2023年7月13日以降の事件は「撮影罪」に問われます。
- 「盗撮をして警察から呼び出しがあったら逮捕される?」
- 「盗撮で警察からの呼び出しを無視したら逮捕される?」
盗撮行為がばれて警察から呼び出しがあると、逮捕についての不安が大きくなるものです。
ですが盗撮事件は、警察にバレたとしても必ず逮捕されるわけではありません。
盗撮の検挙件数は年々増加しています。
ですが、盗撮の前科が多数ある場合や盗撮のために不法侵入している場合などの悪質な事案でない限り、盗撮事件で警察から呼び出しがあったとしても、逮捕に至るまでの可能性は低いといえます。
アトム法律事務所でこれまで扱ってきた盗撮事案で、逮捕された割合は約30%でした(2023年11月20日現在)。
盗撮が発覚し警察に呼び出しを受けたとしても、その後、適切かつ迅速に、弁護士が警察対応と被害者対応を行うことで、逮捕を回避できる盗撮事件は沢山あります。
この記事では、盗撮をしてしまった方の様々な不安・疑問を解消するとともに、呼び出しや取り調べなどの適切な警察対応、盗撮事件で弁護士をつけるメリットなどについて解説します。
※ 無料相談の対象は警察が介入した事件の加害者側です。警察未介入のご相談は原則有料となります。
盗撮とは
盗撮を警察は「撮影罪」で逮捕する?
盗撮を警察が逮捕する場合、現在では、基本的には「撮影罪」に問われるでしょう。
盗撮を警察が撮影罪で逮捕するのは、2023年(令和5年)7月13日以後の盗撮事件です。
撮影罪とは、ひそかに人の「性的姿態等」を撮影した場合に処罰される犯罪のことです。
撮影罪の「性的姿態等」とは、人の性的な部位をはじめとする次の3つを指します。
撮影罪で処罰される盗撮対象
撮影罪の「性的姿態等」とは、次の3つを指す。
- 性的な部位(性器や臀部、胸部などの性的な体の部位)
- 性的な部位を隠すために着用している下着
- わいせつな行為や性交等がされている間の人の姿(姿態)
これらの盗撮を行うと、現行犯逮捕だけでなく、警察が逮捕状をもってきて後日逮捕される可能性があります。
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盗撮の刑罰
撮影罪の法定刑は「3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金」です。
なお盗撮罪の導入前(2023年7月12日まで)の盗撮に対しては、従来通り、各都道府県の迷惑防止条例が主に適用されます。
東京都の迷惑防止条例違反になる盗撮(既遂)の刑罰は、1年以下のの懲役又は100万円以下の罰金です。東京都で常習的に盗撮事件を起こしている場合の刑罰は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。
盗撮を警察が逮捕する場合の罪名
- 2023年7月13日以後
撮影罪。
3年以下の拘禁刑(法改正があるまで有期懲役が科される)または300万円以下の罰金。 - 2023年7月12日以前
各都道府県の迷惑防止条例違反の罪など。
東京都の迷惑防止条例違反の盗撮(既遂)の場合、1年以下のの懲役又は100万円以下の罰金。常習の場合は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金。
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盗撮の慰謝料相場
盗撮事件の慰謝料相場は50万円前後といわれています。
慰謝料というのは相手方の精神的な損害に対する賠償金です。慰謝料を含めて、事件解決のために加害者が支払うすべての金額を示談金といいます。
比較的軽めの事件は10万円~50万円で示談が成立していますが、被害者側の事情などによっては示談金が100万円を超えることもあります。
過去、アトム法律事務所が実際にとり扱った盗撮事例では、盗撮の示談金の相場はおおよそ30万円前後でした。
盗撮の警察逮捕と示談
盗撮が警察に発覚する前に被害者の方との示談が成立した場合は、取り調べを受けたり逮捕されたりせずに、事件終了となる可能性があります。
また盗撮が警察に発覚した場合でも、早期に被害者の方との示談が成立すれば逮捕や、重い刑事処分を回避できる可能性が高まります。
早期に示談交渉を開始することは、盗撮事件の相手方の被害回復や処罰感情の低下につながる場合もあります。盗撮事件をおこしてしまい、警察の逮捕に不安を抱えている方は、刑事事件を得意とする弁護士にご相談ください。
盗撮をすると警察に捕まる?
盗撮で警察に現行犯逮捕されるケース
盗撮行為の現場を被害者や通行人などにおさえられ、そのまま警察に逮捕される「現行犯逮捕」のケースが考えられます。
警察署に連行されたからといって、必ず逮捕されるわけではありません。
警察の取り調べに応じて、データを削除したりスマホやカメラを提出したりすれば、在宅捜査に切り替わる場合もあります。
しかし、警察に連行されそうになってスマホやカメラを壊したり、データを消したりすると、逮捕される可能性が非常に高くなるでしょう。
盗撮で警察に後日逮捕されるケース
盗撮した現場で逮捕されなかったとしても、警察の捜査が進み証拠が集まった段階で「後日逮捕」される可能性があります。現行犯でなければ盗撮は逮捕されないというのは誤りです。
盗撮行為が防犯カメラに映っていた場合は、簡単に犯人が特定されてしまい、警察に捕まるかもしれません。また、盗撮のために設置したカメラがみつかり警察に逮捕されるケースもありえます。
盗撮で現行犯逮捕されなかったからといって、後日逮捕されないと言い切ることはできません。
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盗撮で警察から呼び出しが来た場合はどうすればいい?
盗撮の件で警察から呼び出しがあった場合、盗撮の被害届が出ていたり、防犯カメラに盗撮行為が映っていた等のケースが考えられます。
警察からの呼び出しに応じるかは任意であり、呼び出しがあったからといって逮捕されるとは限りません。また、逮捕されていない以上、警察から呼び出しがあっても、取り調べに応じるかも任意です。
もっとも、警察からの呼び出しを無視し続けると、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるとして逮捕されることがあります。警察からの呼び出しには素直に応じておきましょう。
警察の呼び出しがあったら、弁護士に相談することがおすすめです。
盗撮事件の今後の展望や、取り調べの対応、逮捕される可能性などについてアドバイスを受けられるでしょう。
また、弁護士が盗撮の被害者と示談交渉することで、被害届の取り下げがなされるケースもあります。警察による逮捕前の段階で弁護士に相談しておくことは非常に有益といえます。
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盗撮で警察に逮捕されたあとの流れ
警察は逮捕した被疑者を取調べしたのち、逮捕から48時間以内に事件を検察に送致します。
検察は被疑者の身柄を受け取った後、必要があれば24時間以内に勾留請求します。
裁判所が勾留請求を認めれば、10日間の勾留、場合によっては最長10日間の勾留延長を経て、検察官が起訴・不起訴の判断を下す、というのが刑事事件の流れです。
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盗撮で警察の逮捕を防ぐ方法
盗撮で警察に自首すれば逮捕を防げる?
一般的に盗撮は重大犯罪とまではいえません。そのため自首をすれば、証拠隠滅や逃亡のおそれがないと判断され、逮捕されないことを期待できます。
自首の際、弁護士が付き添うこともでき、警察に逮捕しないように要請することも可能です。
ただし法律上の自首が成立するのは、捜査機関が事件を把握していない、あるいは事件を把握していても犯人が特定されていないことが必要です。
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盗撮の被害者と示談して警察逮捕を防ぐ
警察から連絡がきて、取り調べが始まっていたとしても、盗撮の被害者と示談を結ぶことができれば、逮捕の可能性は極めて低くなります。
刑事事件においては、被害者が加害者を許し処罰を求めないという条項(宥恕条項)を盛り込んだ示談が重要になります。
盗撮事件で警察から呼び出しがあっても、被害者が加害者を許している以上、逮捕の回避は十分に期待できるでしょう。仮に逮捕されている場合でも、示談が成立することで早期釈放や不起訴処分も目指せます。
どのように交渉を進めるべきなのか、示談金はどれくらい必要なのかなど、実務経験がなければ示談交渉は困難です。被害者と示談を結びたい場合には、刑事事件に強い弁護士に相談してください。
盗撮で警察に逮捕されなければ在宅捜査
盗撮事件の場合、証拠隠滅や逃亡のおそれがないと判断されれば、在宅捜査になることも十分考えられます。また、いったん逮捕された場合でも、すぐに釈放され在宅捜査になるケースありえます。
在宅捜査なら通勤や通学は通常通り可能で、警察や検察から呼び出しがかかったときだけ、任意の取調べを受けることになります。
逮捕されている事件よりも制約が少ないといえるでしょう。もっとも呼び出しに応じない場合、証拠隠滅や逃亡のおそれありとして逮捕されることもあるので注意が必要です。
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盗撮で警察に逮捕されたらどうなる?
盗撮は警察から会社に連絡されて解雇?
職場における盗撮事件などでない限り、通常は、警察などの捜査機関が、盗撮事件で逮捕された事実を被疑者の職場に連絡することはありません。
もっとも、逮捕された際に身分を明かさず黙秘等しているなら、所持品から判明した勤め先に在籍確認の連絡をされることがあります。また、盗撮事件が勤め先の職場と関係している場合にも連絡される可能性は高いでしょう。
盗撮で警察沙汰になった場合、職場を解雇されるかは逮捕・起訴されたかによるところが大きいです。盗撮をした疑いがあるだけで懲戒事由にあたることはまず考えられません。
しかし、盗撮で逮捕・起訴され有罪判決を受ければ解雇される可能性は高まります。職を失いたくない場合、警察沙汰になった時点で逮捕回避や不起訴処分獲得のため、弁護士に相談することをおすすめします。
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盗撮は警察沙汰になると実名報道される?
盗撮が警察沙汰になって報道されてしまうおそれが強いケースが2通りあります。
盗撮が警察沙汰になり報道される例
- 警察の被疑者が逮捕されたケース
- 盗撮の被疑者が特定の職業や身分であるケース
1つめは盗撮の被疑者が逮捕されたケースで、逮捕直後や逮捕翌日に報道される可能性が高いです。
場合によっては実名で報道される危険性も否定できません。反面、盗撮で警察沙汰になっていても、逮捕されていなければ報道されるリスクは小さいといえます。仮に報道されても、匿名での報道にとどまるでしょう。
2つめは、盗撮の被疑者が特定の職業・身分であるケースです。高い倫理観が求められる教師や、職務の公共性を求められる公務員は、盗撮をした事実が実名報道されることも多いようです。
これは社会的な関心が高く、報道に公益性が認められるからだと考えられます。
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盗撮は警察逮捕後に起訴されて有罪になる?
盗撮で逮捕された後、検察によって起訴されると、有罪判決を受ける可能性が極めて高くなります。
日本の刑事裁判では99%以上の確率で有罪判決が出されます。前科をつけずに事件を終了させたい場合には、逮捕後から不起訴に向けて動き出す必要があるでしょう。
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盗撮で警察の逮捕・呼び出し・取り調べにも弁護士なら対応できる
盗撮で警察から呼び出し|被害者と示談し逮捕を防ぐ
盗撮の示談交渉の全体像
弁護士は盗撮加害者に代わって、被害者と示談交渉することができます。盗撮のように被害者が存在する事件で、示談は極めて有効です。
盗撮事件で警察から呼び出しがあっても、被害者が加害者を許して処罰を求めない、という宥恕(ゆうじょ)条項付き示談の成立により、逮捕されないことが十分に期待できるでしょう。
仮に逮捕されている場合でも、示談が成立することで早期釈放や不起訴処分も目指せます。
弁護士に盗撮の示談交渉を任せるメリット
盗撮事件について、警察や検察から被疑者本人に対して、示談交渉を進めてくることもあります。
しかし警察や検察自体は、盗撮の示談交渉の仲介をしてくれるわけではありません。
また、盗撮事件においては、被害者の処罰感情が高いことが予想されます。そのため、たとえ被害者の連絡先を知っていたとしても、連絡を完全に拒否される、冷静に示談交渉を進めることができないといった可能性が高いものです。
したがって盗撮の示談交渉については、加害者ご本人に代わって、弁護士に示談交渉を任せるメリットがあります。
さらに示談交渉をするには被害者と接触する必要がありますが、捜査機関が把握している被害者の連絡先は通常、加害者本人には教えてもらえません。
「弁護士をつけるのであれば、その弁護士だけに連絡先を教える」という条件をつけることではじめて被害者とコンタクトが取れるようになるというケースがほとんどです。
したがって被害者側の被害感情の問題はあれど、弁護士であれば、被害者の連絡先を聞きだし示談交渉を進められる可能性が高まるものといえるでしょう。
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盗撮で警察に逮捕されたら…逮捕直後から接見
弁護士は接見交通権を駆使し、逮捕直後から被疑者と接見(面会)できます。実は、逮捕から最大72時間は家族であっても逮捕された者と接見(面会)することはできません。
逮捕直後から逮捕された者と立会人なしに接見(面会)することができるのは弁護士に限られるのです。
逮捕直後の被疑者は家族とも面会できず不安に苛まれています。そのように精神的に不安定な被疑者が、捜査機関に自身にとって不利益な証言をしてしまう危険性は排除できません。
そこで、弁護士が被疑者と接見することで被疑者を励まし、今後の取り調べ対応についてもアドバイスすることが大切です。
盗撮で警察に逮捕されたら…家族・勤務先へ連絡
弁護士なら逮捕直後に接見し、いち早くご家族に連絡をとることができます。勤務先については、被疑者本人と話し合い、ご家族の方から連絡を入れていただくことも可能です。
被疑者が勾留されることなく釈放されれば、盗撮事件で逮捕されたことは勤務先に知られずに済み、スムーズに社会復帰ができるでしょう。
盗撮で警察に逮捕されたら…勾留を防ぎ釈放を目指す
弁護士なら被疑者の身体解放へ向けての活動ができます。逮捕のあと勾留されてしまうと、起訴・不起訴の判断が下るまで、逮捕から最大23日間拘束されることになります。
被疑者が長期間拘束されれば、家族や会社、その他関係者にも大きな影響が生じるでしょう。そのため、長期の身体拘束から被疑者を解放する活動が必要です。
弁護士は、被疑者には証拠隠滅のおそれや逃亡のおそれがないことに加え、勾留による被疑者の不利益が大きいこともあわせて主張します。
その結果、検察官が勾留請求する必要がないと判断すれば、被疑者は釈放され在宅事件となります。
また、検察官が勾留請求しても、裁判所に同様の主張をし、勾留請求を却下するように働きかけることも可能です。
盗撮で警察に逮捕後、起訴されても対応できる
仮に盗撮事件で起訴されたとしても、弁護士がついていれば適切に対応することが可能です。
起訴されて被告人となった後も勾留されることがありますが、その場合はまず、被告人勾留からの身体解放のための弁護活動をおこないます。弁護士から保釈請求をおこなうのです。
その上で、できるだけ実刑判決を避け、執行猶予判決が出るような弁護活動をします。
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まとめ
盗撮の警察逮捕・不起訴のお悩みは弁護士相談で解決
いかがだったでしょうか。盗撮事件を起こし警察から呼び出し等のアクションがあった場合、対応を誤ると逮捕されるケースも少なくありません。
盗撮事件で今後の流れに不安がある場合は、思い立った時点で素早く弁護士に相談し、警察に対し適切な対応をすることをおすすめします。
また、盗撮事件では警察対応だけでなく、被害者対応も重要です。
刑事事件を得意とする弁護士であれば、盗撮事件の解決実績もおのずと豊富になり、警察対応や被害者と示談交渉の対応を安心して任せられます。
アトム法律事務所は、設立当初から刑事事件をあつかっており、盗撮事件の解決実績も豊富な弁護士事務所です。
一度アトム法律事務所の弁護士に、あなたの盗撮事件について警察対応や被害者対応のお悩みを相談してみませんか?
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