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ひき逃げの有名裁判例

ひき逃げは、道路交通法117条により救護義務違反として処罰されます。
人をひいたことに気付かずそのまま走り去ったと弁解される事案がしばしばありますが、ここでは、人を死傷させたことにつき未必の故意があれば足りるとした判例をご紹介します。

道路交通法117条の罪の成立に必要な事実の認識の程度について判示した判例

裁判所名: 最高裁判所 事件番号: 昭和45年(あ)第2031号 判決年月日: 昭和47年3月28日

判決文抜粋

「道路交通法一一七条の罪の成立に必要な事実の認識は、必ずしも確定的な認識であることを要せず、未必的な認識でも足りる旨の原審の判断は相当である」

弁護士の解説

児童を轢いて傷害を負わせた事故事案において「もしかしたら児童をひいて傷害を与えたかもしれないが、そうでないかもしれない」といった程度の認識で救護措置や事故報告をしなかった行為が、道交法117条の罪にあたるとされた裁判例です。
「ぶつかったのが人かもしれない」と認識できた以上は、救護義務違反の故意が認定されるといえます。

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