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交通事故の加害者家族がすべきこと|被害者対応や遺族対応について

交通事故の加害者 家族がすべきこと

交通事故の加害者家族が事故後にすべきことは何でしょうか。被害者対応、遺族への謝罪、示談金の支払いだけではなく、刑事事件の手続も進行していきます。この記事では、交通事故の加害者やその家族が知っておくべきことをまとめています。

もし、自分が交通事故の加害者になってしまった場合、また、自分の家族が交通事故で逮捕されてしまった場合には、この記事を参考にしてください。早期釈放に向けて、家族には何ができるか、弁護士に相談するタイミングについても解説しています。

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交通事故の加害者家族が知っておくべき被害者対応

示談交渉、慰謝料請求の対応は保険会社が行う

家族が交通事故を起こしてしまったとき、加害者家族が知っておいたほうがよいことの一つに、被害者対応があげられます。被害者と示談交渉はどうすればよいのか、被害者からの慰謝料請求にはどう対応すればよいのか、簡単にまとめておきましょう。

まず、慰謝料の支払いを含む示談については、加害者側の任意保険会社が行いますので、最初から加害者側が直接示談にかかわることはありません。任意保険に加入していない場合には、自賠責保険(強制加入の保険)により賠償金が支払われます。傷害による損害については、治療費、通院交通費、休業損害が含まれ、被害者を死亡させてしまった場合には、死亡慰謝料や葬儀関係費が支払われます。

加害者側が直接被害者に支払う場合とは

加害者が任意保険に入っている場合には、任意保険会社が示談交渉をしてくれますが、任意保険に入っていない場合は自賠責保険を使って被害者への賠償を行わなければなりません。この自賠責保険には限度額が定められているため、その限度額を超えて被害者に支払いが必要な場合は、加害者が直接被害者に支払いを行うことになります。

加害者が直接被害者に支払う場合には、必ず債権・債務の関係がわかるよう書面を作成しておくことが必要です。支払った金額の内訳や、その支払い以外には賠償金はないことなども明記しておかなければなりません。重要な書面になるため、弁護士に内容の確認をしてもらい、後にトラブルが生じないよう注意しましょう。

被害者対応を弁護士に相談すべき理由とは

被害者対応では、弁護士に相談しながら進めるべき理由が2つあります。①被害者に謝罪を行う際、加害者が直接接触しないほうがよい場合があるため、②被害者対応と並行して捜査機関の対応を進め、刑事処分を見据えた行動が必要になるからです。

特に、刑事事件の手続きには弁護士のアドバイスが重要です。警察や検察官の取調べでは、話した内容がすべて供述調書に記録され、証拠にされてしまいます。検察官が最終的に起訴するか不起訴にするかを決めますが、不起訴を目指すに当たっては事前の捜査機関への対応は重要です。刑事裁判に発展した場合でも、弁護士のサポートは必須ですので、交通事故の加害者になってしまったら、早い段階で弁護士に相談しておくことが望ましいといえます。

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加害者家族が遺族対応で気を付けること3つ

①遺族への謝罪のタイミング

交通事故で、被害者を死亡させてしまった場合、葬儀への参列や遺族への謝罪を考える必要があります。被害者の死亡直後は遺族も混乱の中にあり、まだ気持ちの整理がついていないことも多いです。特に、葬儀への参列には嫌悪の気持ちを示されることがありますので、アポもなく参列しに行くことは控えるべきでしょう。

保険会社が示談交渉をはじめるのも、およそ四十九日が過ぎたころが目安となっています。一般的に、遺族が家族を見送り、落ち着いて事故を振り返ることができるできるようになるのがその頃といわれています。しかし、謝罪については遺族の感情を優先することが大切ですので、遺族さえ受け入れてくれるのであれば四十九日を待つ必要はありません。

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②保険会社の示談状況を把握する

加害者側の任意保険会社が、遺族との示談交渉、慰謝料の支払いについて対応してくれますが、その進捗状況は常に把握しておくことが望ましいです。遺族への対応は謝罪と賠償金の支払いが必須ですが、示談は保険会社がやってくれているので気にする必要はないと考えてしまうと、それは誤りです。

保険会社の対応が遺族の感情を左右することもあり、反対に、加害者の謝罪に納得がいかず、それが保険会社の示談交渉に影響することも考えられます。保険会社と連絡をとりながら、示談の進捗を把握しておくことも重要なことなのです。

③被害者家族への影響

交通死亡事故で、もう一つ気を付けるべき大切なことは、被害者の死亡による遺族への影響です。亡くなった方が家族の大黒柱だったのか、シングルマザーで子育てをしていた方なのか、一人息子だったのか、その状況は様々です。家族が亡くなることで、その家庭の生活は大きく変わってしまいます。収入面での変化はわかりやすいものですが、その他にもメンタルの不調も懸念され、事故によりどのような影響が出ているかにも気を配ることが大切です。

死亡事故では、残された家族の生活への影響や精神的苦痛をどれだけ自分のこととして受け止めることができるかが大切です。定型的な謝罪をすることは誰にでもできますが、一方的に謝ることには意味がありません。謝罪の仕方、内容によっても加害者の被害者や遺族に対する誠意がわかります。それは、検察官が刑事処分を決める上での参考にもなります。

交通事故の加害者家族は弁護士までご相談を

弁護士に被害者対応・遺族対応のアドバイスを受ける

交通事故を起こして被害者に怪我をさせた場合、被害者を死亡させてしまった場合には、すぐに弁護士にご相談ください。交通事故の事後対応ではすべきことも多く、どのタイミングで何をするべきかを知るために、弁護士からアドバイスをもらうことがお勧めです。

保険会社も心強い存在ではありますが、被害者や遺族への対応、また刑事事件としての対応も含めると、弁護士がもっとも安心できる味方です。弁護士は事件を総合的にみて、加害者やその家族が今何をすべきかを助言することができます。示談と同時に刑事事件も進行するため、俯瞰的に事件の手続きをみることが大切です。

早期釈放を目指した活動

交通事故で逮捕されてしまった場合には、家族が弁護士を探しサポートを求める必要があります。そして、逮捕されると仕事や学業にも支障が出るため、その対応も家族が進めていかなければなりません。少しでも早く釈放され、元の生活を取り戻すためには、家族が弁護士とともに動いていくことが求められます。

逮捕後、刑事事件は時々刻々と進行していきます。気が付けば勾留という段階に入り、数日~数週間帰ることができない状態になることも少なくありません。場合によってはそのまま起訴され刑事裁判へと展開していくこともあります。逮捕されたときには、まず釈放を目指した活動をはじめるために弁護士にご相談ください。

不起訴・執行猶予を得るには

交通事故は、刑事事件として捜査が進められると、最終的に検察官が起訴するかどうかを検討します。ここで不起訴になれば、前科がつくことなく刑事事件は終了することになります。もし、起訴された場合には、刑務所に入らないために執行猶予付き判決を得ることが必要です。

弁護士は、不起訴で事件が終結するよう加害者のサポートを行います。また、死亡事故など、公判になることが予想されるケースでは、執行猶予獲得を目指した弁護活動を行っていきます。常に被害者や遺族に配慮しながら、刑事事件で加害者にアドバイスをすることが弁護士の役割です。また、加害者の家族も不安な点が多々あると思いますので、弁護士は家族の支えとしても尽力します。大切な家族が交通事故で逮捕された場合には、まず弁護士までご連絡をお願いします。

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監修者情報

アトム法律事務所 所属弁護士