2025年6月より、懲役・禁錮刑が「拘禁刑」に統一されました。
万引き事件で逮捕されると、窃盗罪として刑事手続きが進められていきます。
万引きで刑務所に入るかどうかは、逮捕後の対応次第で大きく変わります。被害店舗との示談交渉が刑事処分に影響するため、すぐに行動して逮捕回避や不起訴獲得を目指すことが重要です。
この記事では、万引きで刑務所に入るまでの流れや執行猶予の可能性、回避するための具体的な方法を解説します。
もし起訴されたら、執行猶予獲得に向けた公判活動を弁護士に依頼しましょう。
執行猶予付き判決になれば、刑務所に行く必要がなくなります。いつもの日常生活を取り戻すために、弁護士に頼りましょう。
※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
目次
万引きは刑務所行き?刑罰はどのくらい?
万引きは窃盗罪で逮捕・起訴される
万引きは、通常窃盗罪という犯罪になります。逮捕されるときには、窃盗罪の被疑者となります。
ただ、万引きをしたときの状況によっては、窃盗罪ではなく、他の犯罪を構成してしまうことがあります。
万引きをした後、逮捕されることを免れるために人に暴行や脅迫を用いた時は、事後強盗罪という罪が疑われます。
また、万引きをして店員と揉めてしまい、店員を突き飛ばして怪我をさせてしまうと強盗致傷罪になる可能性があります。
商品を盗み、その場を静かに立ち去るような万引きでは、窃盗罪となるでしょう。窃盗罪は逮捕され、その後、起訴される可能性もある犯罪です。
逮捕・起訴されないためには、犯行後の対応が大切です。法律の専門家である弁護士に相談して、早期解決を図るようにしましょう。
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万引きの法定刑は「10年以下の拘禁刑」
万引きが窃盗罪で立件され、警察の捜査を受けたとします。警察は窃盗事件を検察官に引継ぎ、捜査が尽くされた段階で、検察官が起訴か不起訴処分を検討します。
検察官に起訴されると、刑事裁判を受ける流れになります。通常は、起訴後1か月前後のタイミングで第1回公判の期日が設定されます。逮捕されずに起訴された場合には、通常の日常生活を送りながら、刑事裁判を受けることになります。
刑事裁判では、窃盗罪の場合、「十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金」の範囲内で判決が言い渡されます。
「10年以下の拘禁刑」ということは、「1か月~10年」の範囲で刑務所に入るということを意味します。
3年以下の拘禁刑であれば、執行猶予が付く可能性があります。執行猶予が付くときは、5年以下の期間で付され、刑務所に直ちに行くことはありません。
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万引きで執行猶予が付く場合
万引きで起訴されても、刑務所に行かないためには執行猶予付き判決を獲得する必要があります。
執行猶予が付かないということは、「実刑」であり、刑務所行きとなります。執行猶予を獲得するためには、様々な活動が求められます。
被害者対応ができないまま起訴されたのであれば、まずは示談交渉を進めます。被害者が示談を受け入れてくれれば、執行猶予の可能性は高まります。
この場合、示談書や示談金の受領書(正確にはその写し)を裁判所に証拠として提出します。
万引きした店舗と示談ができ、被害弁償の支払いをすることができたのであれば、その事実は審理・判決にも影響します。示談をしないまま結審してしまうと、執行猶予獲得の可能性は低くなるでしょう。
もちろん、示談の有無だけが判決の決め手とされるわけではありませんが、示談が判決に与える影響は大きいといえます。
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万引きで逮捕されてから刑務所に入るまでの流れ
万引きで逮捕されたら
万引き事件で逮捕されると、すぐに刑務所に入る必要があると心配されている方もいると思います。しかし、刑事事件で逮捕されて、すぐに刑務所での服役が決まるわけではありません。
刑事事件は厳格なルールに則って、手続きが進められていきます。逮捕後、勾留という段階を経て、起訴か不起訴の処分を受けます。起訴されてはじめて刑事裁判になり、そこで裁判所の判断を受けます。
逮捕・勾留では最大23日間の身体拘束が行われます。起訴後も保釈で釈放されなければ、裁判が終わるまで拘束状態が続きます。
起訴後、約1か月後に第1回公判の期日が設定されます。仮に1回の期日で結審まで進んだとすると、その後に判決の日が設けられ、最終の判断が言い渡されます。
しかし、ここで拘禁刑の実刑が言い渡されても、すぐに刑は確定しません。判決の翌日から起算して、14日間は控訴期間とされており、判決に対して不服申し立てを行うことができます。
控訴期間が経過したり控訴権を放棄すれば、刑が確定します。

万引きの逮捕・起訴・裁判の流れ
万引き事件を起こして刑務所に入るまでには、逮捕・起訴・裁判・刑の確定という流れを辿ります。
もちろん、万引き事件は逮捕されず、在宅事件となることもあります。また、逮捕されても、どこかの段階で釈放されて在宅事件に切り替わることもあります。
検察官の処分で、起訴か不起訴が分かれます。不起訴になれば、そこで事件は終了し、刑事裁判にもなりません。つまり、刑務所に行くことはなくなります。
起訴には大きく2つの種類があります。略式裁判の起訴と、正式裁判の起訴です。
略式裁判の起訴では、罰金となり、事件が終了します。正式裁判は、テレビドラマでも再現されているように、傍聴人がいる中で裁判を受けるものです。
刑務所行きとなる場合は、必ず正式裁判を受ける(公開の法廷で裁判を受ける)という手続きが必要になります。
万引きで刑務所に入らないために
万引きで刑務所に入らないためには、いくつか方法があります。
①刑事事件になる前に万引き事件を解決する、②不起訴処分を獲得する、③略式罰金処分を目指す、④執行猶予付き判決を獲得する、という方法を検討します。
これらのいずれかが実現できれば、刑務所に入らず事件を終わらせることができます。
この中で、①②は前科が付かずに刑事事件を終わらせることができる方法です。①②は、万引き事件の後、被害者対応を早期に行うことがポイントとなります。
すぐに弁護士が動き、示談がうまくいけば逮捕を回避することができます。さらには、警察に被害届が出されずに事件が終了するということもあります。
万引きで執行猶予を獲得するには
示談をして逮捕回避・早期釈放を目指す
万引き事件の解決に最も大切なことは、示談です。被害店舗の管理者と示談することで、逮捕回避の可能性を高めることができます。
逮捕された場合でも、早期に示談交渉を開始し、謝罪・被害弁償・宥恕を得る(「許しを得る」という意味です。)ことで、釈放のタイミングを早めることが可能です。
逮捕後、勾留された場合には、示談締結により準抗告申し立てや勾留取消請求ができるようになります。
店舗側が示談に応じてくれても、被害弁償の受け入れに留まることもあります。また、会社の方針として、宥恕まではしないということもあります。
この場合でも、示談の内容を報告書にして検察官に提出することができます。万引きは、被害弁償をして被害が回復されたことを客観的に示すことが大切です。
具体的には、示談金を支払ったときに被害店舗がサインをした受領書を検察官に示すことになります。
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万引きで起訴されたら執行猶予獲得を目指す
万引き事件で起訴されたら、執行猶予付き判決を目指します。
拘禁刑に執行猶予が付されれば、刑務所に行くことはなく、いつもの日常生活を取り戻すことができます。
ただし、執行猶予の期間中は、過ごし方に注意が必要です。たとえ事故であっても、事件に巻き込まれて刑事事件の被疑者になってはいけません。
執行猶予中に再度犯罪を起こしたとなると、執行猶予が取り消されて、刑務所に入ることになる可能性があります。
特に、交通事故など、自分では避けれない状況下で事故を起こしてしまうことがあります。日常生活の中で車を運転する機会が多いなど、少しでも事故のリスクがあるときには、十分行動に注意する必要があります。
万引き事件はすぐに弁護士に相談を
万引き事件は、逮捕される可能性のある犯罪です。たしかに、初犯で示談が成立すれば、不起訴で事件が終了することもあります。
しかし、何度も繰り返し行っていたり、万引きをした商品が高額商品であったり、犯行態様によっては、簡単に不起訴処分を獲得することは難しいです。示談がスムーズにいくとも限りません。
また、万引き事件は早い段階で被害者対応と警察対応をしなければ、逮捕されたり、前科がつく可能性も出てきます。万引きをした場合、とにかく早く弁護士に相談することが大切です。
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クレプトマニア(窃盗癖)の事例
万引きが犯罪であること、してはいけないことと認識していても、繰り返し行ってしまう場合があります。万引きをする時のスリルを味わいたくて、やめられないという場合があります。
このようなときは、クレプトマニア(窃盗癖)の疑いがありますので、弁護士への相談とともに、医療機関のサポートを受ける必要があります。
クレプトマニアは、気持ちの切り替えだけで解決できる問題ではありません。専門の医師に診てもらい、治療をしていくことが必要です。まずは、クレプトマニアの弁護活動の経験を持つ弁護士に、アドバイスを受けることをおすすめします。
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・クレプトマニアに強い弁護士の選び方は?費用相場や弁護士相談のメリットを解説
アトムの解決事例(万引き)
ここでは、過去にアトム法律事務所で取り扱った万引きの事例をいくつかご紹介します。不起訴処分となったものから、執行猶予付き判決となった事案まで様々あります。
不起訴処分となった事例
長年、万引きと転売を繰り返していた事例
3年間にわたり万引きと転売を繰り返していたところ、防犯カメラ映像から発覚し家宅捜索を受けた。本人にクレプトマニアの自覚があり、逮捕・実名報道を回避したいとのことでご相談に来られた。
弁護活動の成果
複数被害店舗への弁償を進めつつ、クレプトマニアの専門カウンセリングへの通院も促した。検察官に対して被害弁償と治療への取り組みを主張した結果、不起訴処分となった。
最終処分
不起訴処分
罰金刑となった事例
スーパーで食料品を万引きした事例
スーパーで食料品を万引きし、私服警備員に発見された。被害届が提出され、後日検察庁から連絡があると告げられ帰宅。過去に2回の万引きの前歴があり、今後の手続きへの不安からご相談に来られた。
弁護活動の成果
クレプトマニアの疑いがあったため専門クリニックへの通院を促し、治療状況をまとめた意見書を検察官に提出。示談不成立のため不起訴は得られませんでしたが、公判請求を回避し、略式罰金20万円となった。
最終処分
略式罰金20万円
執行猶予付き判決となった事例
執行猶予中に万引きをした事例
執行猶予期間中にスーパーで食料品を万引きし現行犯逮捕、起訴された。前任弁護士から実刑は免れないと言われたため、専門病院への入院など事情を考慮した弁護活動を求めてご家族がご相談に来られた。
弁護活動の成果
困難な事案だったが、病院への入院・治療経過を情状として示す方針を立てた。被害店舗から「実刑は望まない」との意向を引き出して報告書として提出。求刑懲役1年に対し、執行猶予付き判決を獲得し、実刑を回避。
最終処分
懲役1年執行猶予5年
まとめ
万引き事件で刑務所に入るまでには、いくつもの刑事手続きを経る必要があります。逮捕されてもすぐに裁判になるわけでもありません。
万引き事件で逮捕を回避したい、不起訴で裁判を回避したいという方は、まず弁護士までご相談ください。万引き事件に詳しい弁護士にアドバイスをもらい、早期解決を目指していきましょう。


