交通事故に強い弁護士

示談金の相場は?

加害者側の示談とは

「交通事故の加害者が通常支払う示談金の額を知りたい」
「示談金の相場を教えて欲しい」

交通事故の加害者になってしまい、被害者にどれくらいの示談金を支払うことになるのか知りたいという方へ。
このページでは「交通事故の加害者側が支払う示談金の相場」について解説しています。

示談交渉に強い弁護士事務所に相談して、スムーズに示談を締結しましょう。

加害者が支払う示談金の相場は?

示談金とはなんですか?相場はありますか?

示談金とは、示談を成立させる際に支払うお金をいいます。相場はある程度決まっています。

示談金とは、示談が成立する際に支払ったお金をいいます。示談とは、当事者間の債権債務関係を清算する行為をいい、通常は、損害賠償金全額が支払われることを前提に成立することが多いです。

もっとも、当事者の事情によっては、法律的に認められる損害賠償金よりも、示談金が安くなるケース、示談金が高くなるケースがあります。

交通事故の加害者の場合は、対人無制限の自動車保険に加入している限り、示談金の金額はあまり気にする必要はありません。実際に示談金を支払うのは、加害者ではなく保険会社だからです。

自動車保険に加入していなかった場合は、示談金の金額は大きな問題です。

無保険の場合は自分で示談金を支払うことになるので、「示談金を安くしたい」という気持ちがある反面、刑事処罰を軽くする観点からは、「相場より多めに支払ってでも確実に示談を成立させたい」いう気持ちがあるかもしれません。
両者のバランスをとって上手に示談を成立させることが大切です。

例えば、不注意で死亡事故を起こしてしまった時の損害賠償の額はどうやって決まるのですか?

本人の慰謝料と家族の慰謝料、それに本人死亡による逸失利益を合わせた額がおおよその金額になります。

慰謝料の金額や、逸失利益の金額は、裁判実務で固まった一定の計算式を用いて算出されます。

例えば、逸失利益に関しては、本人の年間収入額から年間生活費を差し引き、それにライプニッツ係数をかけて算出することになっています。

35歳独身男性で年収が600万円だった場合は、4740万円程度の逸失利益が見込まれ、これに慰謝料等を加えた7000〜7500万円程度が損害賠償額になります。

交通事故の加害者としては、民事裁判になれば、これらの損害について賠償義務を負うことになるので大変です。

自動車保険に加入していなかった場合は、弁護士をつけない限り、自分で被害者対応していく必要があるのです。

保険に入っていなくても、弁護士をつければ、示談金が適正額におさまるように弁護士の方で活動し、民事裁判を回避できるケースも多いです。

※交通事故の損害賠償額は、これらの損害をすべて合計した金額になります。損害賠償額と示談金額は同じになることが多いです。

示談金が相場よりも高くなる場合は?

示談金が相場より高くなるのはどのような場合ですか?

示談が成立しなければ刑務所行きの可能性が高くなるケースにおいては、示談金が高くなる傾向があります。

示談は、当事者間で話し合いがまとまった場合に成立します。そのため、相場からかけ離れた金額で当事者が合意すれば、示談金が相場よりも高くても、法律的に有効な示談が成立することになります。

交通事故の加害者の場合は、トラブルの流れ次第で、示談金が相場よりも高くなるケースがあります。

交通事故の加害者は、傷害・死亡事件の加害者であり、法律的には「刑事事件の被疑者・被告人」として取り扱われている関係で、示談の話し合いにおいても立場的に弱いことが多いからです。

特に、死亡事故や危険運転のケースは、その後に刑事裁判が予定されているので、加害者は示談の話し合いにおいて弱い立場にあるといえます。

示談が成立した/成立しないで、刑事処分や刑事裁判の結果が変わることがあるということですか?

そうです。刑事処罰を軽くするために、示談金を多めに支払う人もいます。

このように、示談金の金額は、損害賠償の額のみならず、被害者の処罰感情や加害者の処罰を免れたい感情によっても大きく左右されるのです。

(まとめ表)
 民事のみ刑事+民事
損害賠償金同一同一
示談金同一高くなる傾向

※交通事故が刑事事件化している場合は、示談金の金額は高くなる傾向があります。

示談金を多めに支払うメリットは?

裁判所で法的に認められる損害賠償金よりも多めに示談金を支払うことのメリットは何ですか?

示談金を多めに支払うことで、確実に示談を成立させ、嘆願書を取得できる可能性が高まります。

検察官や裁判所に提出するための嘆願書を取得したい場合や、諸々の事情により早く確実に示談を成立させたい場合は、あえて多めの示談金を支払うというのも一つの選択です。

被害者から「加害者を許します」と書かれた嘆願書を取得することができれば、刑事手続において、加害者に有利に考慮されます。

今回の事故がまだ捜査段階であれば、嘆願書の取得や示談の成立により、不起訴処分となり前科がつかない可能性が高まります。前科がつかないメリットは、その後の人生を考えれば大きいといえるでしょう。

また、交通事故が起訴されて刑事裁判になった段階であっても、嘆願書の取得や示談の成立により、執行猶予となり刑務所に入らずに済む可能性が高まります。交通刑務所での生活を思えば、あえて多めの示談金を支払うのも一つの方法でしょう。

(まとめ表)
 嘆願書あり嘆願書なし
捜査段階不起訴の可能性が高まる厳罰
裁判段階執行猶予の可能性が高まる厳罰

※示談金を多めに支払い、スムーズに示談が成立し、嘆願書の取得に成功すれば、不起訴や執行猶予になる可能性が高まります。


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