
無免許運転が警察に発覚してしまったら、刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
無免許運転は、交通事故やスピード違反・信号無視など、警察の捜査を受けたときに発覚することが多い交通違反です。
無免許で深刻な被害の事故を起こした場合や、無免許で重大な違反を犯した場合には逮捕、起訴されて刑罰が科されるケースもあり得ます。
しかし、軽傷事故や軽度な交通違反であれば、無免許だとしても弁護活動次第で逮捕や身柄拘束を回避できる可能性があります。
この記事では、無免許運転で逮捕されるケースや刑罰について解説します。弁護士に相談するメリットも詳しく紹介していますので、最後までご確認ください。

※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
目次
無免許運転とは?
無免許運転とは、自動車やバイクなどを免許を取得することなく運転する違反行為です。
何人も、第八十四条第一項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(略・・・運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は一般原動機付自転車を運転してはならない。
道路交通法64条
免許停止や免許取り消しの状態で運転した場合や、免許の期限が切れている状態で運転した場合も、無免許運転となります。
無免許運転の典型例・刑罰は?
無免許運転の典型例は?
無免許運転の典型的なケース
- 原付の免許しかないのに自動車を運転した
- 免許停止中に、仕事の都合で運転した
- 免許の有効期限が切れていたが運転した
免許更新を忘れていて、期限が切れてしまっていた「うっかり失効」であっても、無免許運転に該当します。
しかし、無免許運転として処罰されやすいのは、免許の期限が切れていたことに気付いた上で運転していた場合です。
免許の期限が切れていたことに気付けないだけのやむを得ない理由があるか、期限日から日数が大幅に経過していないなど、例外的な状況であれば不起訴になる可能性もあるでしょう。
無免許運転の刑罰
無免許運転の法定刑は「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」です。
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
道路交通法117条の2の2
一 法令の規定による運転の免許を受けている者(略)でなければ運転し、又は操縦することができないこととされている車両等を当該免許を受けないで(略)運転した者
無免許運転の初犯であれば、罰金刑になる場合が多いです。
しかし、人身事故や物損事故を起こしてしまった場合や、無免許運転を何度も繰り返している場合は、逮捕・勾留され、裁判を経て拘禁刑となる可能性も十分にあります。
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無免許運転の加重規定
上記の説明は、犯した罪が無免許運転のみの場合です。
無免許運転は、飲酒運転や人身事故など、別の交通違反と併せて検挙されやすい犯罪です。
無免許で過失運転致死傷や危険運転致死傷などの罪を犯すと、より重い刑罰が科される可能性があります。
ここでは、無免許運転の加重規定をご説明します。
無免許運転+過失運転致死傷
過失運転致死傷罪の法定刑は「7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金」です。無免許の場合には加重された「10年以下の拘禁刑」が科せられます。
また、過失運転致死傷罪を犯したうえで、その場から逃走して体内のアルコール濃度を減少させようとしたり、大量のアルコールを摂取したりすると、過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪に該当します。
同罪の法定刑は「12年以下の拘禁刑」ですが、無免許の場合には「15年以下の拘禁刑」に加重されます。
無免許で過失運転致死傷
通常 | 無免許 | |
---|---|---|
過失運転致死傷 | 7年以下の拘禁刑※ | 10年以下の拘禁刑 |
アルコール等影響発覚免脱 | 12年以下の拘禁刑 | 15年以下の拘禁刑 |
※過失運転致死傷は通常であれば罰金刑の可能性あり
無免許運転+危険運転致死傷
危険運転致死傷罪は、飲酒運転や大幅な速度超過などにより、「正常な運転が困難である場合」もしくは「困難な恐れがある場合」に死傷事故を起こすと成立します。
正常な運転が困難な場合
負傷事故であれば「15年以下の拘禁刑」が法定刑ですが、無免許であれば「6か月以上20年以下の拘禁刑」に加重されます。
死亡事故は「1年以上20年以下の拘禁刑」が法定刑で、免許の有無で刑罰に変化はありません。
正常な運転が困難な恐れがある場合
負傷事故であれば「12年以下の拘禁刑」が法定刑ですが、無免許であれば「15年以下の拘禁刑」に加重されます。
死亡事故であれば「15年以下の拘禁刑」が法定刑ですが、無免許であれば「6か月以上20年以下の拘禁刑」に加重されます。
無免許で危険運転致死傷
通常 | 無免許 | |
---|---|---|
危険運転致傷(正常運転困難) | 15年以下の拘禁刑 | 6か月以上20年以下の拘禁刑 |
危険運転致傷(正常運転困難のおそれ) | 12年以下の拘禁刑 | 15年以下の拘禁刑 |
危険運転致死(正常運転困難のおそれ) | 15年以下の拘禁刑 | 6か月以上20年以下の拘禁刑 |
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無免許運転は逮捕される?
無免許運転が発覚する経緯は?
無免許運転が発覚する一般的なケースは、次のような場合です。
無免許運転が発覚する一般的なケース
- 人身事故や物損事故を起こして警察を呼ばれた
- 飲酒運転やスピード違反などで警察に呼び止められた
- 警察による一斉検問で発覚した
無免許運転は、交通事故やその他の違反をしていない場合には、警察に発覚しづらい交通違反です。数十年にわたって無免許で運転を続けている人もいます。
また、飲酒運転などを取り締まる一斉検問などを受け、免許証の提示を求められた場合には、無免許運転が発覚します。
無免許運転で逮捕されるケースは?
無免許運転で悪質性の高い場合には、現行犯逮捕や後日逮捕される可能性が高くなります。
無免許運転で逮捕されやすいケース
- 人身事故を起こした場合
- 著しいスピード違反・逃走行為があった場合
- 飲酒運転や薬物使用と併せて行った場合
- 再犯や前科がある場合
一方、うっかり免許の期限が失効していた場合などは、逮捕されず「在宅事件」として捜査されることが多いです。
ただし、逮捕されなくても、警察による取調べや書類送検が行われ、起訴される可能性はあります。
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無免許運転で逮捕されるとどうなる?
無免許運転のみの逮捕であれば、勾留されずにすぐ釈放されることが多いです。その後は在宅捜査に切り替わり、最終的に不起訴か罰金が科せられるでしょう。
一方、無免許での人身事故や他の交通違反を同時にしてしまうと、長期間身体拘束を受ける可能性があります。
逮捕されると、無免許運転や同時に起こした事故や違反についての取り調べを受けます。
逮捕後は48時間以内に検察に送致され、検察との面会を経て、さらなる身柄拘束が必要かどうか判断されます。検察に送致されてから身柄拘束を受けるのは24時間です。
取り調べを終えた検察が、逃走や証拠隠滅の恐れがあるとみなし身柄拘束(勾留)が必要だと判断すれば、裁判所に対して勾留請求を行います。
勾留請求が認められれば、原則10日間の勾留期間に入ります。勾留はさらに10日間の延長が可能であるため、最大で20日間身柄が拘束されることになります。
勾留満期を迎えると事件が起訴されるかどうか判断されますが、逮捕から最長で23日間も身柄拘束されることになります。

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無免許運転を弁護士に相談するメリット
早期釈放を目指せる
無免許運転で逮捕されてしまっても、弁護士はすぐに接見(面会)に行き、「逃亡や証拠隠滅のおそれがないこと」を検察官や裁判官に主張します。身体拘束の必要性がないと判断されれば、勾留されずに済む(在宅事件になる)可能性や、早期に釈放される可能性が高まります。
長期間身体拘束されると、職場を解雇されるおそれが生じることもあります。日常生活への影響を最小限にするためにも、弁護士に相談して早期釈放を目指すべきでしょう。
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処分の軽減が期待できる
無免許運転で起訴されたとしても、略式起訴で罰金刑となるような事例であれば弁護士が介入できる余地はほとんどありません。
正式裁判を起こしても無罪になる可能性は低く、罰金額を減額することも困難です。
一方、略式起訴ではなく正式に起訴されて刑事裁判に進む場合には、罰金刑や執行猶予つきの判決を目指します。
弁護士であれば裁判官に対して、ご本人の反省態度や更生意欲を効果的に伝えることができるため、刑を減軽してもらえる可能性が高まります。
所有している自動車を処分したり、贖罪寄付を行ったりするなど、反省態度を示す方法は多様ですが、ご自身の事件で最も効果的な手段は弁護士でなければ分かりません。
実刑になったとしても、刑事事件に強い弁護士の弁護活動を受ければ、刑期を短くできる可能性が高まります。
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取り調べへの的確なアドバイスがもらえる
警察の取り調べは、非常に厳しい精神状態の中で行われます。不用意な発言が、あなたにとって不利な証拠となってしまうことも少なくありません。
弁護士に相談すれば、取り調べで話すべきこと・話すべきでないことを具体的にアドバイスしてもらえるため、精神的な支えとなります。
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・警察の事情聴取(取調べ)をどう乗り切る?不利にならない対応と今後の流れ
無免許運転の弁護士費用の相場は?
無免許運転を弁護士に依頼する際には、事案に着手するための着手金、弁護活動の結果として発生する報酬金、出頭同行や接見、示談などのために弁護士が出張した場合の日当や、郵送代等の実費などの費用が発生します。
これらを合わせた無免許運転の弁護士費用の相場は50~200万円程度です。
無免許運転の弁護士費用の内訳
費目 | 費用相場 | 内容 |
---|---|---|
法律相談料 | 5千円~1万円程度/30分~1時間程度 | 依頼前に相談する際の費用 |
初回接見 | 数万円 | 被疑者との初回の面会にかかる費用 |
着手金 | 20~60万円程度 | 弁護士に依頼する際に必要な費用 |
報酬金 | 20~100万円程度 | 事件が成功した場合や示談の成立にかかる費用 |
日当 | 数万円/1回 | 接見などの出張費等 |
実費 | 1万円程度 | コピー代・郵送料等 |
合計 | 50~200万円程度 | – |
着手金は弁護活動の開始前に支払い、途中で弁護士を解任した場合や、望み通りの結果が得られなかった場合でも通常返金されません。
報酬金は、弁護活動の終了時に成果に応じて支払うものです。盗撮事件での報酬の内容は、最終的な刑事処分の内容によって変化し、よりよい成果が得られた場合ほど大きくなります。たとえば、前科をつけずに事件を終えることができた場合には、裁判で有罪となった場合と比べると報酬が高額になるでしょう。
アトム法律事務所の弁護士費用は以下をご確認ください。具体的なケースを交えて弁護士費用をご紹介しています。
無免許運転に関するよくある質問
Q.免許の失効中に運転しても無免許運転?
免許の失効に気付かないで運転していた場合であっても、無免許運転に該当します。
ただし、免許証の有効期限から日数が経過しておらず、他の交通違反も認められない場合には、無免許運転の罪に問われないこともあります。
しかし、どのような「うっかり失効」が不問となるのかは簡単に判断できません。
免許の失効中に無免許運転をして捜査された場合には、弁護士に相談してください。
Q.無免許運転の常習犯だったらどうなる?
何十年も無免許運転を続けているような常習犯だった場合、逮捕・起訴される可能性が高まります。
免許取り消しの原因となった交通事故の前科がある場合や、執行猶予中に発覚したような場合であれば、実刑判決になる場合もありますので、なるべく早く弁護士に相談して裁判に向けた対策を取るべきです。
アトムの解決事例(無免許運転)
【逮捕あり】信号無視で40年間の無免許運転が発覚
無免許運転で罰金刑となった事例
信号無視したところを警察官に見つかり、現行犯逮捕される。また、約40年にわたり無免許運転していた事実も捜査の過程で発覚。道路交通法違反の事案。
弁護活動の成果
家族に障がい者がいるため車の運転が必須であること、任意保険に入っていたことなどを意見書にまとめ、検察官に提出。略式起訴で罰金刑となった。
【逮捕なし】人身事故で無免許が発覚
無免許運転で執行猶予を獲得した事例
無免許運転をしていた際、店舗の駐車場を歩いていた歩行者と衝突。過失運転致傷、道交法違反の事案。起訴後に受任した。
弁護活動の成果
裁判の場で情状弁護を尽くした結果、執行猶予付き判決となった。
無免許運転はアトムの弁護士にご相談ください
無免許運転は法定刑のそれほど重い犯罪ではありませんが、常習的に繰り返されやすいため、再犯等であれば実刑になるケースも多く見られます。
また無免許運転は、人身事故や他の交通違反などと合わせて検挙されることが多いです。
弁護士に相談する場合には、無免許運転をはじめとした交通事故に関する解決実績が豊富か確認してみてください。
無免許運転をはじめとする刑事事件の経験豊富な弁護士であれば、逮捕されたり実刑判決のリスクがある事件であっても、ご依頼者の処分が軽くなるよう最良の弁護活動を行うことができます。
各法律事務所のホームページなどを見れば、どの程度の解決実績があるかが分かります。
アトム法律事務所の解決実績は、『刑事事件データベース』にてご確認いただけます。
ご依頼者様からのお手紙・口コミ評判
刑事事件に強い弁護士選びには、実際に依頼したユーザーの口コミを見ることも効果的です。アトム法律事務所が過去に解決した、刑事事件のご依頼者様からいただいた感謝のお手紙の一部を紹介しますので、ぜひ弁護士選びの参考にしてください。
不安を解消する言葉を沢山頂きました。

(抜粋)初めての交通事故、しかも人身事故を起こしてしまい加害者の立場に立ってくれる弁護士さんは、いるのだろうかという不安の中で、こちらのホームページを見つけた時には本当にホッとしました。先生にお会いした時には、初めて弁護士さんとお話をするという緊張感がありましたが、気さくにお話をして下さり、この方なら、と弁護をお願いしました。事故現場にも足を運んで下さり不安を解消する言葉も沢山頂きました。本当にありがとうございました。
私の今後を親身になって考えてくださる姿勢が頼もしかったです。

この度、先生には大変ご尽力いただきありがとうございました。自分の不注意で起こしてしまった事故について調べれば調べるほど見えぬ明日に毎日が不安でした。初めて先生に面会した際、私の今後について親身になって考えてくださる姿勢が頼もしく、初めての状況に何をどうしたらよいか全く分からない私の唯一の希望でした。おかげさまで被害者の方々からは、宥恕をいただき、それだけでも心が少し救われました。また、最後の最後まで、私たち家族のためにご勘案いただき心より感謝しております。今では家族に笑顔がもどってきました。本当にありがとうございました。
アトム法律事務所は24時間相談ご予約受付中
身柄事件では、逮捕から23日後には起訴の結論が出ている可能性があります。在宅事件でも、検察からの呼び出し後、すぐに処分が出される可能性があります。
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