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未成年が痴漢をしたら逮捕される?前科はつく?|少年事件を解説

「未成年の息子が痴漢で逮捕された。」
このような場合、逮捕された未成年者は何罪になるのでしょうか。またどれくらい拘束されるのか、前科はつくのか等、疑問は少なくありません。

この記事ではまず、未成年が少年事件においてどのような立場にあるか、痴漢は何罪となるかを説明します。次に、未成年が痴漢で逮捕された場合の流れを中心に、少年事件について成人の刑事事件とどこが違うのか解説していきます。最後に少年事件における弁護士の役割についても触れているので、ぜひご参照ください。

未成年(少年)の痴漢事件

未成年による少年事件|「少年」とは?

一般に未成年とは20歳未満の者を指します。ただし年事件においては、20歳未満の者の中でも、①14歳未満の者と②14歳以上20歳未満の者で意味合いが異なってくるのです。

①14歳未満の者
14歳未満の者の行為は罰しない(刑法41条)とされます。つまり、未成年の中でも14歳未満の者は刑事責任能力がなく、刑事責任を問われません。これらの者は刑事未成年者といいます。刑事未成年者が罪を犯した場合「触法少年」と呼ばれます。

②14歳以上20歳未満の者
14歳以上20歳未満の者が罪を犯した場合、「犯罪少年」と呼ばれます。この記事では「少年」とは主に犯罪少年のことを指します。

未成年(少年)の痴漢は何罪?成人と同じ?

未成年の痴漢も成人と同じ罪になります。成立する可能性のある犯罪は①各都道府県における迷惑防止条例違反または、②刑法上の強制わいせつ罪です。

①各都道府県における迷惑防止条例違反

たとえば電車内での痴漢では、各都道府県に規定された迷惑位防止条例違反の罪となることが多いです。東京都の迷惑防止条例では痴漢行為を、「公共の場所又は公共の乗り物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触ること」と定めています(東京都迷惑防止条例5条1項1号)
成人の痴漢行為が東京都の迷惑防止条例に違反する場合、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

②刑法上の強制わいせつ罪

衣服の中に手を入れて触るなど、悪質な痴漢は刑法上の強制わいせつ罪(刑法176条)に問われる可能性が否定できません。成人の痴漢行為が強制わいせつ罪に該当する場合、6ヶ月以上10年以下の懲役が科せられます。

未成年であっても痴漢をしてしまったならば、各都道府県の迷惑防止条例違反の罪か、刑法上の強制わいせつ罪に問われる可能性があります。ただし、少年法では、未成年に対して成人と同様の刑事処分を下すのではなく、原則として家庭裁判所により保護更生のための処置を下すと規定しています。家庭裁判所の事件になった場合、懲役刑や罰金刑などの刑罰は科せられません。

未成年(少年)が痴漢で逮捕されるケース

未成年が痴漢で逮捕されるケースは成人と同様、①現行犯逮捕②後日逮捕が考えられます。

①現行犯逮捕
痴漢の現場を取り押さえられた場合、現行犯逮捕される可能性があります。現行犯逮捕は私人(一般人)にもできます。電車内での痴漢であれば、被害者本人だけでなく犯行を現認した周囲の乗客も現行犯逮捕できるのです。

②後日逮捕
痴漢行為が防犯カメラに映っていたり、被害者の証言や目撃証言を根拠に、逮捕状が出され、後日逮捕される可能性もあります。

どちらの逮捕の場合も、逮捕後は最寄りの警察署に連行されることになるでしょう

未成年(少年)の痴漢事件は学校へ連絡される?

未成年が痴漢で逮捕された場合、捜査機関が所属先の学校へ連絡する可能性が低いとはいえません。痴漢事件で逮捕された場合にはスグに弁護士に相談し、学校への連絡をしないように働きかけることが大切です。

未成年(少年)が逮捕された後の流れ

未成年(少年)も勾留される?観護措置との違いは?

未成年も成人と同様、逮捕されたあとは警察による取調べを経て48時間以内に事件と身柄を検察に送られます。そして、検察官が24時間以内に勾留請求するかを判断し、勾留請求が認められれば勾留されることになります。

ただし、未成年の勾留は「やむを得ない場合」でなければならないとされます(少年法43条3項、48条1項)。すなわち、少年法上は勾留は例外的な措置であり、原則は「勾留に代わる観護措置」(少年法43条1項)です。観護措置では、少年を少年鑑別所に収容することになっています。勾留が留置場や拘置所でなされるのが観護措置との違いです。

少年事件は原則、家庭裁判所へ送致される

少年事件は犯罪の嫌疑がないと判断された場合を除いて、原則として全件が家庭裁判所に送致されます。これを全件送致主義といいます。
罰金以下の事件については、警察から直接、家庭裁判所に送られます(少年法41条)。
法定刑が懲役・禁錮等の比較的重い犯罪の場合は、まず警察から検察に送致されます。その後、勾留または勾留に代わる観護措置を経て、検察から家庭裁判所に送致される流れです(少年法42条1項)。

成人が事件を起こした場合、検察官が起訴・不起訴の判断をします。そのため、被害者と示談が成立し、起訴する必要がないと検察官が判断すれば、不起訴処分となり事件はそこで終了です。しかし、少年事件の場合は、示談が成立していたとしても、事件が家庭裁判所に送られる流れになります。この点が成人の事件と大きく違うといえるでしょう。

未成年(少年)に対する家庭裁判所の審判

事件が家庭裁判所に送致されたあと、家庭裁判所は少年事件について審判を行うかどうか決定しなければなりません。その際、家庭裁判所により少年本人やその家族に対して調査が行われます。この調査には時間が必要なため、少年を少年鑑別所に送致する観護措置がとられることも少なくありません。
観護措置の期間は原則として2週間ですが、最大で8週間まで延長できます。多くのケースでは約4週間です。

調査の結果、審判を行わないと決定されれば、審判不開始となり事件は終了です。
審判が開始されれば、家庭裁判所は審理を行い、主として以下のような処分をします。

・不処分
審判までに少年の非行原因がなくなったと判断された場合に下される処分です。処分自体は行われません。ただし、非行事実があったことが間違いないのであれば、その事実は非行歴として残ります。

・保護処分
保護処分は少年の更生を目的とした処分です。①保護観察②少年院送致③児童自立支援施設等送致、の3種類があります。
①保護観察になれば、保護司の指導・監督を受けながら日常生活を送ることが可能です。
②少年院送致になれば、少年の矯正教育のための施設に入れられ、更生を目指すことになります。
③児童自立支援施設等送致は、少年院と比べると開放された家庭的な環境の中で、少年を指導するものです。

・検察官送致
少年が凶悪な事件を起こし、刑事処分にするべきと認められた場合、家庭裁判所から検察に事件が送り返されます(いわゆる逆送)。

未成年(少年)に前科がつく場合もある

前科とは、刑事裁判で有罪判決を受け、それが確定した際につくものです。家庭裁判所で審判される少年事件については、前科はつきません。
もっとも、少年事件が凶悪で逆送が行われた場合など、成人と同じく刑事裁判にかけられることがありますそこで有罪判決が出て確定すれば、未成年にも前科がつくことになります。

未成年(少年)の痴漢事件に対する弁護活動

未成年が痴漢してしまった被害者と示談交渉

痴漢の被害者と示談交渉ができます。痴漢は性犯罪であり、示談交渉には被害者に対する繊細な心遣いが必要不可欠です。そのため、直接の加害者である未成年者やその親ではなく、弁護士に示談交渉を任せるべきといえます。刑事弁護の経験豊かな弁護士であれば、被害者の心情に配慮し、示談交渉をすすめることができます。

また、示談交渉をするには、被害者の連絡先を知らなければなりません。捜査機関が加害者に被害者の連絡先を教えることはありません。しかし、弁護士が捜査機関に「被害者と示談交渉したい」旨を伝えれえば、捜査機関が被害者の意向を確認し、連絡先を教えてもらえる可能性があります。

未成年が痴漢で逮捕された直後に接見する

逮捕直後の被疑者は、逮捕から72時間は家族とも面会できません。しかし弁護士ならば、逮捕直後に接見(面会)することができます。これを接見交通権といいます。弁護士は立会人なく何度でも被疑者と接見することが可能です。

未成年は成人と比べて一般的に精神が未熟であるといえるでしょう。そのため、捜査機関の取調べにおいて、誘導にのってしまう可能性が否定できません。弁護士なら逮捕直後からできるだけ早く未成年と接見し、取調べに対する心構えを伝えたり、黙秘権など権利行使のアドバイスができます

未成年が痴漢で勾留や観護措置をされるのを防ぐ

痴漢をした未成年に、勾留の必要性がないことを主張していきます。特に、被害者のいる痴漢事件では、被害者と示談が成立しているかによって勾留される可能性が変わるものです。そこで、できるだけ未成年が勾留される前に、弁護士が被害者との示談交渉に動いていきます

また、検察官が勾留せずに、事件を家庭裁判所に送るケースもあります。その場合、家庭裁判所は捜査機関の資料を見て、未成年を観護措置にするか決めるのです。そうすると、観護措置がとられやすくなってしまうでしょう。弁護士として、観護措置の審判の前に、未成年の生活環境が整っている等の意見書を提出し、少年が鑑別所に送られるのを防げるよう活動します

未成年の痴漢事件で付添人になる

付添人は、未成年の更生を手助けするパートナーといえます。弁護士が付添人になる場合、家庭裁判所の許可がいりません(少年法10条1項)。すなわち、弁護士は、未成年が被疑者段階にあるときは弁護人として活動し、事件が家庭裁判所に送られれば付添人として少年の更生を助けることができます。

弁護士は付添人として、少年と面会を重ね、少年が痴漢をした原因(非行原因)と再犯防止策をともに考えていきます。具体的には、少年の生活環境を整えたり、痴漢を再犯しないよう専門の医療機関に通院させるなど、少年の更生をサポートしていきます。

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