交通事故・刑事事件に加えてネット削除依頼等の対応を本格化しています。

全国24時間 0120-631-276
  1. »
  2. »
  3. 盗撮が犯罪になるケースと法律|迷惑防止条例・軽犯罪法

盗撮が犯罪になるケースと法律|迷惑防止条例・軽犯罪法

盗撮として犯罪になる行為や状況と弁護士の対応について解説

一般的に盗撮と呼ばれる犯罪ですが、具体的に何罪に当たるのか、犯罪になる行為は何なのか、といったことについて詳しく知らないという方も多いでしょう。実際にはどのような状況でどのような行為を行えば盗撮行為は犯罪になるのでしょうか。

実は、刑法上は「盗撮罪」という罪名の犯罪はありません。盗撮行為は、迷惑防止条例・軽犯罪法などによって犯罪と定められています。

この記事では、盗撮が犯罪になる行為や状況と法律、盗撮をしてしまった場合の対処法について解説を加えていきます。

刑事事件でお困りの方へ
無料相談予約をご希望される方はこちら
tel icon
24時間365日いつでも相談予約受付中 0120-631-276
岡野武志弁護士
※ 新型コロナ感染予防の取組(来所相談ご希望の方へ)

※ 無料相談の対象は警察が介入した刑事事件加害者側のみです。警察未介入のご相談は有料となります。

刑事事件でお困りの方へ
無料相談予約をご希望される方はこちら
0120-631-276 LINEで無料相談を受ける 無料フォームで問い合わせる ※ 新型コロナ感染予防の取組(来所相談ご希望の方へ)

※ 無料相談の対象は警察が介入した刑事事件加害者側のみです。警察未介入のご相談は有料となります。

盗撮を犯罪とする法律や条例(1)迷惑防止条例違反

盗撮行為は、各都道府県が制定するいわゆる「迷惑防止条例」によって犯罪とされています。東京都迷惑防止条例違反の罪の法定刑は「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」です。

対象となる行為や場所などは都道府県によって異なるため若干の注意が必要です。以下では東京都を例に解説を加えていきます。

第5条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
(2)次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
 イ 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
 ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)
(3)前2号に掲げるもののほか、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、卑わいな言動をすること。

東京都迷惑防止条例

迷惑防止条例①盗撮行為

都の迷惑防止条例違反では、正当な理由なく人を著しく羞恥させたり人に不安を覚えさせたりするような行為のうち、以下の行為が盗撮として犯罪になります。

盗撮になる行為

人の通常衣服で隠されている下着や身体

  • カメラなどの機器を用いて撮影する行為
  • 撮影する目的でカメラなどの機器を差し向ける行為
  • 撮影する目的でカメラなどの機器を設置する行為

たとえば、 温泉の露天風呂の浴場内をカメラで撮影する行為、駅のエスカレーターで目の前に立った女性のスカートの中を撮影するためスカートの中にスマートフォンを差し入れる行為、学校や会社の更衣室に盗撮用の小型カメラを設置する行為などは、迷惑防止条例違反に該当する盗撮として犯罪となる行為です。

注意が必要なのは、実際に撮影までしなくても、撮影のためにカメラを差し向けたり設置したりするだけで迷惑防止条例違反により犯罪となります。

迷惑防止条例②盗撮対象

迷惑防止条例違反によって盗撮が犯罪となるのは原則として人の通常衣服で隠されている下着や身体の撮影等をした場合です。

ただし、撮影態様によっては下着等を撮影していないケースでも後述する「卑わいな言動」にあたるとして処罰される可能性があります。

それ以外の外見や容ぼうの写真や動画の隠し撮りについては、 一般的な感覚では「盗撮」だと感じるかもしれませんが、いわゆる肖像権(みだりに容ぼう等を撮影されない自由)の侵害は犯罪行為ではありません。

もし意図に反して容ぼう撮影されることすべてが犯罪となってしまうと、たとえば通常の写真を撮った際に他人が映り込んだ場合や、週刊誌の記者の写真撮影なども罪に問われてしまう可能性があります。

肖像権侵害の補足

肖像権侵害については、犯罪として刑事上の責任を問われることはありませんが、人格権や財産権の侵害として民法上の不法行為責任を問われる可能性(損害賠償請求をされる可能性)はあります。

迷惑防止条例③盗撮場所

盗撮行為が犯罪となる状況は幅広く規定されています。住居内や、トイレ、浴室、更衣室などの一般的に人が衣服を脱ぐような場所はもちろんのこと、公共の場所や公共の乗り物、学校、会社、タクシーなど不特定または多数の人が利用したり出入りしたりする場所や乗り物も含まれます。

これまでは公共の場所のみが規制対象とされて、住居や学校、会社など公共の場所とは言えない場所での盗撮は規制対象とはされていませんでした。しかし、そのような場所での盗撮行為が巧妙化し多発している状況を踏まえて、公共の場所ではないような住居や学校、会社などにおける盗撮行為も規制対象に加えられることとなりました。このように盗撮に対する規制は拡大傾向にあります。

新たに規制対象とされた場所は、具体的には、住居、学校や会社、カラオケボックスなどの個室、タクシーなどです。住居には、トイレや浴室、脱衣所だけでなくリビングなども含みます。

参考:公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(略称「迷惑防止条例」)の一部を改正する条例が施行されました。(警視庁HP)

盗撮行為が迷惑防止条例の「卑わいな言動」に当たるとされた判例

着衣の上からの撮影であっても、胸や臀部を中心に撮るなど撮影態様によっては処罰される場合があります。これは、迷惑防止条例で公共の場での「卑わいな言動」が禁止されているためです。

東京都迷惑防止条例違反(卑わいな言動)の法定刑は、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。

「卑わいな言動」の判例・裁判例(1)

最決平成20年11月10日

ショッピングモールで女性客の後ろを執ように付け狙い、臀部をズボンの上から約11回撮影した行為が「卑わいな言動」に当たるとされたケース。


最終処分

罰金30万円(求刑・罰金30万円)

着衣の上から臀部を撮影し続けた行為が、迷惑防止条例の「卑わいな言動」に当たるかどうか争われた裁判例です。

この最高裁決定では、「卑わいな言動」とは、社会通念上、性的道義観念に反する下品でみだらな言語又は動作をいうとされました。

本件で被告は犯行を認め、反省しており、盗撮データを消去したこと、前科前歴がないこと、まじめに勤務していることなどの事情が考慮され罰金30万円の量刑となっています。

「卑わいな言動」の判例・裁判例(2)

東京高裁令和4年1月12日

店舗内で小型カメラによって、女性客の後ろ姿を動画撮影したほか、スカートの裾と同じ高さでカメラを構えた行為が「卑わいな言動」に当たるとされたケース。


処分

懲役8か月の実刑(求刑・懲役10か月)

(2)の裁判例では、「卑わいな言動」について、「動画の内容ではなく、被告の撮影行動が下品でみだらな行為で、被害者が不安になるかなどから判断すべき」としました。

その上で被告の行動が、①カメラを覆い隠すように持ってレンズを女性の下半身に向けていたこと、②動画を取る前に女性の胸も撮影しようとしていたこと、③この店で他の女性も繰り返し盗撮し画像データを保存していたこと、などから「卑わいな言動」にあたるとされました。

撮影された写真や動画が、 胸や臀部を強調したようなものではなく、単なる後ろ姿であったとしても、撮影行動から「卑わいな言動」あたると判断したケースとして注目されています。

また、本件では被告が過去に同様の事件を起こしていたことが考慮されて実刑判決が下されています。

盗撮を犯罪とする法律や条例(2)その他の犯罪

①軽犯罪法違反の「のぞき行為」

例えば、盗撮をしようと浴場内などをこっそりとのぞき見たが、撮影やカメラの設置をする前に、気付かれたため逃走したというような場合はどうなるでしょうか。

この場合、撮影もカメラを差し向けたり設置する行為もしていないため、迷惑防止条例違反に問うことができません。(都道府県の迷惑防止条例では、未遂犯の処罰規定はありません。)

このような場合は、軽犯罪法の「のぞき行為」として処罰される可能性があります。

軽犯罪法1条23号は、「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た」行為を犯罪として処罰しています。軽犯罪法違反の罪の法定刑は拘留または科料です。

なお、のぞきが犯罪となるのは「場所」に対してですので、無人の浴場などをのぞいた場合も「のぞき行為」に該当します。

このほか、迷惑防止条例違反とならないような場面での盗撮行為も軽犯罪法違反により処罰されることとなります。

②住居侵入・建造物侵入罪

実際に盗撮行為をしていなくても、盗撮行為をしようという目的で住居や建物などに立ち入る行為は、それだけで住居侵入罪や建造物侵入罪(刑法130条前段)という犯罪にあたる場合があります。住居侵入罪・建造物侵入罪の法定刑は、「3年以下の懲役または10万円以下の罰金」です。

一般的に、住居・建物の管理者の意思に反した立入り行為には住居侵入罪や建造物侵入罪が成立します。そして、盗撮目的での立入りは通常管理者の意思に反した立入り行為ですので、住居侵入罪や建造物侵入罪が成立します。

迷惑防止条例違反と建造物侵入などの罪が両方成立する場合にはそのぶん罪は重くなります。もっとも、実務上は両方とも立件するわけではなく、盗撮について迷惑防止条例に問えないケースなどに住居侵入などを適用して処罰するという運用も多いです。

関連記事

不法侵入(住居侵入罪)で逮捕されたら弁護士にご相談ください

③盗撮を犯罪とするその他の法律|児童ポルノ禁止法・映画盗撮防止法

盗撮行為を犯罪とする法律は他にもあります。児童ポルノ禁止法映画盗撮防止法などです。

児童ポルノ禁止法では、ひそかに18歳未満の児童の姿態を撮影して児童ポルノを製造する行為が犯罪として禁止されています。盗撮が児童ポルノの製造にあたる場合、その刑罰は「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」と盗撮ではもっとも重たくなります。

映画盗撮防止法では、映画の盗撮、すなわち映画館等において有料上映中の映画や無料試写会で上映中の映画について著作権者の許諾を得ずにその映画を録画・録音することが犯罪として禁止されています。

盗撮による犯罪で逮捕されるパターン

盗撮で逮捕された場合にどうなるか詳しく知りたい方は『盗撮で逮捕されるケース|その後の流れと弁護士に依頼するメリット』も併せてごらんください。

盗撮による犯罪で現行犯逮捕

盗撮による犯罪を行った場合、現行犯逮捕されることもあります。

盗撮による犯罪で現行犯逮捕される場合としては、現に盗撮行為を行なっているところが見つかった場合があります。このほか、盗撮のために住居・建物に立ち入ってカメラなどを設置しているところが見つかった場合などにも盗撮による犯罪で現行犯逮捕されることがあります。

盗撮による犯罪で通常逮捕(後日逮捕)

盗撮による犯罪を行った場合に現行犯逮捕されることがなかったとしても、後日に逮捕状によって通常逮捕されることもあります。

このように後日逮捕される場合としては、盗撮行為を行っていたその最中には盗撮行為が明らかになっていなかったものの、後から盗撮の証拠が発見されたことにより盗撮行為を行なっていた疑いが明らかになったという場合があります。具体的には、盗撮のために設置した隠しカメラが発見された場合や、別件で捜索を受けた場合に盗撮した写真データが発見される場合などがあります。

このような場合には、警察官などの捜査官が逮捕状を取得した上で盗撮による犯罪で通常逮捕をするということになります。

このように後日通常逮捕がなされる場合もあるため、盗撮の際に現行犯逮捕されなかったからといって逮捕の可能性がなくなるということはありません。

関連記事

盗撮で逃走後に後日逮捕される可能性は?|自首や任意出頭も解説!

盗撮の証拠となるもの

盗撮による犯罪で逮捕されるパターンとしては、盗撮の証拠が発見されるというような通常逮捕の場合のほか、現に盗撮行為を行っていることが発見されるというような現行犯逮捕の場合があります。

盗撮の証拠となるものとしては、実際に盗撮して撮影した写真データのほか、盗撮のために設置したカメラなどの機器などがあります。盗撮のためにカメラを設置する行為が盗撮場所である建物の防犯カメラに録画されていれば、その防犯カメラ映像が盗撮の証拠となるという場合もあります。

関連記事

盗撮は現行犯逮捕だけ?証拠が見つかり後日逮捕される?

盗撮犯罪をしてしまったら弁護士に相談しましょう

盗撮をしてしまった場合、弁護士に相談することで、逮捕・勾留を免れたり、盗撮の前科を回避できる可能性が高まります。

盗撮を弁護士に依頼すべき理由について詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてお読みください。

盗撮犯罪での逮捕や勾留を防ぐ

依頼者からの相談を受けて盗撮犯罪に対して弁護士が弁護活動を行う場合、依頼者に対してまだ逮捕や勾留がなされていなければ、まずは盗撮犯罪での逮捕や勾留を防ぐ活動を行います。

具体的な活動としては、弁護士が警察や検察に対して逮捕の必要性が低いことを伝える活動があります。この場合には、逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがないことを面会や意見書により具体的に訴えます。このほか、捜査に協力すべきことは協力したり、場合によっては自首するという選択肢もあり得ます。

盗撮犯罪の被害者と示談をして不起訴処分を得る

盗撮による犯罪の被害者と示談をすることも非常に有効な弁護活動の一つです。弁護士に弁護活動を依頼した場合には、弁護士が依頼者に代わって盗撮犯罪の被害者と示談を行います。

示談に際しては、被害者に対して一定の示談金を支払うこととなるのが通常です。示談金の額は10万円~50万円程度が相場です。被害者に示談に応じてもらうことができ、被害者から許しを得て処罰は望まないという言葉を盛り込んだ示談書の作成に応じてもらうことができた場合には、不起訴処分や執行猶予付き判決を見込める可能性も高くなってきます。

関連記事

盗撮で示談をする方法とメリット|示談金相場を弁護士が解説

盗撮の弁護士費用の相場はいくら?示談をするべき理由も解説

盗撮犯罪で起訴されたら執行猶予を目指す

被害者と示談ができない場合、初犯であれば略式起訴で10~50万円程度の罰金刑となるのが一般的です。

前科があるなどの理由により盗撮犯罪で通常の起訴されてしまった場合には、執行猶予付き判決の獲得を目指して弁護活動を行うこととなります。執行猶予となれば、たとえ有罪の判決を下されたとしても刑務所に行く必要はありません

執行猶予付き判決を得るためには、法廷において深く反省している態度を裁判官に対して見せるとともに、被害者に対する慰謝料や示談金の支払などを行って反省の態度をしっかりとした形にすることも重要です。

このほか、盗撮行為に対する依存症に陥っている場合には、依存症に対する専門的な治療を行ってそのことを裁判の場に証拠として提出することも有効な手段となります。

関連記事

盗撮は罰金刑になる?罰金の相場と前科を避ける方法を解説

刑事事件でお困りの方へ
無料相談予約をご希望される方はこちら
24時間365日いつでも相談予約受付中 0120-631-276
岡野武志弁護士
※ 新型コロナ感染予防の取組(来所相談ご希望の方へ)

※ 無料相談の対象は警察が介入した刑事事件加害者側のみです。警察未介入のご相談は有料となります。

弁護士アイコン

監修者情報

アトム法律事務所 所属弁護士

盗撮の関連記事

盗撮の弁護士相談|刑事事件に強いアトム法律事務所

  • #盗撮
  • #迷惑防止条例違反

盗撮事件を起こしてしまいお困りの方はアトム法律事務所まで。無料法律相談も実施しています。 実績豊富な…

2022/01/20

盗撮は捕まる?盗撮で逮捕されるケースとその後の流れ

  • #盗撮

盗撮はどのような場合に逮捕され、どのような罪に当たるのか解説します。また、逮捕された場合の手続きの流…

2021/12/16

盗撮で示談をする方法とメリット|示談金相場を弁護士が解説

  • #盗撮

盗撮事件の示談に関する総合データベース。アトム法律事務所が取り扱った盗撮事件の示談に関する情報をまと…

2021/12/16

盗撮は罰金刑になる?罰金の相場と前科を避ける方法を解説

  • #盗撮

盗撮事件が罰金刑になる割合、罰金の金額、前科をつけずに解決する方法などについて、盗撮事件に強い弁護士…

2021/12/24

盗撮が犯罪になるケースと法律|迷惑防止条例・軽犯罪法

  • #盗撮

この記事ではどのような行為や状況が盗撮として犯罪になるのかということや盗撮犯罪を行ってしまった場合に…

2022/01/14