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みだらな行為とは?同意があっても処罰されるケースや問われる刑罰を分かりやすく解説

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2025年6月より、懲役・禁錮刑が「拘禁刑」に統一されました。

「みだらな行為」とは、一般的に社会通念上不適切とされる性交や性交類似行為を指します。報道などで耳にすることはあるかもしれませんが、具体的にどういった行為を指すか曖昧な方も多いかもしれません。

しかし、この言葉は各自治体の条例などに登場し、刑事処罰の対象となることもあるため、正しい理解が非常に重要です。

特に、相手が未成年である場合は、みだらな行為によって同意があっても処罰されるケースがあります

この記事では、みだらな行為が具体的にどういった行為を指すのか、同意があれば大丈夫なのかといった疑問に対して、わかりやすく解説します。

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みだらな行為はどこから?わいせつ行為・いかがわしい行為との違いは?

みだらな行為とは?

「みだらな行為」とは、一般的に社会通念上不適切とされる性交や性交類似行為を指します。社会常識に反した性交や性交に近い行為などが該当します。

法律では明確に「みだらな行為」が定義されているわけではありませんが、報道などでは、次のような行為が「みだらな行為」として扱われることが多いです。

みだらな行為の具体例

  • 性交
  • 肛門性交(アナルセックス)
  • 口腔性交(オーラルセックス)
  • 膣や肛門に身体の一部または物を挿入する行為

また、各自治体の青少年保護育成条例では、「淫行(いんこう)」という言葉が用いられることがあり、これは「みだらな(らな)為」とほぼ同じ意味で扱われます。

「淫行」について最高裁判所は以下のように判断しています。

「淫行」とは、広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきでなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいう。

最判昭和60年10月23日

つまり、「みだらな行為」とは、社会通念上不適切とされる性交や性交類似行為を指し、相手が青少年である場合には、各自治体の条例によって「淫行」として明確に禁止され、処罰の対象となるということです。

ただし、実務上は相手との関係性が重要視されます。SNSで知り合ってすぐの行為は「単なる性欲解消」とみなされやすく、処罰対象と判断されやすい傾向にあります。

一方で、交際期間や関係性、行為に至る経緯などを総合的に考慮した結果、真摯な交際と評価される場合には、処罰の必要性が低いと判断されるケースもあります。

みだらな行為とわいせつ行為の違い

「みだらな行為」と似た言葉に「わいせつ行為」がありますが、両者は(1)法律上の明確な定義の有無、(2)行為の内容が主に違います。

(1)法律上の明確な定義の有無

「みだらな行為」には、法律上の明確な定義がありません。一方、「わいせつ行為」には、最高裁判所の判例により、法律上の定義が示されています。

具体的にわいせつ行為とは、「いたずらに性欲を刺激興奮させ、かつ、普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道徳観念に反するような行為」と解釈されています(昭和26年5月10日判決)。

(2)行為の内容

みだらな行為とわいせつ行為は、それぞれ行為の内容が違います。

わいせつ行為の具体例は、以下のような行為が挙げられます。

わいせつ行為の具体例

  • 身体を触る
  • キスをする
  • 衣服を脱がせる
  • 自己の性器を触らせる

つまり、「みだらな行為」は、「わいせつな行為」よりも性的な接触度の高い行為として、社会的に認識されているといえるでしょう。

みだらな行為とわいせつ行為の違い

項目みだらな行為わいせつ行為
法律上の定義なしあり(判例で示されている)
主な内容性交、肛門性交、口腔性交、未成年者との性交・性交類似行為キス、身体を触る、衣服を脱がせるなどの行為

みだらな行為といかがわしい行為の違い

みだらな行為同様、「いかがわしい行為」には、法律上の明確な定義は存在しません。法律に基づく言葉というよりも、主観的な判断に委ねられる表現です。

いかがわしい行為は、一般的には、性的なニュアンスを含む行為を指すことが多いものの、必ずしも法的責任や処罰の対象となるとは限りません。

みだらな行為といかがわしい行為の違い

項目みだらな行為いかがわしい行為
法律上の定義なしなし
主な内容性交、肛門性交、口腔性交未成年者との性交・性交類似行為性的なニュアンスを含む行為
処罰の対象青少年保護育成条例違反なし

みだらな行為で問われる罪

青少年保護育成条例違反(淫行)

18歳未満の青少年と性行為をすると、各自治体の定める青少年保護育成条例違反になる可能性が高いです。

婚姻を前提としているような真摯な交際関係にある者同士の性行為は処罰対象から省かれます。しかし、互いに行為を抱いている、交際しているというだけでは、淫行に該当するリスクがあるでしょう。

淫行の刑罰は各自治体によって異なり、東京都の条例では「2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」が科せられます。

なお、16歳未満の者と性行為を行うと、たとえ同意のうえの行為だとしても、不同意性交等罪が成立する場合もあります。

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ホテル内において、被害者児童と合意の上で性行為をしたとされるケース。犯行から数か月経過した後、警察に逮捕された。青少年保護育成条例違反の事案。


弁護活動の成果

裁判官に意見書を提出したところ勾留請求が却下され、早期釈放が叶った。被害者に謝罪と賠償を尽くして示談を締結し不起訴処分となった。

児童買春

18歳未満の未成年を買春すると、児童買春・児童ポルノ禁止法に違反します。児童買春の刑罰は「5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金」です。

買春とは性行為の対価としてお金を渡すことが典型例ですが、食事をごちそうしたり、プレゼントを渡したりした場合にも成立する可能性があります

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ホテル内において、SNSで知り合った被害児童に現金数万円を支払って、被害児童と性器等を触りあったとされるケース。自宅に警察が訪問し逮捕された。児童買春・児童ポルノ禁止法違反の事案。


弁護活動の成果

検察官に意見書を提出し勾留請求を回避。早期釈放を実現した。被害者に謝罪と賠償を尽くし、宥恕条項(加害者を許すという条項)付きの示談を締結。不起訴処分となった。

不同意わいせつ罪

不同意わいせつ罪(旧強制わいせつ罪)は、「相手が同意できないような状況でわいせつ行為をした場合」に成立する犯罪です。たとえば、暴行や脅迫を用いて抵抗できなくしたり、上司と部下の地位を用いたりしてわいせつ行為をした場合などが挙げられます。

わいせつ行為の典型例は、身体を触る、キスをするなどといった行為です。

不同意わいせつ罪の刑罰は「6か月以上10年以下の拘禁刑」となっています。

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酩酊状態で部下の女性に対し、キスや胸を触る等のわいせつな行為をしたとされるケース。事件から約4か月後に警察から連絡があり、不同意わいせつ罪の疑いで出頭要請を受けた事案。


弁護活動の成果

被害者に謝罪と賠償を尽くし、退職や接触禁止を条件とした宥恕条項付きの示談を締結。粘り強い交渉の結果、不起訴処分となった。

不同意性交等罪

不同意性交等罪(旧強制性交等罪)は、不同意わいせつと同様の場合に、性交等を行う犯罪です。性交等には、肛門性交や口腔性交、膣内や肛門に指などを挿入する行為が含まれます。

不同意性交等罪の刑罰は「5年以上の有期拘禁刑」です。

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弁護方針に基づき、示談交渉は行わず客観的証拠をもとに毅然と対応。検察官への適切な働きかけにより、弁護士の見立て通り「嫌疑不十分」により不起訴処分となった。

みだらな行為は「同意があれば問題ない」は通用しない?

性的な関係には「お互いの同意があれば問題ない」と思われがちですが、実際には、同意があっても違法となるケースがあります。特に未成年者(18歳未満)との性的行為には注意が必要です。

相手が18歳未満の場合

日本では、多くの法律や各自治体の青少年保護育成条例により、18歳未満の者は保護の対象とされています。

そのため、相手が18歳未満の場合は、たとえ同意があっても処罰される可能性があります。

たとえば、17歳の高校生と性行為をした場合には、青少年保護育成条例違反や児童買春の罪で処罰される可能性があります。

相手が16歳未満の場合

2023年の刑法改正により、性的同意年齢が13歳から16歳に引き上げられました。これにより、16歳未満の者との性行為は、原則として同意の有無にかかわらず「不同意性交等罪」に問われます

例外として、相手が13歳以上16歳未満で、かつ年齢差が5歳未満である場合には、合意が認められれば刑法上「不同意性交等罪」に該当しないとされています。

ただし、これはあくまで刑法上の扱いに限られます。各自治体の青少年保護育成条例には、このような例外が設けられていないことが多く、刑法では処罰されなくても、条例違反として逮捕・処罰されるリスクは依然として残ります

支配的な立場にある場合

教師と生徒、上司と部下など、相手が逆らいにくい立場にある場合は、「自由な意思での同意」とみなされないことがあります。

このような関係では、たとえ本人が「同意していた」と主張しても、その同意が心理的な圧力のもとでなされたと判断されれば、性加害として処罰されることがあります

みだらな行為に関するよくある質問

Q.未成年の相手から性行為を誘われた場合でも罪になりますか?

相手から誘われたり、相手との同意があったりしても、18歳未満の者とみだらな行為を行った場合は、青少年保護育成条例違反や児童買春などの罪に問われる可能性があります

相手の年齢が18歳未満であるかどうかが重要な判断基準となります。

近年は警察官がSNSや出会い系サイトなどを巡回する「サイバーパトロール」によって事件が露見するケースも増えてきています。

「SNSで出会った相手が未成年だったかもしれない」「性行為をした相手が幼く感じた」など、少しでもリスクを感じたら弁護士に相談することをおすすめします

Q.相手が18歳以上と嘘をついていた場合はどうなりますか?

罪に問われる可能性も十分にあります

裁判では「18歳未満であると知っていたか(あるいは知る余地があったか)」が争点になります。

単に「相手が18歳と言ったから信じた」というだけでは、年齢確認の注意を怠ったとみなされるケースが多いのが実情です。

免許証や学生証などで客観的な年齢確認を行っていない場合、「知らなかった」という言い逃れを通すのは非常に厳しいでしょう。

Q.金銭のやり取りがなければ「みだらな行為」にはなりませんか?

金銭のやり取りの有無にかかわらず、法的に問題となる可能性はあります

相手が18歳未満であれば、無償であっても、多くの自治体で青少年保護育成条例違反に問われる可能性があります。

また、相手が成人の場合でも、立場を利用した強要や同意のない行為であれば不同意性交等罪などの重い罪に問われるリスクがあります。

金銭の授受よりも、「相手の同意があったか」「年齢・立場・関係性が許容されるものか」が重要な判断基準となります。

Q.ホテルや車内など2人きりの場所ならバレることはありませんか?

実際には、目撃者がいなくても後から発覚するケースが多くあります

現代では、行為そのものに目撃者がいなくても、前後のLINEのやり取り、スマホのGPS情報、防犯カメラの映像など、多くの「客観的な証拠」が残ります。

特に、行為から数週間~数か月経った後に、被害届が提出されたり、弁護士を通じて連絡が来たりすることで、警察の捜査が開始するパターンも増えています。

Q.みだらな行為で加害者にならないために知っておくべきことは?

知らず知らずのうちに違法行為に関わってしまうリスクを防ぐには、以下の点に注意しましょう。

相手の年齢を正確に確認する(「自己申告」は信用しない)
SNSや出会い系アプリで知り合った相手との行為は特に慎重に
職場や学校などの関係性においては、同意があってもリスクが高いことを認識する
・万が一トラブルになったときのため、やりとりの記録を残しておく

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岡野武志弁護士

監修者

アトム法律事務所
代表弁護士 岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了