2025年6月より、懲役・禁錮刑が「拘禁刑」に統一されました。
「また盗撮をしてしまい、捕まらないか不安」
「息子が盗撮の再犯で逮捕されてしまった」
「執行猶予中の夫が再び盗撮をしてしまった」
盗撮の再犯は、初犯よりも厳しい処分が科される傾向にあります。しかし、再犯だからといって必ずしも実刑になるわけではありません。
早い段階で適切な弁護活動を開始することで、不起訴処分や執行猶予の獲得、さらには早期釈放の可能性が見えてくるケースも少なくないのです。
本記事では、盗撮の再犯に関する刑罰・逮捕後の流れ・不起訴や執行猶予の可能性から、再犯を繰り返してしまう心理的メカニズム、具体的な再犯防止策、さらに弁護士に依頼すべき理由までを徹底解説します。
※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
目次
盗撮で再犯をしたらどうなる?
再犯の場合は逮捕・勾留の可能性が高まる
盗撮の再犯を犯した場合、初犯と比較して逮捕・勾留される可能性が高くなります。主な理由は以下のとおりです。
逮捕・勾留の可能性が高まる理由
- 反省していないと評価される
一度処分を受けたにもかかわらず再犯に及んでいるため、今後も繰り返し再犯をするおそれが高いと判断されやすい - 逃亡や証拠隠滅のリスク
再犯は重い刑罰が予測されるため、逃亡のおそれや、証拠隠滅を図る可能性があるとみなされやすい
盗撮で逮捕された場合、48時間以内に検察官に事件が送致されます。検察官はそこから24時間以内に勾留を請求するかどうかを判断し、勾留が決定すれば原則として10日間(延長で最大20日間)の身柄拘束を受けることになります。
さらに、検察官が処分を決定する際に、前歴や前科が不利な情状として考慮され、起訴される可能性も上昇します。
盗撮に適用される法律と刑罰
盗撮行為に対しては、2023年7月13日以降に発生した事件については「撮影罪」(性的姿態等撮影罪)が適用されます。それ以前の事件に対しては、主に各都道府県の迷惑防止条例が適用されていました。
| 2023年7月12日以前 | 2023年7月13日以降 | |
| 適用法令 | 迷惑防止条例 | 撮影罪(性的姿態等撮影処罰法) |
| 刑罰 | 1年以下の懲役または100万円以下の罰金(東京都の場合) | 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 |
| 常習の場合 | 2年以下の懲役または100万円以下の罰金 | 再犯加重により最大6年以下の拘禁刑 |
このように、撮影罪の導入によって盗撮に対する刑罰は大幅に厳罰化されています。再犯の場合はさらに重い処分が見込まれるため、早急な対応が求められます。
再犯加重とは?刑罰が最大2倍になる仕組み
法律上の「再犯(累犯)」の定義
法律上の再犯とは、拘禁刑(旧懲役刑)に処せられた者が、その執行が終わった日または執行の免除を受けた日から5年以内に再び罪を犯し、有期拘禁刑に処せられることを指します(刑法56条)。
なお、本記事では特に断りがない限り、一般的な意味で「以前にも盗撮をしたことがある」という広い意味で再犯という言葉を使用しています。
法律上の厳密な累犯の要件を満たすかどうかは、個別の事案ごとに判断が必要です。
再犯加重の具体的な影響
再犯加重とは、拘禁刑の上限を最大2倍にまで引き上げる制度です(刑法57条)。
| 罪名 | 初犯の上限 | 再犯加重後の上限 |
| 撮影罪 | 3年以下の拘禁刑 | 6年以下の拘禁刑 |
| 迷惑防止条例(東京都) | 1年以下の拘禁刑 | 2年以下の拘禁刑 |
たとえば撮影罪の場合、初犯であれば拘禁刑の上限は3年ですが、再犯加重が適用されると上限が6年にまで引き上げられます。
罰金刑に関しては、上限が2倍になるわけではありませんが、初犯より高額な罰金が科される傾向にあります。
盗撮の再犯で不起訴・執行猶予は可能?
盗撮の再犯でも不起訴処分になる?
盗撮の再犯であっても、不起訴処分が得られるケースは存在します。
不起訴の可能性が高まる主な要素は次のとおりです。
- 被害者との示談が成立し、被害届が取り下げられている
- 被害者が加害者を宥恕(許す意思表示)している
- 再犯防止に向けた具体的な取り組み(通院・カウンセリング等)を開始している
- 家族による監督体制が整備されている
- 初犯から年数が経過している
検察官は被害者の存在する事件において処分を検討する際、被害者の被害感情や被害回復の有無を重視します。示談が成立し被害者が加害者を許している場合には、その意思を尊重した処分がなされやすくなります。
ただし、示談の内容によっては不起訴処分が望めない場合もあるため、刑事事件に強い弁護士に示談交渉を任せることが極めて重要です。
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盗撮の再犯でも執行猶予になる?
盗撮の再犯で起訴されてしまったとしても、被害者と示談を結ぶことで執行猶予を獲得できる可能性が高まります。
示談が成立した場合、示談書の写しを証拠として裁判所に提出することができます。被害者に対し真摯に謝罪をし、被害回復をしていること、被害者が被告人を許しているという事情は、刑罰の決定において考慮してもらえます。
「起訴されたから有罪は避けられないし、今から示談をしても無駄」と考える人もいるかもしれませんが、それは誤りです。
示談は執行猶予の可能性を後押しする重要な要素です。執行猶予は有罪ではありますが、実刑と異なり、刑務所に行くことなく普段の日常生活を取り戻すことができます。起訴されたからといって諦めるのではなく、執行猶予獲得に向けてできることをしていきましょう。
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執行猶予中に盗撮の再犯をした場合は?
原則として執行猶予は取り消される
執行猶予中に再犯した場合、執行猶予が取り消されます。そして、執行を猶予されていた刑罰が執行されるとともに、再犯の刑罰も執行されるのが基本です。
例外として再度の執行猶予が科される可能性がある
一定の条件を満たせば、執行猶予が取り消されず、再犯についても執行猶予つき判決になることがあります。これを再度の執行猶予などと呼びますが、条件としては非常に厳しいものです。
実務上、再度の執行猶予が付されるケースは非常にまれであるといわれています。
再度の執行猶予の条件
- 執行猶予期間中である人
- 今回の刑罰が2年以下の拘禁刑であること
- 情状に特に酌量すべき点があること
執行猶予がつくかどうかは、今後の人生において重要なポイントです。関連記事でも執行猶予の基本事項をまとめているので参考にしてください。
アトムの解決実績|盗撮の再犯事件
アトム法律事務所が過去に扱った盗撮の再犯の事例をご紹介します。
アトムの解決事例(1)盗撮の再犯で実刑回避
盗撮用カメラを設置する目的で、駅のトイレに侵入したが、目撃者に駅員を呼ばれて取り押さえられた。同種の前科あり。建造物侵入の事案。
弁護活動の成果
準抗告(裁判所の判断に対する不服申し立て)を行ったところ、勾留が取り消され早期釈放を実現。情状弁護を尽くし、略式起訴で罰金刑となった。
最終処分
罰金10万円
アトムの解決事例(2)盗撮の再犯で実刑回避
店舗内で、女児のスカート内をスマホで盗撮した。女児の母親が犯行を目撃し、通報。迷惑行為防止条例違反の事案。同種前科あり。
弁護活動の成果
勾留決定に対する準抗告が認容され、早期釈放を実現。被害者の接触拒否により示談不成立であったが、情状弁護を尽くし、略式起訴で罰金刑となった。
最終処分
罰金50万円
盗撮の再犯率は高い?再犯を防ぐには?
盗撮の再犯率は36%!3人に1人以上が再犯
法務省公式ホームページに掲載された、平成27年度版犯罪白書には、性犯罪者の類型別再犯率がまとめられています。それによると、盗撮型の再犯率は36.4%となっており、これは、他の犯罪類型に比べ大きい数字といえます(参考:「平成27年度版犯罪白書 6-4-4-4図 再犯調査対象者 再犯率(出所受刑者・執行猶予者の区分別,性犯罪者類型別)」)。
盗撮の再犯率が高いことは、一定の性的嗜好が関係していることもあり、再犯可能性を下げるためには単に定型的な弁護活動では根本解決に至らないこともあります。
盗撮を繰り返してしまう心理とは?
盗撮は常習性の高い犯罪で、捕まってしまうまでに何度も盗撮をしていた人は少なくありません。
盗撮を何度も繰り返してしまう人は、一種の依存症のような状態に陥っている場合があります。
盗撮を繰り返す人の心理(一例)
- ゲーム感覚で、盗撮が成功すると嬉しくなる
- 盗撮するとストレス発散できる
- 盗撮のスリルを味わいたい
- 盗撮の被害を軽視している
このような心理から、ストレスが溜まるとつい盗撮をしてしまうというケースもあるようです。
盗撮は病気?
どうしても盗撮がやめられないというケースでは、「窃視症(せっししょう)」という病気が隠れている可能性があります。窃視症とは、他人の性的な姿をのぞき見ることに性的興奮を覚え、長期間にわたって盗撮やのぞきを行ってしまうという精神障害です。
盗撮の再犯を防ぐためにできること
盗撮の依存症を治す治療法について、しかるべき医療機関に相談し、本気で再犯防止に取り組む必要があります。
同居の家族が治療に付き添う、性依存症の治療効果があがっているか確認するなど、気にかけてあげることで再犯防止策の実効性を高めることができるでしょう。
場合によっては、カウンセリング機関や専門のクリニックに協力を仰ぎ、時間をかけてでも治療していく必要があります。
それ以外にも、盗撮の再犯を防ぐためにできる対策をいくつかご紹介します。
盗撮の再犯を防ぐための対策
- 電車やエスカレーターなど、盗撮しやすい場所に行かない
- 外出時には家族が付き添う
- スマホのカメラを使えなくする
- 家族がスマホやPCのデータをチェックする
- スマホを鞄から出さない
盗撮事件を早期解決したいなら
盗撮の再犯で早期釈放を目指す
盗撮の再犯を犯して逮捕されたとき、まず考えるべきは早期釈放です。逮捕された本人は身動きがとれないため、家族や友人の助けを借りて、弁護士を警察署に派遣してもらう方法があります。
また、当番弁護士に来てもらい、アドバイスをもらうこともできます。弁護士に検察官や裁判官に働きかけてもらうことで、一日も早い釈放を目指しましょう。

盗撮再犯をして警察に逮捕されると、48時間以内に検察官に事件が引き継がれます。その後、検察官は引継ぎを受けてから24時間以内に被疑者を勾留すべきかどうかを検討します。
勾留して捜査をすすめるべきだと考えれば、裁判官に勾留請求をします。そして、勾留が決まれば10日間は警察署の留置施設で寝泊りをすることになります。
逮捕されて数日間、身動きがとれないとなると、生活や仕事に支障をきたします。そのため、すぐに弁護士に相談して釈放に向けた動きをとってもらう必要があります。
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盗撮再犯の示談のポイント3つ
盗撮の再犯をしてしまっても、早急に被害者と示談を結ぶことで、逮捕・勾留を阻止したり、不起訴処分を獲得できる可能性が高まります。
盗撮再犯での示談にもっとも必要なのは、「被害者に誠実に対応すること」です。これは当たり前のことのようにも聞こえますが、実際、行動に移すとなると難しいものです。被害者がどう受け取るかで、誠実かどうかの印象は決まります。
チェックしておきたいこととしては、(1)示談交渉を始めるタイミングが適切か、(2)謝罪の気持ちを示す謝罪文を作成したか、(3)示談金はどの程度準備しているか、という点です。
示談は、被害者との交渉です。話し合いの中で被害者の感情を理解し、両者の納得のいく点を見つける作業を行います。これは、法律知識があるだけでは十分ではなく、高い交渉能力が求められます。そのため、示談実績が豊富にある弁護士に対応を任せたいことです。
盗撮の再犯に関するよくある質問
盗撮の再犯で会社をクビになりますか?職場にバレずに済む方法はありますか?
盗撮の再犯が直接的に会社に通知されることは、原則としてありません。警察や検察から勤務先に連絡が入る制度は存在しないためです。
ただし、逮捕や勾留が長引いて無断欠勤が続いた場合や、実名報道をされた場合などにバレる可能性があります。
弁護士に早期に依頼して勾留を回避し、在宅事件として処理してもらうことが、職場への発覚を防ぐうえで最も重要です。
解雇については、就業規則上の懲戒事由に該当するかどうかがポイントとなりますが、盗撮が私生活上の行為であり業務と無関係であれば、直ちに懲戒解雇となるとは限りません。
盗撮データを削除すれば再犯の証拠はなくなりますか?
盗撮データを自分で削除したら、証拠隠滅として逮捕される可能性が高まります。
また、削除されたデータはフォレンジック技術(デジタル鑑識)によって復元できるケースが多いため、証拠がなくなるとは限りません。
警察はスマートフォンやパソコンを押収した際、専門のデジタルフォレンジック技術を用いてデータの復元を試みます。
通常の削除操作では完全にデータを消去することは困難であり、削除した行為自体が「証拠隠滅を図った」として悪質性の評価を高める結果につながることがあります。
不安な場合は、自己判断でデータを削除するのではなく、まず弁護士に相談してください。
盗撮の再犯を自首した場合、刑は軽くなりますか?
自首が成立すれば、刑法42条の規定により刑が減軽される可能性があります。ただし、自首による減軽は裁判官の裁量であり、必ず軽くなるとは限りません。
自首が有効に成立するためには、「捜査機関に犯罪事実が発覚する前」または「犯人が特定される前」に自ら名乗り出る必要があります。
すでに防犯カメラの映像などで身元が判明している場合は、法律上の自首には該当しません(ただし、自ら出頭した事実は情状として考慮されます)。
自首を検討している場合は、事前に弁護士に相談し、弁護士と一緒に警察署へ出頭することをお勧めします。
弁護士が同行することで、不利な供述をするリスクを抑えつつ、自首のメリットを最大限に活かすことができます。
盗撮の再犯は弁護士にご相談ください
盗撮の再犯をしてしまったとき、とにかく早めに弁護士に相談することをおすすめします。盗撮再犯では被害者との示談が欠かせません。
自分で示談をしようとすることは、被害者に恐怖や不快感を与えることにもなるため、控えるべきでしょう。何より、捜査機関に「口封じのために被害者に接触している」と思われてしまう危険もあります。
法律の専門家に示談の方法を相談し、代わりに示談交渉を進めてもらいます。弁護士であれば、被害者も安心して示談のテーブルにつくことができるでしょう。焦って自分で何とかしようとすると、逆効果になることもあるため、まずは弁護士相談を検討してください。
盗撮の再犯で逮捕された場合は、弁護士の指示に従い取調べを受けるようにしてください。家族が盗撮再犯で逮捕されたなら、とにかく早く警察署へ弁護士を派遣することを覚えておいてください。
早期釈放を求める活動、被害者対応(示談)、不起訴を求める活動、執行猶予を求める活動など、弁護活動は多岐に渡ります。さらに、それと並行して本人の周辺関係者(仕事、学校など)にもあわせて対応していくこととなります。
ご依頼者様からのお手紙・口コミ評判
刑事事件に強い弁護士選びには、実際に依頼したユーザーの口コミを見ることも効果的です。アトム法律事務所が過去に解決した、刑事事件のご依頼者様からいただいた感謝のお手紙の一部を紹介しますので、ぜひ弁護士選びの参考にしてください。
盗撮の再犯でしたが、罰金で済みました。

大変お世話になりました。一度目は新年早々、依頼するのが難しい時期でしたが、アトム法律事務所の先生方はすぐに弁護活動を開始してくださり息子は早々に釈放されました。半年がたち、充分反省していたはずでしたが、突然の転勤で慣れない一人暮らしのストレスから再犯、もう元の生活には戻れないと半ばあきらめ、長い勾留も覚悟しておりましたが、今回も事務所の皆様と庄司先生の迅速かつ誠実な弁護活動のおかげで釈放も早く、一度目と同じ罰金で済みました。感謝しております。本当にありがとうございました。
警察への連絡や、示談締結を早急にしてくれ、親身な対応でした。

この度は夫が起こした事件を先生にご担当いただき、大変お世話になりました。事件当初、夫はやってしまったことの重大さに茫然として相談に行くことも拒んでおりましたが、実際に相談に行くと、刑事事件の流れや被害者の方へ示談していただく道があることが分かり、弁護をお願いしました。その後は直ぐに警察に連絡して下さり、被害者の方との示談も早急にまとめていただきました。
お陰様で不起訴となりましたが、不安で夜も眠れない日々を乗り越えられたのは先生のお陰です。「何でも聞いてくださいね。」と親身に相談に乗って下さり、進行状況もこまめに電話やメールで教えてくださりました。夫も深く反省し、二度とこのような事件は起こさないと誓っており、私も更生に協力する所存です。本当にありがとうございました。
アトム法律事務所は、設立当初から刑事事件をあつかってきた弁護士事務所です。今まで解決してきた刑事事件のノウハウを生かして、全力を尽くします。まずは24時間365日つながる相談予約受付窓口にお気軽にお問い合わせください。


