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商標法違反の疑いをかけられたら弁護士に相談を|刑罰と逮捕の流れ

「偽ブランド品をネットで販売して逮捕された」「ブランドの有名バッグを模したコピー商品を作っていたが、大丈夫と思っていた」など、商標法違反に関わる事件は少なくありません。特に、ネットオークションやフリマサイトの利用者が増えている昨今は、思わぬうちに加害者にも被害者にもなる可能性があります。そこで、商標法違反にあたるのはどういう行為か、その場合の刑罰はどのくらい受けるのか、罪を軽くするには弁護士に何を頼めばいいのかなど、商標法違反の容疑がかかった場合の対応方法をご説明します。

ニュースでよく聞く「商標法違反」とは?

商標法で保護される商標権とは?

商標権とは、文字やイラストを組み合わせた独自のマーク等(商標)を保護するための権利のことです。特許庁に申請を出して登録を受けた商標は、商標法によって権利者だけが独占的に使用できることが認められます。そして、他人がその商標を真似したり無断で使用すると、商標法違反に該当します。

商標権の具体例としては、企業やブランドのロゴや文字などがあります。商標法は、これらの商標を保護することで、商標の権利者である会社の商品にブランド力を与え、会社の業務上の信用を維持すると共に、商標を信用して買い物をする消費者を保護することも目的としています(商標法1条)。

商標権を侵害する行為とその刑罰は?

他人の商標を勝手に利用すると、商標権を侵害する行為として逮捕される恐れがあります。具体的には、他人の商標を利用した偽ブランド品やコピー商品を販売する行為、他の商標と同じ名称で同様のサービスを提供するような行為です。自分で使う目的で偽ブランド品を作っても商標権の侵害にあたりません。

商標法違反の刑罰は、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方です(商標法78条)。量刑は、商標の侵害で得た利益の額、違反の態様や頻度、余罪、被害弁償や示談等が考慮されます。刑を軽くするには弁護士を介して示談したり態様が悪質でないことを主張することが有効です。

商標権を侵害する行為とみなされる行為とその刑罰は?

登録された商標と同じ商標を勝手に使った場合だけでなく、登録された商標と同じ商標で類似する製品・サービスを提供したり、類似する商標で類似する製品・サービスを提供した場合や準備行為をした場合(商標法37条)も、商標権を侵害する行為とみなされ逮捕される恐れがあります。

具体的には、ブランドのロゴをもじった商品の販売や、商品の包装紙や容器に商標を付ける行為、他者の商標を無断で利用した商品を販売するために所持する行為などがあります。みなし侵害行為をした場合は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金またはその両方が併科されます(同78条)。

会社が商標権侵害をしたら刑罰が重くなる?

商標法違反は、個人で偽ブランド品をネット販売する行為がイメージしやすいかもしれません。個人で商標権を侵害した場合でも、上記のように10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはそれらの併科という重い刑罰が定められていますが、会社(法人)が行うとさらに刑罰が重くなります。

法人の業務に関して、法人の代表者や従業者等が商標権を侵害する行為をした場合は、行為者に上記の刑罰が科されることに加え、法人に対して3億円以下の罰金刑が科されます(商標法80条)。商標法は、商標法の権利者の信用維持を目的とするため、違反する法人に重いペナルティが課されています。

メルカリで偽ブランド品を売る行為は商標法違反になる?

メルカリ等のフリマサイトで、偽ブランド品を販売する行為が昨今増加しています。この場合、他人の商標を侵害する故意があると認められるため、商標権の侵害にあたり、商標法違反として10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科せられる可能性があります(商標法78条)。

購入者がいる場合は、偽ブランド品を本物と偽り購入者を騙して代金を得ているので、詐欺罪も成立します。購入されなくても出品するだけで、商標権侵害の準備行為として、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、または併科される可能性があります(同法78条の2)。

オークションで偽ブランド品を売るための所持は行為は商標法違反になる?

ネットオークションで偽ブランド品を売るために、その商品を所持する行為は、他人の商標権を侵害する準備行為として、商標法違反にあたります(商標法37条6号)。偽ブランド品を所持しているだけでは他人の商標の侵害には至っていませんが、侵害とみなす行為と評価されるからです。

この場合も、商標権侵害の準備行為として、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります(同法78条の2)。フリマサイトやオークションで軽い気持ちで偽ブランド品を売っても重い罪に該当します。思い当たる場合は、早急に弁護士に相談すべきです。

偽物と知らずに売っても商標権侵害になる?

商標法に違反する行為として刑罰の対象になるのは、故意があること、つまりわざと他人の商標権を侵害したことが必要です。その商標が、他人が登録したものであると知らずに勝手に使ってしまった場合は、実際に商標権を侵害していたとしても、故意がないので刑事責任は負わず刑罰は科されません。

例えば、偽ブランドとは知らずに輸入・販売・所持した場合などは、故意がないとして無罪を主張することになります。具体的には、製品の入手経路や経緯、金額などを示して、偽ブランドと知らなかったことを主張します。無実の主張は難しいので、刑事事件に強い弁護士への依頼をお勧めします。

商標法違反は初犯でも逮捕される?

商標法違反は、初犯でも逮捕される可能性が高い犯罪類型です。また、釈放すると、偽ブランド品などを処分するのではないかなど証拠隠滅の恐れが疑われ、商標権を侵害していると知らずに偽ブランド品を販売していたような初犯の場合でも、10日間の勾留が決定されるケースも少なくありません。

商標法違反で逮捕されても、早期の釈放を目指すためには、できるだけ早く弁護士に依頼し、まずは逮捕された方のもとに弁護士を派遣し、取調べのアドバイスを受けられるように初回接見を依頼しましょう。また、家族のサポート体制を整え、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを伝えることも重要です。

商標法違反の時効は?

商標法違反の罪は、親告罪ではありません。そのため、偽ブランド品を売るなどした商標法違反の場合は、最後に商標権を侵害した時から、7年で公訴時効にかかり、それ以降は起訴されなくなります。商標権侵害とみなされる行為の場合は、5年で公訴時効にかかることになります。

ただし、商標法違反の場合、刑事事件の公訴時効だけでなく、民事上の損害賠償を請求される時効にも注意する必要があります。この場合、不法行為に基づく損害賠償請求権として、被害者が損害を知った時から3年で時効消滅し、不法行為時から20年間行使しない時も消滅します(民法724条)。

商標法違反以外に問われる罪は?|詐欺罪・不正競争防止法

偽ブランド品を販売する行為等は、商標法違反だけでなく不正競争防止法違反にあたる可能性もあります。同法は、一般に認知された他人の商品等を模倣して消費者を混同させることを禁止しています。商標登録されていなくても処罰され、5年以下の懲役または500万円以下の罰金刑あるいはその併科です。

また、偽ブランド品を販売すると、購入者に対する詐欺罪(刑法246条)が成立する可能性もあります。偽ブランド品を本物と偽り、購入者を騙して対価を払わせた時点で詐欺罪が成立し、10年以下の懲役に該当します。このように、商標法違反の行為は、様々な罪に該当しうるリスクの高い犯罪です。

商標法違反での逮捕・その後の流れ

①商標法違反での家宅捜索

偽ブランド品をネットオークションで販売していたような場合、ある日警察官が自宅に来て、家宅捜索を受けることがあります。警察官は、裁判官が発付した、捜索差押令状に基づいて家宅捜索を行います。令状には、商標法違反の被疑事実と、捜索場所、差し押さえる対象物などが記載されています。

家宅捜索では、事件に関連しそうな商品や包装紙、通帳、PC、スマホ等が押収されます。後日呼び出されることもありますが、任意同行を求められそのまま逮捕されたり、逮捕状によりその場で逮捕されることもあります。家宅捜索されると一気に捜査が進むので、すぐに弁護士に相談しましょう。

弁護士の種類と呼び方や、逮捕後の早期釈放に弁護士が必要な理由については「逮捕されたらどんな弁護士を呼ぶべき?|弁護士費用と連絡方法」をご覧ください。

②商標法違反での逮捕勾留・在宅捜査

商標法違反は、偽ブランド品の購入者から被害届が出され発覚することも多いです。事件を覚知した警察は、捜査や家宅捜索の結果から、自宅に留めて捜査をするのか(在宅事件)、逮捕して身柄を拘束するのか(身柄事件)決定します。在宅事件では取調べの要請に応じて都度呼び出されることになります。

身柄事件では、逮捕から48時間以内に事件が警察から検察庁に送られ、検察官が24時間以内に勾留すべきか決定します。検察官の勾留請求を裁判官が認めると10日間勾留されます。勾留はさらに最長10日延長されるので、逮捕から起訴・不起訴の決定まで最大23日間留置場生活が続くこともあります。

逮捕・勾留が仕事に与える影響や、解雇を防ぐ方法を詳しく知りたい方は「逮捕されたら会社にバレる?解雇される?弁護士が教える対応法」をご覧ください。

③商標法違反での起訴・不起訴の決定

起訴とは刑事裁判にかけること、不起訴とは起訴せず事件を終了させることをいいます。商標法違反の身柄事件の場合、勾留が満了するまでに、検察官が起訴するか不起訴にするかを決定します。在宅事件の場合はタイムリミットはありませんが、概ね1~3か月以内に起訴か不起訴かが決められます

日本の刑事司法では、起訴された場合の有罪率は約99.9%と言われており、無罪判決を獲得するのは非常に困難です。そのため、商標法違反で前科を回避するには、不起訴処分の獲得を目指します。そのためには、弁護士に依頼して被害弁償や示談をしたり、家族の支援体制を整えることがとても重要です。

④商標法違反での刑事裁判

商標法違反の場合、被害者に謝罪と賠償を尽くして示談を締結し、事件を許すという意向(宥恕)をもらえれば、初犯で犯行態様が悪質でなく余罪もなければ、不起訴処分になる可能性があります。被害弁償や示談ができた初犯の場合、起訴されてもさほど高額でない罰金や執行猶予になることが多いです。

しかし、犯行態様が悪質な場合や、社会的影響が大きい場合、多額の利益を得たような場合、商標法違反の同種前科がある場合等は、公判請求される可能性が高いです。実刑になったり高額な罰金を科される場合もあります。罰金が払えない場合は、労役により払うことになります。

商標法違反の容疑がかかったら弁護士に相談を

弁護活動①購入者や被害会社への謝罪・被害弁償

商標法違反に違反した場合は、まず弁護士に相談して下さい。商標法違反では、商標権を有する被害会社と、偽ブランド品を購入した被害者に、謝罪と被害弁償を尽くす必要があります。特に商標法違反のような経済犯の類型では、被害弁償により経済上の填補ができれば有利に考慮してもらいやすくなります。

商標権者への損害賠償額を算定する際、侵害者が販売した商品の個数に、権利者の単位当たりの利益を乗じて算出するのが通常です。金額が高額になることも多いですが、弁護士に依頼することで、適切な金額で、刑事事件の被害弁償も民事上の損害賠償も一挙に解決できる対応が期待できます。

弁護活動②弁護士による被害者との示談交渉

商標法違反のように被害者がいる犯罪では、被害者と示談ができれば、有利な事情として考慮してもらます。被害者との示談は当事者で行うと、証拠隠滅と捉えられるなど事態を悪化させる恐れがあるので、弁護士に依頼して間に入ってもらい行うようにしてください。

しかし、被害者がブランドの信用力を重視する大企業の場合、被害金額が大きく被害弁償が困難な場合、国や行政機関のロゴを悪用するなど公的機関の信用を損なった場合等は、示談してもらうのが非常に難しいです。それでも弁護士であれば、贖罪寄付等他の方法でアプローチすることも可能です。

弁護活動③商標法違反での逮捕・勾留を回避する

商標法違反の容疑で逮捕されても、弁護士に依頼すれば早期釈放を目指すことができます。具体的には、家宅捜索や任意同行を受けた段階で、できるだけ早く弁護士を介して被害者と早急に示談を締結します。当事者間で事件が解決したことを捜査機関に伝えることで、逮捕を回避できる可能性が高まります。

また、逮捕されても勾留を防ぐために、①罪を犯したと疑う相当の理由、②住所不定、証拠隠滅の恐れ、逃亡の恐れのいずれか(刑事訴訟法60条1項)という勾留の要件を欠くことを検察官や裁判官に主張することで、勾留されず釈放される可能性が高まり、会社等への影響を最小限に抑えることができます。

弁護活動④不起訴を目指す

商標法違反のように被害者がいる犯罪で不起訴処分を目指すには、被害者に謝罪と賠償を尽くして示談をしてもらうことが重要です。示談とは当事者の合意を言いますが、被害者と示談して事件を許すという意向を示した宥恕付示談を締結できれば、重い罪を科す必要が薄いと判断されやすくなるからです。

示談交渉の成果を最終処分に反映してもらうには、検察官が起訴か不起訴かを決めるまでに示談しなければいけません。特に身柄事件の場合は勾留満期までに示談する必要があります。そのため、刑事事件や示談対応の経験のある弁護士に、少しでも早く相談することをお勧めします。

弁護士費用の目安と、弁護士費用を払ってでも弁護士を依頼すべき理由を詳しく知りたい方は「弁護士費用の相場|逮捕されている場合・逮捕されてない場合は?」をご覧ください。

弁護活動⑤商標法違反での罰金刑・執行猶予を目指す

商標法違反の場合、侵害した権利の程度や得た利益の額等から悪質と判断されると、初犯でも実刑になる可能性は否定できません。実刑を避け、罰金刑か執行猶予判決を目指すには、弁護士を通じて被害者に弁償し示談してもらうこと、反省の情を見える化し、再犯しないことを伝える弁護活動が不可欠です。

商標法違反の罰金刑は1000万円以下と高額なので、実刑の方がマシと思う方もいるかもしれません。しかし実際の罰金刑は数十万円のケースが多いと言われています。100万円以下の罰金刑の場合は、略式裁判という簡易な手続きで終了するので、公の裁判に長期間出廷する負担も避けることができます。

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