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児童ポルノを見ただけで逮捕される?|実際の逮捕とその後の流れ

児童ポルノの犯罪類型にはさまざまなものがあり、身近なところに児童ポルノ法違反となる可能性があります。児童ポルノを見てしまった場合、児童ポルノ法違反として、ただ見ただけで逮捕されてしまうのでしょうか。児童ポルノは持つだけで禁止される「所持」に該当し、見た時の状況によっては、逮捕となる可能性があります。

以下では、児童ポルノ法違反ではそもそも児童ポルノとは何なのか、どのようなものが捜査の対象となっており、どのような内容が実際に児童ポルノ法違反として逮捕となる可能性があるのか、実際の実例や逮捕となってしまった場合の流れを見ることでその全てが分かります

児童ポルノで逮捕される条件とは?

児童ポルノで逮捕される割合は50%!?

アトム法律事務所で扱った児童ポルノ事件のうち、逮捕された割合は50%にものぼります。逮捕の条件は①逮捕の理由があるか、②逮捕の必要性があるか(証拠隠滅の可能性や逃亡のおそれがあるか)となっています。児童ポルノの場合、②の逮捕の必要性が高い場合が多く、そのため、他の類型よりも逮捕の危険性が高くなります

児童ポルノ事件の場合、②逮捕の必要性のうち、証拠隠滅の可能性が高いと判断されることが多いです。児童ポルノの削除は容易であり、証拠隠滅の可能性は高くなります。また、児童に働きかけて児童ポルノを作成した場合には、証拠隠滅のため児童に働きかけて危害を加える可能性もあり、より逮捕の必要性が高まります。

①児童ポルノ禁止法における「児童ポルノ」とは?

「児童ポルノ」とは、「写真、電磁的記録(中略)に係る記録媒体その他の物」の中で、児童との性交又は性交類似行為が写っているものや、児童が性器を触る又は触られる内容のもの、衣服の全部又は一部を身に着けない児童の性的な部分が殊更露出されているもので性欲を刺激・興奮させるようなもののことを指します。

「児童ポルノ」の定義は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」第2条3項に規定されています。こちらは平成26年に改正されており、衣服を身に着けない児童の姿のうち、「殊更に児童の性的な部分」が露出されたものとして限定し、より定義を厳密化しております。

②児童ポルノ禁止法で禁止される行為とは?

児童ポルノ禁止法で禁止される具体的な行為としては、児童ポルノの単なる「所持」、児童ポルノの「保管」、児童ポルノを他人に配るなどの「提供」、共有フォルダなどに児童ポルノを載せて他人から見れる状態にしておく「陳列」、児童ポルノを作る「製造」という主に5つのものが定められています。

「所持」は、性的好奇心を満たすために児童ポルノを単純に所持しているものを含み、平成26年に成立したものになります。「提供」では、たとえばSNSのダイレクトメッセージなどで児童ポルノ動画を配るなども含まれます。「製造」には、児童自身に児童ポルノを作成させるというものが含まれます。

③「自己の性的好奇心を満たす目的」とは?

「自己の性的好奇心を満たす目的」とは、児童ポルノの所持や保管一般が処罰対象となるのではなく、性的好奇心を満たすための所持のみを処罰するために記載されています。たとえば、研究目的や報道などの取材の過程で、そのような必要性から児童ポルノを所持・保管に至ったような場合にはこの目的に該当しません。

児童ポルノ違反事件の「所持」「保管」にあたるためには、「自己の性的好奇心を満たす目的」が必要となりますが、その判断には、所持保管に至った経緯や態様あるいは分量、さらには所持保管している対象の内容等の客観的事情からの推認によって、そのような目的か否かが立証される必要があるということになります。

④「自己の意思に基づいて」とは?

児童ポルノ法違反において、所持あるいは保管開始の時点において、「自己の意思に基づいて」所持、保管するに至った者の場合には処罰対象となるとされており、自己の意思ではなくたとえば他人によって操作されて所持・保管に至った場合には児童ポルノ法違反に該当しないこととされています。

児童ポルノ法の制定目的は、児童に対する性的搾取や性的虐待が児童の権利を著しく侵害するために、そのような搾取をなくすというものです。そのため、自己の意思で児童の権利を害するような行動を取っていない者まで処罰対象とするのは法の趣旨とは異なるため、処罰対象から外れることになっています。

児童ポルノは見ただけで逮捕される?

児童ポルノは見ただけでは「所持」ではなく規制対象とはならないため、見ただけで逮捕されることにはなりません。しかし、児童ポルノを見るためにダウンロードしてそれを保存すれば、児童ポルノの「所持」となり捜査対象となりますので、逮捕される可能性がございます。

児童ポルノのダウンロードは、プライベートの空間で行うため、捜査自体が困難となります。しかし、児童ポルノのダウンロード自体は「所持」として児童ポルノ法違反の対象となりますので、たとえば児童ポルノサイト自体が摘発され購入しダウンロードした場合にサイトの方から発覚し、逮捕となる可能性はございます。

児童ポルノは削除しても逮捕される?

児童ポルノは一度「所持」すれば児童ポルノ禁止法違反となりますので、児童ポルノは一度所持した後に削除したとしても児童ポルノ禁止法違反となります。もっとも、削除した場合には児童ポルノ法違反をした物証がないということで、元々所持をしていた証拠が他に存在するかは問題になるでしょう。

児童ポルノ法の制定目的は、児童の権利を著しく侵害する児童に対する性的搾取や性的虐待をなくすというものです。そのため、一度所持をすればその時点で児童に対する性的搾取が行われているため、児童ポルノ禁止法違反になります。しかし、物証がない場合には逮捕の要件が無いとして逮捕に至らない可能性もございます。

実際に児童ポルノで逮捕された実例は?

①児童ポルノサイトが摘発され利用者が逮捕

児童ポルノで逮捕された例として、児童ポルノサイトが摘発され、そのサイトの利用者リストから児童ポルノを所持した人を割り出し、児童ポルノ所持として逮捕された実例がございます。このように、発見されにくい児童ポルノ所持も、提供側から発覚し逮捕となるケースがございます。

児童ポルノの所持の場合、秘密空間で行われるため発覚されにくいものとなります。しかし、児童ポルノ提供にあたる児童ポルノサイトが摘発された場合、そのサイトが調べられる結果、児童ポルノを得た利用者は児童ポルノを所持しているということから事件が発覚し、逮捕となるという実例がございます。

②児童の裸を撮影・販売し逮捕

児童ポルノの逮捕例として、児童の裸を撮影、その画像や動画を販売して逮捕になった事例がございます。児童の裸を撮影した場合には「製造」に該当し、さらにその児童ポルノを販売した場合「提供」に該当します。このような児童と接触し直接児童ポルノを製造する行為はより逮捕の可能性が高いものになります。

逮捕となるには、証拠隠滅の可能性や逃亡の可能性が必要となります。児童の裸を撮影・販売する行為は、児童と直接面識があり児童への危害の可能性が高く証拠隠滅の可能性が高いとともに、児童ポルノ製造目的で盗撮した場合単独の行為よりも重い刑罰が予定されており、より逃亡の可能性が高く、逮捕されやすくなります

③児童買春時に写真撮影を行い逮捕

児童買春の際に児童の裸体等の写真や動画を撮影して児童ポルノを製造したことが発覚し、逮捕となったケースがございます。児童買春自体逮捕に至りやすい犯罪類型であり、それに加え児童ポルノ製造を行った場合には、より逮捕の必要性が高いと判断されやすく、発覚すれば逮捕になる可能性が極めて高いものとなります。

児童買春は児童との直接接触により児童への危害の危険性があるものです。さらに児童の裸体や性的な行為を撮影することで児童ポルノを製造するという態様はより児童への性的な危害の度合いが大きく、証拠隠滅の可能性が高いでしょう。加え、裁判となる可能性もあることから逃亡のおそれもあり、逮捕事案となります。

④児童にLINEで写真を送らせ逮捕

児童と連絡を取り、児童に児童ポルノに当たる写真を撮らせてそれをLINEで送ることにより逮捕となったケースがございます。児童とはTwitterや出会い系サイトなどで知り合い、性的なやり取りの流れの中で児童ポルノを撮らせ送らせていたことが児童ポルノ「製造」にあたり逮捕されるということになります。

児童とネット上で知り合い、LINEを交換してから性的なやりとりをすることは閉鎖的なやりとりであり発覚しづらいかと思われますが、送り合っていたことが児童が補導されての捜査や児童の親に発覚することから捜査された場合、児童と直接の連絡を取っていたことから危害の可能性が疑われ、逮捕となるケースがございます。

児童ポルノの逮捕~その後の流れは?

児童ポルノでの家宅捜索・押収

児童ポルノの所持や製造など、児童ポルノが存在することを疑われた場合、自宅などで家宅捜査が行われ、児童ポルノが発見された場合には押収されることが通常となります。児童ポルノは証拠隠滅が容易であることが多いため、証拠の確保のため突然の家宅捜索となるケースが少なくないものとなります。

児童ポルノ事件が発覚した場合、まずは朝方に自宅に警察官が行き、その場で家宅捜索の上、児童ポルノを発見次第押収し、本人に任意同行を求めるというケースが一般的となります。押収されるものとしては児童ポルノ自体はもちろん、児童ポルノが含まれると思われるパソコンやスマートフォンなども対象となります。

児童ポルノでの逮捕・勾留

児童ポルノ事件が発覚した場合、逮捕される可能性が高く、その上その後の勾留される可能性も高いものとなります。児童ポルノ事件により早朝の家宅捜索後そのまま逮捕となるケースも少なくなく、児童への危害の可能性や証拠隠滅の可能性から勾留に至ることも多いものとなります。

児童ポルノ事件の中でも、逮捕勾留の可能性が高いものは「製造」となります。児童ポルノ製造の場合、児童ポルノ自体の証拠隠滅の可能性に加え、児童との直接の関わりにより児童ポルノを製造しているため、児童への危害の可能性が高く、より発覚した場合に逮捕・勾留に至りやすいものとなります。

児童ポルノでの起訴・不起訴の決定

児童ポルノ事件の捜査が終わり、起訴不起訴の決定が検察官によりなされます。通常は起訴となる可能性が高いものになります。起訴の場合には裁判となる正式起訴か、簡略な手続で罰金刑のみを科す略式起訴となる可能性があり、また被害児童の親との示談の締結や事実の悪質性の程度によっては不起訴の可能性がございます。

児童ポルノは対象となった児童自身の保護と同時に児童性風俗の保護という福祉的な犯罪類型となります。そのため、成人に対する犯罪のように児童の保護者との示談の取り交わしのみで不起訴となる可能性が極めて高くなるものとは異なり、事案の悪質性や児童保護の観点からも起訴不起訴の決定がなされるものになります。

児童ポルノでの刑事裁判

児童ポルノ事件において、正式起訴された場合には裁判所にて裁判を受けることになります。児童ポルノ事件にて裁判となる場合は、たとえば児童ポルノの点数がかなり多い、児童ポルノ自体の性被害の程度が大きい、児童の年齢が児童の中でも幼いなどの悪質性の高い場合が多くございます。

児童ポルノの裁判では、被害児童の名前が出てくる場合には被害児童保護のために秘匿され、裁判中には出てこないようにするという配慮がなされる場合がほとんどでしょう。最終的な児童ポルノの判決内容としては、悪質性や犯罪歴、再犯可能性などの事情から懲役刑となる場合も執行猶予付判決となる場合もございます。

児童ポルノで逮捕されたら早めに弁護士に相談を

児童ポルノで逮捕されてしまったら、まず早めに弁護士に相談しましょう。弁護士は相談を受けた後、弁護士が逮捕された本人の元に向かい、事案を的確に把握の上、身体解放や処分軽減のための適切な助言を与えた上で、児童ポルノ事件を解決に向かうための弁護活動を行うことができます。

児童ポルノ事案は、さまざまな行為体系があり、その内容も刑罰の重さも異なります。したがって、弁護士にまず相談して、事案の内容からどのような刑罰が見込まれるのか、身体拘束の可能性があるのか、何をすれば良いのかを知ることが、児童ポルノ事件の解決のために重要となります。

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