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強制わいせつで不起訴処分を獲得するポイントは?不起訴の条件と実際のケースを紹介

強制わいせつ 不起訴獲得に向けて

2023年7月13日、強制わいせつ罪は「不同意わいせつ罪」に改正されました。

強制わいせつ事件を起こして逮捕された場合、検察が起訴か不起訴か判断する前に、弁護士に相談して被害者対応を進める必要があります。

起訴されて刑事裁判に進んだ場合、日本では99%以上の確率で有罪判決を受けます。前科をつけないようにするためには、不起訴処分の獲得が重要なのです。

強制わいせつ事件で不起訴となる可能性を高める方法としては、被害者との示談締結や、起訴の必要がないと検察にアピールすることなどが挙げられます。

いずれも当事者や家族の力だけでは難しいため、弁護士に相談しながら対応を進めていきましょう

この記事では、強制わいせつで不起訴を獲得するポイントや条件などを解説します。アトム法律事務所の弁護活動により不起訴になった実例も紹介しますので、ぜひご覧ください。

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強制わいせつで不起訴になる可能性を高める方法

被害者との示談を成立させる

強制わいせつで不起訴となる可能性を高めるためには、被害者との適切な示談成立が極めて重要です。

強制わいせつ罪は非親告罪であるため、被害者からの告訴がなくても起訴される恐れがあります。しかし、示談が成立していて、加害者に対する刑事処罰を望まない意思を被害者が表明していれば、処罰の必要性が低いと検察が判断することもありえます。

検察がこのように判断すれば、逮捕や勾留の回避、早期釈放、不起訴など、加害者の刑事処分を軽くすることが期待できます。

強制わいせつは性犯罪であり、被害者は加害者側に対して強い恐怖心を抱いている可能性があります。そのため、対応には被害者の心情に配慮し細心の注意を払うことが求められ、単独で示談を締結することは極めて困難です。

そうした事情もあり、強制わいせつ事件において示談を締結しできる限り早期に事態を解決するためには、まずは刑事事件の経験が豊富な弁護士に相談することが重要です

強制わいせつで示談する方法や示談金相場については『強制わいせつで示談をする方法とメリット|示談金相場のリアルデータ』で解説しています。

不起訴になるメリット

刑事事件では、不起訴となった場合は裁判そのものを行わなくなるため、罪に問われることはなくなり、前科がつく可能性もなくなります。

そのため、強制わいせつ事件においても、少しでも処分を軽くするためにはまずは不起訴を目指すことになります。

不起訴処分の種類、不起訴になる確率など、より詳しい解説については以下の記事に掲載しています。ご参照ください。

逮捕されても不起訴になる?前科をつけない4つのポイント

再発防止のため性依存症の治療を行う

性犯罪で捕まった人の中には、無自覚のうちに性依存症となっている人もいます。

依存症が認められたからといって即ち不起訴になったり、処分が軽く済んだりするわけではありませんが、弁護士は医療機関やカウンセラーを案内し、その治療を行うことが可能です。

そのような取り組みは再犯防止に向けた活動として検察官に示すことができます。

逮捕前なら弁護士に相談して自首する

強制わいせつで逮捕される前であれば、なるべく早い段階で自首することで、身柄拘束の回避や不起訴につながるケースがあります。

警察が捜査する前や犯人を特定する前の段階で、自らの犯罪行為を申告することで、自首は有効に成立します。

自ら反省して警察署に出頭しているため「逃亡の恐れ」や「罪証隠滅の恐れ」がないと判断されやすくなり、逮捕を回避したり不起訴になったりする可能性が高まるのです。

強制わいせつ事件について自首したい場合は、出頭前に弁護士に相談してみてください。

強制わいせつで弁護士に相談するメリットや弁護士費用については『強制わいせつ罪の弁護士相談|逮捕・示談・不起訴でお悩みの方へ』の記事で解説しています。

強制わいせつで不起訴になる理由

嫌疑なし・嫌疑不十分

不起訴となる理由としては、「嫌疑なし」「嫌疑不十分」と判断されることが挙げられます。

「嫌疑なし」とは、犯人であると証明できる証拠が存在しないことが明白なケースや、真犯人が判明したケースが該当します。

もっとも、多くの事件で捜査機関は、ある程度の証拠を集めています。そのため、「嫌疑なし」で不起訴となることは一般的ではありません。

「嫌疑不十分」とは、捜査の結果、被疑者が犯罪をした疑いは残るものの裁判で有罪とするほどの証拠がない状況を指しています。

起訴猶予

起訴猶予は、容疑者が罪を犯したことは明らかで有罪だと証明できる証拠もあるにもかかわらず、検察官が裁判を受けさせる必要はないと判断した場合に、不起訴処分とすることです。

起訴猶予の際には、被疑者の年齢や境遇、罪の重さや被害者の被害状況など、様々な事情が考慮されます。

起訴猶予になると、不起訴となり、逮捕・勾留されている場合は釈放されて刑事事件は終了します。猶予と書かれていますが、一定期間が経過して、いきなり起訴されることはありません。

時効の完成

時効の完成も刑事事件が不起訴となる理由の一つです。

強制わいせつ罪の公訴時効は12年と定められています。犯罪の日から12年が経過すると、検察は公訴を提起できなくなり、起訴されることなく事件終了となります。

しかし、強制わいせつは性犯罪の中でも悪質な犯罪とみなされやすく、時効完成によって不起訴となるケースは一般的ではありません

目撃者や周囲の監視カメラの映像などをもとに捜査されれば、多くの場合で強制わいせつの犯人は特定されるでしょう。

事件後すぐに警察から連絡がなかったとしても、時効完成まで「いつから捜査されるのか」「いつ逮捕されるのか」などの不安を抱えながら生きていかなければなりません。

強制わいせつ事件を起こしてしまった場合、まずは弁護士に相談して、刑事処分の軽減のために最適な行動をしていくべきです。

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強制わいせつ事件の時効は何年?早期に弁護士に相談するメリット

強制わいせつ事件で不起訴を獲得したケース

示談を成立させて不起訴になった事例

強制わいせつ事件は、「加害者を許す」という内容の宥恕条項を付けた示談を成立させることで、不起訴となる可能性が高まります

路上での強制わいせつ

路上で被害者女性の後方から抱きつき胸や陰部を触りキスをする等したとされたケース。防犯カメラに犯行が記録されており、数か月後に逮捕された強制わいせつの事案。


弁護活動の成果

被害者に謝罪と賠償を尽くし、宥恕条項(加害者を許すという条項)付きの示談を締結。不起訴処分となった。

示談の有無

あり

最終処分

不起訴

示談は不成立だったものの弁護活動により不起訴になった事例

強制わいせつの被害者と連絡がとれなかったり、処罰感情が強かったりするなど、示談できないケースも考えられます。

このような場合でも、刑事事件に強い弁護士は、不起訴の獲得を諦めることなく弁護活動を行います。

店舗での強制わいせつ

商業施設において被害者に体液をかけたとされた強制わいせつの事案。現場では逮捕されなかったものの、その後の警察の捜査によって特定され後日逮捕された。


弁護活動の成果

示談は不成立であったが被害者に謝罪を尽くした結果、告訴は取り消され不起訴処分となった。

示談の有無

なし

最終処分

不起訴

ここでご紹介した事案は、いずれも刑法改正前の事案となるため、依頼者は強制わいせつ罪で逮捕されました。現在では、強制わいせつ事件を起こすと、不同意わいせつ罪に問われます。

強制わいせつとは?どのような行為が罪になる?

それでは、強制わいせつ事件において、不起訴を目指すためにはどのような活動を行うべきなのでしょうか。

まずは、刑法における強制わいせつ罪の定義を見ていきましょう。

強制わいせつ罪が成立する要件

強制わいせつ罪については、改正前の刑法176条に以下のように定義されています。

十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

刑法176条(改正前)

具体的には、13歳以上の者に対し、同意なしに胸を揉む、陰部を触る、服を脱がしたり中に手を入れる等の行為を行った場合が該当します。被害者が13歳未満の場合は、たとえ同意があっても該当します。

強制わいせつ罪には罰金刑の規定がなく懲役刑のみであり、重い罪ということができます。

準強制わいせつに問われる場合もある

また、被害者を心神喪失もしくは抗拒不能の状態にしてわいせつな行為を行った場合は、改正前の刑法178条1項に規定された準強制わいせつ罪が適用されます。

人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。

刑法178条(改正前)

心神喪失もしくは抗拒不能とは、酒に酔わせるなど被害者が抵抗ができない状態のことを指します。準強制わいせつ罪は罪名だけを見ると軽くも見えますが、条文に「第百七十六条の例による。」とある通り、強制わいせつ罪と同じ刑罰が適用されます。

その他、強制わいせつよりも犯行の程度が軽く、いわゆる痴漢や盗撮行為などに該当すると判断された場合は軽犯罪法や各都道府県の迷惑防止条例が適用されるケースもあります。

刑法改正後の事件は不同意わいせつ罪に問われる

2023年7月13日以降に強制わいせつ事件や準強制わいせつ事件を起こすと、不同意わいせつ罪に問われます。

不同意わいせつ罪は、暴行の有無や抗拒不能状態の有無にかかわらず、同意ができない状況におけるわいせつ行為全般を処罰するために新設された犯罪です。

法定刑は「6月以上10年以下の拘禁刑」となり、刑期の上限と下限は改正前と同じです。拘禁刑は2025年に新設予定の刑の種類ですが、導入されるまでは懲役刑が科されます。

強制わいせつの刑罰の相場

強制わいせつの法定刑は以上の通りですが、実際の刑罰はどのようなものになるのでしょうか。

強制わいせつは、初犯で悪質性も低いと判断された場合は起訴されても執行猶予がつく場合が多く、また被害者との間に示談が締結されていれば不起訴となる可能性も高くなります。

実際に、2024年5月現在のアトム弁護士事務所の統計においても、148件中全体の80%近くを占める115件が不起訴となっています。

ただし、強制わいせつ罪は以前は被害者の告訴を必要とする親告罪でしたが、2019年に被害者の負担軽減などの観点から法改正がなされ、現在では被害者の告訴を必要としない非親告罪となっています。

そのため、示談の締結などが行われていても、必ずしも不起訴処分となるとは限らないことには留意が必要です。また、犯行様態が悪質と判断された場合などであれば、初犯であっても執行猶予なしの実刑となることが考えられます。

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強制わいせつで逮捕された後の流れ

次は、強制わいせつ事件を起こし逮捕された場合の流れをみてみましょう。

強制わいせつにおける逮捕には、いくつかの種類があります。ここでは代表的な2つの逮捕の形式における、逮捕された場合の流れ、およびその後最終的な罪が確定するまでを解説します。

逮捕後の流れ

逮捕には2つの形式がある

まずは通常逮捕があります。後日逮捕とも呼ばれる形式で、刑事訴訟法に基づき、一定階級以上の警察官や検察官などが逮捕状を請求し、裁判官が逮捕の理由と必要性を認めた場合のみ逮捕令状を発行し、それによって逮捕が行われます。

次に現行犯逮捕があります。犯行中や犯行直後の犯人を逮捕することをいい、犯人を間違える可能性は低いため、逮捕状なく一般人でもできる(私人逮捕)ことが特徴ですが、逮捕後はすぐに警察官などに犯人を引き渡す必要があります。その後は最寄りの警察署に連行され、取り調べを受けることになります

平成31年の警視庁の統計によれば、同年の都内の刑法犯のうち、通常逮捕と現行犯逮捕の割合はおよそ1:1となっています。

逮捕勾留から起訴前の釈放までは最長23日間

次は、逮捕された後の流れをみてみましょう。逮捕されてから起訴・不起訴の決定が行われるまでは、最長で23日間の身体拘束が続く可能性があります。

逮捕後、事件を検察官に引き継ぐ検察官送致(送検)という手続きが48時間以内に行われます。検察官の判断により24時間以内に勾留請求が行われ、勾留質問などのあと、原則として10日間身柄が拘束されます。必要に応じ、さらに最長で10日間の勾留延長が行われます。

捜査の結果、検察官は起訴・不起訴を判断します。

起訴されると略式裁判もしくは正式裁判が開かれ、罰金刑や懲役刑などの刑罰が決定されます。不起訴となった場合は刑事事件は終了となるため、釈放されます

身柄拘束の期間内に起訴・不起訴が決定されなかった場合でも、処分保留として釈放されますが、在宅事件として捜査が継続する可能性があります。

強制わいせつの不起訴に関する相談は、アトム法律事務所まで

強制わいせつ事件において不起訴処分を得るためには、できる限り早い段階で弁護士に相談をし、被害者と示談を締結することが重要です。

アトム法律事務所は、強制わいせつ事件をはじめとした刑事事件の解決実績が豊富な法律事務所です。

被害者との示談実績や捜査機関への効果的なアピールなど、不起訴獲得に向けたノウハウを熟知した弁護士が多数在籍しています。

強制わいせつ事件を起こしてしまい、被害者と示談したい方や、今後の処分が不安な方は、なるべく早い段階でアトム法律事務所までご連絡ください。

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