2025年6月より、懲役・禁錮刑が「拘禁刑」に統一されました。
詐欺未遂罪は、実際に金銭を騙し取っていなくても成立し、逮捕・起訴される可能性がある犯罪です。
詐欺未遂罪の刑罰は「10年以下の拘禁刑」です。法律上は、実際に騙し取った場合(既遂)と同じ重さの罪として扱われます。
詐欺未遂罪は、相手を騙すための嘘を伝え始めた時点で成立します。名簿や道具を用意しただけの段階では成立しません。
ただし、実際の裁判では必ずしも既遂と同じ量刑になるとは限りません。
裁判官の判断で刑を軽くすることができる(未遂減軽)ため、事件の内容によっては、未遂のほうが刑が軽くなりやすいともいえるでしょう。
この記事では、詐欺未遂罪がどこから成立するのか、刑罰や量刑はどうなるのかについて解説します。
※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
詐欺未遂罪とは?
詐欺未遂罪とは、相手から財産を騙し取ろうとして、詐欺に着手したものの、実際には財産を騙し取ることができなかった場合に成立する犯罪です(刑法246条、同250条)。
未遂の場合、既遂よりも刑罰が軽くなる可能性はありますが(刑法43条)、悪質な詐欺の場合は、未遂でも執行猶予がつかずに実刑になったり、刑期が長くなったりすることはあります。
「未遂」と「既遂」の違い
詐欺の「未遂」と「既遂」の決定的な違いは「相手に財産的な損害が発生したかどうか」です。具体的には、被害者が加害者にお金を渡したり、振り込んだりした瞬間に「既遂」となります。
「未遂」と「既遂」の違い
| 段階 | 行為内容 | 罪の扱い |
|---|---|---|
| 予備・準備 | ・ターゲットの名簿を手に入れる ・犯行用の携帯電話を用意する ・変装道具を買う など | 詐欺未遂罪にはならない |
| 未遂 | ・ターゲットに電話をかける ・嘘の申請書類をポストに投函する ・嘘の話をして信じ込ませようとする など | 詐欺未遂罪(処罰対象) |
| 既遂 | 騙された相手が、犯人に金銭や財産を渡す(振り込みが完了する) | 詐欺罪 |
詐欺未遂罪は騙す行為を開始した時点で成立します。騙そうとする相手の名簿や詐欺に利用する道具を用意しただけでは詐欺未遂にはなりません。
ただし、準備段階の行為が、他人名義の預金口座を譲り受ける、偽造した身分証を用意するといったものであれば、犯罪収益移転防止法違反や有印私文書偽造罪など、別の罪が成立する可能性はあります。
詐欺未遂はどこから成立する?
詐欺未遂罪が成立するかどうかの境目は、「実行の着手」があったかどうかです。詐欺の実行の着手とは、相手を騙すための嘘を伝え始めることをいいます。
重要なのは、「お金を渡してください」と直接要求していなくても、実行の着手が認められる場合があるという点です。
この点について最高裁は、被害者に現金の交付を求める文言をまだ述べていない段階であっても、詐欺の実行の着手が認められると判断しています(最高裁決平30・3・22(平成29年(あ)第322号))。
この事案で着手が認められたのは、次のような事情があったためです。
実行の着手が認められた理由
- その嘘が、現金を交付させるための犯行計画の一環として述べられたものであること
- その嘘の内容が、被害者が現金を渡すかどうかを判断する前提となる重要なものであったこと
- 段階を踏んで嘘を重ねる途中、現金の交付を求める行為に直接つながる嘘が含まれていたこと
- その嘘を信じ込ませることが、被害者がすぐに現金を渡してしまう危険性を著しく高めるものであったこと
つまり「まだお金の話まではしていない」「途中で怪しまれてやめた」という段階でも、犯行計画全体のなかで重要な嘘を伝えていれば、詐欺未遂罪に問われる可能性があります。
一方で、指示役から指示を受けて待機していただけ、名簿を受け取っただけといった段階であれば、実行の着手は認められないのが原則です。
ご自身の関与がどの段階にあたるのかは、事件の具体的な経緯によって結論が変わりますので、弁護士に確認することをおすすめします。
詐欺未遂罪の構成要件
詐欺罪(既遂)が成立するには、以下の4つが順番につながっている必要があります。
詐欺罪(既遂)の構成要件
- 欺罔行為(ぎもうこうい)
相手を騙す行為があること(虚偽の事実を述べる、事実を隠すなど) - 錯誤(さくご)
相手が、その嘘を信じて誤解すること - 交付行為(処分行為)
相手が、その誤解に基づいて財産を渡すこと - 財産の移転
財物や財産上の利益が、実際に相手から犯人側へ移ること
詐欺未遂罪は、このうち(1)欺罔行為に着手したものの、以降(2)~(4)のどこかが欠けた場合に成立します。
詐欺未遂罪に必要なもの
- 騙し取ろうとする故意(意思)があること
- 欺罔行為に着手していること(実行の着手)
言い換えると、詐欺未遂罪では、相手が実際に騙されている必要はありません。
そのため、次のようなケースはいずれも詐欺未遂罪にあたります。
- 相手が嘘を見破り、まったく信じなかった
- 相手が警察に通報し、警察と協力して対応していた
- お金を受け取る直前に警察官に逮捕された
詐欺未遂罪になる行為の具体例
詐欺未遂罪になる行為の具体例としては、以下のようなものがあります。
詐欺未遂になる行為(一例)
- オレオレ詐欺の未遂
「オレ、オレ。会社のお金を使い込んで困っているんだけど、お金を貸してくれない?」
などと電話をかけたが、相手は騙されなかった。 - 結婚詐欺の未遂
「借金を返さなければ結婚ができない」などと申し向け、お金を渡せば結婚できると誤解するような嘘をつくことで、お金を騙し取ろうとしたが、相手に見破られた。 - 特殊詐欺の未遂
かけ子が「警察です。悪用されているので、暗証番号を書いたメモと一緒に、キャッシュカードを回収します」などと電話をかけた後、回収に向かった受け子が、警察に現行犯逮捕された。*
*いわゆる「騙されたふり作戦」
なお、すでに「騙されたふり作戦」が始まっていることを知らないまま、途中から受け子として加わった場合でも、詐欺未遂罪の共同正犯として処罰される可能性があります。
すでに被害者が警察と協力していて、はじめから成功する見込みがなかったとしても、それだけで罪を免れられるわけではありません。
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詐欺未遂罪の刑罰
詐欺未遂罪の刑罰は10年以下の拘禁刑
詐欺未遂罪の刑罰は10年以下の拘禁刑です。未遂であっても、法定刑は既遂と変わりません。
実際に被害者から財産を騙し取ることに成功しなかった場合でも、事件化すれば重い刑罰の対象となるということです。
詐欺未遂だと刑はどれだけ軽くなる?
法定刑は既遂と同じですが、未遂の場合は「未遂減軽」によって、実際に科される刑が軽くなる可能性があります(刑法43条)。減軽の内容は、未遂に終わった理由によって2つに分かれます。

障害未遂なら「刑の任意的減軽」
誰かに発見されたなど、外部的な要因で詐欺が未遂になった場合を障害未遂といいます(刑法43条)。
障害未遂の場合、刑を減軽するかどうかは裁判官の判断に委ねられます。
減軽が認められると、詐欺罪の「1か月以上10年以下の拘禁刑」という枠が「15日以上5年以下の拘禁刑」まで下がります(刑法68条3号)。
つまり、減軽が認められれば科され得る刑の上限が半分になるということです。ただし減軽は義務ではないため、悪質な事案では減軽されないこともあります。
中止未遂なら「刑の必要的減免」
自分の意思で思いとどまり、被害結果を発生させなかった場合を中止未遂といいます(刑法43条ただし書)。
中止未遂が認められると、裁判官は必ず刑を減軽するか、免除しなければなりません。障害未遂よりも有利な扱いです。
もっとも、詐欺の事案では「相手に怪しまれたのでやめた」「警察が来そうだったのでやめた」というケースが多く、この場合は自分の意思による中止とは認められにくく、障害未遂として扱われるのが一般的です。
詐欺未遂罪の初犯の量刑
詐欺未遂罪には罰金刑はありません。そのため、有罪判決が出される場合は、拘禁刑の実刑判決か執行猶予付き判決のいずれかになるのが通常です(中止未遂が認められて刑が免除される場合を除く)。
初犯であれば、未遂であることは量刑上プラスに働きます。財産的な被害が現実には発生していないため、被害額を基準とする量刑判断において有利に考慮されやすいためです。
しかし、余罪多数、振り込め詐欺などの特殊詐欺である、計画性が高く悪質な犯行である、被害額が大きいといった場合では、初犯の未遂罪であっても、刑務所への収容が相当であると判断され、実刑判決が出されることは珍しくないでしょう。
犯行計画の全貌を知らない受け子であっても、組織的詐欺の共同正犯として厳しく刑罰が科される傾向が強いものです。
また、受け子として逮捕された事件が1件でも、捜査の過程で余罪が立件されることがよくあります。
その余罪が既遂であれば、未遂が含まれていても量刑は重くなる傾向にあります。「今回は未遂だから」という理由だけで見通しを立てるのは危険です。
なお、詐欺未遂は財産的な被害が現実に発生していないため、既遂と比べれば起訴猶予による不起訴を得られやすい可能性があります。ただし、余罪や組織性がある場合はこの限りではありません。
関連記事
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詐欺未遂罪は逮捕される?
詐欺未遂罪が逮捕される場合

詐欺の未遂罪であっても、逮捕される可能性があります。逮捕されるのは、詐欺未遂罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があり、かつ逮捕の必要性が認められる場合です。
逮捕の必要性は、逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがあるかどうかによって判断されます。
詐欺未遂罪が逮捕されない場合
逮捕の要件がない場合は、逮捕されません。
逮捕されない事件では、自宅で生活しながら、警察や検察の呼び出しがあった時だけ出頭し、取り調べを受けるという生活を送ることになるでしょう(在宅事件)。

詐欺未遂罪の逮捕の種類と逮捕後の流れ

逮捕の種類には、現行犯逮捕と後日逮捕があります。
現行犯逮捕は、犯行の最中や直後に逮捕されるものです。オレオレ詐欺の騙されたふり作戦で、受け子が現行犯逮捕されることがあります。
後日逮捕とは、犯行からしばらく経過してから、逮捕されるものです。
提出された被害届や、通報をもとに捜査が行われ、犯人として特定された場合、後日逮捕の可能性があります。
警察に逮捕された後は、留置場に連行され、取調室において被疑者取り調べを受けます。取り調べでは、犯行への関与や犯行の動機、仲間の存在などについて詳しく聞かれます。
逮捕された場合は、検察官への送致、勾留、起訴・不起訴の判断という流れで手続きが進み、身柄拘束は逮捕から起訴・不起訴の判断が下されるまで最大23日間に及ぶ可能性があります。
詐欺罪で逮捕された後の流れについては別記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
詐欺未遂罪の時効
詐欺未遂罪の公訴時効の期間は7年です。
公訴時効とは、犯罪終了後に一定期間が経過することで、起訴されなくなるという制度です。
公訴時効は、犯罪行為が終わった時から進行します(刑事訴訟法253条1項)。
詐欺未遂の場合は、相手を騙す行為(欺罔行為)が終わった時点が基準となり、そこから7年が経過すれば、詐欺未遂罪で処罰されることはなくなります。
万一、起訴されても免訴判決が出され、処罰されません。また、もし逮捕された場合でも、釈放してもらえます。
ただ、詐欺未遂罪について現在捜査中の場合、公訴時効が経過する前に、刑事事件が発覚し、逮捕・起訴されることも少なくありません。
公訴時効を待つのではなく、被害者の方との示談を開始すべきケースも多いです。
示談成立により、刑事事件化を回避できることもあれば、不起訴処分の獲得可能性を高めることも期待できるでしょう。
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・詐欺罪の時効は何年?逃げ切りが困難な理由と示談で解決する方法を解説
詐欺未遂を弁護士に依頼するメリット
詐欺未遂を弁護士相談するメリット
- 刑事事件になる前に示談を行い、早期解決を目指す
- 取り調べ対応のアドバイスを行う
- 示談成立による不起訴処分の獲得や執行猶予付き判決の獲得を目指す など
過去、アトム法律事務所で扱った事案では、フリマアプリの出品者が、購入者から詐欺の疑いをかけられて警察沙汰になるおそれのある事案で、早期に示談を成立させて刑事事件化を回避できた詐欺未遂事件もあります。
詐欺の疑いをかけられてお悩みをお持ちの方は、弁護士への早期相談が功を奏するのではないでしょうか。
被害届を出される前にできること
詐欺未遂では、まだ相手に金銭的な被害が発生していません。
そのため、被害届が出される前に謝罪と話し合いができれば、刑事事件化そのものを回避できる余地が、既遂の場合より大きいといえます。
相手が「詐欺ではないか」と疑い始めている段階であれば、弁護士を通じて連絡を取り、誤解の解消や被害弁償の申し入れを行うことが有効です。
被害届が受理されて捜査が始まってしまうと、その後に示談が成立しても、すでに逮捕・取り調べを受けているという状態になりかねません。
ただし、当事者本人が直接連絡を取ることは、証拠隠滅や口裏合わせを疑われるリスクがあるため避けるべきです。必ず弁護士を介してください。
取り調べ対応のアドバイス・身柄解放に向けた弁護活動
詐欺未遂罪で逮捕された場合、警察官や検察官などの捜査機関から取り調べを受けます。取り調べでは、被疑者が詐欺未遂罪を犯したかどうかについて、質問を受けます。
取り調べは、被疑者の供述を証拠として収集するために行われます。詐欺未遂事件について不利な被疑者供述をとられてしまうと、不起訴処分や執行猶予付き判決の獲得が難しくなります。
特に詐欺未遂では、「どこまで事情を知って関与していたのか」という故意の有無が争点になりやすく、取り調べでの供述が起訴・不起訴を分ける要素になります。
そのため、詐欺未遂罪で逮捕された場合、弁護士に相談して、取り調べの対応についてアドバイスを受けることをおすすめします。
取り調べ対応のアドバイス(一例)
- 取り調べでよくあるパターンを教えてもらう
(例)「弁護士に従って黙秘していると、罪が重くなるよ」「言うとおりに認めれば、不起訴になる」と告げられ、虚偽の自白をうながされる など - 黙秘権や署名押印拒否権について教えてもらう
(例)事実と異なる供述をしないように黙秘する、供述調書の内容が異なる場合サインしないといった権利を教えてもらう - 供述をする場合は、事実関係と法律的評価を弁護士に確認すること
(例)捜査官の受け止め方と、話す内容に食い違いがないように弁護士に相談する。詐欺に加担した認識がなければそれを裏付けるような事実を供述。うまく伝わらなさそうであれば、黙秘を貫く など
あわせて、弁護士は早期釈放に向けた活動も行います。
逮捕に引き続いて最大20日間の勾留を受ける可能性があるため、検察官に勾留を請求させない、裁判官に勾留を決定させないよう、面談や意見書を通じて働きかけます。
勾留が決定された後も、準抗告という不服申し立て手続きで争うことが可能です。
被害者との示談交渉

示談交渉とは、刑事事件を起こしたことについて被害者の方に謝罪を入れ、和解のための話し合いをすることです。
被害者の処罰感情を緩和し、不起訴処分や執行猶予付き判決を獲得するために有効です。
詐欺未遂罪の場合でも、示談金を支払って示談を行うこともあります。
詐欺未遂ではお金などの財産の交付を受けられていないため、被害額を弁償するという意味合いよりも、不安な思いをさせたことに対する慰謝料の意味合いで示談金を準備することが多くなります。
・詐欺事件で示談できると刑事罰が軽くなる?示談成功のポイントがわかる
・刑事事件の示談の流れ|加害者が示談するタイミングや進め方は?
不起訴・執行猶予付き判決に向けた弁護活動
不起訴処分とは、検察官が公訴を提起しない(起訴しない)という処分のことです。不起訴になれば、刑事裁判で刑罰を受ける可能性はなくなり、前科もつきません。
不起訴処分になるには、検察官によって、嫌疑がない、立証のための証拠が足りないなど、起訴しても有罪判決を得ることができないと判断されることが必要です。
また、仮に有罪判決を得られる可能性があるとしても、今回は起訴しないでおくべき事情があると判断された場合も、不起訴処分になります。このような不起訴処分のことを起訴猶予と呼びます。
起訴猶予処分を得るためには、被害者との示談成立や、二度と犯罪を繰り返さないように対策を立てて実行していることなどを、検察官に伝えて説得する必要があるでしょう。
起訴されてしまった場合は、執行猶予付き判決を目指すことになります。執行猶予付き判決とは、刑の執行を一定期間猶予されるという判決で、猶予期間中に新たな犯罪を犯さなければ、最終的に刑罰を執行されなくなります。
詐欺未遂の場合、未遂減軽が認められれば、宣告される刑が執行猶予のつく範囲に収まりやすくなるという利点があります。
執行猶予付き判決を目指せる要素(一例)
- 被害者との示談が成立していること
- 被告人が反省の態度を示していること
- 被告人が初犯であること(前科・前歴がない)
- 被告人がすでに社会的制裁を受けていること
(例)実名報道された、会社を解雇された など - 被告人が更生に励んでいること
(例)再犯防止のために関係者との連絡手段を断つ など
詐欺未遂罪でよくある質問
Q.家族がオレオレ詐欺の未遂罪で逮捕…どうしたらいい?
初回の弁護士相談が無料になる法律事務所もたくさんあります。刑事事件に強い弁護士事務所を見つけて、できるだけ早く弁護士に相談されるのがよいでしょう。
詐欺罪は、未遂であっても処罰されるため、実刑判決が下される可能性もあります。そのため、早急に弁護士に相談して、適切な弁護を受けることが重要です。
刑事事件の解決実績が豊富な弁護士は、詐欺未遂罪に関する幅広い知識と経験を有しています。弁護士に相談することで、捜査や取調べ、不起訴などに向けて対応できるようになります。
Q.詐欺未遂罪は前科になる?逮捕されたら前科になる?
詐欺未遂罪で有罪判決が確定した場合、前科がつきます。
前科とは、過去に有罪判決が確定した経歴のことです。そのため逮捕されただけでは前科にはなりませんが、その後、検察官によって起訴され、裁判官によって有罪判決を出されて、有罪が確定した場合は前科になります。
そのため、前科をつけないためには、無罪判決を目指すか、不起訴を目指すかのいずれかです。
前科がついた場合、就職活動で履歴書への前科の記載を求められることがある、海外渡航が制限される場合があるなどの不利益が生じることがあります。
前科による不利益
- 就職や転職の際に不利になる可能性がある
- 資格の取得や更新が制限される可能性がある
- 海外渡航の際に不利になる可能性がある など
犯罪事実を認める場合も、争う場合も、問題になっている詐欺未遂についてご自身に有利な証拠を集めたうえで、説得的な主張を展開する必要があります。
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Q.オレオレ詐欺の未遂は実刑ですか?
オレオレ詐欺の未遂の場合、執行猶予付き判決になる可能性はあるでしょう。
過去にアトム法律事務所で扱った事案でも、組織的詐欺罪の受け子が現行犯逮捕されたケースで、詐欺未遂に問われ、情状弁護を尽くした結果、執行猶予付き判決を獲得できた事案があります。
ただオレオレ詐欺に関与している場合、受け子として逮捕された事件1件のみではなく、芋づる式に数件余罪が立件されることもよくあります。
その場合、残りの詐欺の余罪すべてが既遂なのであれば、未遂が混ざっていても、執行猶予がつく可能性は非常に低いでしょう。
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詐欺未遂罪の解決事例
こちらでは、過去にアトム法律事務所で取り扱った詐欺未遂事件について、プライバシーに配慮したかたちで一部ご紹介します。
詐欺未遂罪で不起訴になった事例
詐欺未遂の現行犯逮捕(不起訴処分)
詐欺被害金1,000万円を郵便物として受け取ろうとしたとされるケース。被害者が詐欺に気づき警察と協力していたため、現行犯逮捕された。詐欺未遂の事案。
弁護活動の成果
故意が無かったことを主張し、不起訴処分を獲得した。
詐欺の受け子の現行犯逮捕(不起訴処分)
詐欺未遂事件として現行犯逮捕された事案。アルバイト先から荷物を受け取るよう指示を受け、被害者宅に行き現金を受け取ろうとしたもので、故意を否認していたケース。
弁護活動の成果
詐欺の受け子をやらされるとは知らなかった旨を検察官に主張。処分保留で釈放されたあと不起訴処分となった。
詐欺未遂罪で情状弁護をした事例
詐欺および詐欺未遂(懲役2年8か月)
警察官や日本銀行職員を装って被害者から現金を騙し取った詐欺のケースで、受け子として活動していた事案。別件の詐欺事件について、起訴に至る前に警察官に逮捕された、詐欺および詐欺未遂の事案。
弁護活動の成果
裁判の場で情状弁護を尽くし求刑の7割以下の判決となった。
示談の有無
示談はなし、被害弁償として一定額を支払った。
最終処分
懲役2年8か月
詐欺未遂(懲役3年 執行猶予4年)
オレオレ詐欺で、被害者の孫を名乗り仕事の関係で仕入れ金が必要になった等と言って金銭を騙し取ろうとしたとされるケース。被害者の通報により逮捕された詐欺未遂の事案。
弁護活動の成果
保釈が認容され早期釈放が叶った。情状弁護を尽くし執行猶予付き判決を獲得。
示談の有無
示談はなし、贖罪寄付として一定額を納めた。
最終処分
懲役3年 執行猶予4年
詐欺罪は、未遂罪であっても、厳罰に処せられる可能性が高いです。組織的な詐欺の受け子などでも、近年、社会問題化しているので、厳罰化傾向は強いです。
弁護士のサポートのもと、できる限りの対策を講じる必要があります。
詐欺未遂罪の逮捕・不起訴は弁護士に相談
詐欺未遂罪のまとめ
詐欺未遂の場合、早期の示談交渉により被害届を回避して刑事事件化を阻止できるケースもあります。
しかし、オレオレ詐欺の受け子などでは、騙されたふりをして捜査協力している被害者も少なくなく、被害者宅に訪問したところ、待ち構えていた警察官に現行犯逮捕されてしまうというケースもよくあります。
この場合、すでに騙されたふり作戦が始まっていたとしても、詐欺未遂罪として立件されます。「相手は騙されていなかったのだから罪にならない」という認識は誤りです。
実際に詐欺に関わっている認識がないのであれば、そのことを警察や検察に理解してもらうことで不起訴や無罪を目指すべきです。
実際に闇バイトの募集であると認識していたのであれば、起訴猶予や執行猶予付き判決を目指して示談に取り組むなど、やるべきことはたくさんあります。
また、詐欺未遂罪で捜査を受ける場合、どんな認識で関与していたのかについて、取り調べで話した内容が起訴・不起訴を分けるといっても過言ではありません。
お悩みの方は刑事事件に強い弁護士に相談してください。
アトムの依頼者の声
アトム法律事務所が過去に解決した、刑事事件のご依頼者様からいただいた感謝のお手紙の一部を紹介しますので、ぜひ弁護士選びの参考にしてください。
息子に何回も会ってくれ、複数の示談を全て締結してくれました。

(抜粋)先生からの連絡、助言などに助けていただき、とても心強く思う日々でした。息子にも、何回も会いに行っていただき、息子自身もたいへん心強かったようです。調べが進むにつれて、4件も、事件にかかわっていたとわかり、たいへんショックを受けましたが、先生がすべて示談の手続きをしていただき、厳しい中、執行猶予の判決を受ける事ができました。
被害者様に嘆願書までいただき、精神的にも支えてもらいました。

(抜粋)精神的にも、支えられ、先生のアドバイスがなければノイローゼになっていたと思います。誠実な対応や的確なアドバイス又被害者の方の単願書まで頂く事が出来、感動致しました。困難な事例だったと思いますが、粘り強く1つ1つ解決して頂きました。
24時間365日相談予約受付中
アトム法律事務所は設立当初から、刑事事件に力を入れており、解決実績豊富な弁護士事務所です。
詐欺未遂罪で捜査を受けている方についても、経験に裏付けられた弁護活動を実行していくことが可能です。
24時間365日つながる相談予約受付窓口を開設していますので、ぜひお電話ください。
ご家族が詐欺未遂で逮捕されてしまった場合は、初回接見出張サービス(初回1回限り・有料)もあります。まずはお見積りだけでもお気軽にお問合せください。お電話お待ちしております。


