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高校生が逮捕されたらどうなる?実名報道や退学の可能性は?

高校生が逮捕

2025年6月より、懲役・禁錮刑が「拘禁刑」に統一されました。

「高校生は逮捕される?」
「高校生の子どもが逮捕されたら高校は退学?」
「子どもが逮捕された…親にできることは?」

高校生が逮捕された際、保護者が直面する課題は主に「刑事手続きへの対応」と「学校生活の維持」の2点です。

多くの保護者が「逮捕=退学」という懸念を抱きますが、逮捕の事実だけで退学処分が確定する法的根拠はありません。

しかし、刑事手続きにおいて「勾留(最長20日間の身体拘束)」が決定されると、物理的に登校できなり、結果として退学リスクが高まるという因果関係があります。

逮捕されても弁護士に早期相談することで退学の回避や学校への連絡を防ぐことができる場合があります。

この記事では、高校生が逮捕された後の流れ、退学・実名報道などの逮捕後のリスクなどを弁護士がわかりやすく解説します。

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目次

高校生が逮捕されたらどうなる?逮捕後72時間が最重要

高校生が逮捕された場合、成人の事件とは異なる「少年法」に基づいた手続きが進みます(少年事件)。どのような流れで手続きが進むのか確認しましょう。

逮捕~勾留

逮捕されると、以下のタイムリミットで手続きが進みます。

逮捕後の流れ

  • 逮捕~送検(最大48時間) 警察署の留置場に入ります。この期間は、原則として家族であっても面会することができません。お子さんは一人で取り調べを受けることになります。
  • 送検(24時間以内) 身柄が検察庁へ送られます。検察官が「さらに取り調べが必要」と判断すると、裁判所に「勾留」を請求します。
  • 勾留決定(最大20日間) 裁判所が勾留を認めると、原則10日間(延長含め最大20日間)、家に帰れなくなります。

「勾留」が決定してしまうと、最大20日間学校を休むことになり、「ただの風邪」などの言い訳が通用しなくなります。そのため、「勾留請求される前(逮捕から72時間以内)」に弁護士を通じて働きかけ、早期釈放を目指すことが何より重要です。

家庭裁判所へ送致

捜査が終わると、事件は家庭裁判所へ送られます(家庭裁判所送致)

ここで「観護措置」という決定が出ると、「少年鑑別所」へ入ることになります。鑑別所に入る期間は通常3〜4週間です。ここでも長期間の欠席が発生するため、退学リスクが高まります。

家庭裁判所では裁判官が面接を行い、観護措置が必要と判断した場合は、鑑別所への送致または調査官の観護を24時間以内に決定します。

また調査官による事件の調査も行われ、動機・原因や少年の家庭環境、交友関係などが調べられます。その過程では本人や家族と面談を行うほか、学校に書面で質問を送ることもあります。

調査官の観護となった場合は在宅で観護を受けることになりますが、鑑別所送致となった場合は少年鑑別所に収容されます。期間は原則2週間となっていますが、実際には4週間収容されるケースが大半となっています。

少年審判

ここまでの手続きで保護処分の必要性があると判断されると、少年審判が開始されれます。少年審判はあくまで少年の更生を目的として行われる手続きであり、原則非公開で行われるのが特徴です。

審理が終了すると、裁判官は次のうちいずれかの処分・決定を言い渡します。

少年審判の処分・決定

  • 不処分決定
  • 保護処分
    保護観察決定、少年院送致決定、児童自立支援施設等送致決定
  • 検察官送致決定(逆送)
  • 知事又は児童相談所長送致決定
  • 試験観察(※中間処分)

少年審判の処分の内容についてさらに詳しく知りたい方は『少年事件の流れを弁護士がわかりやすく解説|逮捕されたら弁護士に相談』の記事でさらに詳しく解説しています。

高校生が逮捕されると学校を退学になる?

親御さんが最も恐れているのは「学校への発覚」と「退学処分」でしょう。

逮捕されたら学校に連絡が行く可能性が高い

高校生が逮捕された場合、学校に連絡が行く可能性は高いです。ただし、必ず学校に連絡されるとは限りません。学校への連絡が行われるかどうかは、地域ごとの運用や事件の内容によって左右されます。

多くの地域では、警察と学校・教育委員会の間で、いわゆる「学校・警察相互連絡制度」などの協定が結ばれています。逮捕事案はその連絡対象に含まれていることが一般的であるため、高校生が逮捕されると学校に連絡が行くことが多いです。

学校に連絡しない判断がされることも

この相互連絡制度は法律で義務づけられているものではなく、あくまで協定や運用にとどまります。そのため、事件の重さや本人の状況、再犯の危険性などを踏まえて、警察署長の裁量で学校に連絡しない判断がされることもあります。

たとえば、喧嘩などの軽微な事件で逮捕後すぐに釈放された場合や、弁護士が「学校に連絡しないでほしい」と強く働きかけた結果、実際に学校への通報が行われなかった例もあります。

弁護士が早期に介入することで、「警察沙汰にはなったが、学校には知られずに終わった」という結果を目指すことが可能です。

学校に連絡されたら|逮捕されても退学になるとは限らない

学校に連絡されると、退学のリスクが生じます。結論から言えば、学校に連絡されても、必ずしも退学になるとは限りません。

日本の法律(学校教育法)には、「逮捕=退学」という規定は存在しません。 むしろ法律は、安易に生徒を退学させないよう、退学処分を「以下の4つに当てはまる場合のみ」に限定しています(学校教育法施行規則26条3項)。

退学処分となり得るケース

  • 性行不良で改善の見込みがない
  • 学力劣等で成業の見込みがない
  • 正当な理由なく出席しない
  • 学校の秩序を乱し、本分に反した

つまり、「逮捕されたという事実」だけで退学が決まるのではなく、「その事件が学校の秩序を乱したか」「今後、更生して通い続ける見込みがあるか」が判断基準になるのです。

逮捕されたことで退学処分になるかどうかは、最終的には各高校の校則によって決定されます。

公立高校と私立高校での退学処分の違い

退学になるかどうかの基準は、「学校の種類」によって大きく異なります。一般的に、私立高校においては公立高校よりもやや厳しい措置が取られる傾向があるといえます。

【退学処分】公立高校と私立高校の違い

公立高校私立高校
退学処分の判断慎重厳しい
理由教育を受ける権利が強く保障されているため学校独自の「建学の精神」や「校風」が重視されるため

18歳になった高校生は要注意!「特定少年」としてのリスク

2022年4月の法改正により、18歳・19歳は「特定少年」と位置づけられ、17歳以下とは扱いが大きく異なります。高校3年生で18歳の誕生日を迎えている場合は特に注意が必要です。

(1)実名報道のリスク

17歳以下の少年事件では、実名や顔写真は報道されません(推知報道の禁止)。しかし、特定少年(18・19歳)が起訴された場合、実名報道が解禁されます。

一度ネットに名前が出ると、デジタルタトゥーとして就職活動などに長く影響を及ぼします。起訴されてしまえば、実名報道を止める法的な手立てはほぼありません。したがって、最大の防御策は「不起訴処分で事件を終了させること」です。

逮捕直後から弁護士が介入し、被害者との示談を成立させたり、検察官に対して「深く反省しており、再犯のおそれはない」と主張したりすることで、不起訴処分となれば、実名報道は回避できます。

(2)逆送(刑事裁判)されるリスクの拡大

原則として家庭裁判所で保護処分を受ける17歳以下と異なり、特定少年は逆送(検察官送致)となる対象犯罪が拡大されています。

逆送されると、大人と同じ刑事裁判を受けることになり、前科がつく可能性が出てきます。

逆送になる少年事件の例

  • 少年が「死刑、拘禁刑」に当たる罪を犯した場合
  • 16歳以上20歳未満の少年が「故意の犯罪行為」により人を「死亡」させた場合
    例)殺人罪、傷害致死罪
  • 18歳以上20歳未満の者(特定少年)が「死刑、無期、短期1年以上の拘禁刑」に当たる罪を犯した場合
    例)現住建造物放火罪、不同意性交等罪、強盗罪
  • 審判結果が出る前に、少年が20歳になった場合

*¹ 調査の結果、罪質・情状に照らし刑事処分が相当と認められるときに逆送になる。
*² 調査の結果、犯行の動機・態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状、環境その他の事情を考慮し、刑事処分(刑罰)以外の措置を相当と認めるときは、逆送されないこともある。

弁護士へ早期相談して高校生の退学の回避を目指す

少年事件で弁護士に依頼する主なメリット

高校生が逮捕されたことにより退学となることを回避するためには、早期に弁護士へ相談することが重要です。

弁護士が少年の更生をサポートし迅速に社会復帰

少年事件においては、少年がいかに更生できるかを示すことが重要となります。そのため、弁護士は法的な弁護活動だけでなく、少年の更生のサポートも行います。

具体的には、家庭環境を整えるために家族と協議したり、学校や職場の状況を調査したりするなどの活動を行います。

付添人として審判不開始や軽い保護処分を目指す

少年審判においては、少年側をサポートする役割として付添人と呼ばれる人を付けることができます。通常の場合は弁護士が務めるのが一般的です。

付添人は審判までに必要な準備を行い、少年が更生の道をたどっており処分を軽減すべきであることを訴える弁護活動を行います。

少年審判においては、少年側のサポートを行う役割を持つことができるのは付添人のみとなっています。付添人は必ず付けなくてはならないものではありませんが、法的な視点から少年やその家族のサポートが可能な弁護士は心強い味方になります。

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少年事件に強い弁護士に相談|アトム法律事務所

弁護士を通すと被害者への被害弁償と示談がスムーズに

少年事件においても、処分の軽減のためには成人の場合と同様に被害者と示談を締結することが重要となります。しかし少年自身や保護者が示談をすることは困難であるため、弁護士が交渉を行うことで示談の締結を目指します。

ただし少年事件の手続きは更生を主目的としているため、示談ができればすなわち審判不開始や不処分となるわけではありません。しかし、示談を締結することで、少年が事件と向き合い更生に向かって進んでいることを示し、処分の軽減を図ることが可能となります。

高校生の逮捕に関するよくある質問

Q.高校生が逮捕されると「前科」がつきますか?

原則として、未成年の事件では「前科」はつきません。20歳未満の少年事件は、刑罰ではなく更生を目指す手続き(保護処分)となるため、戸籍や一般の犯罪歴に残る「前科」ではなく、「前歴」という記録になります。

前歴は警察や検察の内部データに残りますが、一般公開されることはありません。

ただし、18歳・19歳(特定少年)で、重大事件により正式な刑事裁判(逆送)を受け、有罪判決が出た場合は「前科」がつきます。

Q.逮捕後警察署での取り調べで、無理やり自白させられないか心配です。

残念ながら、高圧的な取り調べが行われるリスクはゼロではありません。高校生は大人に比べて誘導に乗りやすく、「やっていないこと」を認めてしまう(虚偽自白)リスクがあります。

また、一度署名・押印した供述調書を後から覆すのは極めて困難です。そのため、逮捕直後に弁護士が接見し、「黙秘権の使い方」や「調書への署名を断る権利」をアドバイスをする必要があります。

逮捕直後はご家族であっても面会できないため、お子様の味方となれるのは弁護士だけです。

Q.逮捕は子供の将来(就職・結婚)に影響しますか?

未成年の逮捕は成人と違い、将来が守られる仕組みがあり、適切に対応すれば就職・結婚への影響はほぼゼロにできます

原則として前科はつかず、非公開の「前歴」にとどまり、戸籍や住民票にも記載されません。就職や進学でも履歴書に書く義務はなく、企業が警察の情報を調べることもできないため、通常は知られることはありません。

結婚についても戸籍に残らないため、相手が役所で書類を取っても逮捕の事実は分かりません。

唯一の注意点は、特定少年が実名報道されるとネットに名前が残り将来発覚するリスクがあることです。早期に弁護士に依頼し、実名が出る前に不起訴などで早期解決を目指すことが重要です。

Q.高校生の子どもが逮捕されたら近所に知られてしまいますか?

警察から周囲に言いふらすことはありませんが、噂には注意が必要です。警察が近所や親の職場に事件を連絡することはありませんが、逮捕の現場を目撃されたりすることで噂になることはあります。

噂が広まる前に早期釈放を実現し、何事もなかったかのように日常生活に戻ることが、プライバシーを守る一番の対策です。

Q.退学を避けるためにできることはありますか?

「学校の処分をただ待つ」のではなく、 学校側が「秩序を乱した」と判断する前に、弁護士を通じて以下の働きかけを行うことが重要です。

  • 反省文の提出
    本人が深く反省していることを示す。
  • 家庭環境の整備
    親御さんが監督できる体制があることを伝える。
  • 自主退学の交渉
    万が一退学が避けられない場合でも、「懲戒退学」ではなく「自主退学」にすることで、他校への転入や就職への影響を最小限にする。

アトムの解決事例(高校生の事件)

高校生の盗撮事件で退学を阻止

アトムの解決事例

高校生の少年が、同級生のスカートの中をスマートフォンで盗撮した事案。


弁護活動の成果

更生のための取り組みを示すことができれば、審判不開始が見込まれる事案だったため、弁護士付添のもと、あえて自首した。
事前準備を徹底し、調査官面談を乗り越え、審判不開始で事件終了。退学も阻止した

示談の有無

なし

最終処分

審判不開始、退学を阻止

高校生の盗撮事件で学校への連絡を阻止

アトムの解決事例

高校生の少年が、駅ビルの女子トイレに侵入し、個室内をスマートフォンで盗撮した事案。


弁護活動の成果

謝罪を尽くした結果、宥恕(ゆうじょ)付きの示談が成立。意見書を提出する等して、少年審判を回避審判不開始)。
退学回避のため、警察・調査官に掛け合い、要望書(学校への連絡を避けたい旨)を提出。

示談の有無

あり

最終処分

審判不開始、学校への連絡を阻止

高校生の子どもが逮捕されたら弁護士に相談を

高校生の子どもが逮捕された場合や、警察から呼び出しを受けた場合などは、刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

刑事事件に注力している弁護士事務所は、刑事事件の経験豊かな弁護士が所属しているので、安心して相談できるでしょう。

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少年事件の弁護士費用の相場や選任するメリット

ご依頼者様からのお手紙・口コミ評判

刑事事件に強い弁護士選びには、実際に依頼したユーザーの口コミを見ることも効果的です。アトム法律事務所が過去に解決した、刑事事件のご依頼者様からいただいた感謝のお手紙の一部を紹介しますので、ぜひ弁護士選びの参考にしてください。

迅速かつ的確な活動のおかげで息子は社会人になれました。

ご依頼者様からのお手紙(迅速かつ的確な活動のおかげで息子は社会人になれました。)

今回の息子の件では、大変御世話になりました。息子に警察の方から連絡があり、事件の事を知りました。気持ちが押し潰されそうになる中、手探りで弁護士さんを探す事になり、ネットで検索すると、アトム法律事務所が目にとまり、藁にもすがる思いで連絡させて頂きました。先生、担当の方の迅速な対応と的確な助言で、それまでの不安な気持ちが楽になり、本当に救われましたおかげで息子も無事に学校を卒業し4月より社会人としての一歩を踏み出す事が出来るようになりました。成瀬先生に担当して頂き本当に良かったです。息子共々深く感謝しております。今後は、何もない事がもちろん一番ではありますが、万が一何かあった時は、ご相談させて下さい。今回は、本当にありがとうございました。

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岡野武志弁護士

監修者

アトム法律事務所
代表弁護士 岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了