です。まずは対面での法律相談を活用して、説明が丁寧か、信頼ができそうか、などご自身との相性も含めてご確認ください。
初回の法律相談は30分~1時間程度で5,000円~10,000円(+税)ほどが相場となっていますが、無料相談を実施している場合もあります。
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・傷害事件は弁護士の無料相談を活用しよう!確認すべきポイントを解説
傷害事件の解決事例
ここでは、過去にアトム法律事務所で取り扱った傷害事件について、プライバシーに配慮したかたちで一部ご紹介します。
示談金(損害賠償金・慰謝料含む)の実例もご紹介します。
家庭内での傷害事件(示談金200万円、事件化せず)
家庭内の傷害事件で不当な示談金を減額し、刑事事件化を防いだ事例
自宅で妻に暴力をふるった。被害者である妻は弁護士をつけて慰謝料を請求し、慰謝料が支払われない場合は刑事事件化すると言われていた。
弁護活動の成果
被害者側弁護士と交渉し示談を成立させ、刑事事件化を阻止した。
示談の有無
示談金200万円
最終処分
刑事事件化せず
居酒屋での傷害事件(示談金18万円、不起訴処分)
居酒屋で客とケンカになり怪我を負わせたが、示談成立で不起訴処分となった事例
居酒屋で居合わせた男性とトラブルに。相手の腹と足を蹴り加療約11日の打撲を負わせた。傷害罪の事案。
弁護活動の成果
被害者に謝罪と賠償を尽くして示談を締結した結果、不起訴処分となった。
示談の有無
示談金18万円
最終処分
不起訴処分
駅での傷害事件(示談金約300万円、実刑回避)
相手を殴打して骨折などさせたが、示談成立で実刑を回避した事例
駅のトイレで相手と口論になり、顔面を数回殴って骨折などの怪我を負わせた。
弁護活動の成果
被害者と示談が成立。正式裁判にならず、略式命令により罰金刑で解決した。
示談の有無
示談金約300万円
最終処分
罰金50万円
電車での傷害事件(示談金約300万円、実刑回避)
電車での傷害トラブルで相手の目に怪我をさせたが執行猶予が付いた事例
電車内のトラブルで、被害者女性に肩をぶたれた反撃として顔面を殴る等の暴行を加えたとされるケース。被害者女性は右目に怪我を負った。傷害の事案。
弁護活動の成果
被害者に謝罪を尽くし、慰謝料及び治療費を併せた金額の示談金を支払い、示談を締結。執行猶予付き判決を獲得した。
示談の有無
示談金約300万円
最終処分
懲役1年6か月執行猶予2年
より多くの事案をご確認されたい方は『刑事事件データベース』をご覧ください。
傷害事件の損害賠償・慰謝料でお悩みの方はアトム法律事務所に相談
傷害事件の損害賠償・慰謝料まとめ
傷害事件の早期解決には、被害者との示談が非常に重要です。示談とは、被害者と和解の合意をすることです。
示談金は、個別の事件の損害賠償額と一般的な示談金相場をもとに、当事者の合意によって決まります。
傷害事件の損害賠償額は、怪我の治療費・通院費・休業損害・後遺障害逸失利益・慰謝料などの項目を考慮して、算定します。
示談を進める際は、弁護士に依頼するのがおすすめです。
傷害事件に強い弁護士であれば、損害賠償額や示談金の相場を踏まえながら、被害者の心情にも配慮した示談交渉を進めることが期待できます。
アトム法律事務所は、2008年創業以来、刑事事件の弁護活動に注力してきました。傷害事件の解決実績も豊富です。
傷害事件の示談や示談金の交渉でお悩みの方は、アトム法律事務所の弁護士までご相談ください。
アトム弁護士の評判・傷害事件のご依頼者の声
刑事事件に強い弁護士選びには、実際に依頼したユーザーの口コミを見ることも効果的です。
アトム法律事務所が過去に解決した、刑事事件のご依頼者様からいただいた感謝のお手紙の一部を紹介しますので、ぜひ弁護士選びの参考にしてください。
初めてのことばかりでしたが、大変感謝しております。

この度は大変お世話になりました。始めての事ばかりでとても感謝しています。本当にありがとうございました。
丁寧な説明が心の支えとなり、示談も迅速に締結してくれました。

(抜粋)交通のトラブルから、私と息子とで被害者様に怪我を負わせてしまい、後日に警察署より被害届が提出されたと連絡がありました。犯した事の重大さに、すごく動揺してしまい、どう行動したら?前科は?と大変な不安と責任に押しつぶされそうになりました。そんな時にアトム法律事務所様にめぐり会い先生から、今後の流れ等丁寧なご説明を受け、本当に心の支えとなりました。そして、ご相談から6日目には、被害者様との示談の成立、被害届取下となりました。二度と同じ過ちを犯さない事を決意し、信頼されるような人間を目指し生きていきます。
身柄事件では、逮捕から23日後には起訴の結論が出ている可能性があります。在宅事件でも、検察からの呼び出し後、すぐに処分が出される可能性があります。
弁護士へのご相談が早ければ早いほど、多くの時間を弁護活動に充てることが可能です。傷害事件でお悩みの方は、お早目にアトム法律事務所までご相談ください。
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