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麻薬事件|弁護士が解説する逮捕の流れと刑罰

麻薬所持などが見つかった場合には、逮捕となることは容易に想像が付くかと思われます。しかし、どのような流れで麻薬の所持等が見つかって逮捕となるのか、逮捕となった後にどのような刑罰を受けることになるのかについては、具体的なイメージが沸くことは少ないでしょう。

そこで、以下ではそもそも麻薬とはどのようなものか、どのような薬物が危険なのかを見た上で、具体的に麻薬事件はどのように発覚し、逮捕に至るのか、どのような刑罰を受けることになるのかについてを、弁護士の解説を受けながら見ていきましょう。

麻薬に関する罪にはどのようなものがある?

麻薬にあたる薬物の定義とは?

麻薬にあたる薬物とは、法律的には麻薬及び向精神薬取締法の第2条により「別表1に掲げる物」として指定されたものをいい、具体的にはアヘンチンキ、モルヒネ塩酸塩、コデインリン酸塩、コカイン塩酸塩、フェンタニル、リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)などの薬物が含まれることになります。

麻薬にあたる薬物は国によっても様々で、日本では一般的に麻薬としてのイメージの強い覚せい剤や大麻はそれぞれ覚せい剤取締法や大麻取締法が規制しており、これらとは別に規制されたものを麻薬として扱っております。日本の法律上の麻薬のうち、そのほとんどが幻覚剤としての性質を有するものとなります。

最も危険性の高い麻薬とは?

麻薬のうち、麻薬自体の危険性も刑罰の内容としても最も危険性の高いものはヘロイン(ジアセチルモルヒネ等)となります。ヘロインは麻薬作用や依存性が高く、禁断症状も強いためとても危険な薬物となります。そして、その危険性の高さ故に刑罰もヘロイン以外のものよりも重くなります。

ヘロインは麻薬作用が高いために医学的な使用も一切禁止されており、中枢神経を抑制し脳に大きな影響を与えるため、依存すれば急性中毒による死を招く危険もあります。また、高い陶酔感や多幸感から依存性も非常に高い一方、激痛や嘔吐などの激しい禁断症状があるため、より一層やめることが困難な薬物となります。

麻薬及び向精神薬取締法で禁止されている行為は何?

麻薬及び向精神薬取締法で禁止されている主な行為は、①ヘロイン(ジアセチルモルヒネ等)の製剤・小分け・譲渡・譲受・交付又は所持、②利益を得る目的のヘロインの所持③ヘロイン以外の麻薬についての製剤・小分け・譲渡・譲受・交付又は所持④利益を得る目的でヘロイン以外の麻薬の所持となります。

ヘロインは高い危険性があるため、ヘロイン系の薬物とそれ以外の薬物を分けた上で、そのそれぞれで製剤・小分け・譲渡・交付と単純な所持、そして利益を得る目的の所持を禁止しております。利益を得る目的の所持はより悪質であるとして、単純な所持とは別に規定しているものになります。

麻薬に関する罪の刑罰はどれくらい?|再犯の場合は?

麻薬及び向精神薬取締法で禁止される行為の刑罰はそれぞれ、①10年以下の懲役、②1年以上の有期懲役又は情状により1年以上の有期懲役及び500円以下の罰金、③7年以下の有期懲役、④1年以上10年以下の懲役に処し、又は情状により1年以上10年以下の懲役及び300万円以下の罰金となります。

ヘロイン系の薬物に関する①や②の方が、同じ行為のヘロイン以外の薬物に関する③や④よりも重い刑罰となっています。また、②及び④は利益を得る目的での所持であり、①や③に定められた単純所持よりも悪質としてより重く、そして場合により犯罪利益をはく奪するための罰金刑が定められています。

麻薬と覚醒剤・大麻の違いは?

麻薬や覚せい剤・大麻はすべて違法薬物となりますが、それらはすべて異なるものになります。麻薬は麻薬及び向精神薬取締法で規制される薬物、覚せい剤はフエニルアミノプロパン、フエニルメチルアミノプロパン及び各その塩類、大麻は大麻草(カンナビス・サティバ・エル)およびその製品となります。

麻薬と覚せい剤・大麻はそれぞれ別の法律で規制されており、単純所持の刑罰は覚せい剤とヘロイン系の麻薬が10年以下、ヘロイン以外の麻薬が7年以下、大麻は5年以下の懲役となっております。利益目的の所持では、ヘロイン系麻薬と覚せい剤が1年以上20年以下、ヘロイン以外の麻薬は10年以下、大麻が7年以下の懲役です。

麻薬事件で逮捕されるまでの流れ4パターン

麻薬事件の逮捕①職務質問、尿検査~現行犯逮捕

街中での警察による職務質問を受けて身分証の提示を求められ薬物の前科前歴が見つかった場合、又は挙動に不審な点がある場合に簡易の尿検査を行われ、その結果麻薬の陽性反応が出た場合に麻薬事件での現行犯逮捕となる場合がございます。また、職務質問の際所持品検査にて麻薬の所持が見つかった場合も逮捕となります。

薬物の依存性の高さから、薬物事件の前科前歴のある場合には職務質問を受けた際に再犯の可能性を疑われ、所持品検査や尿検査を行うことがあります。また、挙動が不審である場合には薬物の影響による興奮状態や禁断症状の状態などの疑いがあるとして、尿検査や所持品検査を行われることになります。

麻薬事件の逮捕②家宅捜査~現行犯逮捕

薬物事件やそれ以外の事件の家宅捜索を受けた際、家の中から薬物が発見された場合には、逮捕の必要性が高いとしてそのまま現行犯逮捕となることがございます。麻薬は小さいものが多く、証拠隠滅が簡単ですので家宅捜索で見つかった場合にはそれ以上の薬物を隠されないよう逮捕をされることが一般的でしょう。

薬物事件での家宅捜索になる場合はたとえば、薬物売買のサイトから麻薬を購入した可能性のある人を割り出す場合などがあり、その場合には証拠を隠されないよう早朝に突然警察が来ることが多いでしょう。もちろん、薬物事件以外でも麻薬の所持が家宅捜索の際に見つかれば証拠隠滅の防止から逮捕となる可能性が高いです。

麻薬事件の逮捕③売人や共犯者の供述~後日逮捕(通常逮捕)

薬物事件は売買や使用者のネットワークがあることが多く、薬物の売人や薬物使用者を逮捕した際に、薬物を売った相手や一緒に薬物を購入したり使用したりした知人などの供述を警察が聞き出し、その内容をもとに捜査をし、その者を逮捕するという流れで麻薬事件の逮捕を行う場合がございます。

麻薬等違法薬物は買わなければ通常手に入らず、また売買をしている人を使用者同士で共有したり友人知人を薬物に誘ったりなどをすることも多いです。そのため、1人の薬物の売人や使用者に対し取り調べを行った場合には、芋づる式に薬物使用者が判明し、逮捕となる場合も多いでしょう。

麻薬事件の逮捕④簡易検査、正式鑑定~後日逮捕

職務質問等薬物使用の疑いがかけられた場合に薬物の簡易検査を行い陰性だったものの、いまだ疑いが残るとしてさらに採取した尿の正式な鑑定を行うことがあり、後日鑑定結果として尿から薬物が検出されたという場合には、薬物使用があったとして改めて逮捕となるという場合もございます。

簡易検査が行われて陰性だったとしてもなお正式鑑定が行われる場合としては、たとえば挙動が不審であった薬物の前科のある者に対して職務質問の後に簡易検査を行ったものの陰性だった場合や、薬物購入の証拠や薬物使用の情報を他の使用者から受けていたものの簡易検査では陰性だった場合などが考えられます。

麻薬事件で逮捕された後の流れは?

麻薬事件で逮捕された後は、10日ないし20日間警察署で勾留されながら捜査を受け、その事実に争いがない場合には通常検察官により起訴されて公開の裁判を受けることになります。なお、起訴されるまで身柄を拘束され、起訴された後に裁判所により保釈決定が出た場合には身柄を釈放されることになります。

麻薬事件の場合、薬物の物自体の証拠の隠滅が簡単であり、また組織的なネットワークがあり共犯者がいる可能性も高くそのような共犯者から捜査への干渉を防ぐ必要がありますので、逮捕となった場合には証拠隠滅の可能性の高さからそのまま勾留される方が一般的となっております。

麻薬事件における弁護士の活動

麻薬事件での逮捕を避ける

弁護士が弁護活動を行う場合、麻薬事件にて逮捕を避けるための活動を行います。たとえば、薬物使用が疑われている方について証拠隠滅の可能性がなく、捜査に協力をすることを逮捕の要件に合わせて警察に説得的に示すことで、麻薬事件においての逮捕を避けられる可能性を高めることができます。

麻薬事件では、麻薬の使用や所持が疑われた場合、麻薬自体の証拠隠滅の簡単さや他の使用者の繋がりの証拠隠滅の可能性の高さから、疑われた場合に逮捕される可能性が高い犯罪類型となります。そこで、弁護士が適切に逮捕の必要性がないことを警察に対し示すことが重要となります。

麻薬事件での自首に同行する

麻薬事件の弁護の際に、弁護士が自首に同行することがあります。そして、自首の後の事情聴取の際、任意での取調べの場合には弁護士から助言をし、適切な主張をすることができます。また、弁護士同伴により逮捕の必要性がない主張を行うとともに身元保証を行うことで、できるだけ逮捕を避けるための活動ができます。

麻薬使用や所持は密行性が高いため、何かしらのきっかけがなければ捜査が行われにくいものとなります。そのため、自首をわざわざ行うということが本人自身の反省を示すものとして有利に働く一方、不利な内容の調書の作成を防ぎ、身体拘束を受けないようにするため、弁護士が自首に同行する場合がございます。

麻薬事件での勾留を避ける

麻薬事件では、逮捕された場合に勾留となる可能性が高いものとなります。そのため、弁護士が逮捕後の本人に助言を行ったり勾留の必要性がないことを検察官や裁判官に適切に意見を出したりすることによって、本人の勾留を避けるための動きをすることにより、その可能性をあげることができます。

麻薬自体が処分しやすく証拠隠滅される可能性が高いことや、罪の重さから逃亡する可能性が高いと判断され、麻薬事件では勾留の可能性は高いものとなります。弁護士が付いた場合には、勾留の要件を把握し被疑者に対する適切な取り調べ対応の助言と勾留阻止のための活動を行うことができます

麻薬事件での起訴を免れる

麻薬事件において、証拠が揃い事実が存在すると判断された場合には、その罪の重さから起訴される可能性は高いものとなります。そこで弁護士は、証拠が不十分であることや、事件の軽微性、被疑者自身の捜査の協力姿勢からの反省の強さなどを主張し、起訴を免れるための活動を行うことになります。

麻薬事件はいわば明確な被害者が存在しない犯罪類型となるますので、いわゆる被害者との示談によって起訴を免れるということができないものとなります。そのため、事実が存在する場合に起訴を免れることが難しく、検察官への働きかけなど不起訴を目指すために弁護士による活動が必要となります。

麻薬事件で執行猶予付きの判決を得る

麻薬事件において、犯罪事実があると認定された場合には懲役刑の想定される公開の裁判を受けることが一番多いものとなります。その際に、弁護士が公開の裁判の中で犯罪事実の内容の軽重や情状事実を適切に主張することで、執行猶予付きの判決を受ける可能性を高めることができます。

麻薬事件では、そのすべてにおいて懲役刑が定められており、懲役刑が想定されやすいものとなります。また、薬物事件では常習性や再犯も多く、そのような場合に実刑となる場合も多くございます。そのため、弁護士により再犯の可能性の低さなどの適切な情状事実の立証が大きな役割を持つことになります。

社会復帰後の薬物依存の治療に協力する

麻薬事件では、再犯の防止が大きな要素を占めるものになります。そのため、社会復帰にした後の薬物依存の治療への協力体制がどれだけ取れるかということは処分の軽減はもちろん今後のご本人の再犯防止の観点からも重要な役割であり、弁護士もそのような治療に協力することがございます。

薬物の依存性は高く、ご自身だけでは抜け出すことが難しいことは周知の事実のため、社会復帰した後に依存から抜け出せるのかは裁判においても大きな課題となります。弁護士は薬物依存からの解放の事案についても扱っているため、民間の治療期間やダルクなどの施設と連携し、治療の協力体制を整えることができます。

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