2025年6月より、懲役・禁錮刑が「拘禁刑」に統一されました。
万引きは窃盗罪にあたる犯罪であり、「10年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」が科される可能性があります(刑法235条)。軽い犯罪、というイメージを持たれがちですが、決してそうではありません。
万引きが発覚した場合、どのような刑事処分を受けるのか、拘禁刑・罰金刑を避けるにはどうすればよいのか、不安を抱えている方も多いでしょう。
この記事では、万引きの処分の重さ、刑罰を軽減するための示談の方法、弁護士による弁護活動の内容について、万引き事件の解決実績が豊富なアトム法律事務所の弁護士が解説します。
万引きによる処分を少しでも軽くしたい方、前科をつけたくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
万引きは犯罪|窃盗罪として逮捕・処分される可能性がある
万引きは窃盗罪
万引きは窃盗罪の一種です。窃盗罪は「財物を窃取した者は、10年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処する」と定められています(刑法235条)。
そのため、お店の商品をお金を払わずに持ち帰ろうとする万引きは、窃盗罪に該当し、拘禁刑や罰金が科せられる可能性があります。
万引きは老若男女問わず、軽い犯罪の典型例のようなイメージを持たれることが多いですが、窃盗罪に該当する立派な犯罪です。
たとえ安易な気持ちで行ったとしても、財物である商品を自分のものとして持ち帰ろうとした時点で、窃盗罪の処罰対象となります。
ただし、実際にどのような刑事処分が科されるかどうかは、事案によって異なります。
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万引きの商品を返しても犯罪になる?
万引きした商品を後から返したとしても、窃盗罪が成立します。万引きは「商品を自分の支配下に置いた時点」で犯罪として成立するため、その後に返したとしても罪が消えるわけではありません。
たとえば、商品を手に取ったとしてもすぐに棚に戻せば犯罪には該当しません。しかし、一度商品を店舗の外に持ち出したのであれば、その後に引き返して商品を戻しても万引きに該当するのです。
もっとも、万引きをした商品を返さないよりは返した方が、刑罰としては軽くなりやすいといえるでしょう。
万引きの被害額が少額でも犯罪になる?
万引きの被害額が小さくても、商品を盗めば窃盗罪に該当し、犯罪となります。数十円や数百円の商品で被害額が小さかったとしても、その商品が売り物である以上、財物として扱われます。
そのため、被害額が小さい場合でも万引きは窃盗罪として処罰の対象になるのです。
もっとも、実際に店舗が被害届を出すか、処罰がどの程度重くなるかは状況次第です。ただし、万引きは少額であっても店舗に財産的なダメージを与えるため、処罰を受ける可能性は十分にあります。
万引きをしたら逮捕される?
万引きをすると、現行犯逮捕もしくは通常逮捕(後日逮捕)される可能性があります。
万引きは現行犯逮捕される割合が多く、その場で万引きGメンや店員に取り押さえられるケースが典型例です。
現行犯逮捕されなくても、店内の防犯カメラなどから万引きが発覚し、被害届が出されるなどして通常逮捕(後日逮捕)される可能性もあります。
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万引きの初犯でも拘禁刑・罰金刑になる?実際の処分は?
万引きは、初犯であっても拘禁刑や罰金刑となる可能性はあります。刑法235条より、万引きを含む窃盗罪は「10年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」と定められているからです。
もっとも、初犯か再犯かは処分の軽重に影響を与える要因となります。アトム法律事務所の実績上では、初犯では不起訴の場合が多いといえます。
窃盗罪では様々な内容があり、量刑内容として拘禁刑の場合も罰金刑の場合も考えられます。
拘禁刑への改正前のデータになりますが、令和6年度の窃盗罪の量刑としては、罰金刑が550件、懲役3年以下が10,268件、懲役3年を超えるもので704件となっています(令和7年版 犯罪白書より)。
万引きの再犯・常習犯だと処分が重くなる?
万引きの再犯・常習犯の場合には、初犯の場合と比べて刑罰が重くなることが通常です。再犯・常習犯の場合には、今後も同じように万引きを行う可能性がより高いと判断されるためです。
万引きは常習性が高いことが多く、再犯を防ぐために重く処罰する必要性も高いといえます。
なお、万引きを含む窃盗罪の再犯・常習犯の場合には、法律上でも刑罰が重くなる場合が定められています(刑法56条、盗犯等防止法3条)。
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万引きで店員・警察に怪我をさせると処分が重くなる?
万引きで店員や警察に怪我をさせた場合には、処分が重くなります。
万引きをした後に、店員や警察官から逃げるために怪我をさせた場合には、事後強盗のうえに怪我をさせた強盗致傷罪(刑法238条、240条)にあたるため、無期又は6年以上20年以下の拘禁刑という非常に重い刑罰が科せられることになります。
万引きによる窃盗罪は「10年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」が法定刑です。しかし、強盗致傷罪になれば、最低でも6年の拘禁刑という重い刑罰が科せられることになります。
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万引きで執行猶予になることはある?
万引きで裁判を受けた場合、執行猶予になる可能性はあります。万引きには様々な態様があり、処罰内容も様々となります。
そのため、万引き事件で裁判になり拘禁刑が科せられるような場合でも、執行猶予がつくということは十分考えられるのです。
万引きで裁判になるような場合としては、たとえば同じような万引きの前科が相当程度あったり、盗んだものが相当高価か量が多い、などのケースが考えられます。
そこで執行猶予をつけるためには、裁判になるような事案の中でも再犯可能性が低かったり、被害弁償がなされていたりなどの事情が必要となります。
万引きで前科・犯罪歴をつけないための弁護活動
万引きをしてしまった場合、まず弁護士に相談をしましょう。万引きで刑事事件化し、事件が起訴されると99.9%の確率で有罪判決を受け、前科がついてしまいます。
そのため、そもそも刑事事件化することを防ぐ、前科が付くことを避けるためにまずは刑事事件の経験が豊富な弁護士に相談し、今後の方針を立てることが必要です。
弁護士は、万引きをしてしまった人から事情を聞き、どのような行動を取る必要があるかなどの助言を行うことができます。
また、実際に依頼を受け、弁護活動を行い、より依頼者の利益になる活動を行うことができます。弁護士に相談することで、今後どのような行動を取るべきかが分かるでしょう。
万引きの弁護活動(1)被害店舗との示談・謝罪
万引きをしてしまった後の弁護活動として、被害店舗との示談や謝罪が挙げられます。
万引きは被害店舗がある事案ですので、被害を受けた店舗に謝罪し、示談・和解できた場合には、刑事事件化や起訴を回避できる可能性が高まります。
万引きの処分を決めるうえで、被害店舗との示談は非常に重要な要素です。もっとも、被害店舗がチェーン店の場合は、店舗ごとに示談の権限がないケースも多く、示談交渉が難しい場合もあります。
そのような場合でも、適切な謝罪を行い、必要に応じて供託や贖罪寄付などを行うことで、処分を軽くすることを目指します。
供託や贖罪寄付など、万引きで示談できないときの具体的な対処法については以下の記事で詳しく解説しています。
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万引きの弁護活動(2)逮捕後の早期釈放・前科回避を目指す
万引きで逮捕・勾留された場合、身体拘束が長引くほど職場や家庭への影響が大きくなるだけでなく、勾留中に起訴されてしまうリスクも高まります。
起訴されると、99.9%の確率で有罪判決となり、前科がついてしまいます。そのため、早期に釈放を実現すること自体が前科をつけないための重要な弁護活動となるのです。
万引きで身柄拘束されてしまった場合に、弁護士が法的に身体拘束から解放するための意見や請求を検察庁や裁判所に出すことで、より早期に万引きによる身体拘束からの開放を目指します。
たとえば、万引きにより逮捕されてしまった場合に、検察官や裁判官に勾留が相当ではないとする法的意見を出すことが可能です。
また、万引きによる勾留決定後に、勾留取り消し請求や、勾留決定に対する準抗告を出すことによって、勾留からの身柄解放を目指します。
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・万引き事件で弁護士に相談すべきケースを解説!費用や依頼するメリットは?
万引きの弁護活動(3)クレプトマニア(窃盗癖)治療への協力
万引きに対する弁護活動としてクレプトマニア(窃盗癖)の治療への協力という方法があります。
病としての「窃盗癖」であるクレプトマニアへの治療に協力することで、再犯防止に対する取り組みを行っていることを示し、より処分を軽くすることを目指すということです。
万引きは常習性の高いことが多く、その要因としてクレプトマニアとなっているケースがあります。
そのため、弁護士がクレプトマニア治療に対応している心療内科を紹介し、積極的にクレプトマニア治療を受けることに対し協力をすることで、処分を軽減する可能性を高めることができます。
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・クレプトマニアに強い弁護士の選び方は?弁護士相談のメリット、費用を解説
万引きの弁護活動(4)不起訴で前科回避を目指す
万引きに対する弁護活動を行うことによって、不起訴で前科がない状態を目指していきます。
不起訴となれば、前科が付かずに事件が終了します。弁護士を通して、被害店舗への示談やクレプトマニア治療などの再犯防止策を行うことで、結果として不起訴の獲得が期待できます。
弁護士は、不起訴処分を目指すためにどのような弁護活動をすればよいか、どのような対応を取ればよいか熟知しています。
不起訴を獲得するためには、検察官が起訴する前までに示談や再犯防止への対策を取っていることなどを主張する必要があります。
なお、否認事件の場合でも、弁護士を通して証拠不十分であることを主張し不起訴を目指すという方法があります。
万引きに関するよくある質問
Q.万引きで警察に呼び出されたらどうすればいいですか?
万引きで警察から呼び出しを受けた場合、まず弁護士に相談することをおすすめします。
取り調べでの発言はそのまま調書に記録され、後の処分に影響します。不用意な発言を避けるためにも、呼び出しに応じる前に弁護士へ相談し、対応方針を確認しておくことが重要です。
逮捕前でも弁護士への相談・依頼は可能ですので、早めに動くことで逮捕や刑事事件化を防げる可能性があります。
Q.万引きの示談金の相場はいくらですか?
万引きの示談金に決まった相場はなく、被害額・店舗の規模・交渉の経緯などによって異なります。
被害額を基準に迷惑料が上乗せされるケースが多く、数万円~十数万円程度になることが一般的です。
なお、過去にアトム法律事務所が取り扱った万引き事案における示談金の相場は、約30万円でした。
Q.家族が万引きで逮捕されました、まず何をすればいいですか?
家族が万引きで逮捕された場合、まず最初にすべきことは弁護士への連絡です。
逮捕後、家族は原則として本人と面会することができません。しかし、弁護士であれば、逮捕直後から制限なく本人と面会(接見)することができます。
また、逮捕から勾留決定までは最大72時間と非常に短い時間しかありません。「逮捕された」と連絡を受けたら、できる限り早く弁護士に相談しましょう。
万引きの弁護士相談はアトム法律事務所へ
万引きは窃盗罪にあたる犯罪であり、初犯であっても拘禁刑や罰金刑となる可能性があります。
しかし、早期に弁護士へ相談し、示談交渉や再犯防止への取り組みを進めることで、不起訴処分による前科の回避を目指すことは十分に可能です。
万引きをしてしまった、あるいは家族が逮捕されてしまったという場合は、1人で抱え込まずに刑事事件の弁護経験が豊富なアトム法律事務所にご相談ください。
アトムの解決事例(万引き)
旅行先の店舗で万引きした事例(不起訴)
旅行先の商業施設でリュックサックなどを万引きし、窃盗として逮捕された。
弁護活動の成果
示談は不成立だったが、被害弁償のために供託するなどした結果、不起訴処分となった。
コンビニで半年間、万引きを続けた事例(不送致)
コンビニで、半年間にわたって栄養ドリンクなどを万引きした。店員に見咎められた後に逃亡。刑事事件化前に受任。
弁護活動の成果
被害店舗と宥恕条項(加害者を許すという条項)付きの示談を締結。その結果、刑事事件化することなく事件終了となった。
ホームセンターで複数回万引きをした事例(不起訴)
ホームセンターにて商品を万引きし、後日同店舗で警察官に声をかけられ任意同行となった。取り調べ後に受任。
弁護活動の成果
被害店舗と宥恕条項付きの示談を締結。示談書を捜査機関に提出し有利な事情として考慮するよう求めた結果、不起訴となった。
アトムご依頼者様からのお手紙
円滑な対応で不起訴処分となりました。

(抜粋)このような事をしたのは人生で初めてで、自身がした行動に日々反省しています。今回、弁護士さんに依頼が出来ていなければ、前科がついていました。親身になって聞いてくださり、円滑な対応をしてくださったので、今回、不起訴処分をいただく事ができました。感謝してもしきれません。救ってくださりありがとうございました。
先生に依頼して不起訴処分になりました。

(抜粋)事件を起こした後、在宅捜査となり、自分や家族はその期間どう過ごせば良いのか全く分からなかったのですが、出口先生のおかげで自分が何をすべきか明確に分かりました。出口先生が、被害者や警察、検事の方と連絡を取ってくださったおかげで、ある程度状況を把握することができました。今回不起訴になったことは、出口先生に依頼したことが大きかったと思っております。深く感謝申し上げます。
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